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自動フェールバックを有効にするには,MPDEV_POLLER を ON に設定する必要があります。 MPDEV_AFB_INTVL を 0 に設定すると,ポーラを無効にせずに自動フェールバックを無効にすることができます。省略時の設定は 300 です。
MPDEV_REMOTE と MPDEV_AFB_INTVL は,MPDEV_ENABLE が OFF に設定されても影響はありません。
サーブされたパスに対してマルチパス・フェールオーバを使用するには,共有 SCSI/Fibre Channel 装置への直接アクセスのあるすべてのシステムに対して MPDEV_REMOTE を有効にする必要があります。この機能を提供する最初のリリースは OpenVMS Alpha バージョン 7.3--1 です。このため,MPDEV_REMOTE を有効にするすべてのノードは OpenVMS Alpha Version 7.3--1 (またはそれ以降) を実行している必要があります。
MPDEV_ENABLE が OFF (0) に設定されている場合,マルチパス設定への新しいすべてのパスの追加が無効になっているので, MPDEV_REMOTE の設定は影響を与えません。省略時の値は ON です。
値が小さすぎるとページ・フォルトが過剰となり,値が大きすぎると物理メモリを消費しすぎる恐れがあります。
この値を上げる場合は,MPW_WAITLIMIT も上げる必要が生じ得ます。MPW_WAITLIMIT が MAP_HILIMIT 未満である場合,システムがデッドロックします。両者のパラメータ値は通常は同じです。
このパラメータに設定した数のページを,ページ・フォルトに利用することができます。値が小さすぎる場合,変更済みページ・リストのキャッシュ効率が減少します。値が大きすぎる場合,プロセスに使用できるメモリが少なくなるので,スワップ (ページ) が増加する可能性があります。
この特殊パラメータは弊社が使用するものであり,予告なく変更される可能性があります。弊社からの依頼がある場合を除いて,このパラメータは変更しないでください。
値が小さすぎる場合,変更済みページ・リストを空にするには多数の入出力動作が必要となります。ページ・ファイルを格納するディスクの速度に対して大きすぎる値を設定すると,変更済みページ・リストの書き込みによって,他の入出力動作が遅延します。
VAX システムでは,MPW_WRTCLUSTER の省略時の値と最大値は 120 ページ (1 ページは 512 バイト)です。最小値は 16 ページ (1 ページは 512 バイト)です。
Alpha システムでは,MPW_WRTCLUSTER の省略時の値は 64 ページ (1 ページは 8192 バイト)です。最大値は 512 ページ (1 ページは 8192 バイト)です。最小値は 16 ページ (1 ページは 8192 バイト)です。
VAX システムでは,MSCP サーバのローカル・バッファ・エリアに割り当てるページ数を指定します。
Alpha システムでは,MSCP サーバのローカル・バッファ・エリアに割り当てるページレット数を指定します。
MSCP_CMD_TMO の省略時の値 0 は,通常,適切です。 0 を指定すると,OpenVMSの以前のリリース (以前のリリースには,MSCP_CMD_TMOシステム・パラメータはありません)の動作と同じになります。 0 以外の値を設定すると,MSCP コマンドが時間切れになるまでの時間が長くなります。
コマンド時間切れエラーがクライアント・ノードのログに記録される場合には, OpenVMS サーバでこのパラメータの値を 0 以外の値に設定すると,ログに記録されるエラーの数を削減できます。このパラメータの値を大きくすると,クライアント MSCP コマンドの時間切れの発生数を削減し,不良装置を検出するのに必要な時間が長くなります。
コマンド時間切れのエラーの数を削減しなければならない場合には,初期値を 60 に設定してください。時間切れエラーが継続的にログに記録される場合には,この値を 20 秒刻みで大きくしてください。
省略時の値は現在 32 です。システムで利用できるメモリが非常に制限されている場合を除き,これらの値を増やさないでください。
値 | 説明 |
---|---|
0 | MSCP サーバをロードしない。省略時の値。 |
1 | MSCP サーバをロードし,MSCP_SERVE_ALL パラメータの指定に従ってディスクをサーブする。 |
OpenVMS バージョン 7.2 から,サービング・タイプがビット・マスクとして実装されるようになりました。システムが実行するサービング・タイプを指定する場合,次に示す表で必要なタイプを探し,その値を指定してください。なかには,システム・ディスクとしてサーブし,かつ,ローカルに接続するディスクとしてもサーブするなどのように, 2 種類のサービング・タイプを指定するシステムもあるでしょう。そのような組み合わせを指定するには,各タイプの値を加算し,その合計を指定してください。
OpenVMS のバージョン 7.1-x や,それよりも前のオペレーティング・システムを稼働しているシステムを含む,バージョンが混在したクラスタでは,利用可能なすべてのディスクをサーブすることは,システムの (バージョン 7.2 よりも前の) ノード割り当てクラスに一致しない割り当てクラスを持つディスク以外のすべてのディスクをサーブすることに制限されています。この種のサービングを指定するには,値 9 (ビット 0 とビット 3 を設定する) を使用してください。
次の表は,それぞれのビットで制御されるサービング・タイプとその 10 進数の値を説明しています。
ビットと, 設定されたときの値 |
説明 |
---|---|
ビット 0 (1) | 利用可能なすべてのディスク (ローカルに接続されたディスク,および,HS x コントローラと DSSI コントローラに接続されたディスク) をサーブする。 (ALLOCLASS パラメータで設定される) システムの割り当てクラスとは異なる割り当てクラスを持つディスクも,ビット 3 が設定されていないのであれば,サーブされる。 |
ビット 1 (2) | ローカルに接続された (HS x や DSSI 以外に接続された) ディスクをサーブする。 |
ビット 2 (4) | システム・ディスクをサーブする。これが省略時の設定である。この設定は,クラスタ内の他のノードが,このシステムのシステム・ディスクがサーブできることに依存している場合,重要である。この設定によって,システムに異常が発生している遠隔システム・ディスクに対して,別のシステムが入出力を完了させようとしているときに発生しがちな,あいまいな競合問題が防止される。 |
ビット 3 (8) | ビット 0 によって指定されたサービングを制限する。 (ALLOCLASS パラメータによって設定された) システムの割り当てクラスとは違う割り当てクラスを持つディスク以外のすべてのディスクがサーブされる。
これはバージョン 7.2 よりも前の動作である。クラスタの中に, OpenVMS 7.1- x やそれよりも前のバージョンのシステムがあり,利用可能なすべてのディスクをサーブしようとしている場合,このビットとビット 0 を設定した,値 9 を指定する必要がある。 |
サービング・タイプがビット・マスクで実装されるようになったものの,ビット 0 とビット 1 で指定される,0,1,2 の値はこれまでと同じ意味を持ちます。
0 --- ディスクをまったくサーブしない (以前の OpenVMS での省略時の値)。
1 --- 利用可能なすべてのディスクをサーブする。
2 --- ローカルに接続された (HSx や DSSI 以外に接続された) ディスクだけをサーブする。
MSCP_LOAD システム・パラメータが 0 である場合,MSCP_SERVE_ALL は無視されます。
次のいずれかの値を指定します。
値 | 説明 |
---|---|
0 | ユニプロセシング同期イメージ SYSTEM_SYNCHRONIZATION_UNI.EXE をロードする。 |
1 | CPU タイプが SMP の可能なタイプであり,2 つ以上の CPU がシステムに用意されている場合には,フルチェック・マルチプロセシング同期イメージ SYSTEM_SYNCHRONIZATION.EXE をロードする。それ以外の場合には,ユニプロセシング同期イメージをロードする。 |
2 | システム構成や用意されている CPU とは無関係に,常にフルチェック・バージョン SYSTEM_SYNCHRONIZATION.EXE をロードする。 |
3 | CPU タイプが SMP の可能なタイプであり,2 つ以上の CPU がシステムに用意されている場合には,最適化ストリームライン・マルチプロセシング・イメージ SYSTEM_SYNCHRONIZATION_SPC.EXE をロードする。
それ以外の場合には,ユニプロセシング同期イメージ SYSTEM_SYNCHRONIZATION_UNI.EXE をロードする。省略時の値は 3 である。 |
4 | システム構成や用意されている CPU とは無関係に,常にストリームライン・マルチプロセシング・イメージ SYSTEM_SYNCHRONIZATION_MIN.EXE をロードする。 |
SYSTEM_CHECK パラメータを 1 に設定すると, MULTIPROCESSING を 2 に設定する効果があります。
値 | 説明 |
---|---|
0 | スレッド・マネージャのアップコールと複数カーネル・スレッドの作成がどちらも禁止される。 |
1 | スレッド・マネージャのアップコールは許可される。複数カーネル・スレッドの作成は禁止される。 |
2〜256 (Alpha のみ) | スレッド・マネージャのアップコールと複数カーネル・スレッドの作成はどちらも許可される。指定する値は, 1 つのプロセスに対して生成できるカーネル・スレッドの最大数を表す。 |
システムは,MVSUPMSG_INTVL 秒内に,特定のファイバ・チャネル・ディスク装置に対する一連の MVSUPMSG_NUM マウント・チェックが通知されなかった後,マウント・チェック・メッセージを発行します。
このパラメータがゼロである場合,すべてのマウント・チェック・メッセージが通知されます。
システムは,MVSUPMSG_INTVL 秒内に,特定のファイバ・チャネル・ディスク装置に対する一連の MVSUPMSG_NUM マウント・チェックが通知されなかった後,マウント・チェック・メッセージを発行します。
このパラメータがゼロである場合,すべてのマウント・チェック・メッセージが通知されます。
NISCS_MAX_PKTSZ によって,システム管理者はネットワーク通信パス上でクラスタ通信に使われるパケット・サイズを変更できます。 PEDRIVER は自動的にメモリを割り当てて,システムに接続されている任意の仮想サーキットが使用可能な最大のパケット・サイズをこのパラメータで設定されている上限までサポートします。その省略時の値は OpenVMS Alpha と OpenVMS VAX とでは異なります。
PEDRIVER は,NISCS_MAX_PKTSZ を使って LAN パケット内で送信するデータの最大量を次のように計算しています。
LAN パケット・サイズ <= LAN ヘッダ (パッドされたイーサネット形式) + NISCS_MAX_PKTSZ + NISCS チェックサム (データ検査が有効である場合のみ) + LAN CRC または FCS |
PEDRIVER が自動的に使用する実際のパケット・サイズは,次の理由から,NISCS_MAX_PKTSZ の制限よりも小さくなる可能性があります。
実際のメモリ割り当てには,実際の LAN パケット・サイズに加えて, PEDRIVER と LAN ドライバで使用される必須データ構造のオーバーヘッドも含まれます。
次の表は,指定された LAN タイプでサポートされる最大パケット・サイズを使用するのに必要な最小の NISCS_MAX_PKTSZ 値を示しています。
LAN のタイプ | NISCS_MAX_PKTSZ の最小値 |
---|---|
イーサネット | 1498 |
FDDI | 4468 |
ギガビット・イーサネット | 7532 |
ATM | 7606 |
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