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1 日本語EVEを使ってみましょう

この章では,日本語EVEを初めて使用するユーザを対象に, セットアップとTAROキーパッドでの簡単な入力について説明します。

セットアップとは,日本語EVEを使う前の簡単な準備のことです。ここで TAROキーパッドを使うことができるようにします。ここでセットアップを行ってから, 次に進んでください。

入力方法の選択では,起動→入力→終了という一連の流れを説明します。 TAROキーパッドを使って,簡単な入力をしてみましょう。

1.1 セットアップ

日本語EVEには,5つの変換キーパッドがあります。ユーザは, 日本語EVEを初めて使用する際に,まず変換キーパッドを選択する必要があります。 この操作をセットアップと呼びます。

セットアップは,日本語EVEを初めて使用する際に一度だけ行ってください。 それ以降,日本語EVEを起動するたびに行う必要はありません。

本書では,TAROキーパッドを使用した編集操作について説明しますので,以下に, TAROキーパッドを選択する方法を説明します。

セットアップの開始

セットアップを開始します。まず,DCLのEDIT/XTPUコマンドを入力して 日本語EVEを起動してください。

$プロンプトに続けて[E] [D] [I] [T] [/] [X] [T] [P] [U] と入力して,[Return]キーを押してください。

     $ EDIT/XTPU [Return]

すると,図 1-1のような初期画面が表示されます。

図 1-1 初期画面


注意

この初期画面は,日本語EVEを初めて起動したときにだけ表示されます。2度目以降は, 起動後すぐに編集画面が表示されます。

この画面が表示されないときは,この章の最後にある "変換キーパッドの再設定"をお読みください。


TAROキーパッドの選択

[T] [A] [R] [O]と入力して [Return]キーを押してください。

図 1-2 変換キーパッドの入力

すると,図 1-3のような編集画面が表示されます。

図 1-3 編集画面

(1) テキスト・ウィンドウ テキストを入力する部分です。
(2) ステータス・ライン 現在のモードを表します。表 1-1 を参照してください。
(3) コマンド・ウィンドウプロンプト・ウィンドウ 日本語EVEのコマンドを入力する部分です。日本語EVEが入力を要求するときに, プロンプトが表示されます。
(4) メッセージ・ウィンドウ 日本語EVEからのメッセージが表示されます。

(2)のステータス・ラインを見てください。"ローマ字漢字"という表示があります。 これはTAROキーパッドにある入力モードのことを意味します。

TAROキーパッドには,表 1-1の5つの文字入力モード があります。

表 1-1 5つの入力モード

文字入力モード 説明
ローマ字漢字 ローマ字で入力するモードです。日本語EVE起動時のモードです。
カナ漢字 カナで入力するモードです。
記号 画面下の方に表示される記号の中から選んで, 入力するモードです。
半角英数 入力する文字はすべて半角英数字になり,変換されません。
コード コード番号を入力して,文字や記号を入力します。

現在どのモードが選択されているかは,(2)のステータス・ラインの表示を見ると わかります。それぞれのモードが特有の入力方法を持っていますので,文字を入力す る前にはステータス・ラインを見てモードを確かめるようにしてください。

なお,モードは[F10]キーで切り替わります。文字入力(ローマ字漢字モード, カナ漢字モード)については,第1.2節を参照してください。

セットアップの終了

TAROキーパッドが使えるようになりました。これでセットアップは終わりです。 次のキーを押して,セットアップを終了させてください。

[Ctrl/Z]

[Ctrl]キーを押しながら,[Z]を押します。

図 1-4 セットアップの終了

再び,$プロンプトが表示されます。

ここで選択したキーパッドは,2度目以降の起動にも反映されます。次に日本語EVE を起動するときには,すぐに編集画面が表示され,変換キーパッド名を聞かれません。

変換キーパッドを変更したいときは,この章の最後にある "変換キーパッドの再設定"を参照してください。

1.2 入力方法の選択

2つの文字入力モード

TAROキーパッドで文字を入力する方法は,2つあります。キーボードのアルファベット に従って入力する"ローマ字入力"と,カナに従って入力する"カナ入力"です。

次のように,入力方法とモードが対応しています。

ローマ字で入力する → ローマ字漢字モード
カナで入力する → カナ漢字モード

それぞれのモードの特徴は次のとおりです。

●ローマ字漢字モード

キーボードのアルファベットに従って入力します。ローマ字での入力に慣れている 方には,このモードをおすすめします。入力するときには,カナ表示ランプが解除さ れていることを必ず確認してください。カナ表示ランプが点灯している場合は,[カナ] キーを押して解除します(カナ表示ランプが付いていないキーボードもあります)。

●カナ漢字モード

キーボードのカナに従って入力します。カナの配列に慣れている方には, このモードをおすすめします。入力するときには,[カナ]キーを押し, カナ表示ランプを点灯させます(カナ表示ランプが付いていないキーボードもあります)。

日本語EVEを起動して,それぞれのモードで入力の練習をしてみましょう。

1. 日本語EVEを起動します

日本語EVEの編集セッションを開始するために,DCLのEDIT/XTPUコマンドを入力します。 ここでは,ファイル名を指定して日本語EVEを起動してみましょう。

以下のコマンドを入力して,日本語EVEを起動し, TARO.TXTというファイルを作成します。

     $ EDIT/XTPU TARO.TXT [Return]

EDIT/XTPUコマンドの次にスペースを空け,ファイル名を入力して, [Return]キーを押してください。以下のような画面が表示されます。

2. 文字を入力します

ローマ字で入力してみましょう

ステータス・ラインを見て,ローマ字漢字モードになっているか 確認してください。日本語EVEの起動時のモードは,ローマ字漢字モードです。 他のモードのときには,[F10]キーを何回か押して, ローマ字漢字モードにしてください。

カナ表示ランプが点灯していたら,[カナ]キーを押して解除します。

次のキーを入力してみましょう。ローマ字漢字モードでは, キーボードのアルファベットに従って入力すると,画面にはひらがなが表示されます。

入力が終了したら,[Return]キーを続けて2回押してください。

カナで入力してみましょう

まず,モードを切り替えます。[F10]キーを押して,ステータス・ラインの表示を カナ漢字にします。

[カナ]キーを押して,カナ表示ランプを点灯させます。

次のキーを入力してください。カナ漢字モードでは,キーボードのカタカナを押すと, 画面上にひらがなが表示されます。

3. 日本語EVEを終了します

[Ctrl/Z]を押してください。

起動のときに指定したTARO.TXTというファイルに,入力した文字が書き込まれました。

ローマ字とカナのどちらで入力しますか

ローマ字とカナの両方で入力してみました。これからは, 入力しやすい方を選んでモードを切り替えて入力するようにしましょう。 ローマ字とカナのどちらの方が入力しやすいですか。入力しやすい方を選んでください。

決まったら下記の表に従って,次の章へ進んでください。

ローマ字で入力する方→第2章
カナで入力する方→第3章

★変換キーパッドの再設定★

《編集作業中に変換キーパッドを変更するには》

初期画面で設定したキーパッドは,次の起動からずっと反映されます。ただし, SET KEYPAD コマンドを使えば,1度設定したあとでも編集画面が 表示されているときに変換キーパッドを変更できます。

日本語EVEを起動して初期画面が表示されなかったときや,あとからキーパッドを 変更したいときには次の操作を実行してください。

  1. [Do]キーを押して,Command:プロンプトを表示させる。

  2. Command:プロンプトに,SET KEYPAD TARO と入力する。

  3. [Return]キーを押す。

★バッファについて★

日本語EVEを使って文書を編集している間,入力している文字はバッファ と呼ばれる内部処理用のメモリに書き込まれています。このメモリは, 日本語EVEで編集している間に限って有効な,一時的な記憶領域です。したがって, 日本語EVEを終了するときに,編集内容をファイルに保存しないと, バッファに書かれた内容は消えてしまいます。

《起動時にファイル名を指定した場合》

[Ctrl/Z]キーを押してください。

日本語EVEを起動する際に,$ EDIT/XTPU TARO.TXTなどのようにファイル名を 指定した場合は,[Ctrl/Z]を押して終了するときに, 指定したファイルにバッファの内容が書き込まれます。

《起動時にファイル名を指定しなかった場合》

[Ctrl/Z]キーを押したあと,ファイル名を入力してください。

ファイル名を指定しないで日本語EVEを起動した場合, テキスト・ウィンドウに文字を入力して,[Ctrl/Z]キーを押すと, コマンド・ウィンドウに"MAINバッファのファイル名を入力してください (キャンセル→RETURN):"というプロンプトが表示されます。

プロンプトに続けてファイル名を入力し,[Return]キーを押してください。 指定したファイルにバッファの内容が書き込まれます。


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