日本語 Compaq OpenVMS
日本語EVE ユーザーズ・ガイド


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7.2.2 テキストの挿入

現在編集中のバッファにテキストやファイル全体,あるいは印刷されない特殊文字 (制御文字など)を挿入できます。

表 7-2 は,テキストを挿入するときに使用する日本語EVEコマンドを示しています。

表 7-2 テキスト挿入の日本語EVEコマンド
コマンド 機能
CHANGE MODE ステータス・ラインに表示されている現在の編集モードを切り替える。挿入モード(Insert)の場合は,現在の文字位置にテキストが挿入され,既存のテキストは右または下にずれていく。重ね書きモード(Overstrike)の場合は,テキストが現在のカーソル位置に重ね書きされる。
INCLUDE FILE 指定したファイルの内容をバッファの現在のカーソル位置の前の行に挿入する。複数のファイルの内容を1つのファイルにまとめるのに便利。

テキストをタイプする前に,バッファが挿入モード(Insert)であるのか,重ね書きモード(Overstrike)であるのかを確認するために,ステータス・ラインを調べてください。

モードを切り替える場合には,CHANGE MODEコマンドを実行するか,またはCHANGE MODEコマンドとして定義されたキーを押してください。

■ テキスト挿入の操作 ■

テキスト,ファイル,およびプリントされない文字をバッファに追加する場合には,次の操作を実行します。

次の例では,テキストをファイルに挿入する方法を示しています。最初は挿入モードの場合の例であり,次は重ね書きモードの場合の例です。

日本語 EVE を起動して,SCHEDULE.DAT という既存のファイルを編集します。


■ 挿入モードの例 ■

日本語 EVE が挿入モード (Insert) であるかどうかを,ステータス・ラインで確認してください。


日本語EVEが重ね書きモードの場合には,挿入モードへ変更するために, CHANGE MODEコマンドとして定義されているキーを押します。カーソルを supervisorという単語のsに移動し,Engineeringとタイプし,スペース・バーを1回押します。

Enginneringという単語がテキスト・バッファに挿入され,同じ行のテキストの残りの部分は右に移動します。


■ 重ね書きモードの例 ■

次に,CHANGE MODEコマンドとして定義されているキーを押し,重ね書きモードに切り替えます。カーソルをSallyという単語のSに移動し,Peggyとタイプします。

Peggyという単語は,バッファ内のSallyという単語の上に重ね書きされます。


7.2.3 テキストの削除と回復

日本語EVEエディタを使用すれば,テキストをファイルから削除したり,編集セッションでの誤りを簡単に修正することができます。誤ってテキストを消去した場合には,消去したテキストをもとの位置に回復します。また,カーソルを移動することにより,別の位置に回復することもできます。

表 7-3 は,テキストを消去および回復するための日本語EVEコマンドを示しています。

表 7-3 テキスト消去および回復の日本語EVEコマンド
コマンド 機能
DELETE カーソルの左にある文字を消去する。挿入モード(Insert)の場合は,行の残りの部分は1文字分左に移動する。重ね書きモード(Overstrike)の場合は,消去された文字はスペースに置き替わる。行頭でキャリッジ・リターンを消去して,現在行が上の行に移動する。

保留削除(Pending Delete)がセットされているときに DELETE コマンドを実行すると,選択領域内のテキストが消去され,そのテキストが Restore Selectionバッファに格納される。保留削除に関する詳細は, 第 7.2.4 項 "テキストの移動"を参照。

RESTORE 日本語EVEコマンドまたは編集キーを使用して,最後に消去した単語,または行を現在のカーソル位置に回復する。 RESTOREコマンドを使用して1文字を回復することはできない。
ERASE CHARACTER カーソルが置かれている文字を消去する。挿入モードの場合には,行の残りの部分は1文字分左に移動する。重ね書きモードの場合は,消去された文字はスペースに置き替わる。カーソルが行末にあるときは,モードに関わらず,キャリッジ・リターンが消去され,次の行が上に移動する。
RESTORE CHARACTER 日本語EVEコマンドまたは編集キーを使用して,最後に消去した文字を現在のカーソル位置に回復する。
ERASE WORD カーソルが置かれている単語を消去する。カーソルが単語と単語の間にあるときは,次の単語を消去する。カーソルが行末にあるときは,キャリッジ・リターンが消去され,次の行が上に移動する。
ERASE PREVIOUS WORD 前の単語またはカーソルが置かれている単語を消去する。カーソルが単語と単語の間にある場合や,単語の1文字目の上にある場合には,前の単語が消去される。カーソルが単語の途中にある場合には,その単語全部が消去される( ERASE WORDと同じ)。カーソルが行頭にある場合には,前の行の最後のキャリッジ・リターンが消去され,現在の行が上に移動する。
RESTORE WORD 日本語EVEコマンドまたは編集キーを使用して,最後に消去した単語を現在のカーソル位置に回復する。
ERASE LINE 現在のカーソル位置から現在行の最後までを消去し,次の行を現在行の最後に続ける。カーソルが行末にあるときは,キャリッジ・リターンが消去され,次の行が上に移動する。
RESTORE LINE 日本語EVEコマンドまたは編集キーを使用して,最後に消去した行を現在のカーソル位置に回復する。

バッファからテキストを削除する場合には,削除したいテキストにカーソルを移動し,適切な編集キーを押すか,または適切な日本語EVEコマンドをタイプ入力します。

次の例は,テキストを削除する方法と回復する方法を示しています。 RHYMES.DATファイルを作成するために日本語EVEを起動し,次に示すテキストを入力します。


■ 行の削除と回復 ■

カーソルを also という単語の l に移動します。ERASE LINE コマンドを入力します。


日本語EVEは,l という文字からその行の最後までの,すべての文字を削除し,次の行を現在の行の最後に続けます。


カーソルはそのままで,RESTORE LINEコマンドを入力します。


日本語EVEは,最後に削除した行(この場合は lso with bee, )を回復します。


■ 単語の削除と回復 ■

カーソルを rhymes という単語の y に移動します。 ERASE WORDコマンドを入力します。


日本語EVEは rhymes という単語を削除し,残りのテキストを左に移動します。


カーソルを1行目の with という単語の w に置き, RESTORE WORDコマンドを入力します。


日本語EVEは,最後に削除した単語を回復します。この場合は,rhymesという単語を回復します。


第 7.2.4 項 "テキストの移動" で説明している SELECT コマンドと REMOVE コマンドの機能を参照してください。これらのコマンドは,バッファからテキストを削除するために組み合わせて使用できます。

7.2.4 テキストの移動と複写

表 7-4 に示すコマンドは,テキストを消去したり,「削除/回復」操作でバッファ内で 1 つの位置から別の位置にテキストを移動したり,テキストを複写するために使用できます。1 つのバッファから別のバッファにテキストを移動する方法については, 第 7.6 節 "バッファの使用"を参照してください。

表 7-4 テキスト移動の日本語EVEコマンド
コマンド 機能
SELECT 現在のカーソル位置から,カーソルを移動した位置までのテキストをマーク (反転表示) する。

反転表示されたテキストを選択領域と呼ぶ。選択をキャンセルするには, SELECT コマンドをもう1度入力するか, RESET コマンドを使用する。

SELECT ALL カーソルの位置とは無関係に,現在のバッファ内のすべてのテキストをマーク (反転表示) する。選択をキャンセルするには, SELECT コマンド,または RESET コマンドを使用する。 SELECT ALL コマンドを実行するときは,誤ってバッファ全体を消去しないように,保留削除が禁止される。
RESET 以下のものを取り消し,バッファの方向を順方向に設定する。

  • 選択領域の反転表示,あるいは検索領域の高輝度表示

  • [GOLD]キーを押した操作(または REPEATコマンドのための [GOLD]と数字の組み合わせ)

  • 不完全なコマンド・ラインや再呼び出ししたコマンド・ライン,または選択バッファの表示

  • SHOWSHOW DEFAULTS BUFFERSHOW SUMMARY,または SHOW WILDCARDS コマンドによる出力。この結果,編集していたバッファに戻る

REMOVEまたは CUT 選択領域,または検索によって高輝度表示されている範囲のテキストを削除し,Insert Hereバッファに格納する。
INSERT HEREまたは PASTE コピーまたは削除したテキストを挿入する。
RESTORE SELECTION 保留削除の機能を用いて消去したテキストを回復する。
STORE TEXTまたは COPY SELECT または FIND でマークしたテキストをコピーし,それをInsert Hereバッファに登録する。

コピーされたテキストはもとの位置から削除されない。

SET NOPENDING DELETE
(省略時設定)
DELETEコマンドを使用したとき,あるいは新しいテキストをタイプしたときに,選択されたテキストを削除しないようにする。

バッファ内でテキストを選択している場合は,新しくテキストをタイプすると,選択領域に追加され, DELETEコマンドを実行すると,カーソルの左の文字が消去される。

SET PENDING DELETE 保留削除をセットし,テキストをブロック単位で,ただちに消去できるようにする。

まず,保留削除をセットし, SELECTコマンドを使用して消去したいテキストを選択する。< X|キーを押してテキストを消去するか,または新しいテキストをタイプして,テキストを変更する。消去したテキストを回復したいときは,テキストを挿入する位置にカーソルを移動し, RESTORE SELECTIONコマンドを入力する。省略時の設定は, SET NOPENDING DELETE

SELECT コマンドと,REMOVE コマンドを組み合せてテキストを消去するには,以下のようにします。

  1. 消去したい最初の文字にカーソルを移動する

  2. [Select]キーを押す

  3. 消去したい最後の文字の次の文字にカーソルを移動する(逆方向の場合には,カーソルを最後の文字の次の文字ではなく,最後の文字の上に移動する)

    消去するテキストは反転表示される(そのテキストをバッファから削除しない場合には,再度 [Select]キーを押すことにより選択を取り消す)

  4. [Remove]キーを押す
    日本語EVEは,反転表示されたテキストを画面から削除し,それを Insert Here バッファに格納する。

[Insert Here] キーを押すと,テキストはカーソルの位置に挿入されます。また,テキストを Insert Here バッファにそのまま残しておけば,バッファからテキストを永久的に消去できます。Insert Here バッファに登録したテキストは,別のテキストを選択し,[Remove] キーまたは STORE TEXT コマンド (または COPY コマンド) を使用して,その新しいテキストを Insert Here バッファに登録するまで,カーソルの位置に何回でも挿入できます。Insert Here バッファには,最後にコピーまたは削除したテキストが格納されます。

反転表示された選択領域に対して,次のコマンドを実行することができます。

次の例は,[Select] キー,[Remove] キー,および [Insert Here] キーを使用して,テキストを消去する方法と,ある位置から別の位置にテキストを移動する方法を示しています。

日本語EVEを起動し,RHYMES.DATファイルを編集します。

■ テキストの移動 ■

RHYMES.DATの2行目の行頭にカーソルを移動し,[Select]キーを押します。 [↓]キーを1回押します。2行目のテキストが反転表示されます。


[Remove] キーを押してください。2 行目のテキストが現在のバッファから削除されます。


[Return] キーを 2 回押し,その後,[Insert Here] キーを押します。 Insert Here バッファのテキストが現在のカーソルの位置に挿入されます。


■ テキストの複写 ■

STORE TEXT コマンドを使用すれば,テキストをコピーして,別の場所に移動することができます。COPY コマンドは STORE TEXT コマンドと同じです。以下の例で,STORE TEXT コマンドのかわりに COPY コマンドを使用することもできます。

次の例を参照して,バッファの設定が順方向の場合に,テキストのコピーが実行できます。

  1. カーソルをテキストの最初の行に移動する

  2. [Select]キーを押す

  3. カーソルを最初の行の最後に移動する

  4. STORE TEXTコマンドを入力する (Insert Hereバッファには,選択したテキストのコピーが格納される)

  5. カーソルをalso with bee,の上の行の先頭に移動する

  6. [Insert Here]キーを押す



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