日本語 Compaq OpenVMS
日本語ユーティリティ
利用者の手引き


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2.7.9 READ コマンド

受信したメッセージを読みます。新しい(未読の)メッセージを読みたいときには,修飾子やパラメータは必要ありません。

<形式>

JMAIL> READ   [修飾子] [フォルダ名]  [メッセージ番号]

<パラメータ>

省略可能です。

フォルダ名 これから読むメッセージが入っているフォルダ名を指定します。
メッセージ番号 表示したいメッセージの番号を指定します。

<修飾子>

/BEFORE= 日時 指定した 日時以前に受信したメール・メッセージを表示します。
/CC_SUBSTRING= 文字列 メッセージの CC フィールドに 文字列を含むメッセージを表示します。
/EDIT エディタを呼び出してメッセージを読み出します。
/FROM_SUBSTRING= 文字列 メッセージの FROM フィールドに 文字列を含むメッセージを表示します。
/[NO]MARKED MARK コマンドによってマークされたメッセージを表示します。/NOMARKED はマークされていないメッセージを表示します。
/NEW JMAIL 使用中に着信した新しいメール・メッセージを表示します。
/PAGE[=キーワード] 画面表示を制御します。次のキーワードが指定できます。

CLEAR_SCREEN ページモードで表示する(各ページの表示前に画面を消去する)
SCROLL スクロールモードで表示する(1行ずつスクロールする)
SAVE[=n] 画面操作機能を有効にする。n は保存されるページ数。

/[NO]REPLIED REPLY コマンドでリプライしたメッセージを表示します。/NOREPLIED はリプライしていないメッセージを表示します。
/SINCE= 日時 指定した 日時以後に受信したメール・メッセージを表示します。
/SUBJECT_SUBSTRING[= 文字列] メッセージの SUBJECT フィールドに 文字列を含むメッセージを表示します。
文字列を省略すると,プロンプトが出て日本語入力ができます。
/TO_SUBSTRING= 文字列 メッセージの TO フィールドに 文字列を含むメッセージを表示します。

2.7.10 REPLY コマンド

現在読んでいる,または直前に読み終えたメッセージの発信者に返信します。

<形式>

JMAIL> REPLY [修飾子] [ファイル指定]

<パラメータ>

省略可能です。

ファイル指定 返信メッセージが書かれているファイルのファイル名を指定します。RMS が日本語モードの場合には,最大 118 文字までの日本語ファイル名を指定できます。

返信メッセージの編集を終えたら,[CTRL/Z] を押してください。中止する場合は [CTRL/C] を押してください。 [CTRL/C] が入力された場合,編集したメッセージは返信されません。

<修飾子>

/[NO]CC_PROMPT メッセージのコピー (CC:) を送るユーザ名を聞いてきます。
/[NO]EDIT エディタを起動してこれから発信する返信メッセージを編集することを指定します。
/EXTRACT エディタを起動して,現在のメッセージ(これに対して返信を行う)を編集します。
/LAST これまでに発信したメッセージのうち最後に発信したものを,返信メッセージのテキストとして使用することを指定します。
/[NO]PERSONAL_NAME[= 個人名] メッセージを送信するときに使う 個人名を指定します。 個人名を省略するとプロンプトが出て,日本語入力ができます。 /NOPERSONAL_NAME は, 個人名なしで送ることを指定します。
/[NO]SELF 返信者自身に返信メッセージのコピーを送り返すかどうかを指定します。
省略時設定は /NOSELF です。
/SIGNATURE_FILE=ファイル名 SET SIGNATURE_FILE コマンドで指定した署名ファイルとは別の署名ファイルを指定し,メッセージに付加できます。RMS が日本語モードの場合には,最大 118 文字までの日本語ファイル名を指定できます。

2.7.11 SELECT コマンド

フォルダ内のメッセージを選択します。

<形式>

JMAIL> SELECT [修飾子] [フォルダ名]

<パラメータ>

フォルダ名 選択するフォルダ名を指定します。省略時には現在のフォルダが選択されます。

いくつかのフォルダを作っておけば,これらのフォルダ間で移動が可能となります。その移動はこの SELECT コマンドを使用します。たとえば,WINNERS フォルダへ移動したい場合は,次のコマンドを入力してください(フォルダ中のメッセージの数が表示されます)。


 
JMAIL> SELECT WINNERS 
%MAIL-I-SELECTED,12 通のメッセージが選択されました。 

今選択したフォルダに入っているメッセージのリストを見たいときは, DIRECTORY コマンドを入力してください。

<修飾子>

/BEFORE= 日時 指定した 日時以前に受信したすべてのメール・メッセージを選択します。
/CC_SUBSTRING= 文字列 メッセージの CC フィールドに 文字列を含むメッセージを選択します。
/FROM_SUBSTRING= 文字列 メッセージの FROM フィールドに 文字列を含むメッセージを選択します。
/[NO]MARKED MARK コマンドによってマークされたメッセージを選択します。 /NOMARKED はマークされていないメッセージを選択します。
/NEW 新しい(未読の)メッセージを選択します。
/[NO]REPLIED REPLY コマンドによって返事を出したメッセージを選択します。 /NOREPLIED は返事を出していないメッセージを選択します。
/SINCE= 日時 指定した 日時以後に受信したすべてのメール・メッセージを選択します。
/SUBJECT_SUBSTRING[= 文字列] メッセージの SUBJECT フィールドに 文字列を含むメッセージを選択します。 文字列を省略すると,プロンプトが出て日本語入力ができます。
/TO_SUBSTRING= 文字列 メッセージの TO フィールドに 文字列を含むメッセージを選択します。

2.7.12 SEND コマンド

メッセージに表題を付けて,1人あるいは複数利用者に向けて送信します。

<形式>

JMAIL> SEND [修飾子] [ファイル名]
To : [ノード名::]利用者名
Subj : 表題・・・ここではローマ字・かな漢字変換ができます。

<パラメータ>

省略可能です。

ファイル名 送信メッセージが書かれているファイルのファイル名を指定します。RMS が日本語モードの場合には,最大 118 文字までの日本語ファイル名を指定できます。

メッセージ・テキストの入力が終了したら,[CTRL/Z] を押してください。中止する場合は [CTRL/C] を押してください。

<修飾子>

/[NO]CC_PROMPT メッセージのコピー (CC:) を送るユーザ名を聞いてきます。
/[NO]EDIT エディタを起動して,これから送信するメッセージを編集することを指定します。
/LAST これまでに送信したメッセージのうち最後に送信したものを,送信メッセージのテキストとして使用することを指定します。
/[NO]PERSONAL_NAME[= 個人名] メッセージを送信するときに使う 個人名 を指定します。 個人名 を省略するとプロンプトが出て,日本語入力ができます。/NOPERSONAL_NAME は, 個人名なしで送ることを指定します。
/[NO]SELF メッセージの送信者自身にメッセージのコピーを送り返すかどうかを指定します。
省略時設定は,/NOSELF です。
/SIGNATURE_FILE=ファイル名 SET SIGNATURE_FILE コマンドで指定した署名ファイルとは別の署名ファイルを指定し,メッセージに付加できます。RMS が日本語モードの場合には,最大 118 文字までの日本語ファイル名を指定できます。
/SUBJECT= 文字列 送信するメッセージの表題を指定するための修飾子です。 文字列を省略すると,プロンプトが出て日本語入力ができます。

2.7.13 SET コマンド

SET コマンドは他のコマンドと組み合わせて,メール・ユーティリティの特性を定義したり変更したりするときに使用します。

<形式>

JMAIL> SET [キーワード]

<キーワード>

AUTO_PURGE
JMAIL> SET [NO]AUTO_PURGE

EXIT コマンドまたは SET FILE コマンド入力時に WASTEBASKET フォルダに残っているメッセージを削除するかどうかを決定することができます。


CC_PROMPT
JMAIL> SET [NO]CC_PROMPT

メッセージを送るときにカーボン・コピー・プロンプト (CC:) を出すかどうか決定します。


COPY_SELF
JMAIL> SET COPY_SELF コマンド名

SEND または REPLY または FORWARD コマンドが入力されたときにメッセージのコピーを送信者に返送するかどうかを決定します。

SEND,NOSEND,REPLY,NOREPLY,FORWARD,NOFORWARD のいずれかを指定します。


EDITOR

JMAIL> SET [NO]EDITOR エディタ名

SEND,REPLY,FORWARD,EDIT コマンドで使用するエディタを指定することができます。

エディタ名

使用するエディタを指定します。あなたのシステムにあるすべてのコーラブル・エディタを指定することができます。XTPU エディタを使用する場合には,

SET EDIT XTPU

とします。


FILE
JMAIL> SET FILE ファイル名

指定されたファイルをメール・ファイルとして設定し,オープンします。日本語ファイル名は指定できません。COPY コマンド,FILE コマンド,または, MOVE コマンドを使って他のメール・ファイルを作成しておけば,その後は SET FILE コマンドでそのメール・ファイルをオープンすることができます。

ファイル名

オープンするメール・ファイルの名前を指定します。ファイルをオープンするときには,メール・ファイル・ディレクトリと MAI というファイル・タイプが使われます。


FORM
JMAIL> SET [NO]FORM フォーム名

省略時設定のプリント・フォームを設定します。SET NOFORM コマンドは設定したプリント・フォームを解除し,省略時設定を SYS$PRINT にします。

フォーム名

設定するプリント・フォーム名です。


FORWARD
JMAIL> SET [NO]FORWARD アドレス

メールの転送先アドレスをセットすることができます。SET FORWARD コマンドを入力すると,受信メッセージはこのコマンドで指定したアドレスに転送されます。

アドレス

メール転送先のアドレス (NODE::NAME) を指定します。


MAIL_DIRECTORY
JMAIL> SET [NO]MAIL_DIRECTORY [修飾子] サブディレクトリ名

すべてのメール・ファイルをメール・ディレクトリ SYS$LOGIN: から指定サブディレクトリへ移動させます。

サブディレクトリ名

サブディレクトリ名を指定します。このサブディレクトリにすべての .MAI ファイルが移動されます。日本語ディレクトリは指定できません。


PERSONAL_NAME
JMAIL> SET [NO]PERSONAL_NAME  個人名
送信するメール・メッセージの "From:" フィールドの末尾に,もう1つのフィールドを付け足すことができます。このフィールドには,送信者の氏名などの情報を入れることができます。
個人名
送信するメール・メッセージの "From:" フィールドに入れるストリングを指定します。省略すると,プロンプトが出て日本語入力ができます。

QUEUE
JMAIL> SET [NO]QUEUE キュー名

ユーザ・プロファイル中のプリント・キューの省略時設定をセットします。SET NOQUEUE コマンドは,セットしていた設定を解除し,プリント・キューを SYS$PRINT に設定します。

キュー名

設定するプリント・キューの名前です。


SIGNATURE_FILE
JMAIL> SET SIGNATURE_FILE ファイル名

署名ファイルを指定します。すべてのメッセージに自動的に指定した署名ファイルが付加されます。RMS が日本語モードの場合には,最大 118 文字までの日本語ファイル名を指定できます。SET NO SIGNATURE_FILE は,署名ファイルの設定を解除します。

ファイル名

署名ファイルの名前です。省略時のファイル・タイプは .SIG です。


WASTEBASKET_NAME
JMAIL> SET WASTEBASKET_NAME フォルダ名

WASTEBASKET フォルダの名前を変更します。

フォルダ名

削除したメッセージを一時保存するための WASTEBASKET フォルダの名前をセットします。フォルダ名には,どの英数字を使用してもかまいませんが,MAIL または NEWMAIL という文字列を指定してはいけません。

2.8 コマンド表示における画面操作機能

日本語OpenVMS V7.0 より JMAIL の次のコマンドで /PAGE 修飾子を指定すると,画面操作機能を有効にすることができます。

/PAGE 修飾子では次のキーワードが指定できます。

CLEAR_SCREEN ページモードで表示(各ページの表示前に画面を消去する)
SCROLL スクロールモードで表示(1行ずつスクロールする)
SAVE[=n] 画面操作機能を有効にする。n は保存されるページ数

/PAGE=SAVE 修飾子を使用すると,最大5画面,255桁分の画面を保存できます。この時,次のキーを使って画面の移動などができます。

キー名 動作
上矢印(↑),Ctrl/B 1行スクロールアップ
下矢印(↓) 1行スクロールダウン
左矢印(←) 1桁左へシフト
右矢印(→) 1桁右へシフト
Find(E1) 文字検索を起動
Insert Here(E2) 半画面右シフト
Remove(E3) 半画面左シフト
Select(E4) 80/132 桁切り替え
Prev Screen(E5) 前画面に移動
Next Screen(E6),Return,Enter,Space 次画面に移動
F10,Ctrl/Z 終了
Help(F15) MAIL, JMAIL では使用できない
Do(F16) 最新(現在)画面と(履歴内で)最古画面の入れ換え
Ctrl/W 再表示

省略時の設定は /NOPAGE です。

注意

日本語を正しく表示するためには,あらかじめ日本語環境設定ユーティリティ (JSY$CONTROL) を用いてロケールの設定を行っておく必要があります。詳しくは 第 1 章 を参照してください。


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