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この章では,共用メモリとOpenVMS Galaxy構造体を表示できるように,
System Dump Analyzer (SDA)がどのように強化されたかについて説明します。
SDAの使い方の詳細については,
『OpenVMS Alpha System Analysis Tools Manual』を参照してください。
- SHOW SHM_CPPの追加。デフォルトでは,すべてのSHM_CPPの簡略な情報が表示されます。
次の修飾子を使用できます。
/ALLはすべてを詳細表示します。
/IDENT=nは1つを詳細表示します。
/ADDRESS=xは1つを詳細表示します。
/PFNはPFNデータも表示します(デフォルトでは,すべてのリストと全体が表示されます。)
/PFN=FREEは空きリストを表示します。
/PFN=BADは不良ページ・リストを表示します。
/PFN=UNTESTEDはテストされていないページ・リストを表示します。
/PFN=ALL_FRAGMENTSはPMAPからすべてのPFNを表示します。
/PFN=PFNDBはPFNデータベース・ページのすべてのPFNを表示します。
/PFN=(x,y)は複数のリストを表示します。
/PFNを指定し,/ALL,/IDENT,/ADDRESSを指定しなかった場合は,最後にアクセスされたSHM_CPP
からPFNリストが表示されます。
- VALIDATE SHM_CPPの追加。すべてのSHM_CPPと,接続されているPFN
の数と範囲が確認されますが,各PFNに対してデータベースの内容は確認されません。
このコマンドには次の修飾子があります。
/ALLはデフォルトと同じ。
/IDENT=nは1つのSHM_CPPの数と範囲を確認します。
/ADDRESS=xは1つのSHM_CPPの数と範囲を確認します。
/PFNは接続されている各PFNのPFNdbの内容も確認します(デフォルトではすべてのリストと全体)
。
/PFN=FREEは空きリスト内の各ページに対してPFNdbを確認します。
/PFN=BADは不良リスト内の各ページに対してPFNdbを確認します。
/PFN=UNTESTEDは,テストされていないリスト内の各ページに対してPFNdb
を確認します。
/PFN=ALL_FRAGMENTSは,PMAP内の各ページに対してPFNdbを確認します。
/PFN=PFNDBは,各PFNデータベース・ページに対してPFNdbを確認します。
/PFN=(x,y)は複数のリストを確認します。
/PFNを指定し,/ALL,/IDENT,/ADDRESSを指定しなかった場合は,最後にアクセスされたSHM_CPP
からPFNリストが確認されます。
- SHOW SHM_REGの追加。デフォルトでは,すべてのSHM_REGに関する簡略な情報が表示され,
次のパラメータまたは修飾子を使用できます。
/ALLはすべてを詳細表示します。
/IDENT=nは1つを詳細表示します。
/ADDRESS=xは1つを詳細表示します。
<NAME>は1つを詳細表示します。
- SHOW GSDへの/GLXSYSと/GLXGRPの追加。
- GMDBとNODEBの内容を表示するためのSHOW GMDBの追加。デフォルトでは,GMDB
が詳細表示されます。
/ALLはGMDBとすべてのノード・ブロックを詳細表示します。
/NODE[=name|=number]は指定されたノードのノード・ブロックを詳細表示します(
デフォルトは現在のノード)。
/ADDRESS=nと/NODEを組み合わせて指定すると,ノード・ブロックを指定できます。
/SUMMARYはGMDBとすべてのノード・ブロックを簡略表示します。
- SHOW GALAXYはGMDBとすべてのノード・ブロックを簡略表示します。
修飾子なし
- SHOW GLOCKはgalaxyロック構造を表示します。デフォルトでは,
ベースGLOCK構造が表示されます。
/GMDB_TABLEは,GMDBと接続されているすべてのロックのロック・
テーブルを表示します。
/SYSTEM_TABLE[=n]は,1つまたはすべてのシステム・ロック・
テーブルと接続されているすべてのロックを表示します。
/PROCESS_TABLE[=n]は,1つまたはすべてのプロセス・ロック・
テーブルと接続されているすべてのロックを表示します。
/ALLは,galaxyロック構造とすべてのロック・テーブルおよび接続されているロック(GMDB
,システム,プロセス)を表示します。
/HANDLE=nは,指定されたロックを表示します。
/LINKEDと/HANDLEを組み合わせて指定すると,このロック・テーブルに対して残されているすべてのロックを表示します。
/ADDRESS=nは指定されたロックを表示します。
/PHYSICALと/ADDRESSを組み合わせて指定すると,物理アドレスを指定することを示します。
/BRIEFは他の表示で各ロックに関して簡略情報だけを表示します。
- SHOW GCTはgalaxy構成ツリーを表示します。デフォルトは/SUMMARY
です。
/SUMMARYはツリーの1つのページ階層だけを表示します。
/ALLはツリー内のすべてのノードを詳細表示します。
/ADDRESS=nは指定されたノードを詳細表示します。
/HANDLE=nは指定されたノードを詳細表示します。
/OWNER=nは指定されたノード・ハンドルが所有しているすべてのノードを詳細表示します。
/TYPE=nは指定されたタイプのすべてのノードを詳細表示します。
- SHOW PAGE_TABLEとSHOW PROCESS/PAGE_TABLE:
/NONMEMORY_PFN[=type]と/INVALID_PFN[=type]が追加されました。
メモリ以外のページ(たとえばI/Oページ)や不正なページ(たとえば別のパーティションが所有しているページ)
を参照するページ・
テーブル・エントリだけを表示します。
<TYPE>はREADONLYとWRITABLEのどちらか一方または両方であり,
デフォルトでは両方です。
ここでは,Galaxy固有のSDAコマンドについて説明します。
SHOW GALAXY
Galaxyの状態とGalaxy内のすべてのインスタンスの情報を1ページにまとめて要約表示します。
フォーマット
SHOW GALAXY
パラメータ
- なし
-
修飾子
- なし
-
SHOW GCT
Galaxy構成ツリー(GCT)の内容を要約形式(階層構造)またはノード別の詳細形式で表示します。
フォーマット
SHOW GCT [/ADDRESS=n|/ALL|/HANDLE=n
|/OWNER=n|/SUMMARY(default)|=/TYPE=type]
パラメータ
- なし
-
修飾子
- /ADDRESS=n
- 指定されたアドレスにあるGCTノードを詳細表示します。
- /ALL
- GCT内のすべてのノードを詳細表示します。
- /HANDLE=n
- 指定されたハンドルが割り当てられているGCTノードを詳細表示します。
- /OWNER=n
- 指定されたハンドルが割り当てられているノードが所有しているGCT
内のすべてのノードを詳細表示します。
- /SUMMARY
- GCTを階層形式で要約表示します。この修飾子はデフォルトです。
- /TYPE=type
- 指定されたタイプのGCT内のすべてのノードを詳細表示します。タイプは次のいずれかです。
| BUS | CAB |
COMMUNITY | CPU |
| CPU_MODULE | EXP_CHASSIS |
FRU_DESC | FRU_ROOT |
| HOSE | HW_ROOT | IO_CTRL |
IOP |
| MEMORY_CTRL |
MEMORY_DESC | MEMORY_SUB |
PARTITION |
| POWER_ENVIR |
PSEUDO | ROOT | SBB |
| SLOT | SMB | SW_ROOT |
SYS_CHASSIS |
| TEMPLATE_ROOT |
| | |
指定されたタイプが正確に一致する場合は,そのタイプだけが表示されます(
たとえば/TYPE=CPU)。部分的に一致する場合は,一致するすべてのタイプが表示されます(
たとえば/TYPE=CPの場合は,CPUとCPU_MODULEノードの両方が表示されます)
。
SHOW GLOCK
Galaxy管理データベース(GMDB),プロセス・テーブル,システム・テーブルに対するGalaxy
ロックを表示します。
フォーマット
SHOW GLOCK [/BRIEF]
[/GMDB_TABLE]
[/PROCESS_TABLE [=n]]
[/SYSTEM_TABLE [=n]]
[/ALL]
[/ADDRESS=n [/PHYSICAL]]
[/HANDLE=n [/LINKED]]
パラメータ
- なし
-
修飾子
- /BRIEF
- 他の修飾子と組み合わせて使用した場合,各Galaxyロックに対して1
行を表示します。
- /GMDB_TABLE
- 埋め込まれ,接続されたGalaxyロックを含むGMDBのGalaxyロック・テーブルを表示します。
- /PROCESS_TABLE [=n]
- 埋め込まれ,接続されたGalaxyロックを含むすべてのプロセスGalaxy
ロック・テーブルと要約ページを表示します。/PROCESS_TABLE=n修飾子を指定すると,1
つのGalaxyロック・テーブルだけが表示され,要約ページは表示されません。
- /SYSTEM_TABLE [=n]
- 埋め込まれ,接続されたGalaxyロックを含むすべてのシステムGalaxy
ロック・テーブルを表示し,要約ページも表示します。/SYSTEM_
TABLE=n修飾子を指定すると,1つのGalaxyロック・テーブルだけが表示され,
要約ページは表示されません。
- /ALL
- /GMDB_TABLE,/PROCESS_TABLE,/SYSTEM_TABLE修飾子から提供される情報を表示します。/ALL
修飾子はベースGMDB Galaxyロックからの情報も表示します。
- /ADDRESS= n [/PHYSICAL]
- アドレスnにある1つのGalaxyロックを表示します。プロセスGalaxy
ロックの場所は物理アドレスによって示されるため,このようなアドレスを入力する場合は,/PHYSICAL
修飾子を使用しなければなりません。
- /HANDLE= n [/LINKED]
- nというハンドルが割り当てられた1つのGalaxyロックを表示します。
オプション修飾子/LINKEDを指定すると,SDAは,指定されたハンドルにリンクされているすべてのGalaxy
ロックを表示します。
- 注意
- /GMDB_TABLE,/PROCESS_
TABLE,/SYSTEM_TABLEはさまざまな組み合わせで使用することができ,
/PROCESS_TABLEと/SYSTEM_TABLEでは,=nは指定しても省略してもかまいません。
SHOW GMDB
Galaxy管理データベース(GMDB)の内容とGalaxyシステム内のインスタンスのノード・
ブロックの内容を表示します。
フォーマット
SHOW GMDB [/ALL|/NODE[=name|=n|/ADDRESS=n]|/SUMMARY]
修飾子
- /ADDRESS=n
- /NODE修飾子を指定した場合は,表示する1つのノード・ブロックのアドレスを指定します。/NODE
修飾子の説明を参照してください。
-
/ALL
- Galaxy管理データベースと,これまで使用された(つまり内容が0
以外である)すべてのノード・ブロックの内容を表示します。
- /NODE
[=name|=n|/ADDRESS=n]
- インスタンスの名前,パーティション番号,ノード・ブロックのアドレスのいずれかが指定された場合は,
指定されたノード・ブロックの内容を表示します。/NODE
修飾子を単独で指定した場合は,現在のインスタンスのノード・
ブロックが表示されます。
- /SUMMARY
- GMDBとすべてのノード・ブロックの1ページの要約を表示します。
- 注意
- デフォルト・アクションでは,Galaxy
管理データベースの内容が表示されます。
SHOW SHM_CPP
共用メモリ内の共通のプロパティ・パーティション(CPP)の内容を要約形式で表示するか,CPP
ごとに詳細形式で表示します。
フォーマット
SHOW SHM_CPP [/ADDRESS=n|/ALL|/IDENT=n]
[/PFN [=pfn_type]]
パラメータ
- なし
-
修飾子
- /ADDRESS=n
- 指定された共用メモリCPPに関する詳細情報を表示します。
- /ALL
- すべての共用メモリCPPに関する詳細情報を表示します。
-
/IDENT=n
- 指定された共用メモリCPPに関する詳細情報を表示します。
- /PFN
[=pfn_type]
- 基本的な共用メモリCPPデータの他に,PFNデータも表示します。デフォルトでは,
すべてのリスト(空きリスト,不良リスト,未テスト・リスト)
の他に,PFNデータベース・ページとCPP内のPFNの完全な範囲も表示されます。
CPP内のPFNの完全な範囲だけを表示するには,/PFN=ALL_FRAGMENTSを使用します。
不良ページ・リストだけを表示するには,/PFN=BADを使用します。
空きページ・リストだけを表示するには,/PFN=FREEを使用します。
PFNデータベースを格納したPFNを表示するには,/PFN=PFNDBを使用します。
未テスト・ページ・リストだけを表示するには,/PFN=UNTESTEDを使用します。
複数のリストを表示するには,/PFN修飾子と組み合わせて複数のキーワードを使用します。
たとえば,/PFN=(FREE,PFNDB)と指定します。
- 注意
- SHOW SHM_CPPコマンドに修飾子を指定しなかった場合は,
デフォルト表示として,すべての共用メモリCPP
の要約が表示されます。
/PFNだけを指定し,/ALL,/IDENT,/ADDRESSを指定しなかった場合は,最後にアクセスされた共用メモリCPP
からPFNリストが表示されます。
SHOW SHM_REG
共用メモリ領域構造体の内容を要約形式で表示するか,または領域ごとに詳細表示します。
フォーマット
SHOW SHM_REG [/ALL|/IDENT=n|/ADDRESS=n|name]
パラメータ
- name
- 指定された領域を詳細形式で表示します。
修飾子
- /ALL
- すべての領域の構造体を詳細形式で表示します。
- /IDENT=n
- 指定された領域の構造体を詳細形式で表示します。
- /ADDRESS=n
- 指定された領域の構造体を詳細形式で表示します。
- 注意
- SHOW SHM_REGコマンドにパラメータや修飾子を指定しなかった場合には,
デフォルト表示として,すべての共用メモリ領域の要約情報が表示されます。
VALIDATE SHM_CPP
すべての共用メモリ共通プロパティ・パーティション(CPP)と,接続されているPFN
の数と範囲を確認します。オプションとして,各PFNデータベース・
エントリの内容を確認することもできます。
フォーマット
VALIDATE SHM_CPP [/ADDRESS=n|/ALL|/IDENT=n]
[/PFN [=pfn_type]]
パラメータ
- なし
-
修飾子
- /ADDRESS=n
- 指定された共用メモリCPPの数と範囲を確認します。
- /ALL
- すべての共用メモリCPPの数と範囲を確認します。これはデフォルトです。
- /IDENT=n
- 指定された共用メモリCPPの数と範囲を確認します。
- /PFN
[=pfn_type]
- 接続されている各PFNのPFNデータベースの内容を確認します。デフォルトでは,
すべてのリスト(空きリスト,不良リスト,未テスト・リスト)
と,PFNデータベース・ページおよび共用メモリCPP内のPFNの完全な範囲が確認されます。
CPP内のPFNの完全な範囲だけを確認するには,/PFN=ALL_FRAGMENTSを使用します。
不良ページ・リストだけを確認するには,/PFN=BADを使用します。
空きページ・リストだけを確認するには,/PFN=FREEを使用します。
PFNデータベースを格納しているPFNを確認するには,/PFN=PFNDBを使用します。
未テスト・ページ・リストだけを確認するには,/PFN=UNTESTEDを使用します。
複数のリストを確認するには,/PFN修飾子と組み合わせてキーワードを指定します。
たとえば/PFN=(FREE,FNDB)と指定します。
- 注意
- /PFNだけを指定し,/ALL,
/IDENT,/ADDRESSを指定しなかった場合には,最後にアクセスされた共用メモリCPP
からPFNリストが確認されます。
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