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4 インストレーション後の作業

この章では,日本語OpenVMS VAX V7.2をインストールした後に行う作業について説明します。

4.1 イニシャル・インストール後の作業

日本語OpenVMS VAXを初めてシステムにインストールした場合は, インストール後に次の作業を行ってください。 なお,日本語OpenVMS VAX V6.2,V7.0またはV7.1 からアップグレードを行った場合は,第4.2節 " アップグレード後の作業"をご覧ください。

4.1.1 日本語OpenVMS スタートアップ

日本語OpenVMSを使用する前に,論理名やノウン・ イメージなどの初期化が必要です。標準版OpenVMSを立ち上げたときに, 日本語OpenVMSも自動的に初期化されるように以下の作業をしてください。OpenVMS クラスタ・ システムの場合は,各ノードごとに行ってください。

  1. SYS$MANAGER:SYSTARTUP_VMS.COMに次のように日本語OpenVMSスタ−トアップ・ プロシージャを実行する行を追加してください。
              $ @SYS$STARTUP:JSY$STARTUP.COM
    

    なおJSY$STARTUP.COMは,テンプレート・ファイルJSY$STARTUP.TEMPLATE も提供されていますので,それを使って独自のスタートアップ・ プロシージャを作ることも可能です。

  2. 漢字プリンタを使用するときは,次のコマンドをSYS$MANAGER:JSY$SETUP_PRINT.COM に追加してください。
              $ ASSIGN/SYSTEM ddcu: JSY$PRINT
    

    ここで,ddcu:は漢字プリンタの装置名です。また,JSY$SETUP_PRINT を実行するために,次の1行をSYS$MANAGER:SYSTARTUP_VMS.COMの, JSY$STARTUP,STARTNET,LAT$STARTUPの後ろに追加してください。

              $ @SYS$MANAGER:JSY$SETUP_PRINT.COM
    

  3. システムの省略時のロケールを設定する時は,次のコマンドをSYS$MANAGER:SYSTARTUP_VMS.COM に追加してください。
                 $ DEFINE/SYSTEM/EXEC SYS$LANG "ja_JP.sdeckanji"
    

    この例では省略時のロケールをja_JP.sdeckanjiに設定しています。設定可能な日本語ロケールは次の4つのいずれかです。


    ja_JP.deckanji
    ja_JP.sdeckanji
    ja_JP.eucJP
    ja_JP.sjis

  4. システムをリブートしてください。日本語OpenVMS 7.2がスタートします。OpenVMS クラスタ・システムで,ライセンスがロードされていないために日本語OpenVMS が実行できないときは,LICENSE LOAD コマンドでライセンスをロードしてください。

    詳細は,『OpenVMS License Management Utility Manual』を参照してください。

4.1.2 漢字ターミナルの設定

実際に日本語ユーティリティを使用する前に,漢字ターミナルの設定を行わなければなりません。

詳細は,『日本語OpenVMS 概説書』を参照してください。

4.2 アップグレード後の作業

日本語OpenVMS VAX V6.2,V7.0またはV7.1 から日本語OpenVMS VAX V7.2にアップグレードを行った場合には, 以下の作業を行ってください。

  1. アップグレード前にコメント・アウトしたSYS$MANAGER:SYSTARTUP_VMS.COM の中の日本語OpenVMS関係の初期化処理を行っている箇所( たとえばJSY$STARTUP.COM,KANJIUP.COMを呼び出している部分や漢字プリンタの装置ddcu を割り当てている部分)をもとにもどし, システムのブート時に日本語OpenVMS VAX V7.2が起動するようにしてください。
                 $ @SYS$STARTUP:JSY$STARTUP
                 $ ASSIGN ddcu: JSY$PRINT
                 $ @JSY$SYSTEM:KANJIUP
    

    日本語OpenVMS VAX V6.1で実行していたXPG$STARTUP.COMは日本語OpenVMS VAX V6.2 以降では使用されませんので,XPG$STARTUP.COMを実行している部分はSYSTARTUP_VMS.COM から削除してください。

  2. システムの省略時のロケールを設定する時は,次のコマンドをSYS$MANAGER:SYSTARTUP_VMS.COM に追加してください。
                 $ DEFINE/SYSTEM/EXEC SYS$LANG "ja_JP.sdeckanji"
    

    この例では省略時のロケールをja_JP.sdeckanjiに設定しています。

    設定可能な日本語ロケールは次の4つのいずれかです。


    ja_JP.deckanji
    ja_JP.sdeckanji
    ja_JP.eucJP
    ja_JP.sjis

  3. 日本語DECwindows Motif V1.2-3を実行している場合は, SYS$MANAGER:DECW$DEFINE_LANG.COMの中で論理名LANGに"ja_JP"が通常定義されています。 日本語OpenVMS V7.2ではja_JPロケールは提供されておりませんので, 論理名LANGを前の項目で定義したSYS$LANGの値と同じになるよう, DECW$DEFINE_LANG.COMを書き換える必要があります。例えば省略時のロケールをja_JP.sdeckanji に設定するには次のようにします。
                 $ define/nolog/table=decw$logical_names/exec lang "ja_JP.sdeckanji"
    

  4. ワークステーションで日本語DECwindows Motifを実行していて, 日本語OpenVMS VAX V7.2へのアップグレード前にSYSTEM アカウントのセッション・マネージャの言語設定を「日本語」から「US English 」に変更した場合は,「日本語」に戻してください。

  5. システム・パラメータを日本語OpenVMS 用に変えるために,次のコマンド・プロシージャを実行してください。 システムはAUTOGEN をかけられシャット・ダウンされます。
              $ @JSY$SYSTEM:JSY$SETPARAMS.COM
    

    なおOpenVMSクラスタ・システムのノードで,JSY$SYSTEMがまだ定義されていない場合, この前に次のコマンドを入力して定義してください。

              $ @SYS$STARTUP:JSY$STARTUP
    

    このとき,日本語システムのスタートアップが完全に行われないというメッセージが表示されますが, 無視してください。

  6. システムをリブートしてください。システムの設定が変更され, 日本語OpenVMS VAX V7.2がスタートします。

4.3 問題点の通知

本ソフトウェアについては,弊社所定のソフトウェア保証基準に定められた保証が提供されますので, その内容にしたがった処置を取ってください。

なお,ご不明な点につきましては,弊社の各支店/営業所にお問い合わせください。


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