日本語DECprint Supervisor V1.3/1.3Aでの重要な変更点を次に掲げます。 これらの変更点については本書で詳しく解説します。
日本語DECprint Supervisor V1.3Aのインストールの手順は次のとおりです。
$ STOP/QUEUE/NEXT <queue-name> または $ STOP/QUEUE/RESET <queue-name>
DCPSバージョン1.3で解決された問題を次に揚げます。
CIDfontをサポートしたプリンタへの漢字トランスレータの出力は,次のようなエラー・ メッセージにより印字することはできませんでした。
%DCPS-W-TYPCHK, typechek: Argument of wrong type - offending command is definefont; ErrorInfo: FDepVector -- nostringval --
この問題は解決されましたが,JISカタカナ文字セットの未定義部分はリバース・ クエスチョン文字にはならず,他の文字が印字されてしまいます。
自動的に起動されたDCPSキューについて,対応するLTAデバイスが正しく定義されていない場合, 次のメッセージが繰り返し表示されました。
%DCPS-F-LRJNAMEUNKNOWN, Port name is unknown
DCPSはNICカードを介してDEClaser 5100と通信することができず,常にCONTERMINATED エラーが発生していました。
まれに,ドキュメントの最後のページの出力時あるいは出力直前にDCPSキューが停止した状態になり, 出力を再開できないことがありました。
DCPSインストレーション・プロシージャが既存のDCPSプリント・キューを検出し, システムに名前が同一の論理名(たとえばSYS$PRINT)およびキュー名が含まれていた場合, 次のようなエラー・メッセージを繰り返し表示していました。 この場合,インストレーションが完了せず,Ctrl/Yを入力して処理を強制終了させる必要がありました。
%DCL-W-SYMOVF, no room for symbol definitions - delete some symbols
すべてのメッセージ・フィールドがdisabledの状態でジョブ・コントロールが起動され, ジョブ識別情報を含む-DCPS-I-JOB_IDメッセージを作成しようとした場合,DCPS シンビオントは%STR-F-STRTOOLONメッセージを表示して停止していました。 この場合,次のようなメッセージがOPCOMに通知されていました。
%%%%%%%%%%% OPCOM 21-MAR-1996 20:28:01.70 %%%%%%%%%%% Message from user SYSTEM on DANTOO Process SYMBIONT_15: %F-STRTOOLON, string is too long (greater than 65535)
メッセージ・フィールドのdisabled状態により発生していたシンビオントの停止は,DCPS V1.1 では解決されているものと間違って認識されていました( 第12.2.5節)。
PRINT_PARAMETERSに関するオンライン・ヘルプのいくつかの問題が解決されました。 また,LN17psおよびColorwriter LSR 2000プリンタに関するオンライン・ ヘルプが追加されました。
次の状態の場合,現在DCPSは暗黙にNUMBER_UP=1であると想定します。
NUMBER_UP=1では,論理的なページ・サイズを物理的なシート・サイズに適合するようにサイズを変更します。 この問題の解決により,コマンド行でNUMBER_UP あるいはLAYUP_DEFINITIONを指定しないで PAGE_SIZEおよびSHEET_SIZE に異なる値を指定した場合と同様の結果となります。
従来のDCPSのバージョンでは,暗黙のサイズの変更はキューのパラメータではなくコマンド行のパラメータに対して想定されていました。 従来のバージョンでの対処は, キューのパラメータに明示的にNUMBER_UP=1を指定することでした。
ジョブ・ログおよびジョブ・トレーラ・ページがある場合は,現在OUTPUT_TRAY パラメータで指定した排紙トレイに通常出力されます。 しかし,DCPSが最初に指定された排紙トレイに出力しようとした場合に, NOOUTTRAY,OUTTRAYNOTAVL,OUTTRAYMISMATCHエラーなどが検出されると, ジョブ・ログおよびジョブ・トレーラ・ページは代わりにプリンタの省略時の排紙トレイに出力され, 排紙トレイに問題があることを通知します。
従来のDCPSのバージョンでは,非PrintServerプリンタについてはジョブ・ ログおよびジョブ・トレーラ・ページは常にプリンタの省略時の排紙トレイに出力されていました。 従来のドキュメントでは,たとえばHP LaserJet 4SiMXプリンタにOUTPUT_TRAY=FACE_UPを指定した場合,トレーラ・ ページはフェースアップ排紙トレイには出力されないと記述されていました。 この制限はもはやなくなりました。
DCPSバージョン1.3Aで解決された問題を次に揚げます。
PAGE_SIZEパラメータにB5を指定したときに,印字できる桁数や行数が少なくなっていました。
テキスト・データ中にLoad Font File (DECLFF)シーケンスが含まれていた場合, 一部のDECLFFによりANSI/KANJIトランスレータ内でエラーが発生し,DCPS シンビオントが停止してしまうことがありました。
DCPSは現在C6 (326mm x 460mm)用紙サイズをサポートしています。すべてのプリンタの論理PAGE_SIZE にC6を指定することができ,LN17psプリンタの物理SHEET_SIZE にC6を指定することができます。
DCPSは現在A3NOBI (328mm x 453mm)用紙サイズをサポートしています。すべてのプリンタの論理PAGE_SIZE にA3NOBIを指定することができ,EPSON EsperLaser LP-9200PS2およびOKI MICROLINE 803PSIIV,903PSIIの物理SHEET_SIZE にA3NOBIを指定することができます。
別のプリンタ同様UNRECOGNIZEDプリンタについての4つのセットアップ・ モジュールが変更されました。従来の弊社提供のセットアップ・モジュールに変更を加えていた場合は, 再度変更をやり直す必要があります。詳細については LPS$$UNRECOGNIZED_* モジュール内のコメント行を参照してください。
以下の節では日本語DECprint Supervisor V1.3/1.3Aの制限事項を記述します。
300x300 dpiより高い解像度のプリンタでは,行を強調表示するためにLIST トランスレータにより生成されるグレイ・バーが見にくい場合があります。
+ DCPS V1.3で新たに追加されたA3NOBI用紙サイズはLP- 9200PS2ではA3Wに相当します。
$ DEFINE/SYSTEM DCPS$queue-name_SEPARATOR_TRAY n
このコマンドでは,実行キューの名前(queue-name)と給紙トレイ番号( n:通常は1)を指定しなければなりません。この論理名の定義がされていない場合, 印刷実行時にINPUT_TRAY=MANUAL_FEEDパラメータが指定された場合に次のようなエラーが発生し, 印刷できません。
%DCPS-W-RANGECHK, rangecheck: Argument out of bounds - offending command is setpapertray %DCPS-E-FLUSHING, Rest of Job (to EOJ) will be ignored
%DCPS-W-RANGECHK, rangecheck: Argument out of bounds - offending command is setpapertray %DCPS-E-FLUSHING, Rest of Job (to EOJ) will be ignored
ジョブ毎に排紙トレイ上の排紙される位置をシフト出力することはできません。