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13 LAT制御プログラム・ユーティリティ(LATCP)

13.1 LATCPについて

LAT制御プログラム(LATCP)ユーティリティは,OpenVMSシステム上でLATソフトウェアを構成し制御します。LATCP により,次の処理が行えます。

13.2 LATCP使用法の要約

LATCPにより,VMSノード上のLATソフトウェアを制御し,LATソフトウェアの情報を取り出すことができます。 たとえば,ローカル・ノード上でサービスを作成し,VMS ローカル・ノードのポートを遠隔ターミナル・サーバのサービスや装置と対応づけ, ローカル・ノードで利用できるサービスはもとよりネットワーク内の他のノード上のサービスについても情報を表示できます。

サービスを作成してポートに対応づけるなどLAT特性変更作業をLATCPコマンドで行った場合, 変更内容は直ちに有効となります。ただし,LATポート・ ドライバが停止すると,特性は消失します。特性を設定したままの状態にするには,LAT$SYSTARTUP.COM を編集して特性設定コマンドを変更または追加します。 この後LAT$STARTUP.COMを呼び出し,LATポート・ドライバを起動してください。 詳細については,『OpenVMSシステム管理者マニュアル』を参照してください。

形式

RUN SYS$SYSTEM:LATCP

使用法の要約

LATCPを起動するには,DCLコマンド・プロンプトにRUN SYS$SYSTEM:LATCPと入力します。LATCP>プロンプトが表示されます。 以降で説明するLATCPコマンドをこのプロンプトに対して入力できます。

LATCPを終了するには,LATCP>プロンプトにEXITコマンドを入力するか, またはCtrl/Zを押します。

また,次の例のようにDCLの文字列代入文を使用して,LATCPコマンドを実行することもできます。

     $ LCP :== $LATCP
     $ LCP SET NODE/STATE=ON

LATCPは,SET NODEコマンドを実行し,制御をDCLに戻します。

13.3 LATCPのコマンド

次の表は,LATCPコマンドを要約したものです。

コマンド 機能
ATTACH 現在のプロセスから指定したプロセスに制御を転送する。
CREATE LINK LATデータ・リンクを作成する。
CREATE PORT ローカル・ノードに論理ポートを作成する。
CREATE SERVICE サービス・ノードにサービスを作成する。
DEFINE/KEY キーパッド上のファンクション・ キーにコマンド文字列を割り当てる。
DELETE LINK ノードからLATデータ・リンクを削除する。
DELETE PORT アプリケーション・ ポートまたは専用ポートを削除する。
DELETE QUEUE_ENTRY ローカル・ ノードからのキュー登録要求を削除する。
DELETE SERVICE サービス・ノードのサービスを削除する。
EXIT DCLコマンド・ レベルに戻す。
HELP LATCPコマンドのヘルプ・テキストを表示する。
RECALL 以前に入力したLATCPコマンドを再呼だしし, 再入力の手間を省く。
SCROLL スクロールされて画面から消えた情報を検索できるようにする。
REFRESH 表示画面を再表示する。他のソースからの出力によって表示が上書きされた後など。
SET LINK LATデータ・リンクの特性を変更する。
SET NODE ノードに対しLAT特性を指定する。
SET PORT ノードの論理ポートを, ターミナル・サーバ上の遠隔装置とLAT遠隔サービス・ ノード上の特殊なアプリケーション・サービスのいずれかにマップする。
SET SERVICE サービス特性を変更する。
SHOW LINK 使用中のノード上のリンクの特性を表示する。
SHOW NODE VMSノードの特性を表示する。
SHOW PORT ポート特性を表示する。
SHOW QUEUE_ ENTRY ローカル・ノードにキュー登録された要求またはエントリに関する情報を表示する。
SHOW SERVICE 使用中のノードが認識するLATサービスの特性を表示する。
SPAWN サブプロセスを作成する。
ZERO COUNTERS 使用中のノードで保守するノード・カウンタ, サービス・カウンタ,リンク・カウンタを再設定する。

ATTACH

現在のプロセスから指定したプロセスに制御を転送します。LATCPのATTACH コマンドは,DCLのATTACHコマンドと似ています。たとえば,DCLコマンド・ レベルでDCLのSPAWNコマンドを入力すれば,DCLセッションを終了せずにLATCP サブプロセスを作成できます。LATCPプロンプトでLATCPコマンドを実行した後,ATTACH コマンドを入力すればDCLに戻ります。

形式

    ATTACH   [プロセス名]

パラメータ

プロセス名

制御を渡す親プロセスまたは生成するサブプロセスの名前を指定します。 指定するプロセスは,すでに存在しており,現在のジョブの一部であり, 同じ入力ストリームを現在のプロセスと共用しているものでなければなりません。

プロセス名は,15文字以内の英数字です。指定したプロセスに接続できなかった場合, エラー・メッセージが表示されます。

/PID修飾子を指定した場合,プロセス名パラメータは使用しないようにしてください。/PID 修飾子を省略した場合には,プロセス名パラメータを使用してください。

プロセス・リストを表示するには,DCLのSHOW SYSTEMコマンドを使用します。

修飾子

/PID=プロセス識別子
ターミナル制御を取得するプロセスのプロセス識別子(PID)を指定します。PID の中の先行する0は省略できます。/PID修飾子を指定した場合, プロセス名パラメータは使用しないようにしてください。/PID修飾子を省略した場合には, プロセス名パラメータを使用してください。

説明

ATTACHコマンドにより,使用中の入力ストリームを別のプロセスに接続し, あるプロセスから別のプロセスに制御を渡すことができます。たとえば次の例のように,LATCP からDCLコマンド・レベルに制御を変更できます。DCL コマンド・レベルにあるとき,ATTACHコマンドで戻るまでの間,LATCH はハイバネート状態にあります。

キャプティブ・アカウントにログインしているとき,このコマンドは使用できません。 キャプティブ・アカウントは,システムへのユーザ・アクセスが制約されているアカウントです。 キャプティブ・アカウントからは, DCLコマンド・レベルにアクセスできません。プロセス名と/PID修飾子の両方を指定することはできません。

    $ SET PROCESS/NAME="TOP_LEVEL"
    $ SPAWN RUN SYS$SYSTEM:LATCP
    LATCP> SHOW NODE/ALL
       .
       .
       .
    LATCP> ATTACH "TOP_LEVEL"
    $
    
    DCLのSPAWNコマンドを入力してLATCPサブプロセスを作成し,ローカル・ ノードが認識するすべてのノードの状態をLATCPで表示しています。次に,ATTACH コマンドでDCLコマンド・レベルに戻っています。

CREATE LINK

LATデータ・リンクを作成します。使用中のノードで使用したい,イーサネットやFDDI (Fiber Distributed Data Interface) のコントローラなどのLAN 装置への接続を確立します。このコマンドを使用するためには, OPER特権が必要です。

形式

    CREATE LINK   リンク名

パラメータ

リンク名

LATデータ・リンクの名前を指定します。リンク名は,16文字以内のASCII 文字です。使用できる文字は,次のとおりです。

使用中のローカル・ノードには,最大8つのリンクを作成できます。ノードに定義されているリンク名のリストを表示するには,SHOW LINK コマンドを使用します。

修飾子

/DECNET (省略時の設定)
/NODECNET
/DECNETを指定すると,LATプロトコルはLANコントローラ起動時にDECnet データ・リンク・アドレスを使用します。/NODECNETを指定すると,LAT プロトコルはLANコントローラ起動時にハードウェア・アドレスを使用します。 省略時の設定では,LATプロトコルはDECnetデータ・リンク・ アドレスを使用します。

CREATE LINKコマンドで/DECNET修飾子を使用したときに,"bat parameter value"というエラー・メッセージが表示された場合は,SCSSYSTEMIDシステム・ パラメータが不正な値に設定されています。このパラメータの値を変更するには, 次の式を使用します。

     (1024 * a) + n

この式の中で,aはDECnetのエリア,nはDECnetのコンピュータ番号を表します。 この値が1025〜65535の範囲にないと,LAT プロトコルは起動できません。

/NODECNET修飾子を使用すると,LAN装置ドライバ・コードが,使用するアドレスを決定します。 次に例を示します。

DECnetがシステム上に構成されている場合(またはシステムがクラスタの一部である場合) ,SCSSYSTEMIDはゼロ以外の値を含んでいることがあります。 これは,システムで同じ論理LANに2つ以上のLANコントローラが接続されている場合にのみ問題となります。

たとえば,システムがFDDIコントローラとイーサネット・コントローラを持っている場合,FDDI コントローラに接続されているFDDIリングと,イーサネット・ コントローラに接続されているイーサネット・セグメントが10/100 LAN ブリッジ(FDDI-イーサネット)でブリッジされるようにサイトが構成されている可能性があります。 この構成では,両方のコントローラ上でLAT を実行するのは不可能です。

このような構成では,SCSSYSTEMIDが0でなければ,LATとDECnetを同じコントローラ上で実行しなくてはなりません。 そうしないと,まずDECnetが起動し, 残りのコントローラ上でのLATのスタートアップが失敗します。 これは,LATのスタートアップがAA-00-04-00-xx-xxアドレス(DECnet LAN アドレス)を使用しようと試みるのに,データ・リンク層によって妨げられるために起こります。DECnet がこのアドレスをすでに他のコントローラ上で使用しているために,LAT のスタートアップは失敗します(論理LANが1 つしか存在しない場合は,すべてのデータ・リンク・アドレスが一意でなくてはなりません。 この場合は,両方のコントローラが同じアドレスを使用しようと試みるため, アドレスの一意性が保たれません)。

次に示す,LATリンクを作成するコマンドも,LANドライバがSCSSYSTEMID に基づくアドレスを使用しようと試みるために失敗します。

     LATCP> CREATE LINK LAT$LINK_2 /NODECNET

SCSSYSTEMIDが0に設定されている場合は,LATとDECnetを異なるコントローラ上に構成することが可能になります。 ただし,クラスタ環境では, SCSSYSTEMIDは0には設定できません。

/DEVICE=装置名
LATデータ・リンクに対して,LANコントローラ装置名(XEB0など)を指定します。1 つのLANコントローラに設定できるLATデータ・リンクは, 1つだけです。/DEVICE修飾子なしでCREATE LINKコマンドを入力すると, LATCPは,LATデータ・リンク装置名リストの中で使用できるコントローラを捜します。LAT$DEVICE 論理名を定義して,省略時の装置名を指定するようにしてください。

/LOG
/NOLOG(省略時の設定)
リンクが作成されたことを確認するメッセージを表示することを指定します。 省略時の設定では,メッセージは表示されません。

/STATE=オプション
リンクが使用可能かどうかを指定します。次の2つのオプションがあります。

ON 作成したリンクを,実行中のLATプロトコルで使用できることを指定する。
OFF 作成したリンクは使用できないことを指定する。

省略時の設定では,作成したリンクは使用できます(ON)。

説明

CREATE LINKコマンドは,イーサネット・コントローラやFDDIコントローラなどのローカル・ エリア・ネットワーク(LAN)とノードとの間にリンク, すなわち接続を確立し,そのリンクに名前を設定します。1つのノードに, 最大8つのLANリンクを設定できます。リンクごとに,専用のLAN コントローラとLANハードウェアが必要です。

このコマンドで明示的にリンクを作成せずにSET NODE/STATE=ONコマンドを入力した場合, リンクが自動的に作成されます。リンク名LAT$LINKが設定され, 最初の使用可能LANコントローラにリンクが割り当てられます。 ここで,LAT$DEVICEが定義されている場合は,LAT$DEVICEに割り当てられます。 リンクの追加にも,CREATE LINKコマンドを使用します。

リンクを作成するたびに,LANコントローラ装置名を指定してください。

リンク特性を変更するには,SET LINKコマンドを使用します。

    LATCP> CREATE LINK NETWORK_A /DEVICE=XEB0: /STATE=ON
    
    NETWORK_Aというイーサネット・リンクを作成し,イーサネット・コントローラ装置XEB0 を割り当てています。このリンクは使用できます。

CREATE PORT

CREATE PORTコマンドは,ターミナル・サーバ上の遠隔装置に接続する論理ポートを, 使用中のローカル・ノード上に作成します。また,特定のサービスに接続する論理ポートの作成にも使用できます。 このサービスは, ターミナル・サーバに提供させることも,LAT遠隔サービス・ノード上の1 つ以上の専用ポートに対応づけることもできます。

このコマンドを使用するためには,OPER特権が必要です。

形式

    CREATE PORT   [ポート名]

パラメータ

ポート名

LTAn:の形式でポート名を指定します。 nは,1から9999の一意の番号です。指定したポートがすでに存在する場合, 次のエラー・メッセージが出力されます。
     %LAT-W-CMDERROR, error reported by command executor
     -SYSTEM-F-DUPLNAM, duplicate name

ポート名を指定しない場合は,/LOGICAL修飾子を指定してください。


注意
ポートを作成するときには, 次の点に注意してください。

  • ポートを作成するときは,LTA装置ではなく,論理名を指定してください。

  • DECserverへの既存のLAT接続が存在しない限り,DECserverポートの特性を変更するために,DCL コマンドのSET TERMINALと同時にCREATE PORT コマンドとSET PORTコマンドを使用することはできません。

修飾子

/APPLICATION
使用中のノード上の論理ポートがアプリケーション・ポートであることを指定します。 ターミナル・サーバ上の遠隔装置(通常はプリンタ),または別のLAT サービス・ノード上の専用ポートに接続するときに使用します。

省略時のポート・タイプは,APPLICATIONです。


注意
省略時の設定では,LATCPはHANGUP ターミナル特性でアプリケーションLAT装置を作成します。ただし, アプリケーションLAT装置にNOHANGUP特性を適用したい場合は,特定のLATCP コマンドとDCLコマンドを入力することになります。次に例を示します。
     $ LCP :== $LATCP
     $ LCP CREATE PORT LTA1234
     $ LCP SET PORT LTA1234 /APPLICATION /NODE=terminal-server /PORT=server-port
     $ SET TERMINAL LTA1234 /PERMANENT /NOHANGUP

SYS$MANAGER:LAT$SYSSTARTUP.COMファイルにSET TERMINALコマンドを挿入できることに注意してください(NOHANGUP 特性を必要とする各LAT装置ごとにコマンドを入力します) 。


/DEDICATED
使用中のローカル・ノード上の論理ポートがアプリケーション・サービス専用であることを指定します。 ターミナル・サーバのユーザ(または発信接続をサポートする別のノードのユーザ) がこのサービス名に対する接続を要求した場合, 専用ポートに接続されます。アプリケーション・ サービスのプログラミングについては,『OpenVMS I/O User's Reference Manual 』を参照してください。

VMSノード上に専用ポートを作成した後,作成したポートをSET PORT /SERVICEコマンドでサービスにマップします。

/LIMITED
/DEDICATED修飾子で作成されたポートがアプリケーション・サービス専用になるのと同様の方法で, 使用中のローカル・ノード上の論理ポートが特定のサービスに制限されることを指定します。/LIMITED 修飾子を使用して作成されたポートは, アプリケーション・プログラムではなく, システム・ログイン・イメージ(LOGINOUT.EXE)によって制御されます。 制限されたサービスに接続し,制限ポートに割り当てられている場合, Username:プロンプトが表示されます。

/LIMITED修飾子を使用することにより,作成するポート数を制限し,ホスト・ システムの特定のサービスにマップすることができます。ポートがすべて使用されると, それ以上このサービスに接続することはできません( ターミナル・サーバは,"service in use"メッセージを受信します) 。

/LOG
/LOG(省略時の設定)
ポートが作成されたことを確認するメッセージを表示するかどうかを指定します。 省略時の設定では,メッセージは表示されません。

/LOGICAL=(NAME=論理名[,TABLE=テーブル][,MODE=モード)
作成したポートの実名に対応づける論理名を指定します。ポート名を指定しない場合は, 論理名を指定しなければなりません。


注意
ポート作成特権があって論理名設定特権がない場合でも, ポートは作成されます。

TABLEキーワードには,次のいずれかのオプションを指定できます。

GROUP グループ論理名テーブルに論理名を格納する。GRPNAM 特権またはSYSPRV特権が必要である。
JOB ジョブ単位の論理名テーブルに論理名を格納する。
PROCESS プロセス論理名テーブルに論理名を格納する。 省略時値。
SYSTEM システム論理名テーブルに論理名を格納する。SYSNAM 特権またはSYSPRV特権が必要である。

特定のテーブルの名前を指定することもできます。たとえば, LNM$PROCESSと指定した場合,PROCESSを指定したことと同じです。

MODEキーワードには,次のオプションもあります。

EXECUTIVE エグゼクティブ・モードの論理名を作成する。SYSNAM 特権が必要である。
SUPERVISOR スーパバイザ・モードの論理名を作成する。
USER ユーザ・モードの論理名を作成する。

論理名に対応するアクセス・モードは,MODEキーワードで指定したアクセス・ モードを持つ呼び出し側のアクセス・モードを最大化したものです。 つまり,特権が最も低いモードが使用されます。

論理名が格納されているテーブルの特権より高い特権を持つアクセス・モードは, 指定できません。ただし,SYSNAM特権があるプロセスの場合,呼び出し側のアクセス・ モードとは関係なく,指定したアクセス・モードが論理名に対応づけられます。

MODEキーワードを省略した場合,呼び出し側のアクセス・モードは論理名に対応づけられます。

説明

CREATE PORTコマンドは,ユーザのローカル・ノードに対してLAT論理ポートを作成します。 アプリケーション・ポートとして登録し,後でサーバ上の遠隔装置( プリンタなど)にマップさせることも,遠隔LATサービス・ ノード上の専用ポートにマップさせることもできます。例1を参照してください。

また,LATサービス・ノード上の特殊サービスの専用ポートとすることもできます。 例2を参照してください。

/LIMITED修飾子を使用することにより,制限ポートとしてポートを作成することもできます。

ポートを作成した後,SET PORTコマンドでキューまたはサービスにそのポートをマップします。 例1の説明を参照してください。通常, ポートの作成と設定は,システム固有のLATスタートアップ・ プロシージャLAT$SYSTARTUP.COMで行います。詳細については,『OpenVMSシステム管理者マニュアル』を参照してください。


注意
CREATE PORT LTA5001: /APPLICATIONのように,CREATE PORTコマンドでアプリケーション・ ポートを作成しようとした場合,次のようなエラー・メッセージが出力されることがあります。
     %LAT-W-CMDERROR, error reported by command executor
     -SYSTEM-F-DUPLNAM, duplicate name

作成しようとしたLATアプリケーション・ポートが,すでに別のアプリケーションで作成されているために発生したエラーです。LTDRIVER との交信にLATCP のポートLATCP$MGMT_PORTを使用しているので,この別のアプリケーションはLATCP 自体であることが考えられます。

ポートの重複を防ぐ方法として, 次の2つがあります。


  1. LATCP>  CREATE PORT LTA22: /APPLICATION
    
    サービス・ノード上にLTA22:というアプリケーション・ポートを作成しています。 このポートをターミナル・サーバ上の特定のプリンタに対応づけるには,SET PORT /NODE /PORT コマンドを使用します。また,ターミナル・ サーバ上の複数のプリンタに対応づけるには,SET PORT /NODE /SERVICEコマンドを使用します。遠隔サービス・ノード上の専用ポートに対応づけることもできます。 その場合は,SET PORT /NODE /SERVICEコマンドを使用し, 遠隔ノード上の専用ポートに対応するアプリケーション・ サービスを/SERVICE修飾子で指定します。SET PORTコマンドの使用例を参照してください。

  2. LATCP>  CREATE PORT LTA21: /DEDICATED
    
    LTA21:というポートを作成しています。このポートは,一般的なタイムシェアリング・ サービスではなく,特定のサービスを提供する専用ポートとして使用されます。

  3. LATCP>  CREATE PORT /LOG /APPLICATION -
    _LATCP>  /LOGICAL=(NAME=MAIL_PORT, TABLE=PROCESS, MODE=SUPERVISOR)
    
    アプリケーション・ポートを作成しています。新しいポートの名前として, 指定した論理名MAIL_PORTを割り当てています。この論理名は,スーパバイザ・ モード論理名として,論理名テーブルLNM$PROCESS_TABLEに定義されます。 確認メッセージが表示されます。

  4. $ LCP :== $LATCP
    $ LCP CREATE SERVICE/LIMITED ONLY_ONE
    $ LCP CREATE PORT/LIMITED LTA1234:
    $ LCP SET PORT LTA1234: /SERVICE=ONLY_ONE
    
    制限されたサービスを作成し,このサービスの使用中にシステムにログインできるユーザを1 人に制限しています。ターミナル・サーバのプロンプト(Local>) からサービスONLY_ONEに接続すると,ポートLTA1234が割り当てられ, ユーザ名の入力を求められます。LTA1234にユーザがログインしているときに同じサービスに接続しようとすると,"service in use" メッセージを受信します。

CREATE SERVICE

サービス・ノード上にサービスを作成します。このコマンドを使用するためには,OPER 特権が必要です。

形式

    CREATE SERVICE   [サービス名]

パラメータ

サービス名

LATサービス名を指定します。省略時のサービス名は,SET NODEコマンドで定義したローカル・ ノード名です。

サービス名は,16文字以内のASCII文字です。使用できる文字は,次のとおりです。

修飾子

/APPLICATION
作成したサービスがアプリケーション・サービスであることを指定します。 アプリケーション・サービスは,一般的な会話型VMSサービスではなく, 特定のアプリケーションをサービス・ノードで提供します。サービスの専用ポートは,CREATE PORT コマンドとSET PORTコマンドで定義します。

/IDENTIFICATION[="識別文字列"]
サービスを識別する文字列を指定します。サービス・ノードでは,識別文字列がサービス通知に含まれます。 サービス・ノードは,SET NODE コマンドで設定した時間間隔でそのサービス内容を通知します。LATCPのSHOW NODE コマンドまたはDECserverのSHOW NODEコマンドを入力すると, この識別文字列が表示されます。省略時の識別文字列は,SYS$ANNOUNCEを変換したものです。

識別文字列は,64文字以内のASCII文字です(SYS$ANNOUNCEが65文字以上の場合は, 最初の64文字に切り捨てられます)。文字列は二重引用符("")で囲んでください。

/LIMITED
サービスが制限されたサービスであることを指定し,制限された特性が割り当てられ, この制限されたサービスに関連付けられた(マップされた) 装置を使用します。この修飾子は,SET PORT /LIMITEDコマンドと組み合わせて使用します。

/LOG
/NOLOG(省略時の設定)
サービスが作成されたことを確認するメッセージを表示するかどうかを指定します。 省略時の設定では,メッセージは表示されません。

/STATIC_RATING=レーティング
/NOSTATIC_RATING
動的サービス・レーティングを許可または禁止します。動的サービス・ レーティングとは,サービスを提供するノードの全体的処理レベル, メモリ容量にもとづき,サービスの可用性をLATアルゴリズムが動的に算出することです。 複数のサービス・ノードで提供されるサービスへの接続をターミナル・ サーバやノードが要求するとき,要求元ノードは,サービス・ レーティングが最も高い,すなわち最も好ましいサービス・ノードを選択します。 この選択処理を,負荷分散と呼びます。

動的サービス・レーティングは省略時値であり,LATネットワークの効率的な負荷分散を実現します。 しかし,必要に応じて/STATIC_RATING修飾子を使用することにより, 動的サービス・レーティングは禁止され,静的( 固定)レーティングを指定できます。静的レーティングの値は,動的レーティングを再び有効にするまで変更されません。

静的レーティングを使用するのは,他のユーザがローカル・ノードを使用できる率を一時的に調整するためです。 静的レーティングの範囲は,0から255 までです。ローカル・サービス・ノードの使用率を下げるには小さな値を, 使用率を上げるには大きな値を指定します。

省略時の設定では,動的サービス・レーティングが使用されます。

制限されたサービスおよびアプリケーション・サービスは動的に計算されたサービス・ レーティングにのみ依存するわけではありません。これらのサービスにいくつのポートを使用できるかに応じて動的レーティングが計算されます。 例えば,制限されたサービスで50%のポートを使用できる場合, 動的サービス・レーティングの半分が105に加えられます。ポートを使用できる場合は, レーティングは常に105よりも大きくなります。

制限されたサービスまたはアプリケーション・サービスのすべてのポートが使用されている場合, レーティングは動的レーティングおよびローカル・ ノードの空きキュー・スロットの数によって異なります。この場合, レーティングは常に90よりも小さくなります。

このレーティング・プロシージャは,ターミナル・サーバのサービスおよびサービスが提供する使用可能ポートのレーティング・ アルゴリズムに従っています。 同時に,ノードの使用可能性(動的レーティングの計算に使用される要素) も考慮されます。

使用するシステムのライセンスのユニット数が限られている場合(ログインの制限の設定に関係なく特定数のユーザしかシステムにログインできない) ,すべてのOpenVMSライセンス・ユニットが使用されると,動的レーティングは0 になります。OpenVMSのライセンス・ユニットがすべて使用されているためにログインできなくなると, すべてのノードのサービス・レーティングは最小値になります。

また,ユーザのログインまたはログアウト時にLATソフトウェアがサービス通知メッセージを送信します。 これによって,システムは,ログインまたはログアウト操作によるサービス・ レーティングの変化に関する情報をより迅速に提供することができます。

説明

CREATE SERVICEコマンドは,LATネットワーク上のターミナル・サーバ( および発信接続をサポートするノード)に対してVMSサービス・ノードが提供するサービスを作成します。CREATE SERVICE コマンドは,サービス・ ノードのすべての資源を提供する一般的タイムシェアリング・サービスを作成することも, サービス・ノード上に特定のアプリケーションを提供するアプリケーション・ サービスを作成することもできます。作成できるサービスの数は, 関係する資源の可用性と機能によって異なります。

次の表に,使用中のノードが提供でき,さらにDECserverターミナル・サーバが認識できるサービスの最大数を, モデル番号別に示します。

DECserverターミナル・サーバ ノードが提供できる最大サービス数
Model 100 8
Model 200 64
Model 300 64
Model 90TL 64
Model 700 64
Model 500 127


注意
最大数を超えるサービスを作成すると, サーバはノードを認識しません。

アプリケーション・サービスを作成するには,/APPLICATION修飾子を使用します。 専用ポートは,CREATE PORTコマンドとSET PORTコマンドで定義します。 ほとんどの場合,サービスは,システム固有のLAT設定プロシージャLAT$SYSTARTUP.COM で作成されます。アプリケーション・サービスの作成の詳細については, 『OpenVMSシステム管理者マニュアル』を参照してください。 アプリケーション・ サービスのプログラミング方法については,『OpenVMS I/O User's Reference Manual 』を参照してください。

複数のサービス・ノードで1つのサービス名を共用することができます。 共用サービス名は,クラスタを1つのクラスタ名で認識できるので,クラスタ環境で使用すると特に便利です。 ユーザがログインすると,ターミナル・ サーバは,サービスを提供するノードの中で最も負荷が小さいノードに接続します。

サービス特性は,SET SERVICEコマンドで変更できます。

  1. LATCP>  CREATE SERVICE/STATIC_RATING=195 SALES
    
    サービス・ノードにSALESというサービスを作成しています。195の静的レーティングを設定しているので, ターミナル・サーバ(および発信接続をサポートするノード) は,ノード上のサービスの可用性を査定できます。

  2. LATCP>  CREATE SERVICE/APPLICATION GRAPHICS
    
    ローカル・ノードにGRAPHICSというサービスを作成しています。このサービス専用のポートを作成するには,CREATE PORT/DEDICATED コマンドとSET PORT/SERVICE=GRAPHICSコマンドを使用します。

  3. $ LCP :== $LATCP
    $ LCP CREATE SERVICE/LIMITED ONLY_ONE
    $ LCP CREATE PORT/LIMITED LTA1234:
    $ LCP SET PORT LTA1234: /SERVICE=ONLY_ONE
    
    制限されたサービスを作成し,このサービスの使用中にシステムにログインできるユーザを1 人に制限しています。ターミナル・サーバのプロンプト(Local>) からサービスONLY_ONEに接続すると,ポートLTA1234が割り当てられ, ユーザ名の入力を求められます。LTA1234にユーザがログインしているときに同じサービスに接続しようとすると,"service in use" メッセージを受信します。

DEFINE/KEY

コマンド文字列をファンクション・キーに割り当てます。たとえば, LATCPのSHOW NODEコマンドをファンクション・キーに割り当てることができます。

形式

    DEFINE/KEY   キー名 等価文字列

パラメータ

キー名

定義したいファンクション・キーの名前を指定します。有効なキー名は, 次のとおりです。

キー名 LK201/LK401キーボード VT100タイプ VT52タイプ
PF1 PF1 PF1 Blue
PF2 PF2 PF2 Red
PF3 PF3 PF3 Black
PF4 PF4 PF4
KP0-KP9 0〜9 0〜9 0〜9
PERIOD . .
COMMA , ,
MINUS - -
Enter Enter Enter Enter
FIND Find - -
INSERT_HERE Insert Here - -
REMOVE Remove - -
SELECT Select - -
PREV_SCREEN Prev Screen (LK201) Prev (LK401) - -
NEXT_SCREEN Next Screen (LK201) Next (LK401) - -
HELP Help - -
DO Do - -
F6〜F20 F6〜F20 - -

等価文字列

ファンクション・キーに割り当てるコマンド文字列を指定します。空白文字と小文字を有効とするには, 文字列を二重引用符(")で囲んでください。

修飾子

/ECHO
/NOECHO
キーを押したときに画面上にコマンド文字列を表示するかどうかを指定します。 省略時の設定では,コマンド文字列は表示されます。 /NOECHOを/NOTERMINATE修飾子と併用することはできません。

/IF_STATE=状態名
キー定義を動作させるために設定しなければならない状態を指定します(GOLD 状態など)。指定した状態が設定されているとき,別の意味をキーに割り当てられます (/SET_STATE 修飾子の項を参照)。省略時の設定では, 現在の状態が使用されます。状態名は,英数文字列です。各状態は,/SET_STATE 修飾子で定義します。

/LOCK_STATE
/NOLOCK_STATE
明示的に変更されるまで,/SET_STATE修飾子で設定した状態が有効であることを指定します。/NOLOCK_STATE 修飾子を指定した場合,/SET_ STATEが有効であるのは,次に定義可能キーまたは読み込み終了文字(Return やCtrl/Zなど)を押すまでの間だけです。

/LOCK_STATE修飾子を指定できるのは,/SET_STATE修飾子を指定した場合だけです。 省略時の設定では,/SET_STATE修飾子で設定した状態は,明示的に変更されるまで有効となります。

/LOG
/NOLOG
コマンドが実行されたことを確認するメッセージを表示するかどうかを指定します。 省略時の設定では,メッセージは表示されません。

/SET_STATE=状態名
対応するキーを押したときに,指定した状態を設定します。状態名は,GOLD などの英数文字列です。指定した状態が設定されているときに別の意味を割り当てるには,DEFINE/KEY/IF_STATE= 状態名 コマンドを使用します(DEFINE/KEYコマンドの使用例を参照)。

省略時の設定では,ロックされている現在の状態が有効となります。

/TERMINATE
/NOTERMINATE
ファンクション・キーを押したときにコマンド文字列を終了させる( 処理する)かどうかを指定します。省略時の/NOTERMINATEでは,コマンド文字列を処理する前に別のキーを押せます。Return を押したときの効果は,/TERMINATE と同じです。

/NOTERMINATE修飾子を指定すると,プロンプトの後でコマンド行にテキストを挿入するキー定義や入力中のテキストに別のテキストを挿入するキー定義を作成できます。

説明

DEFINE/KEYコマンドは,コマンド文字列をファンクション・キーに割り当てます。 この結果,ファンクション・キーを押すことによって,対応するコマンドを実行できます。

    LATCP> DEFINE/KEY PF4 "SHOW NODE " /NOTERMINATE/SET_STATE=GOLD
    LATCP> DEFINE/KEY PF4 "/ALL"/IF_STATE=GOLD/TERMINATE
    
    最初のDEFINE/KEYコマンドは,SHOW NODEコマンドをファンクション・キーPF4 に割り当てています。SHOW NODEコマンドを処理するには,PF4を押してからReturn を押さなければなりません。このコマンドの中のNODEの後に空白があります。 この空白は,PF4を押した後でノード名を入力できることを意味します。Return を押すと,SHOW NODEコマンドが処理されます。 空白を省略した場合,コマンドは認識されません。状態はGOLDに設定されています。 この状態は,次に押すキーに対し有効です。

    次のDEFINE/KEYコマンドは,キーパッドがGOLD状態にあるときのPF4キーの用途を定義しています。PF4 を2回押すと,SHOW NODE/ALLコマンドが処理されます。

DELETE LINK

VMSノードから論理リンクを削除します。このコマンドを使用するためには,OPER 特権が必要です。

形式

    DELETE LINK   リンク名

パラメータ

リンク名

削除したいリンクの名前を指定します。

使用中のノードに定義されているリンクのリストを表示するには,SHOW LINKコマンドを使用します。

修飾子

/LOG
/NOLOG(省略時の設定)
リンクが削除されたことを確認するメッセージを表示するかどうかを指定します。 省略時の設定では,メッセージは表示されません。

説明

DELETE LINKコマンドは,リンク上の実行中セッションを停止し, ノードからリンクを削除します。

    LATCP> DELETE LINK NETWORK_A /LOG
    
    NETWORK_Aというリンクを削除しています。このリンクは,CREATE LINKコマンドで作成されています。

DELETE PORT

VMSノードから論理ポートを削除します。このコマンドを使用するためには,OPER 特権が必要です。

形式

    DELETE PORT   ポート名

パラメータ

ポート名

削除したいアプリケーション・ポートや専用ポートの名前を指定します。 アプリケーション・ポートとは,ターミナル・サーバ上の遠隔装置に接続されたポートのことです。 専用ポートとは,特殊サービスに接続されたポートのことです。

使用中のノードに定義されているアプリケーション・ポートと専用ポートのリストを表示するには,SHOW PORT コマンドを使用します。会話型または転送用(forward) LAT ポートは,DELETE PORTコマンドでは削除できません。

修飾子

/LOG
/NOLOG(省略時の設定)
ポートが削除されたことを確認するメッセージを表示するかどうかを指定します。 省略時の設定では,メッセージは表示されません。

説明

DELETE PORTコマンドは,ポート上の実行中のセッションを停止し, サービス・ノードからポートを削除します。

    LATCP> DELETE PORT LTA27:
    
    LTA27:というアプリケーション・ポートを削除しています。このポートは,CREATE PORT コマンドで作成されたものです。

DELETE QUEUE_ENTRY

キュー登録要求またはエントリをローカル・ノードから削除します。

形式

    DELETE QUEUE_ENTRY   キュー・エントリ識別子

パラメータ

キュー・エントリ識別子

削除したいキュー登録エントリの識別子(ID)を指定します。

説明

DELETE QUEUE_ENTRYコマンドは,キュー登録要求またはエントリをローカル・ ノードから削除します。キュー登録エントリとIDのリストを表示するには,SHOW QUEUE_ENTRY コマンドを使用します。

    LATCP> DELETE QUEUE_ENTRY 0056
    
    IDが0056のキュー登録要求を削除しています。

DELETE SERVICE

使用中のサービス・ノードが現在提供しているサービスを削除します。このコマンドを使用するためには,OPER 特権が必要です。

形式

    DELETE SERVICE   サービス名

パラメータ

サービス名

SHOW SERVICEコマンドで表示されるサービスの名前を指定します。

修飾子

/LOG
/NOLOG(省略時の設定)
サービスが削除されたことを確認するメッセージを表示するかどうかを指定します。 省略時の設定では,メッセージは表示されません。

説明

DELETE SERVICEコマンドは,サービス・ノードからサービスを削除します。 サービスが削除されると,ターミナル・サーバ・ユーザはそのサービスを使用できなくなります。 また,使用中のサービス・ノードが送信する構成メッセージにおいて, 削除されたサービスはマルチキャストされなくなります。 サービス・ノードに対する既存の接続には影響を与えません。

    LATCP> DELETE SERVICE SALES
    
    使用中のサービス・ノードからSALESというサービスを削除しています。 今後,サーバ・ユーザはこのサービスを使用できません。

EXIT

LATCPの実行を停止し,制御をDCLコマンド・レベルに戻します。Ctrl/Zを入力しても終了できます。

形式

    EXIT

パラメータ

なし

    LATCP> EXIT
    
    LATCPプログラムを終了し,制御をDCLコマンド・レベルに戻しています。

HELP

LATCPコマンドの使用方法に関するヘルプ情報をオンラインで出力します。

形式

    HELP   [コマンド名...]

パラメータ

コマンド名

LATCPコマンドの名前またはLATCPコマンドとコマンド・キーワードです。HELP SET のように,HELPコマンドとコマンド名だけを入力すると,SET コマンドで使用するコマンドのキーワードがすべて表示されます。

説明

HELPコマンドは,LATCPコマンドのオンライン・リファレンスです。 ヘルプの初期画面が表示されたら,Returnを押します。ヘルプ画面が停止し,LATCP プロンプトが表示されます。コマンド名を指定しない場合, ヘルプが用意されているコマンドの一般情報が表示されます。ここで, コマンド名を入力すると,そのコマンドの構文情報が表示されます。

    LATCP> HELP SET PORT
    
    SET PORTコマンドの説明とコマンド形式を表示しています。

RECALL

以前に入力したLATCPコマンドを画面上に表示します。これらのコマンドを再び実行することができます。

形式

    RECALL   [コマンド指定子]

パラメータ

コマンド指定子

再呼びだししたいLATCPコマンドの番号または最初の文字いくつかを指定します。 コマンド番号は,1から20までです。最後に入力したコマンドの番号は1 です。

RECALLバッファに格納されているすべてのコマンドとその番号を表示するには,/ALL 修飾子を使用します。再呼したいコマンドの番号が分かります。

コマンド指定子や/ALL修飾子を指定しない場合,最後のコマンドが表示されます。

修飾子

/ALL
RECALLバッファに格納されているすべてのコマンドを表示することを指定します。 各コマンドの番号が表示されます。

説明

LATCPコマンドを入力すると,そのコマンドは,RECALLバッファに格納されます。RECALL コマンド自身は,RECALLバッファに格納されません。

RECALLコマンドを実行すると,再呼びだしされたコマンドが表示されますが, その処理は行われません。再呼びだししたコマンドを処理するには, Returnを押します。コマンド行編集機能が用意されているので,コマンド行を多少変更したい場合は,Return を押す前に変更してください。

  1. LATCP>  RECALL 2
    
    最後から2番目に入力したコマンドを再呼びだししています。

  2. LATCP>  RECALL SET
    
    最後に入力したSETコマンドを再呼びだししています。

REFRESH

表示画面を再表示し,ブロードキャスト・メッセージなど,他のソースからの出力を画面から消去します。

形式

    REFRESH

パラメータ

なし

説明

REFRESHコマンドは,他のソースからの出力によって表示画面が上書きされたとき, その画面を再表示します。たとえば,ターミナル・サーバ・ ユーザからブロードキャスト・メッセージが送られてきた場合, REFRESHを使用すると,そのメッセージを画面から消去できます。省略時の設定では,LATCP プロンプトに対してCtrl/Wを押すと,画面が再表示されます。

    LATCP> REFRESH
    
    画面上の表示を再表示しています。

SCROLL

スクロールされて画面の上または下に消えてしまった情報を検索します。

形式

    SCROLL

パラメータ

なし

修飾子

/DOWN[=]
LATCPの画面の表示を指定した行数だけ下にスクロールします。また, キーボードのNext (またはNext Screen)キーを押すことにより,15行下にスクロールすることもできます。 これは,SCROLL/DOWN=15コマンドを入力するのと同じです。

省略時の値は1です。

/UP[=]
LATCPの画面の表示を指定した行数だけ上にスクロールします。また, キーボードのPrev (またはPrev Screen)キーを押すことにより,15行上にスクロールすることもできます。 これは,SCROLL/UP=15コマンドを入力するのと同じです。

省略時の値は1です。

説明

SCROLLコマンドによって,画面の上または下にスクロールされた情報を検索することができます。 このコマンドは,LATCPのSHOWコマンドで出力された内容が画面の表示領域からスクロールされた場合にのみ使用することができます。SHOW コマンドを実行すると,以前の出力領域の内容は消去され,SCROLL コマンドによって,最後に実行されたSHOWコマンドによって作成された画面の表示内容をSCROLL コマンドで見ることができます。

    LATCP> SCROLL /UP=5
    
    表示領域からスクロールされた5行上を表示しています。

SET LINK

LATデータ・リンクの特性を変更します。このコマンドを使用するためには,OPER 特権が必要です。

形式

    SET LINK   リンク名

パラメータ

リンク名

LATデータ・リンクの名前を指定します。リンク名は,16文字以内のASCII 文字です。使用できる文字は,次のとおりです。

SHOW LINKコマンドは,VMSノードに対して定義されているリンクの名前を表示します。

修飾子

/LOG
/NOLOG(省略時の設定)
リンクの特性が変更されたことを確認するメッセージを表示するかどうかを指定します。 省略時の設定では,メッセージは表示されません。

/STATE=オプション
リンクの可用性を指定します。STATEには,次の2つのオプションがあります。

ON 実行中のLATプロトコルでリンクを使用できることを指定する。
OFF リンクを使用できないことを指定する。

省略時の設定では,リンクは使用できます(ON)。

説明

SET LINKコマンドは,次のいずれかの方法で作成したLATデータ・ リンクの特性を変更します。

    LATCP> SET LINK NETWORK_A /LOG /STATE=ON
    
    NETWORK_Aというリンクのコントローラを起動し,確認メッセージを表示しています。

SET NODE

使用中のローカル・ノードのLAT特性を指定します。このコマンドを使用するためには,OPER 特権が必要です。

形式

    SET NODE   [ノード名]

パラメータ

ノード名

使用中のローカル・ノードの名前を指定します。省略時のノード名は,SYS$NODE を変換したものです。LATノード名は,DECnetノード名と同じにしてください。 現在はDECnetを使用していなくとも将来使用する予定がある場合,SYS$NODE を定義して,DECnetとLATの両方のノード名として使用してください。

LATノード名は,16文字以内のASCII文字です。使用できる文字は,次のとおりです。

修飾子

/ANNOUNCEMENTS
/NOANNOUNCEMENTS
OpenVMSシステムがネットワークに情報をマルチキャストするかどうかを制御します。

/NOANNOUNCEMENTSを指定した場合には,LATサービス・アナウンスメントはローカル・ ノードで無効になります。遠隔ノードはローカル・ノードに接続するために,LAT プロトコルのバージョン5.2以上のLATサービス・レスポンダ機能に依存しなければなりません。 したがって,この修飾子を使用するのは, 新しいモデルのターミナル・サーバとホストが提供されているネットワーク環境をお勧めします( すべてのLATホスト,ターミナル・サーバ,LAT プロトコルのバージョン5.2以上で動作するPC)。

LATプロトコルのバージョン5.1が提供されている環境で/NOANNOUNCEMENTS を指定した場合には,LATプロトコルのバージョン5.1を使用しているシステム( たとえば,DECserver 100,200,および500システム)は,LATサービス・ アナウンスメントが無効に設定されたシステムに接続できません。

/CIRCUIT_TIMER[=ミリ秒]
ローカル・ノードから他のサービス・ノードやターミナル・ サーバに対して,これらのノードへの接続が有効である間に送られるメッセージの送信間隔を, ミリ秒単位で制御します。この修飾子を使用できるのは, 使用中のノードが発信接続を許可している場合だけです(/CONNECTIONS=OUTGOING_ONLY または/CONNECTIONS=BOTH) 。

送信間隔に小さい値を指定すると,ポートの応答が速くなりますが,サービス・ ノードに対する需要が高くなります。10ミリ秒から1,000ミリ秒までの値を設定してください。

省略時の80ミリ秒では,応答時間は妥当で,サービス・ノードに対するオーバヘッドもある程度抑えることができます。 実行中や保留中のLAT 接続が存在する場合,このパラメータは変更できません。

/CONNECTIONS=オプション
ローカル・ノードに対して許可できる接続タイプを指定します。 CONNECTIONSには,次の4つのオプションがあります。

INCOMING_ONLY ローカル・ノードが着信接続だけを許可することを指定する。
OUTGOING_ ONLY ローカル・ノードが発信接続だけを許可することを指定する。 スタンドアロン・システムなど,発信接続に伴うオーバヘッドを許容できるシステムに対して指定する。
BOTH ローカル・ノードが着信接続と発信接続の両方を許可することを指定する。 スタンドアロン・システムなど,発信接続に伴うオーバヘッドを許容できるシステムに対して指定する。
NONE ローカル・ノードが着信接続と発信接続の両方を禁止することを指定する。

省略時の設定では,ノードは発信接続だけを許可します(OUTGOING_ ONLY)。

/CPU_RATING=CPUパワー
/NOCPU_RATING
/CPU_RATING修飾子は,使用中のローカル・ノードのCPU (central processing unit)パワーを表すレーティング(同じLANにおける他のCPUに対する相対的な値) を設定します。CPUパワーの値は,1から100までです。

ローカル・ノードで提供されるサービスへの接続をターミナル・サーバやVMS ノードが要求したとき,要求元ノードは,サービスを提供するノードの全体的処理レベルおよびメモリ容量にもとづいて, 最も高い,すなわち最も好ましいサービス・ レーティングを持つサービス・ノードを選択します。 この選択処理を,負荷分散と呼びます。

/CPU_RATING修飾子を使用すれば,使用中のノードで提供するサービスのレーティングを変更できます。 高いCPUパワーを指定すると,LAT ドライバが算出するサービス・レーティングは高くなります。最大レーティングは255 です。小さい値を指定すると,LATドライバが算出するサービス・ レーティングは,低くなります。この場合,他のノードで提供されるサービスに対しても接続が確立されます。 いずれの場合も,LATドライバは, より広い範囲の動的サービス・レーティングを計算できます(0〜255) 。したがって,レーティング値は,サービス・ノードの可用性をより正確に反映します。

省略時の設定では,CPUレーティングは使用されません。0は,CPUレーティングを使用しないことを意味します。

/DEVICE_SEED[=]
新しいLTA装置に割り当てるユニット番号の省略時の開始番号を,1 から9999の範囲で設定します。$ASSIGNシステム・サービスでチャネルをLTA0: に割り当てることによってポートが作成された場合,そのチャネル番号の範囲は/DEVICE_SEED 修飾子で指定した範囲と同じになります。

省略時の装置シード値は,/UNIT_NUMBER_MAXIMUM修飾子で設定する最大ユニット番号の約半分です。 会話型ポートとCREATE PORT/LOGICALコマンドで作成するポートには, 指定した装置シード値から最大ユニット番号までの値のユニット番号が設定されます。 最大ユニット番号までに到達すると, 以降のポートには,使用できるユニット番号の範囲の中で一番低いもの(LTA1:) から割り当てられます。

/UNIT_NUMBER_MAXIMUM修飾子を指定するたびに,装置シード値は,新たに指定された最大ユニット番号の約半分に再設定されます。

/FORWARD_SESSION_LIMIT[=]
各出力接続で可能なセッションの数(16〜255の値)を制御します。省略時の設定では,16 のセッションが出力接続で認められます。つまり,16 の別々のプロセスがDCLのSET HOST/LATコマンドを同じ遠隔ノードに送信できます。

システムのユーザがSET HOST/LATコマンドを入力したときに,LATサーキットのセッション・ リミットに到達したことを示すエラー・メッセージ(%LAT-F-VCSESLIM) が表示された場合には,/FORWARD_SESSION_LIMIT 修飾子の値を大きくしなければなりません。ただし,この値を変更するときは, 接続が確立されていない状態でなければなりません。

/GROUPS=オプション[,...]
リストされているグループに対し,使用中のローカル・ノードで提供されるサービスへのアクセスを許可または禁止します。

ネットワーク管理者は,LATネットワーク内のターミナル・サーバ・ノード数にもとづき, ターミナル・サーバ・ノードをグループ別に分類します。 この結果,1つのサービス・ノードに接続できるターミナル・サーバ・ ノード数が限定されます。

LATネットワークでは,最高256個のグループに対して0〜255の番号を設定することができます。 省略時の設定では,ターミナル・サーバ・ノードと, 発信接続をサポートするノードはすべて,グループ0に属しています。 入力するグループ・コードが1つだけの場合,括弧で囲む必要はありません。 使用中のサービス・ノードに許可されているグループのリストを表示するには,SHOW NODE コマンドを使用します。

/GROUPS修飾子には,オプションがいくつかあります。いずれのオプションでも, 複数のグループを指定する方法として次の2種類があります。

オプションは,次のとおりです。

ENABLE=グループ・コード [,...] 使用中のサービス・ ノードへのアクセスを指定したグループに許可する。
DISABLE=グループ・コード [,...] 使用中のサービス・ノードへのアクセスを指定したグループに禁止する。 指定したグループは,それまでアクセスが許可されていたグループである。
ENABLE=グループ・ コード [,...],
DISABLE=グループ・コード [,...]
アクセスを許可するグループと禁止するグループを同時に1 行のコマンド行に指定する方法。 次のように,ENABLEとDISABLEを括弧で囲む。 /GROUP=(ENABLE=(10,12), DISABLE=(1-30))

例の2に,SET NODEコマンドにおける/GROUPS修飾子の使用例を示します。

/IDENTIFICATION[="識別文字列"]
ノード識別する文字列を指定します。サービス・ノードでは,識別文字列がサービス通知に含まれます。 サービス・ノードは,SET NODEコマンドで設定した時間間隔でそのサービス内容を通知します。LATCP のSHOW NODEコマンドまたはDECserverのSHOW NODEコマンドを入力すると,この識別文字列も表示されます。 省略時の識別文字列は,SYS$ANNOUNCEを変換したものです。

識別文字列は,64文字以内のASCII文字です(SYS$ANNOUNCEが65文字以上の場合は, 最初の64文字に切り捨てられます)。文字列を引用符(" ")で囲んでください。

/KEEPALIVE_TIMER[=]
使用中のローカル・ノードがLAT接続先の別のサービス・ノードに対してアイドル・ ラン・メッセージを送出する間隔の最大時間(秒)を制御します。 仮想サーキットにトラフィックがないとき,使用中のノードはこのメッセージを送出します。 サービス・ノードがこのメッセージに対して肯定応答すると, 使用中のノードは続けてサーキットの状態を監視します。 肯定応答を受信しない場合,使用中のノードはサーキットが休止状態にあるとみなします。

この修飾子を使用できるのは,使用中のノードが発信接続を許可している場合だけです(/CONNECTIONS=OUTGOING_ONLY または/CONNECTIONS=BOTH)。

省略時値は20です。通常のLAN環境には,この値を使用してください。負荷が高いLAN には,これより高い値を指定してください。設定できる値は,10 から255です。サービス・ノードに障害が発生したときに,迅速な通知とフェールオーバが必要となるアプリケーションの場合には, 低い値を使用してください。 実行中または保留中の接続が存在する場合,この値は変更できません。

/LARGE_BUFFER
/NOLARGE_BUFFER
OpenVMSシステム間の通信を管理するときに,LATソフトウェアが大きいバッファを使用するかどうかを制御します( 省略時の設定)。

/NOLARGE_BUFFER修飾子を使用しなければならない場合には(たとえば, パケット・サイズがイーサネットの最大サイズより大きくならないようにするため) ,すべての論理LATリンクを作成した後,LATノードをオンに設定する前に, このコマンドを指定してください。たとえば, LAT$SYSTARTUP.COMで次のコマンドに注意してください。

      $!
      $! Create each logical LAT link with a unique name and
      $! unique LAN address (forced with /NODECNET).
      $!
      $ LCP CREATE LINK FDDI_1 /DEVICE=FCA0 /NODECNET
      $ LCP CREATE LINK FDDI_2 /DEVICE=FCB0 /NODECNET
      $!
      $! Don't use large buffer support (force packet
      $! sizes to be no larger than what Ethernet can
      $! support).
      $!
      $ LCP SET NODE /NOLARGE_BUFFER
      $!
      $! Turn on the LAT protocol.
      $!
      $ LCP SET NODE /STATE=ON

/LOG
/NOLOG(省略時の設定)
ノードの特性が変更されたことを確認するメッセージを表示するかどうかを指定します。 省略時の設定では,メッセージは表示されません。

/MULTICAST_TIMER[=]
サービス・ノードが送出するマルチキャスト・メッセージの時間間隔を秒単位で指定します。 マルチキャスト・メッセージは,サービス・ノードが提供するサービスを通知します。10 秒から180秒までの値を設定できます。 省略時値は,60です。

/NODE_LIMIT=
/NONODE_LIMIT
使用中のローカル・ノードがサービス&ノード・データベースに格納できる最大サービス・ ノード数を指定します。この修飾子を使用できるのは, 使用中のノードが発信接続を許可している場合だけです(/CONNECTIONS=OUTGOING_ONLY または/CONNECTIONS=BOTH)。

データベースの上限にノード数が到達すると,使用中のローカル・ノードがサービス通知メッセージを受信しても, それ以上のノードはデータベースに追加されません。/USER_GROUPS 修飾子で,ローカル・ノードから他のサービス・ ノードへのアクセスを制限すれば,ノード上限値に到達しないようにできます。

省略時の設定では,制限はありません。0は,制限がないことを意味します。

/QUEUE_LIMIT=
システムにキュー登録されるエントリ数の制限を設定します。着信LAT 接続のみ,発信プリンタ接続では設定できません。キューの制限値の設定可能範囲は0 〜200で,省略時は24です。0は,キュー登録できないことを意味します。

/RETRANSMIT_LIMIT[=回数]
使用中のローカル・ノードからサービス・ノードへのメッセージ送信が失敗した後で, 同じメッセージを送信する回数を指定します。指定した回数だけ送信が失敗した場合, ローカル・ノードとサービス・ノードを接続する仮想サーキットは切断され, この仮想サーキットに対応するセッションもすべて終了します。

この修飾子を使用できるのは,使用中のノードが発信接続を許可している場合だけです(/CONNECTIONS=OUTGOING_ONLY または/CONNECTIONS=BOTH)。

指定できる値は,4から120までです。省略時値は8です。ネットワークに使用している物理リンクのタイプとネットワークのトラフィック量によって, 指定する値は異なります。実行中または保留中の接続が存在する場合, この値は変更できません。

/SERVICE_RESPONDER
/NOSERVICE_RESPONDER
サービス情報を要求するLAT特殊マルチキャスト・メッセージに対し, 使用中のVMSシステムに応答させるかどうかを指定します。一部のターミナル・ サーバには,サービス&ノード・データベースがありません。 このようなターミナル・サーバのユーザがサービスへ接続を要求した場合, 要求したサービスを提供するノードの名前を指定するLATマルチキャスト・ メッセージが,サーバから送出されます。サービス・レスポンダ ・ノードは,要求された情報を返します。

/SERVICE_RESPONDERが指定されたシステムは,LAT特殊マルチキャスト・ メッセージに応答します。/NOSERVICE_RESPONDERが指定されたシステムは,LAT 特殊マルチ・キャスト・メッセージに応答しません。1 つのLANでサービス・レスポンダ・ノードとして設定するノードは, 1つまたは2つだけにしてください。サービス・レスポンダ・ノードには,LAN 内で最大のデータベースが必要です。このオプションを使用できるのは, 使用中のノードが発信接続を許可している場合だけです(/CONNECTIONS=OUTGOING_ONLY または/CONNECTIONS=BOTH)。

省略時の設定では,システムはLAT特殊マルチキャスト・メッセージに応答しません。

/SESSION_LIMIT=オプション
すべてのローカル・アクセス・ポートにおいて,同時に実行できる最大セッション数を指定します。 専用ポートとアプリケーション・ポートには影響を与えません。 対象となるのは,会話型ポートだけで,新しいセッションを作成するときに会話型ユーザが消費する資源量を制限します。

/SESSION_LIMIT修飾子には,オプションがいくつかあります。

INCOMING= 着信接続専用のセッション上限を設定する。 省略時は,制限なし(0)。
OUTGOING= 発信接続専用のセッション上限を設定する。 省略時は,制限なし(0)。
INCOMING=,
OUTGOING=
発信接続と着信接続の上限を設定する。/SESSION_LIMIT=(INCOMING=20, OUTGOING=25)のように,括弧で囲む。

上限値に到達すると,会話型ユーザは新しいセッションを作成できなくなります。 この場合,セッション上限を上げるか,使用されていない接続を切断する必要があります。

0から255までの値を指定してください。0を指定すると,作成できるセッション数に制限がなくなります。 セッションの作成を禁止するには, /CONNECTIONS修飾子を使用します。

省略時の設定では,/SESSION_LIMIT修飾子を指定しない場合,着信セッションと発信セッションの数には制限がありません。

/STATE=オプション
LAT接続を許可するかどうかを指定します。/STATEには,3つのオプションがあります。

ON 使用中のノードのLATポート・ドライバとLAT プロトコル・ソフトウェアを起動する。

アプリケーション・ポートや専用ポートを作成する前に, SYS$MANAGER:LAT$SYSTARTUP.TEMPLATEに指定されている形式でLATCH のSET NODE/STATE=ONコマンドを必ず実行してください。その理由は,次のとおりです。

  • LTDRVIERが,残っているLTA装置を確実に削除する。

    つまり,$DASSGNシステム・サービスまたはLATCPのDELETE PORTコマンドなどによって, 参照カウントが0のLTA装置と明示的な削除マークがついているLTA 装置は確実に削除されるということ。LATCPの実行によって作成されたLATCP 管理ポート(LATCP$MGMT_PORT)がすべて削除されるので,LAT アプリケーション・ポートや新しく作成される専用ポートとの間で矛盾が生じない。

  • 参照回数が0のLTA装置がすべて削除されるので,非ページング・ プール・メモリの使用量を削減できる。
OFF 使用中のノードのLATポート・ ドライバとLATプロトコル・ソフトウェアを停止する。既存のLAT接続は強制終了され,LATCP で変更または設定した特性は失われる。

使用中のノードのLATプロトコルを再び起動するには, LAT$STARTUP.COMを実行します。詳細については,『OpenVMSシステム管理者マニュアル』を参照してください。LAT$SYSTARTUP.COM に定義されているLAT 特性が有効となります。

SHUT 新しいLAT接続を使用中のローカル・ノードに作成することはできないが, 既存の接続は続行できることを指定する。

LATプロトコルは,最後の実行中セッションが切断されると停止します。 同時に,LTDRIVERも停止し,ノードはOFF状態となります。


重要
SET NODE/STATE=OFFコマンドまたはSET NODE/STATE=SHUT コマンドでLATソフトウェアを停止すると, LAT印刷シンビオントLATSYMは,処理中の印刷キューをすべてシャットダウンします。 印刷キューが停止されたことを示すOPCOMメッセージが出力されます。 印刷キューの再起動は,手作業で行わなければなりません。

/STATE=オプションを指定しなければ,使用中のノードのLATポート・ ドライバとLATプロトコル・ソフトウェアが起動されます(ON)。

/UNIT_NUMBER_MAXIMUM=
LAT装置の最大ユニット番号を指定します。たとえば140を指定すると,LTA140: が装置の最大ユニット番号となります。同時に使用する可能性がある装置をすべて許容できるような値を指定してください。 使用中の装置数が指定した値より多くなると, 特定の装置には,指定した値より大きいユニット番号が自動的に設定されます。

次の点にも注意してください。

最大ユニット番号は,99から9999までの値です。省略時値は9999です。 /UNIT_NUMBER_MAXIMUM修飾子を指定するたびに,LTA装置シード値は,最大ユニット番号の約半分に再設定されます。

/USER_GROUPS=オプション [,...]
同一ネットワーク内において,指定したグループに属するサービス・ ノードに対して,ローカル・ノードからのアクセスを制約します。使用中のローカル・ ノードは,指定したユーザ・グループに対応するサービス・ ノード以外にはアクセスできません。/USER_GROUPS修飾子は,使用中のノードのノード・ データベースに格納されるノード数も制限します。ローカル・ ノードは,ノードとサービスについての情報を,少なくとも指定したユーザ・ グループの1つに属しているものしか格納しません。省略時の設定では,LAT サービス・ノードは,すべてグループ0に属します。

この修飾子が有効であるのは,発信接続がローカル・ノードで許可されている場合です(/CONNECTIONS=OUTGOING_ONLY または/CONNECTIONS=BOTH)。

使用中のノードで許可されているユーザ・グループ(サービス・グループ) のリストを表示するには,SHOW NODEコマンドを使用します。

/USER_GROUPS修飾子には,オプションがいくつかあります。いずれのオプションでも, 複数のグループを指定する方法として次の2種類があります。

オプションは,次のとおりです。

ENABLE=グループ・コード[,...] 指定したユーザ・グループへのアクセスを使用中ノードに許可する。
DISABLE=グループ・コード [,...] 指定したグループへのアクセスを使用中ノードに禁止する。 指定したグループは,それまでアクセスが許可されていたグループである。
ENABLE=グループ・ コード[,...],
DISABLE=グループ・コード[,...]
アクセスを許可するグループと禁止するグループを同時に1 行のコマンド行に指定する方法。 次のように,ENABLEとDISABLEを括弧で囲む。 /GROUP=(ENABLE=(10,12), DISABLE=(1-30))

説明

通常,SET NODEコマンドは,システム固有のLAT設定コマンド・プロシージャLAT$SYSTARTUP.COM の中から実行されます。SET NODEコマンドでは, 次のような特性を指定できます。

LATCPコマンドは特性を動的に変更するので(つまり,変更内容が直ちに有効となるので) ,LATポート・ドライバが実行中であれば,いつでもSET NODE コマンドを使用できます。変更内容は,LATポート・ドライバが停止すると無効となります。 次にLATポート・ドライバを起動したときにも同じ変更内容を有効とするには,LAT$SYSTARTUP.COM を編集し,変更したLAT$SYSTARTUP.COMでLATポート・ドライバを起動します。 『OpenVMSシステム管理者マニュアル』を参照してください。 『OpenVMSシステム管理者マニュアル』では,LATネットワークの概要とサービス・ ノードについて説明しています。


注意
他のコマンドを正常動作させるには,LTDRIVER をロードしてLATACPを起動した後,他のコマンドを使用する前に必ずSET NODE コマンドを実行する必要があります。

  1. LATCP>  SET NODE DUKE /IDENT="NODE DUKE, SALES VAXCLUSTER"
    
    使用中のローカル・ノードにDUKEというノード名を指定しています。識別文字列"NODE DUKE, SALES VAXCLUSTER" は,ノードDUKEからマルチキャストされます。

  2. LATCP>  SET NODE /MULTICAST_TIMER=50 /GROUPS=(ENABLE=(1-3,8,11),DISABLE=5)
    
    ローカル・ノードからマルチキャスト・メッセージを50秒ごとに送出し, DUKEのサービスをターミナル・サーバに通知しています。さらに,ローカル・ ノードへのアクセスをグループ1,2,3,8,11には許可し,それまで許可されていたグループ5 には禁止しています。

  3. LATCP>  SET NODE /CONNECTIONS=BOTH /USER_GROUPS=(ENABLE=(24,121-127),DISABLE=0)
    
    着信接続と発信接続の両方をローカル・ノードに許可しています。使用中のローカル・ ノードのユーザは,24と121から127までのユーザ・グループに属するサービス・ ノードにアクセスできますが,グループ0のサービス・ ノードにはアクセスできません。

  4. LATCP>  SET NODE /CIRCUIT_TIMER=80 /KEEPALIVE_TIMER=20 -
    _LATCP>  /RETRANSMIT_LIMIT=20 /CONNECTIONS=BOTH /MULTICAST_TIMER=60-
    _LATCP>  /GROUPS=(DISABLE=0,ENABLE=73) /SESSION_LIMIT=(OUTGOING=10,INCOMING=0)
    
    ノードDUKEに対し,多数の特性を一度に設定しています。

SET PORT

ローカル・ノード上の論理ポートを,装置を持っているターミナル・サーバ上の遠隔ポートに対応づけます。 同様に,ローカル・ノード上の論理ポートを, ターミナル・サーバが提供するサービスや,LAT遠隔サービス・ ノード上の1つまたは複数の専用ポートに対応づけることもできます。

このコマンドを使用するためには,OPER特権が必要です。

形式

    SET PORT   ポート名

パラメータ

ポート名

ポートの名前を指定します。ポート名は,LTAn:の形式で指定します。 nは,1から9999までの一意の番号です。


注意
DECserverへの既存のLAT接続が存在しない限り,DECserver ポートの特性を変更するために,DCLコマンドのSET TERMINAL と同時にCREATE PORTコマンドとSET PORTコマンドを使用することはできません。

修飾子

/APPLICATION
ローカル・ノード上のポートがアプリケーション・ポートであること, つまり,論理的に,ターミナル・サーバ上のポートや他のLATサービス・ ノード上の専用ポートに対応付けることを指定します。ターミナル・ サーバ・ポートは,プリンタなどの装置をサポートします。プリンタをサポートするポートの場合, 印刷キューをスタートアップ・コマンド・プロシージャで定義します。 ターミナル・サーバ上の遠隔プリンタを設定する方法については, 『OpenVMSシステム管理者マニュアル』を参照してください。

省略時のポート・タイプはAPPLICATIONです。

/DEDICATED
使用中のローカル・ノード上の論理ポートがアプリケーション・サービス専用であることを指定します。/DEDICATED 修飾子では/SERVICE修飾子を併用する必要があります。

LATサービス・ノード上の論理ポートに対してアプリケーション・サービスを設定する方法は, 次のとおりです。

  1. CREATE SERVICE/APPLICATIONコマンドでサービスを作成し, CREATE PORT/DEDICATEDコマンドで専用ポートを定義する。

    これらのコマンドは,LAT$SYSTARTUP.COMに登録することもできます。

  2. SET PORT/DEDICATED/SERVICEコマンドによって,専用ポートをサービスと対応づける。

  3. アプリケーション・プログラムを起動する。

    LAT$SYSTARTUP.COMに定義されている名前を,このプログラム内で専用ポートに割り当てます。

/LIMITED
/DEDICATED修飾子で作成されたポートがアプリケーション・サービス専用になるのと同様の方法で, 使用中のローカル・ノード上の論理ポートが特定のサービスに制限されることを指定します。/LIMITED 修飾子を使用して作成されたポートは, アプリケーション・プログラムではなく, システム・ログイン・イメージ(LOGINOUT.EXE)によって制御されます。 制限されたサービスに接続し,制限ポートに割り当てられている場合, Username:プロンプトが表示されます。

/LIMITED修飾子を使用することにより,作成するポート数を制限し,ホスト・ システムの特定のサービスにマップすることができます。ポートがすべて使用されると, それ以上このサービスに接続することはできません( ターミナル・サーバは,"service in use"メッセージを受信します) 。

/LOG
/NOLOG
ポートの特性が変更されたことを確認するメッセージを表示するかどうかを指定します。 省略時の設定では,メッセージは表示されません。

/NODE=遠隔ノード名
ローカル・ノード上の指定したアプリケーション・ポートに対して, 論理的に対応づけるターミナル・サーバ(または発信接続をサポートする遠隔ノード) の名前を指定します。サーバは,遠隔装置をサポートします。 使用中のローカル・ノードにアプリケーション・ポートを設定し, このポートをLAT遠隔サービス・ノード上の専用ポートと対応づけることができます。 遠隔ポートは,アプリケーション・サービス専用となります。

/PASSWORD=遠隔パスワード
指定したアプリケーション・ポートに論理的に対応づけられている遠隔サービスへのアクセスに必要なパスワードを指定します。

/PORT=遠隔ポート名
遠隔装置をサポートするターミナル・サーバ上の遠隔ポートの名前, またはLAT遠隔サービス・ノード上のアプリケーション・サービス専用の遠隔ポートの名前を指定します。 いずれの場合も,遠隔ポートは,使用中のローカル・ ノード上の指定したアプリケーション・ポートに論理的に対応づけられています。

/QUEUED
/NOQUEUED
サーバ・ポートへのアクセスをキューに登録するかどうか指定します。 遠隔ポートが空いていれば,キューに登録されているか否かにかかわらず, ターミナル・サーバはアクセス要求を受け付けます。遠隔ポートが空いていない状態で, ターミナル・サーバでキューの登録が許可されている場合, ターミナル・サーバは,遠隔アクセス要求をキューに登録します。 遠隔アクセス要求をサーバのキューに登録したくない場合, /NOQUEUEDを指定してください。

省略時の設定では,サーバ・ポートに対するアクセスはキューに登録されます。

/SERVICE=サービス名
次のいずれかを指定します。

ターミナル・サーバ・ポートが提供する遠隔サービスの名前を指定するには,/NODE 修飾子と/SERVICE修飾子を使用します。サービスに対応する特定のポートを指定するには,/NODE ,/PORT,/SERVICEの修飾子を使用します。 これらの名前が分からない場合は,ターミナル・サーバ管理者に尋ねてください。

遠隔の専用ポートで提供するサービスを特定のアプリケーション・プログラムとして命名する場合には,/DEDICATED 修飾子と/SERVICE修飾子を使用します。 このサービスは,CREATE SERVICEコマンドで作成されたサービスでなければなりません。1 つの専用ポートに設定できるサービスは1つだけですが, 複数のポートに同じサービスを設定することはできます。

説明

SET PORTコマンドは,使用中のローカル・ノード上のアプリケーション・ ポートを,ターミナル・サーバ上のポートまたはサービスに対応づけます。

ポートを作成するには,次のいずれかの方法を使用します。

アプリケーション・ポートをターミナル・サーバ上のサービスに対応づけると, そのサービスが示すすべてのポート(プリンタなど)に対するアクセスが許可されます。 例1,2を参照してください。アプリケーション・ポートは,CREATE PORT/APPLICATION コマンドで作成されていなければなりません。

SET PORTコマンドは,ローカル・ノード上の専用ポートを遠隔ノードが提供するアプリケーション・ サービスに対応づけることもできます。このアプリケーション・ サービスは,すでに存在していなければなりません。 例の3番を参照してください。ローカル・ノード上の専用ポートに遠隔ノードが提供するサービスを対応づけるためには,/DEDICATED 修飾子と/SERVICE 修飾子を使用しなければなりません。

さらに,SET PORTコマンドは,使用中のローカル・ノード上のアプリケーション・ ポートを,LAT遠隔サービス・ノード上の1つまたは複数の専用ポートに対応するアプリケーション・ サービスに対応づけることもできます。 このアプリケーション・サービスは,ターミナル・サーバのユーザ, または発信接続をサポートするノードのユーザに提供されます。例4を参照してください。 専用ポートは,CREATE PORT/DEDICATEDコマンドで作成していなければなりません。

/LIMITED修飾子を使用して,制限ポートとしてポートを作成することもできます。

    次のSET PORTコマンドの例で行った変更内容を出力する場合には, SHOW PORTコマンドの使用例を参照してください。

  1. LATCP>  SET PORT LTA22: /APPLICATION /NODE=TS33EW /PORT=LN02
    
    ターミナル・サーバTS33EW上のポートLN02に対応するアプリケーション・ ポートとしてLTA22:を設定しています。LTA22:というポートは,サーバ上の1 つのプリンタに対応づけられています。次の例では,ターミナル・サーバ上の複数のプリンタにポートを対応づけています( サービス名PRINTER に複数のプリンタが割り当てられている)。

  2. LATCP>  SET PORT LTA19: /APPLICATION /NODE=TLAT1 /SERVICE=PRINTER /QUEUED
    
    ローカル論理ポートをターミナル・サーバ上のサービス(複数のプリンタ) に対応づける例です。アプリケーション・ポートLTA19:を,ターミナル・ サーバTLAT1上のサービスPRINTERに対応づけています。サービスPRINTER は,TLAT1上の1つまたは複数のポートに対応づけることができます。/QUEUED 修飾子が指定されているので,サービスPRINTERを提供するサーバは, このサービスを提供するすべてのポートが使用中であるとき, 遠隔接続要求をキューに登録できます。印刷キューの設定方法については, 『OpenVMSシステム管理者マニュアル』の印刷処理の項を参照してください。

  3. LATCP>  SET PORT LTA21: /DEDICATED /SERVICE=GRAPHICS
    
    ローカル・サービス・ノード上のアプリケーション・ポートLTA21:が,ターミナル・ サーバのユーザ,または発信接続をサポートするノードのユーザに対し, サービスGRAPHICSを提供しています。GRAPHICSは,ユーティリティまたはアプリケーション・ プログラムです。

  4. LATCP>  SET PORT MAIL_PORT /SERVICE=MAIL/NODE=RMNODE
    
    論理名がMAIL_PORTのポートを,遠隔ノードRMNODE上の専用サービスMAIL に対応づけています。論理名MAIL_PORTのポートは,CREATE PORTコマンドで作成されています。CREATE PORT コマンドの使用例3を参照してください。DCL のASSIGNコマンドやDEFINEコマンドで作成された論理名である可能性もあります。SET PORT ポート名/DEDICATED/SERVICE=MAILコマンドで, ノードRMNODE上のポートをサービスMAIL専用としなければなりません。

  5. $ LCP :== $LATCP
    $ LCP CREATE SERVICE/LIMITED ONLY_ONE
    $ LCP CREATE PORT/LIMITED LTA1234:
    $ LCP SET PORT LTA1234: /SERVICE=ONLY_ONE
    
    制限されたサービスを作成し,このサービスの使用中にシステムにログインできるユーザを1 人に制限しています。ターミナル・サーバのプロンプト(Local>) からサービスONLY_ONEに接続すると,ポートLTA1234が割り当てられ, ユーザ名の入力を求められます。LTA1234にユーザがログインしているときに同じサービスに接続しようとすると,"service in use" メッセージを受信します。

SET SERVICE

ローカル・ノードで提供するサービスの特性を動的に変更します。このコマンドを使用するためには,OPER 特権が必要です。

形式

    SET SERVICE   [サービス名]

パラメータ

サービス名

変更する特性を持つサービスを指定します。省略時のサービス名は, SET NODEコマンドで定義したローカル・ノードの名前です。

修飾子

/APPLICATION
サービスをアプリケーション・サービスとして設定します。アプリケーション・ サービスは,サービス・ノード上のすべての資源ではなく, 特定のアプリケーションだけを提供します。このサービスに専用ポートを定義するには,CREATE PORT コマンドとSET PORTコマンドを使用します。

/CONNECTIONS
/NOCONNECTIONS
OpenVMSシステムによって提供されるサービスが,着信接続を受け入れるかどうかを指定します。/NOCONNECTIONS 修飾子を使用して,着信接続を禁止すると, ユーザはこのサービスに接続することができず,エラー・ メッセージ"service is disabled."を受信します。

省略時には,サービスは着信接続を受け入れます(/CONNECTIONS)。

/IDENTIFICATION[="識別文字列"]
ノードを識別する文字列を指定します。サービス・ノードでは,識別文字列がサービス通知に含まれます。 サービス・ノードは,SET NODEコマンドで設定した時間間隔でそのサービス内容を通知します。LATCP のSHOW NODEコマンドまたはDECserverのSHOW NODEコマンドを入力すると,この識別文字列も表示されます。

省略時の識別文字列は,SYS$ANNOUNCEを変換したものです。VMSサービス・ ノードは,SET NODEコマンドで設定した時間間隔でそのサービス内容を通知します。

識別文字列は,64文字以内のASCII文字です(SYS$ANNOUNCEが65文字以上の場合は, 最初の64文字に切り捨てられます)。文字列を引用符(" ")で囲んでください。

/LIMITED
サービスが制限されたサービスであることを指定し,制限された特性が割り当てられ, この制限されたサービスに関連付けられた(マップされた) 装置を使用します。この修飾子は,SET PORT /LIMITEDコマンドと組み合わせて使用します( 例2を参照してください)。

/LOG
/NOLOG(省略時の設定)
コマンドが実行されたことを確認するメッセージを表示するかどうかを指定します。 省略時の設定では,メッセージは表示されません。

/QUEUED
/NOQUEUED
ローカルに提供される制限された(/LIMITED)サービスまたはアプリケーション(/DEDICATED) サービスが,すべてのポートが使用されているときにキュー登録された接続を受け入れる( 省略時)かどうかを指定します。/NOQUEUED を指定すると,すべてのポートが使用されている場合には, 着信接続は拒否されます。

/STATIC_RATING=レーティング
/NOSTATIC_RATING
動的サービス・レーティングを許可または禁止します。動的サービス・ レーティングとは,サービスを提供するノードの全体的処理レベル, メモリ容量にもとづき,サービスの可用性をLATアルゴリズムが動的に算出することです。 複数のサービス・ノードで提供されるサービスへの接続をターミナル・ サーバやノードが要求するとき,要求元ノードは,サービス・ レーティングが最も高い,すなわち最も好ましいサービス・ノードを選択します。 この選択処理を,負荷分散と呼びます。

動的サービス・レーティングは省略時値であり,LATネットワークの効率的な負荷分散を実現します。 しかし,必要に応じて/STATIC_RATING修飾子を使用することにより, 動的サービス・レーティングは禁止され,静的( 固定)レーティングを指定できます。静的レーティングの値は,動的レーティングを再び有効にするまで変更されません。

静的レーティングを使用するのは,他のユーザがローカル・ノードを使用できる率を一時的に調整するためです。 静的レーティングの範囲は,0から255 までです。ローカル・サービス・ノードの使用率を下げるには小さな値を, 使用率を上げるには大きな値を指定します。

省略時の設定では,動的サービス・レーティングが使用されます。

制限されたサービスおよびアプリケーション・サービスは動的に計算されたサービス・ レーティングにのみ依存するわけではありません。これらのサービスにいくつのポートを使用できるかに応じて動的レーティングが計算されます。 例えば,制限されたサービスで50%のポートを使用できる場合, 動的サービス・レーティングの半分が105に加えられます。ポートを使用できる場合は, レーティングは常に105よりも大きくなります。

制限されたサービスまたはアプリケーション・サービスのすべてのポートが使用されている場合, レーティングは動的レーティングおよびローカル・ ノードの空きキュー・スロットの数によって異なります。この場合, レーティングは常に90よりも小さくなります。

このレーティング・プロシージャは,ターミナル・サーバのサービスおよびサービスが提供する使用可能ポートのレーティング・ アルゴリズムに従っています。 同時に,ノードの使用可能性(動的レーティングの計算に使用される要素) も考慮されます。

使用するシステムのライセンスのユニット数が限られている場合(ログインの制限の設定に関係なく特定数のユーザしかシステムにログインできない) ,すべてのOpenVMSライセンス・ユニットが使用されると,動的レーティングは0 になります。OpenVMSのライセンス・ユニットがすべて使用されているためにログインできなくなると, すべてのノードのサービス・レーティングは最小値になります。

ユーザのログインまたはログアウト時にLATソフトウェアがサービス通知メッセージを送信します。 これによって,システムは,ログインまたはログアウト操作によるサービス・ レーティングの変化に関する情報をより迅速に提供することができます。

説明

SET SERVICEコマンドは,ユーザが作成したサービスの特性を動的に変更します。 サービスは,CREATE SERVICEコマンドで対話形式で作成したり, サービスを作成するプログラムを実行することで作成することができます。

  1. LATCP>  SET SERVICE SALES /IDENT="SALES FORCE TIMESHARING SERVICES"
    
    SALESというサービスに対して,新しい識別文字列"SALES FORCE TIMESHARING SERVICES"を指定しています。この文字列は,サービス・ノードが送出するマルチキャスト・ メッセージにおいて,サービスSALESとともに通知されます。

  2. $ LCP :== $LATCP
    $ LCP SET SERVICE/LIMITED ONLY_ONE
    $ LCP CREATE PORT/LIMITED LTA1234:
    $ LCP SET PORT LTA1234: /SERVICE=ONLY_ONE
    
    制限されたサービスを作成し,このサービスの使用中にシステムにログインできるユーザを1 人に制限しています。ターミナル・サーバのプロンプト(Local>) からサービスONLY_ONEに接続すると,ポートLTA1234が割り当てられ, ユーザ名の入力を求められます。LTA1234にユーザがログインしているときに同じサービスに接続しようとすると,"service in use" メッセージを受信します。

SHOW LINK

ローカル・ノード上のリンクの状態とLAT特性を表示します。

形式

    SHOW LINK   [リンク名]

パラメータ

リンク名

LATデータ・リンクの名前を指定します。リンク名は,16文字以内のASCII 文字です。

リンク名を指定しない場合,ノードに現在定義されているすべてのリンクの情報が表示されます。

修飾子

/BRIEF
リンクの装置名と状態を表示します。省略時の表示です。

/COUNTERS
リンクの装置カウンタを表示します。表示される数字は,カウンタを最後に再設定したとき, すなわちノードを最初に起動したときやZERO COUNTERSコマンドを使用した時点以降に記録された値です。

この修飾子は,/BRIEF修飾子や/FULL修飾子と併用しないようにしてください。

次の表は,CSMA/CD (carrier sense, multiple access with collision detect)リンクとFDDI (Fiber Distributed Data Interface)リンクに共通のカウンタを示しています。

カウンタ 説明
Messages received リンクを通して受信したメッセージの総数
Multicast messages received リンクを通して受信したマルチキャスト・メッセージの総数
Bytes received リンクを通して受信した情報の総バイト数
Multicast bytes received リンクを通して受信したマルチキャストの総バイト数
System buffer unavailable 着信フレームにシステム・ バッファを使用できなかった総回数
Unrecognized destination プロトコルが許可されている着信先がないためフレームが破棄された総回数。 物理アドレスだけに対して受信したフレームの数も含まれる
Messages sent リンクを通して送信したメッセージの総数
Multicast messages sent リンクを通して送信したマルチキャスト・メッセージの総数
Bytes sent リンクを通して送信した情報の総バイト数
Multicast bytes sent リンクを通して送信したマルチキャスト・ メッセージの総バイト数
User buffer unavailable すべてのフィルタを通過した着信フレームにユーザ・ バッファを使用できなかった総回数
Data overrun ローカル・ノードの入力バッファがいっぱいだったためにリンクの装置上で消失した総バイト数。0 以外の値の場合, 回線にノイズがある,装置が不良である,システムの負荷が高い, システムの調整が充分でない(資源が充分でない),LANの別の装置にハードウェア問題がある, のいずれかである

次の表は,CSMA/CDリンクとFDDIリンクに共通な受信エラーを示しています。SHOW LINK/COUNTERS コマンドで表示されるこれらのエラーでは,エラーが発生したことをフラグで表します。

フラグ 説明
Block check error 受信したパッケージのCRCエラー
Framing error 受信したフレームが正しく終了していない
Frame too long 受信したフレームが長さ上限より長い
Frame status error FDDIローカル・ステーションが検出したリングのCRC エラー(FDDI固有)
Frame length error フレームが短すぎる(FDDI 固有)

次の表は,CSMA/CDリンクとFDDIリンクに共通の送信エラーを示しています。SHOW LINK/COUNTERS コマンドは,エラーをフラグで示します。

フラグ 説明
Excessive collisions 衝突上限の16に到達したため送信できなかったフレーム数(CSMA/CD 固有)
Carrier check failures トランシーバに問題があるか, ケーブルが短絡している
Short circuit ケーブルが短絡している
Open circuit ケーブルが遮断されている
Frame too long フレームが長すぎる。 リンクを使用している受け口の1つに送信障害がある
Remote failure to defer 遠隔ステーションがフレーム送信を延期できなかった。ネットワークの設定が正しくない可能性がある
Transmit underrun フレームの送信が遅すぎる。ハードウェア・ コントローラにエラーがある
Transmit failure フレームを送信できなかった

次の表は,CSMA/CD固有のリンク・カウンタを示しています。

表 13-1 CSMA/CDカウンタ

カウンタ 説明
Transmit CDC failure キャリア検出チェック・ エラーの総数。つまり,ローカル・ノードが送信を開始した時点で別のイーサネット・ ステーションがすでに送信中であったことをローカル・ノードが検出できなかった回数
送信されるメッセージ: Single collision -最初の試みで通常の衝突が発生し,2 回目の試みでフレームが正常送信された総回数

Multiple collision-通常の衝突が発生した後の3回目以降の試みでフレームが正常送信された総回数

Initially deferred-最初の試みでフレーム送信が延期された総回数。 衝突がないときのイーサネットにおける送信権の争奪程度確認に使用する

次の表は,FDDI固有のリンク・カウンタを示しています。

カウンタ 説明
Ring initializations initiated リンクがリングの再初期化を起動した総回数
Ring initializations received 別のリンクがリングの再初期化を起動した総回数
Directed beacons received リンクが有向ビーコン・プロセスを検出した回数。 有向ビーコン・プロセスの呼び出しがカウントされるのは,1 度だけである
Connections completed 集信機にステーションが正常接続した回数
Duplicate tokens detected リンク上で重複トークンが検出された回数
Ring purge errors リング・パージ状態にある間に, リング・パージャがトークンを受信した回数
LCT rejects リンク信頼テスト結果が不良である。 ステーションと集信機との交信に問題がある
Elasticity buffer errors 伸縮性バッファ機能エラー。 送信クロックがあるリング上のステーションにトレランスがない
MAC error count Media Access Control (MAC)がフレームのEインジケータをRからSに変更した回数
Traces initiated リンクがPC トレース・プロセスを起動した回数
Traces received PCトレース・プロセスの実行がリンクに対して要求された回数
Ring beacons initiated リンクがリング・ビーコン・プロセスを起動した回数
Link errors Link Error Monitor (LEM)が受信メッセージにエラーを検出した回数。回数が少ない場合, 正常である
Duplicate address test failures リンク・アドレスが重複した回数
FCI strip errors Frame Content Independent Strip処理がトークンの受信によって終了した回数
LEM rejects LEM エラーが過剰となった回数
MAC frame count リンクが認識したトークン以外のフレームの総数
MAC lost count トークン以外のフレームが異常終了した総回数

/FULL
リンクの装置名,状態,データ・リンク・アドレスを表示し,DECnet アドレスが許可されているかどうかを示します。

説明

リンクを指定した場合は指定したリンク,指定しない場合はすべてのリンクについて, 情報を表示します。修飾子を使用することにより,リンクの装置名, 状態,LATデータ・リンク・アドレス,DECnetアドレス, カウンタを表示できます。

  1. LATCP> SHOW LINK/FULL NETWORK_A
    
    NETWORK_Aというリンクに関する情報を表示しています。
         Link Name:     NETWORK_A               Datalink Address:  08-00-2B-10-12-E3
         Device Name:   _ESA7:                  DECnet Address:    Disabled
         Link State:    On
    

    NETWORK_Aリンクの装置名とそのハードウェア・アドレスを表示しています。 リンクはOn状態にあります。

  2. LATCP> SHOW LINK LINK_A/COUNTERS
    
    LINK_Aというリンクのカウンタを表示しています。
         Link Name:    LINK_A
         Device Name:  _ETA6:
    
         Seconds Since Zeroed:            65535
         Messages Received:            18582254     Messages Sent:             3550507
         Multicast Msgs Received:      15096805     Multicast Msgs Sent:        413178
         Bytes Received:             1994694325     Bytes Sent:              290838585
         Multicast Bytes Received:   1528077909     Multicast Bytes Sent:     32637472
         System Buffer Unavailable:        8724     User Buffer Unavailable:      6269
         Unrecognized Destination:            0     Data Overrun:                    0
    
         Receive Errors -                           Transmit Errors -
            Block Check Error:               No        Excessive Collisions:        No
            Framing Error:                   No        Carrier Check Failure:       No
            Frame Too Long:                  No        Short Circuit:               No
            Frame Status Error:              No        Open Circuit:                No
            Frame Length Error:              Yes       Frame Too Long:              No
                                                       Remote Failure To Defer:     No
                                                       Transmit Underrun:           No
                                                       Transmit Failure:            No
    
         CSMACD Specific Counters
         ------------------------
    
         Transmit CDC Failure:                0
    
         Messages Transmitted -
            Single Collision:             43731
            Multiple Collisions:          73252
            Initially Deferred:          164508
    

SHOW NODE

ノードの状態とLAT特性を表示します。

形式

    SHOW NODE   [ノード名]

パラメータ

ノード名

情報を表示するノードの名前を指定します。ノード名を指定しない場合, ローカル・ノードの情報が表示されます。

このパラメータで有効なワイルドカード文字を使用することができます。 例えば,SHOW NODE A*コマンドは,文字Aで始まるすべてのノードの状態と特性を表示します。

修飾子

/ALL
使用中のローカル・ノードが認識するすべてのノードの情報を表示します。 この修飾子を使用するときは,/FULLと/BRIEFのいずれかの修飾子も指定してください。/FULL と/BRIEFのいずれも指定しない場合,/BRIEF 修飾子を指定したときに出力されるノード状態と識別文字列が表示されます。

/BRIEF
ノード状態と識別文字列を表示します。/ALL修飾子を指定した場合の省略時の表示です。

/COUNTERS
ノードのカウンタを表示します。この修飾子は,/BRIEF修飾子や/FULL 修飾子と併用しないようにしてください。次の表は,SHOW NODE /COUNTERSで表示されるカウンタを示しています。

カウンタ 説明
Messages received ローカル・ノードが受信したLAT メッセージの総数。遠隔ノードをSHOW NODEコマンドで指定した場合は, その遠隔ノードから受信したLATメッセージ数
Messages transmitted ローカル・ノードが送信したLAT メッセージの総数。遠隔ノードをSHOW NODEコマンドで指定した場合は, その遠隔ノードに送信したLATメッセージ数
Slots received ローカル・ノードが受信したLAT スロットの総数。遠隔ノードをSHOW NODEコマンドで指定した場合は, その遠隔ノードから受信したスロット数。スロットとは,1つのセッションの情報を格納するメッセージ・ セグメントである
Slots transmitted ローカル・ノードが送信したLAT スロットの総数。遠隔ノードをSHOW NODEコマンドで指定した場合は, その遠隔ノードに送信したスロット数
Bytes received ローカル・ノードが受信したLAT 情報の総バイト数。遠隔ノードをSHOW NODEコマンドで指定した場合は, その遠隔ノードから受信したバイト数
Bytes transmitted ローカル・ノードが送信したLAT 情報の総バイト数。遠隔ノードをSHOW NODEコマンドで指定した場合は, その遠隔ノードに送信したバイト数
Multicast bytes received ローカル・ ノードが受信したLATマルチキャスト・バイトの総数
Multicast bytes sent ローカル・ノードが送信したLAT マルチキャスト・バイトの総数
Multicast messages received ローカル・ ノードが受信したLATマルチキャスト・メッセージの総数
Multicast messages sent ローカル・ ノードが送信したLATマルチキャスト・メッセージの総数
No transmit buffer ローカル・ノードが送信時にバッファを使用できなかった総回数
Multicast messages lost LATACPと交信できなかったためにLTDRIVER が入力マルチキャスト・メッセージを処理できなかった総回数
Multicast send failures LATACPと交信できなかったためにLTDRIVERがマルチキャスト・ メッセージを送信できなかった総回数
Controller errors LTDRIVERがデータ・ リンク・コントローラ・ドライバと交信できなかった総回数
Last controller error 最後のコントローラ・エラー
Multiple node addresses 前回通知した物理アドレスとは異なるアドレスをノードが自分自身に通知した総回数
Duplicates received ローカル・ノードが受信した重複メッセージの総数。 遠隔ノードをSHOW NODEコマンドで指定した場合は, その遠隔ノードから受信した重複メッセージ数。システムの処理速度が低下している場合がある
Messages retransmitted ターミナル・サーバまたは送信接続をサポートするVMS ノードが肯定応答しなかったために,ローカル・ノードが再送信したLAT メッセージの総数。遠隔ノードをSHOW NODEコマンドで指定した場合は, その遠隔ノードに再送信したメッセージ数
Illegal messages received ローカル・ ノードが受信した無効書式のLATメッセージの総数。遠隔ノードをSHOW NODE コマンドで指定した場合は,その遠隔ノードからローカル・ ノードが受信した無効書式メッセージ数。無効メッセージはプロトコル・ エラーの種類別に分類される。この表の終わりに記載
Illegal slots received ローカル・ノードが受信した無効書式のLAT スロットの総数。遠隔ノードをSHOW NODE コマンドで指定した場合は,その遠隔ノードからローカル・ノードが受信した無効書式スロット数
Solicitations accepted ローカル・ノードからの請求を遠隔ノードが受け付けた総回数。 遠隔ノードをSHOW NODEコマンドで指定した場合は, その遠隔ノードが受け付けた請求回数
Solicitations rejected ローカル・ノードからの請求を遠隔ノードが拒否した総回数。 遠隔ノードをSHOW NODEコマンドで指定した場合は, その遠隔ノードが拒否した請求回数
Solicitation failures ローカル・ ノードによる請求が応答を受信しなかった総回数
Transmit errors データ・リンクがLATメッセージを送信できなかった総回数
Last transmit error 最後の送信エラー
Virtual circuit timeouts 別のノードへのLAT サーキットがタイムアウトし,規定時間内に有効なメッセージを遠隔ノードが送信できなかった総回数。 遠隔ノードをSHOW NODEコマンドで指定した場合は, その遠隔ノードへの接続に対してローカル・ノードがタイムアウトした回数
Discarded output bytes データをLTA装置に出力する前に内部バッファがオーバフローしたために破棄されたデータ・ バイトの総数
User data lost LTDRIVERがバッファ・ セッション・データに資源を割り当てられなかった総回数。ユーザ・ データは失われ,セッションは停止する
Resource errors LTDRIVERがシステム資源を割り当てられなかった回数
Incoming solicits accepted ローカル・ノードが他のノードからの請求を受け付けた総回数
Incoming solicits rejected ローカル・ノードが他のノードからの請求を拒否した総回数

次に,無効メッセージとしてカウントされるプロトコル・エラーを示します。 これらのプロトコル・エラー・メッセージは,対応するカウンタが0 より大きい場合に表示されます。

/FULL
ノードの状態,識別文字列,LATプロトコル・バージョン,ノードの特性値を表示します。/ALL 修飾子を指定しなければ,この修飾子が省略時値です。

/STATUS
アクティブなサーキット,セッション,着信キュー・エントリなどのパラメータの統計情報を表示します。 各パラメータについて,現在の値, 記録されたもっとも高い値,許容されている最大値が表示されます。

/STATUS修飾子をSHOW NODEコマンドとともに使用する場合,ローカル ・ノードの情報しか表示できません(例えば,コマンドSHOW NODE /STATUS FOREIGN_NODEはサポートされていません)。

説明

ノードを指定した場合は指定したノードの情報,指定しない場合は使用中のローカル・ ノードの情報を表示します。/ALL修飾子を指定した場合, 使用中のローカル・ノードが認識するすべてのノードの情報を表示します。 修飾子を使用することにより,ノード・カウンタ,ノード状態,ノード識別文字列, 使用しているLATプロトコル・バージョン,ノード特性の設定値を表示できます。

  1. LATCP> SHOW NODE/FULL
    
    ローカル・ノードに関する情報を表示しています。
         Node Name:   LTC                            LAT Protocol Version:      5.2
         Node State:  On
         Node Ident:  LTC - Engineering Development
    
         Incoming Connections:  Enabled              Incoming Session Limit:   None
         Outgoing Connections:  Enabled              Outgoing Session Limit:   None
         Service Responder:     Disabled
    
         Circuit Timer (msec):        80             Keepalive Timer (sec):      20
         Retransmit Limit (msg):      20             Node Limit (nodes):       None
         Multicast Timer (sec):       20             CPU Rating:                  8
         Maximum Unit Number:       9999
    
         User Groups:     43, 73
         Service Groups:  7-9, 13, 23, 40, 43, 45, 66, 72-73, 89, 120-127, 248-255
    
         Service Name     Status      Rating  Identification
         LTVMS            Available     31 D  .
    

    LTCというローカル・ノードがOn状態にあるため,このノード上にLAT 接続を作成できることを示しています。LTCは,バージョン5.2のLAT プロトコルを稼動しています。ノードの識別子は"LTC - Engineering Development"です。これはローカル・ノードであるため,LAN装置のアドレスは表示されていません。 ローカル・ノード上の装置のアドレスを表示するには,SHOW LINK コマンドを使用してください。例2の遠隔ノード状態表示では, ノードのイーサネット・アドレスが表示されています。

    着信接続と発信接続の両方がノードLTCに許可されており,セッション数に制限はありません。 各種タイマの値と許可されているグループが表示されています。 ローカル・ノードのユーザは,ユーザ・グループ43 と73に属するサービス・ノードにアクセスできます。ローカル・ノードで提供されるサービスにアクセスできるのは, 表示されているサービス・ グループに属するノードです。

    ローカル・ノードのCPUレーティングは8であり,サービスLTVMSをノードが提供しています。 このサービスは使用可能であり,そのレーティングは31 D ( 動的)です。Sは,静的レーティングを示します。

  2. LATCP> SHOW NODE/FULL RWWUP
    
    RWWUPという遠隔ノードの情報を表示しています。
         Node Name:   RWWUP                          LAT Protocol Version:      5.2
         Node State:  Reachable                      Address:     AA-00-04-00-11-10
         Node Ident:  .
    
         Incoming Connections:  Enabled
    
         Circuit Timer (msec):        80
         Multicast Timer (sec):       20
    
         Service Groups:  7, 13, 42-43, 45, 66, 70-72, 75-82, 88-89
    
         Service Name     Status      Rating  Identification
         NAC              Available     28    .
         SYSMGR           Available     28    .
    

    遠隔ノードRWWUPはアクセス可能で,バージョン5.2のLATプロトコルを稼動しています。 ノードRWWUPのイーサネット・アドレスが表示されています。 着信接続が許可されているので,表示されているサービス・ グループのいずれかに属しているノードからは,遠隔ノードRWWUP上のサービスに接続できます。

    遠隔ノードRWWUPは,NACとSYSMGRの2つのサービスを提供しており,両方が使用可能です。

  3. LATCP> SHOW NODE/ALL/BRIEF
    
    ローカル・ノードが認識するすべてのノードの情報を表示しています。
         Node Name            Status       Identification
         ----------------     -----------  ----------------------------------------------
         ABLAN                Reachable     Unauthorized access is prohibited.
         ASKWEN               Reachable     .
         CHUNK                Reachable     A member of the MAIN VAXcluster
                   .
                   .
                   .
         UTOO                 On            Can be healthy at the Center
         VULCUN               Reachable     Beam me up
         ZENX                 Reachable     ZENX
    

    ローカル・ノードが認識するすべてのノードについて,アクセス可能であるかどうかという状態と識別子を表示しています。 ローカル・ノードUTOO の状態も表示されています。状態値は,On,Off,Shutのいずれかです。 この例では,Onです。

  4. $ LCP :== $LATCP
    $ LCP SHOW NODE /STATUS
    
    On an AXP system, the SHOW NODE /STATUS in this example produces the following display:
         Node Name:   NODE1                       LAT Protocol Version:    5.2
         Node State:  On
         Node Ident:  Test system
    
                                    Current   Highest   Maximum
                                    -------   -------   -------
         Active Circuits:                 1         2      1023
         Connected Sessions:              1         6    260865
         Incoming Queue Entries:          0         0        24
         Outgoing Queue Entries:          0         1     32767
         Unprocessed Announcements:       0         7       500
         Unprocessed Solicits:            0         2       250
    
         Local Services:                  1         2       255
         Available Services:            188       194       N/A
         Reachable Nodes:               166       172       N/A
    
         Discarded Nodes:                 0
    

SHOW PORT

ローカル・ノード上のポートの状態とLAT特性を表示します。

形式

    SHOW PORT   [ポート名]

パラメータ

ポート名

情報を表示するポートの名前を指定します。ポート名を指定しない場合, ノード上のすべてのLTA n:の特性が表示されます。

ポート名を指定する場合,/APPLICATION,/DEDICATED,/FORWARD, /INTERACTIVE,/LIMITEDの各修飾子は使用しないようにしてください。

修飾子

/APPLICATION
すべてのアプリケーション・ポートの表示を出力します。

/BRIEF
ポート・タイプ,ポート状態など,そのポートに対応する遠隔ノード名, ポート,およびサービスを表示します。ポート名を指定しない場合の省略時の表示です。

/COUNTERS
ポート用のカウンタを表示します。この修飾子を/BRIEF修飾子または/FULL 修飾子とともに使用しないでください。

/DEDICATED
すべての専用ポートの表示を出力します。

/FORWARD
LAT発信接続とLATローカル管理機能のいずれかに使用されているすべてのLAT ポートの表示を出力します。

/FULL
次の情報を表示します。

/INTERACTIVE
会話型着信接続に使用されているすべてのLATポートの表示を出力します。

/LIMITED
システム上の(CREATE PORT /LIMITEDまたはSET PORT /LIMITEDコマンドによって確立された) すべての制限されたLTA装置を表示します。

説明

アプリケーション・ポートの場合,SET PORTコマンドで指定した遠隔ノード名, 遠隔ポート名,遠隔サービス名を表示します。

専用ポートの場合,SET PORTコマンドで指定したサービス名を表示します。

Interactiveであると表示されたポートは,ターミナル・サーバのユーザまたはLAT 発信接続をサポートするVMSノードのユーザが現在使用しています。

実行中セッションを持つすべてのポートについて,遠隔ノードは遠隔ノード名と遠隔ポート名を使用中のローカル・ ノードに送ります。これらの名前が表示されます。

  1. LATCP> SHOW PORT /FULL
    
    SET PORTコマンドの使用例で設定した特性を反映しています。
         Local Port Name:   _LTA16:           Local Port Type:  Forward
         Local Port State:  Inactive
         Connected Link:
    
          Target Port Name:                      Actual Port Name:
          Target Node Name:     LATCP$MGMT_PORT  Actual Node Name:
          Target Service Name:                   Actual Service Name:
    
         --------------------------------------------------------------------------------
    
         Local Port Name:   _LTA17:           Local Port Type:  Interactive
         Local Port State:  Active
         Connected Link:    LAT$LINK
    
          Target Port Name:                      Actual Port Name:     PORT_1
          Target Node Name:                      Actual Node Name:     MY_DS200_SERVER
          Target Service Name:                   Actual Service Name:
    
         --------------------------------------------------------------------------------
    
         Local Port Name:   _LTA19:           Local Port Type:  Application (Queued)
         Local Port State:  Active
         Connected Link:    LAT$LINK
    
          Target Port Name:                      Actual Port Name:
          Target Node Name:     TLAT1            Actual Node Name:     TLAT1
          Target Service Name:  PRINTER          Actual Service Name:  PRINTER
    
         --------------------------------------------------------------------------------
    
         Local Port Name:   _LTA21:           Local Port Type:  Dedicated
         Local Port State:  Inactive
         Connected Link:
    
          Target Port Name:                      Actual Port Name:
          Target Node Name:                      Actual Node Name:
          Target Service Name:  GRAPHICS         Actual Service Name:
    
         --------------------------------------------------------------------------------
    
         Local Port Name:   _LTA22:           Local Port Type:  Application (Queued)
         Local Port State:  Active
         Connected Link:    LAT$LINK
    
          Target Port Name:     LN02             Actual Port Name:     LN02
          Target Node Name:     TS33EW           Actual Node Name:     TS33EW
          Target Service Name:                   Actual Service Name:
    
         --------------------------------------------------------------------------------
    

    ローカル・ノード上のすべてのポートの情報を表示しています。4種類のポートのそれぞれに関する情報は, 次のとおりです。

    ターゲット・ポート名,ターゲット・ノード名,ターゲット・サービス名は,SET PORT コマンドで指定した名前です。これらの名前は,接続を要求するときに遠隔ノードまたはターミナル・ サーバに渡されます。

    実ポート名,実ノード名,実サービス名は,遠隔ノードが接続要求を受け付けたときに戻す名前です。 遠隔ノードが名前を変換した場合, これらの実名称は,SET PORTコマンドで指定したターゲット名と異なる場合があります。 たとえば,LATサービス名に対する接続を受け付けたとき, ターミナル・サーバは,通常,実際の接続先であるポートの名前を戻します。

  2. LATCP> SHOW PORT LTA1 /COUNTERS
    
    LTA1装置のカウンタ情報の一覧を表示します。
         Port Name:  _LTA1:
    
         Seconds Since Zeroed:                66
         Remote Accesses:                      0   Framing Errors:      0
         Local Accesses:                       0   Parity Errors:       0
         Bytes Transmitted:                    0   Data Overruns:       0
         Bytes Received:                       0   Password Failures:   0
         Solicitations Accepted:               1
         Solicitations Rejected:               1
         Incoming Solicits Accepted:           0
         Incoming Solicits Rejected:           0
         Last disconnect reason code:         18
             (%LAT-F-LRJDELETED, queue entry deleted by server)
    

SHOW QUEUE_ENTRY

ローカル・ノード上にキュー登録された要求またはエントリに関する情報を表示します。

形式

    SHOW QUEUE_ENTRY   [キュー・エントリ識別子]

パラメータ

キュー・エントリ識別子

情報を表示するキュー登録されたエントリの識別子(ID)を指定します。 このパラメータの値を指定しない場合は,キュー登録されたすべてのエントリに関する情報が表示されます。

修飾子

/BRIEF
キュー登録されたエントリについて,次のような情報を表示します。

これは,省略時の表示内容です。

/FULL
/BRIEF修飾子によって表示される情報に加えて,各ノードについて次のような情報を表示します。

説明

SHOW QUEUE_ENTRYコマンドによって,ローカル・ノード上にキュー登録された要求またはエントリに関する情報を表示することができます。 コマンド行でキュー・エントリIDを指定することにより特定のエントリの情報を表示することができます。 省略時の設定では,すべてのエントリの情報が表示されます。 特定のエントリをキューから削除するには,DELETE QUEUE_ENTRYコマンドを使用します。

  1. LATCP>  SHOW QUEUE_ENTRY
    
    この例では,次のような表示が行われます。
         Position  Entry ID  Source Node       Service           Port Name
         --------  --------  ----------------  ----------------  ---------
            1      79EC      NODE1             LAT_LIMITED
            2      7AEC      NODE2             LAT_LIMITED
            3      7CEC      NODE3             LAT_LIMITED
    

  2. LATCP>  SHOW QUEUE_ENTRY/FULL
    
    この例では,次のような表示が行われます。
         Entry ID:                 7AEC           Remote Node: NODE1
         Node Queue Position:         1           Address:     08-00-2B-0A-A0-A0
         Service Queue Position:      1
    
          Target Port:
          Target Service:  LAT_LIMITED
          Soliciting Link: LAT$LINK
    
         --------------------------------------------------------------------------------
    
         Entry ID:                 7CEC           Remote Node: NODE2
         Node Queue Position:         2           Address:     AA-00-04-00-37-DD
         Service Queue Position:      2
    
          Target Port:
          Target Service:  LAT_LIMITED
          Soliciting Link: LAT$LINK
    

SHOW SERVICE

ローカル・ノードが認識するLATサービスの状態とLAT特性を表示します。

形式

    SHOW SERVICE   [サービス名]

パラメータ

サービス名

情報を表示するサービスの名前を指定します。サービス名を指定しない場合, ノードが認識するすべてのサービスの情報が表示されます。

このパラメータで有効なワイルドカード文字を使用することができます。 例えば,SHOW SERVICE LAT_*コマンドは,接頭辞LAT_で始まるすべてのサービスの状態と特性を表示します。

修飾子

/BRIEF
サービスの状態と識別文字列を表示します。

/COUNTERS
サービスのカウンタを表示します。この修飾子は,/BRIEF修飾子や/FULL 修飾子と併用しないようにしてください。次の表は,カウンタを示しています。

カウンタ 説明
遠隔カウンタ
Connections attempted 遠隔ノードが提供するサービスにローカル・ ノードが接続しようとした総回数
Connections completed 遠隔ノードが提供するサービスにローカル・ ノードが正常接続した総回数
ローカル・カウンタ
Connections accepted ローカル・ノードが提供するサービスに対する遠隔ノードからの接続要求を, ローカル・ノードが受け付けた総回数
Connections rejected ローカル・ノードが提供するサービスに対する遠隔ノードからの接続要求を, ローカル・ノードが拒否した総回数
Password failures パスワード違反エラーによって拒否されたサービスへの接続要求の総数

/FULL
サービスの状態,識別文字列,タイプ,サービス特性の設定値を表示します。 サービスを提供するすべてのサービス・ノードの状態も表示します。

/LOCAL
ローカル・ノードだけが提供するサービスの情報を表示します。この修飾子は,/BRIEF ,/COUNTERS,/FULLの各修飾子と併用できます。

説明

サービスに関する情報を表示します。サービス名を指定しない場合, 使用中のローカル・ノードが認識するすべてのサービスの情報が表示されます。 サービス名は指定せず/LOCAL修飾子を指定した場合,使用中のローカル・ ノードが提供するすべてのサービスの情報が表示されます。

/BRIEF,/COUNTERS,/FULLの修飾子により,サービスの状態,識別文字列, タイプ,サービスを提供するすべてのサービス・ノードの状態,サービス特性設定値, サービス・カウンタを表示できます。

  1. LATCP> SHOW SERVICE NODE1 /FULL
    
    NODE1というサービスに関する情報を表示しています。このサービスは, ローカル・ノードが提供しています。
         Service Name:    NODE1                    Service Type:  General
         Service Status:  Available                Connections:   Enabled
         Service Password: Enabled                 Queueing:      N/A
         Service Ident:    NODE1 - Test system
    
         Node Name            Status      Rating   Identification
         LAV                  On            31 D   .
         LATP                 Reachable     48     .
         LITTN                Reachable     37     .
         LTDRV                Reachable     82     .
    

    ローカル・ノードが提供するサービスNODE1が使用可能であり,そのサービス・ タイプが一般であることを示しています。これは,専用アプリケーション・ サービスの逆である,一般的タイムシェアリング・サービスを意味します。 このサービスを提供するすべてのノードの状態も示されています。 ローカル・ノードはLAVです。ローカル・ノードの状態は,On ,Off,Shutのいずれかです。この例では,Onです。その他のノードの状態は, アクセス可能であるかどうかを示しています。新たな接続を受け付けるサービス・ ノードの相対的能力を示すレーティングが表示されています。 ローカル・ノードで提供されるサービスの横に表示されているD は,ノードLAVがレーティングを動的に計算することを示します。S の場合,レーティングはシステム管理者によって永久的に設定されることを意味します。

  2. LATCP> SHOW SERVICE OFFICE/FULL
    
    遠隔ノードが提供するOFFICEというサービスの情報を表示しています。
         Service Name:    OFFICE
         Service Status:  Available
         Service Ident:   .
    
         Node Name            Status      Rating   Identification
         BURGIL               Reachable    121     .
         DARWIN               Reachable     43     .
    

    サービスが使用可能であることを示しています。このサービスを提供するノードBURGIL とDARWINについても,状態などの情報を表示しています。

SPAWN

サブプロセスを作成し,LATCPセッションを終了せずにDCLコマンドを実行できるようにします。LATCP のSPAWNコマンドは,DCLのSPAWNコマンドと似ています。

LATCPセッションに戻るには,DCLのLOGOUTコマンドを入力してサブプロセスを終了するか, またはDCLのATTACHコマンドにより,LATCPを実行しているプロセスにターミナルを戻します。

形式

    SPAWN   [DCLコマンド]

パラメータ

DCLコマンド

DCLコマンドを指定します。指定したDCLコマンドは,サブプロセスで実行されます。DCL コマンドが終了すると,制御はLATCPに戻ります。

DCLコマンドを指定しない場合,サブプロセスが作成されます。ここで, DCLコマンドを実行できます。このサブプロセスを終了するか,またはDCL のATTACHコマンドで親プロセスに戻ることにより,LATCPセッションを続行できます。

説明

SPAWNコマンドの動作は,DCLのSPAWNコマンドとまったく同じです。LATCP セッションを終了せずに,印刷キューの作成,装置保護の変更, メールへの応答などのDCLコマンドを実行できます。

キャプティブ・アカウントでLATCPを実行している場合,このコマンドでDCL にアクセスすることはできません。

    LATCP> SPAWN
    $
    
    DCLレベルでサブプロセスを作成しています。DCLコマンドを実行できます。 ログアウトするかまたはDCLのATTACHコマンドを実行すれば,LATCPプロンプトに戻ります。

ZERO COUNTERS

ローカル・ノードが保持しているリンク・カウンタ,ノード・カウンタ, サービス・カウンタを再設定します。このコマンドを使用するためには, OPER特権が必要です。

形式

    ZERO COUNTERS

パラメータ

なし

修飾子

/LOG
/NOLOG(省略時の設定)
カウンタが再設定されたことを確認するメッセージを表示するかどうかを指定します。 省略時の設定では,メッセージは表示されません。

/LINK[=リンク名]
再設定したいカウンタに対応する,ローカル・ノード上のリンクを指定します。 リンク名を指定しない場合,リンクLAT$LINKのカウンタが再設定されます。

/NODE[=ノード名]
再設定したいカウンタに対応するノードを指定します。ノード名を指定しない場合, 使用中のローカル・ノードのカウンタが再設定されます。

/PORT=ポート名
カウンタを再設定したい(ローカル・ノード上の)ポートを指定します。

/SERVICE=サービス名
再設定したいカウンタに対応する,ローカル・ノード上のサービスを指定します。

説明

カウンタを再設定します。リンク・カウンタ,ノード・カウンタ, サービス・カウンタを再設定できます。/LINK,/NODE,/SERVICEのいずれかを指定してください。

    LATCP> ZERO COUNTERS/SERVICE=LTVM
    LATCP> SHOW SERVICE LTVM /COUNTERS
    
    Service Name:  LTVM
    
    Seconds Since Zeroed:          9
    Connections Attempted:         0    Connections Accepted:          0
    Connections Completed:         0    Connections Rejected:          0
    Password Failures:             0
    
    LTVMというサービスのカウンタを再設定しています。ZERO COUNTERSコマンドがどのようにカウンタを再設定するかが,SHOW SERVICE コマンドにより表示されています。


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