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12 LAN制御プログラム・ユーティリティ(LANCP)

12.1 LANCPについて

LAN制御プログラム(LANCP)ユーティリティは,OpenVMSシステム上でLANソフトウェアを構成し制御します。LANCP により,次の処理が行えます。

12.2 LANCP使用法の要約

LANCPユーティリティにより,次の処理が行えます。

形式

LANCP   [コマンド]
パラメータ
コマンド
LANCPコマンドを指定します。このパラメータはオプションです。コマンドが指定されなかった場合, ユーティリティはプロンプトを表示して, コマンドの入力を待ちます。

使用法の要約

LANCPを起動するには,DCLコマンド・プロンプトで次のコマンドを入力します。
     $ RUN SYS$SYSTEM:LANCP

LANCPユーティリティはLANCP>プロンプトを表示します。以降で説明するLANCP コマンドはすべて,このプロンプトに対して入力できます。

また,MCRコマンドを使用するか,LANCPを外部コマンドとして定義することで,LANCP を起動することもできます。

MCRコマンドを使用するには,DCLコマンド・プロンプトで次のように入力します。

     $ MCR LANCP

LANCPを外部コマンドとして定義するには,DCLプロンプトか,スタートアップまたはログイン・ コマンド・ファイルに,次のように入力します。

     $ LANCP :== $SYS$SYSTEM:LANCP

その後,DCLプロンプトでLANCPコマンドを入力してユーティリティを起動し,LANCP コマンドを入力することができます。

LANCPコマンドまたはMCR LANCPコマンドを入力すると,次の処理が行われます。


注意
一部のLANCPコマンドは特殊な特権を必要とします。

LANCPユーティリティを終了するには,LANCP>プロンプトでEXITコマンドを入力するか, またはCtrl/Zを押します。

LANCPユーティリティの詳細については,LANCP>プロンプトでHELPコマンドを入力してください。

12.3 LANCPコマンド

この項では,LANCPコマンドについて例を挙げて説明します。次の表はLANCP コマンドを要約したものです。

コマンド 機能
@ (プロシージャの実行) コマンド・プロシージャを実行する。
CLEAR DLL すべてのノードと装置のMOPダウンライン・ロード・カウンタをクリアする。
CLEAR DEVICE LAN運用時装置データベースから装置を削除する。
CLEAR MOPDLL CLEAR DLLコマンドと同じ。
CLEAR NODE LAN運用時ノード・ データベースからノードを削除する。
CONNECT NODE MOPコンソール・キャリア・プロトコルを使って管理インタフェースを実現している, ターミナル・サーバなどのLAN 装置に接続する。
CONVERT DEVICE_ DATABASE 装置データベースを,LANCPの現在のバージョンで必要とされる形式に変換する。
CONVERT NODE_DATABASE ノード・データベースを,LANCPの現在のバージョンで必要とされる形式に変換する。
DEFINE DEVICE 装置をLANパーマネント装置データベースに入力する, あるいは既存のエントリを変更する。
DEFINE NODE ノードをLANパーマネント・ ノード・データベースに入力する,あるいは既存のエントリを変更する。
EXIT LANCPの実行を中止し,DCL コマンド・レベルに制御を戻す。
HELP LANCPユーティリティに関するオンライン・ ヘルプ情報を表示する。
LIST DEVICE LANパーマネント装置データベースの情報を表示する。
LIST NODE LAN パーマネント・ノード・データベースの情報を表示する。
PURGE DEVICE LANパーマネント装置データベースから装置を削除する。
PURGE NODE LANパーマネント・ノード・データベースからノードを削除する。
SET ACP LANACP LAN Serverプロセスの動作を変更する。
SET DEVICE LAN運用時装置データベースに装置を入力する, あるいは既存のエントリを修正し,装置パラメータを設定する。
SET NODE LAN運用時ノード・ データベースにノードを入力する,あるいは既存のエントリを変更する。
SHOW CONFIGURATION システム上のLAN装置のリストを表示する。
SHOW DEVICE LAN運用時装置データベースの情報を表示し, 装置データを表示する。
SHOW DLL MOPダウンライン・ロード・サービスの現在の状態を表示する。
SHOW LOG 最近のダウンライン・ ロード・アクティビティを表示する。
SHOW MOPDLL SHOW DLLコマンドと同じ。
SHOW NODE LAN運用時ノード・ データベースの情報を表示する。
SPAWN 現在のプロセスのサブプロセスを作成する。
TRIGGER NODE 遠隔ノードに対して再ブートの要求を発行する。
UPDATE DEVICE++ 装置のファームウェア・イメージを更新する。

++ Alphaのみ

@ (プロシージャの実行)

コマンド・プロシージャを実行したり,コマンド・インタプリタに対して, 特定のファイルまたは装置から後続のコマンド入力を読み込むように要求します。

形式

    @   ファイル指定

パラメータ

ファイル指定

コマンドのための入力装置またはファイルを指定するか,実行するコマンド・ プロシージャを指定します。

修飾子

なし

    $ CREATE COUNT.COM
    SHOW DEVICE/COUNTERS
    SPAWN WAIT 00:01:00
    @COUNT
    <Ctrl/Z>
    
    $ RUN SYS$SYSTEM:LANCP
    LANCP> @COUNT
    
    Device Counters EXA0:
                 Value  Counter
                 --  ---
            4294967295  Seconds since last zeroed
              38731696  Data blocks received
              28378137  Multicast blocks received
               2621447  Receive failure
            4294967295  Bytes received
            3203299230  Multicast bytes received
                     1  Data overrun
              13771761  Data blocks sent
                672064  Multicast packets transmitted
                662415  Blocks sent, multiple collisions
                502863  Blocks sent, single collision
               1056303  Blocks sent, initially deferred
            1462759444  Bytes sent
              76562996  Multicast bytes transmitted
              40042529  Send failure
                     0  Collision detect check failure
                     0  Unrecognized frame destination
                     0  System buffer unavailable
                     0  User buffer unavailable
    
    この例は,コマンド・プロシージャCOUNT.COMを作成して実行します。 このコマンド・プロシージャは,1分ごとに装置カウンタを表示します。

CLEAR DEVICE

LAN運用時装置データベースから装置を削除します。SYSPRV特権が必要です。

形式

    CLEAR DEVICE   装置名

パラメータ

装置名

LANコントローラの装置名を指定します。装置名の形式は, ddを装置コード,cをコントローラ指定,uをユニット番号として, ddcuです。LAN装置は,ユニット0のテンプレート装置の名前で指定します。 たとえば,最初のPCIイーサネット装置はEWA0 ,2つ目のイーサネット装置はEWB0と指定されます。

たとえば,DEMNAコントローラはEXA,EXA0またはEXA0:として指定できます。

修飾子

/ALL
LAN運用時装置データベースのすべてのLAN装置を削除します。装置名を指定すると, 合致するすべてのLAN装置が選択されます。たとえば, すべてのイーサネット装置を選択する場合はE,FDDIの場合はF,トークン・ リングの場合はI,すべてのPCIイーサネット装置を選択する場合はEW と指定します。

    LANCP> CLEAR DEVICE EXA0
    
    このコマンドは,LAN運用時装置データベースから装置EXA0を削除します。

CLEAR DLL

このコマンドは,LAN運用時装置データベースとLAN運用時ノード・データベースから, すべてのノードと装置のMOPダウンライン・ロード・カウンタをクリアします。SYSPRV 特権が必要です。

形式

    CLEAR DLL

パラメータ

なし

修飾子

なし

    LANCP> CLEAR DLL
    
    このコマンドは,LAN運用時装置データベースとLAN運用時ノード・データベースから, すべてのノードと装置のMOPダウンライン・ロード・カウンタをクリアします。

CLEAR NODE

LAN運用時ノード・データベースからノードを削除します。SYSPRV特権が必要です。

形式

    CLEAR NODE   ノード名

パラメータ

ノード名

LAN運用時ノード・データベースの中のノードの名前を指定します。

修飾子

/ALL
LAN運用時ノード・データベースの中のすべてのLANノードを削除します。 ノード名を指定すると,それに合致するすべてのノードが選択されます。 たとえば,A/ALLは,名前がAで始まるすべてのノードを削除します。

    LANCP> CLEAR NODE VAXSYS
    
    このコマンドは,LAN運用時ノード・データベースからノードVAXSYSを削除します。

CONNECT NODE

指定されたノードへのMOPコンソール・キャリア接続を開きます。これにより, ローカル・ターミナルが遠隔システムのためのコンソールとして動作できるようになります。

形式

    CONNECT NODE   ノード指定

パラメータ

ノード指定

ターゲット・ノードのノード名またはノード・アドレスを指定します。 ノード名を指定した場合は,LAN運用時ノード・データベースでノード名を参照することにより, ノード・アドレスが取得されます。ノード・ アドレスを指定した場合,対応するノードがLAN運用時ノード・データベースで定義されている必要はありません。 アドレスの正規形式は,ハイフンで区切られた6 バイトの16進文字から構成されます。アドレスのビットを逆転させた形式を指定するには, コロンを区切り文字として使用してください。

修飾子

/DEVICE=装置名
接続に使用するLANコントローラ装置名を指定します。たとえば,DEMNA コントローラはEXA,EXA0またはEXA0:と指定できます。

/DISCONNECT=切断文字
遠隔ノードへの接続を終了させるときに使用する文字を指定します。 接続を終了させるには,Ctrl/切断文字を押します。C,M,Q,S, Yを除く@からZまでの任意のASCII文字が選択できます。省略時の切断文字はD です。

/PASSWORD=16桁の16進数
接続の開始時に使用するパスワードを16進数で指定します(たとえば/PASSWORD=0123456789ABCDEF) 。省略時のパスワードはゼロです。先頭のゼロは省略できます。

/V3または/V4
接続の確立時に,MOPバージョン3とバージョン4のどちらの形式のメッセージを使用するのかを指定します。 省略時に,LANCPはまず遠隔ノードにMOP バージョン4形式でMOP要求IDメッセージを送信し,次にバージョン3 形式で送信して,応答が受信されるかタイムアウトが起こるまでこのプロセスを繰り返すことによって形式を決定します。

形式の指定には,次の意味があります。

  1. LANCP> CONNECT NODE GALAXY/DEVICE=EWA0
    
    このコマンドは,イーサネット装置EWA0を使用して,ノードGALAXYへのコンソール・ キャリア・コネクションの確立を試みます。

  2. LANCP> CONNECT NODE 08-00-2B-11-22-33/DEVICE=EWA0/PASSWORD=0123456789AB
    
    このコマンドは,指定されたパスワードで,イーサネット装置EWA0を使用して, 指定されたノード・アドレスへのコンソール・キャリア・コネクションの確立を試みます。

CONVERT DEVICE_DATABASE

装置データベースをLANCPが必要とする形式に変換します。データベースが更新されない場合,LANCP はデータベースを読み込むことができますが, データベース中のエントリを更新しません。SYSPRV特権が必要です。

形式

    CONVERT DEVICE_DATABASE   装置データベース

パラメータ

なし

修飾子

なし

CONVERT NODE_DATABASE

ノード・データベースをLANCPが必要とする形式に変換します。データベースが更新されない場合,LANCP はデータベースを読み込むことができますが, データベース中のエントリを更新しません。SYSPRV特権が必要です。

形式

    CONVERT NODE_DATABASE   ノード・データベース

パラメータ

なし

修飾子

なし

DEFINE DEVICE

LANパーマネント装置データベースに装置を入力するか,既存のエントリを変更します。SYSPRV 特権が必要です。

形式

    DEFINE DEVICE   装置名

パラメータ

装置名

LANパーマネント装置データベースに追加する装置の名前か,変更するエントリの名前を指定します。 装置名の形式は,ddを装置コード, cをコントローラ指定,uをユニット番号として, ddcuです。LAN装置は,ユニット0のテンプレート装置の名前で指定します。 たとえば,最初のPCIイーサネット装置はEWA0,2つ目のイーサネット装置はEWB0 と指定されます。

修飾子

/ALL
LANパーマネント装置データベースの中のすべてのLAN装置のためのデータを定義します。 装置名を指定すると,合致するすべてのLAN装置が選択されます。 たとえば,すべてのイーサネット装置を選択する場合はE, FDDIの場合はF,トークン・リングの場合はI,すべてのPCIイーサネット装置を選択する場合はEW と指定します。

/ATMADDRESS=LES
Alphaシステムでは,非同期転送モード(ATM)のLANエミュレーション・ サーバ(LES)アドレスを定義します。通常,ユーザはアドレスを指定しません。 この修飾子は特定のアドレスを使用したい場合にのみ使用されます。 省略時の設定では,アドレスはLESの構成サーバのソフトウェアによって決定されます。

/ATMADDRESS=LES修飾子の構文は次のとおりです。

     DEFINE DEVICE/ATMADDRESS = ([NO]LES=the ATM server)

/ATMADDRESS=ARP
Alphaシステムでは,ATMのLANアドレス解決プロトコル(ARP)サーバ・ アドレスを設定します。ローカル・ホストがARPサーバでない場合, 論理的IPサブネット(LIS)を有効にするためにはこの修飾子を指定する必要があります。

/ATMADDRESS=ARP修飾子の構文は次のとおりです。

     DEFINE DEVICE/ATMADDRESS = (ARP=atm_arp_server)

/CLIP
Alphaシステムでは,クラシカル・インターネット・プロトコル(CLIP) 修飾子は,ネットワークを1つまたは複数の論理的IPサブネット(LIS) として構成されているように見せ掛ける,TCP/IPプロトコルを使用する装置を定義します。 これにより,AlphaシステムはATMネットワーク上でイーサネット・ フレームを送出できるようになります。 /CLIP=ENABLEコマンドにより,システムはLANCPの初期化時にLISに加わります。/CLIP=DISABLE コマンドにより,クライアントは論理的IPサブネットから外れます。

LISはサーバを必要とし,各サブネットについてサーバは1つしか存在できないことに注意してください。 サブネット間の通信は,ルータによってのみ行うことができます。 また,各ATMアダプタについて存在できるクライアントは1 つのみです。

/CLIP修飾子の標準的なインターネットのドット表記法を使った構文は次のとおりです。

     DEFINE DEVICE/CLIP =(ip_subnet=a.b.c.d,
                          ip_address=a.b.c.d,
                          parent=devnam,
                          name="ip subnet name",
                          enable, disable
                          type = client|server)

/CLIPの構文の意味は次のとおりです。

オプション 意味
ip_address CLIPクライアントのIPアドレスを指定する。
ip_subnet CLIPクライアントのサブネット・ マスクを指定する。
parent=devnam 親装置名を指定する。
name 操作と診断を支援するLISの名前を指定する。
type=client クラシカルIP のみを起動する。省略時の設定。
type=server クラシカルIPのサーバを起動する。1つのLIS に1つのサーバしか使用できない。サーバは最初に起動する必要がある。
type=(server,client) クラシカルIPのサーバとクライアントを起動する。

/CLIPのキーワードとその意味は次のとおりです。

キーワード 意味
Enable 論理的IPサブネットに加わる。
Disable クライアントは論理的IP サブネットから外れる。

/DLL=(有効オプション,排他オプション,サイズ・オプション, 既知クライアントのみオプション)
装置のためのMOPダウンライン・ロード・サービス設定を指定します。

省略時の設定は,装置データベースの中のエントリの作成にのみ適用されます。 既存のエントリを変更する場合,指定されなかったフィールドは変更のないまま残されます。

この修飾子では,次のキーワードを指定することができます。

/ELAN
Alphaシステムでは,/ELAN修飾子はenableとdisableのどちらかの値です。/ELAN=ENABLE をSTARTUPキーワードと組み合わせて指定すると,LANCP が起動するときに,LANエミュレーションがロードされます。 /ELAN=DISABLEでは,ENABLEと同じパラメータを使用できます。

/ELAN修飾子の構文は次のとおりです。

     DEFINE DEVICE/ELAN =(parent=parent device,
                          name="ELAN NAME to join",
                          size=1516
                          type=CSMACD
                          Enable,
                          Disable,
                          description = "description string,")

/ELANの構文の意味は次のとおりです。

オプション 意味
parent ATMアダプタ装置名。ATMworks 350の親装置の例としては, コントローラ番号をnとしてHCn0が考えられる。 ATMworks 750の親装置の例としては,コントローラ番号をnとしてHWn0 が考えられる。
name 特定のELAN に加わりたい場合に,オプションとして指定する。省略時はnull である。
size 加わりたいLAN の最大フレーム・サイズ。有効なサイズは1516,4544,または9234 バイトである。省略時は1516である。
type 現時点では省略時の値のCSMACDだけがサポートされている。
description ELANに関する説明。表示の目的にのみ使用される。

/ELAN修飾子のキーワードとその意味は次のとおりです。

キーワード 意味
Enable 指定したエミュレートされるLANへの加入を開始する。 また,ドライバがロードされていないときは,ドライバをロードする。
Disable クライアントはエミュレートされたLAN を終了する。

/PVC=(vci[,...])
/[NO]PVC=(vci[,...])
Alphaシステムでは,LANパーマネント仮想チャネル(PVC)を定義します。 これはオプション修飾子です。

PVCのリストは,CLIPクライアントが使用するために定義されます。このコマンドは,CLIP クライアントを有効にする前に使用しなければなりません。PVC は,使用するスイッチの中で,手動で設定しなければなりません。

vciは,使用するPVC (パーマネント仮想接続)のVCI (仮想チャネル) です。

/UPDATE
LANパーマネント装置データベースに含まれていないLAN装置を, そのデータベースに追加します。装置のエントリは,初期状態では, すべてのパラメータについて省略時の値を使用します。パーマネント・ データベースを運用時データベースの最新情報で更新するには,DEFINE DEVICEコマンドで/VOLATILE_DATABASE修飾子を使用します。/UPDATE修飾子と/VOLATILE_DATABASE 修飾子は1つのDEFINE DEVICEコマンドで同時に使用することができます。

/VOLATILE_DATABASE
LANパーマネント装置データベースの装置エントリを,運用時データベースに現在設定されているデータで更新します。 これにより,更新された各エントリについてパーマネント・ データベースに対してコマンドを繰り返して適用する代わりに, 運用時データベースのデータを変更した後に, パーマネント・データベースを一括して更新することができます。

  1. LANCP> DEFINE DEVICE EXA0/MOPDLL=(ENABLE,EXCLUSIVE)
    
    このコマンドは,LANACP MOPダウンライン・ロード・サービスを排他モードで有効にするためにLAN 装置EXA0を定義しています。KNOWNCLIENTSONLY とSIZEの設定は変更されません。装置エントリがLANパーマネント装置データベースに存在しない場合, これらの設定は省略時の値に設定されます。

  2. LANCP> DEFINE DEVICE/ALL/MOPDLL=NOEXCLUSIVE
    
    このコマンドは,LANACP MOPダウンライン・ロード・サービスに関して, LANパーマネント装置データベースに定義されているすべてのLAN装置を非排他モードに設定します。

  3. LANCP> DEFINE DEVICE/ALL/UPDATE/VOLATILE_DATABASE
    
    このコマンドは,すべてのイーサネット装置をLANパーマネント装置データベースに入力し, 現在のパラメータ値でエントリを更新します。

DEFINE NODE

LANパーマネント・ノード・データベースにノードを入力するか,既存のエントリを変更します。SYSPRV 特権が必要です。

形式

    DEFINE NODE   ノード名

パラメータ

ノード名

LANパーマネント・ノード・データベースに追加するノードの名前か, 変更するエントリを指定します。一般に,ノード名はシステム・パラメータSCSNODE で指定されたものと同じですが,必ずしもそうである必要はありません。 ノード名の長さは63文字以内です。

修飾子

/ADDRESS=ノード・アドレス
/NOADDRESS=(省略時の設定)
LANアドレスをノード名に関連付けます。アドレスは,ハイフンで区切った16 進表記の6バイトとして指定します。アドレスは一意である必要はありません( アドレスが不明で,存在しないアドレスを指定した場合など) 。

複数のノード・アドレスを1つのノード名に関連付ける場合,それぞれの組み合わせに対して, ノード名に拡張子を付けて指定することができます。 たとえば,ノードVAXSYSのEXA装置についてはVAXSYS.EXA,ノードVAXSYS 上の最初のLAN装置についてはVAXSYS_1などです。

/ADDRESS修飾子を指定しないと,設定は変更されないまま残ります。 /NOADDRESS修飾子はフィールドをクリアします。

/ALL
LANパーマネント・ノード・データベースの中のすべてのノードのデータを定義します。 ノード名を指定すると,合致するすべてのノードが選択されます。 たとえば,A/ALLは,Aで始まるすべてのノードを選択します。

/BOOT_TYPE=ブート・オプション
/NOBOOT_TYPE
ダウンライン・ロード要求に必要な処理のタイプを示します。この修飾子では, 次のキーワードのいずれか1つが指定できます。

OpenVMS Clusterサテライト・ロードでは,/FILE修飾子で指定されたロード・ イメージにクラスタ関連のデータが追加される必要があるため,この区別が必要となります。 省略時の値はOTHERです。

/BOOT_TYPE修飾子を指定しないと,設定は変更されないまま残ります。/NOBOOT_TYPE 修飾子はフィールドをクリアします。

/DECNET_ADDRESS=
/NODECNET_ADDRESS
DECnetアドレスをノード名に関連付けます。DECnetの表記法(xx.xxxx) でアドレスを指定します。

/DECNET_ADDRESS=修飾子を指定しないと,設定は変更されないまま残ります。/NODECNET_ADDRESS 修飾子はフィールドをクリアします。

/FILE=ファイル指定
/NOFILE
ダウンライン・ロード要求にファイル名が含まれない場合に使用されるブート・ ファイルのファイル名を指定します(たとえばOpenVMS Cluster サテライト・ブートの場合)。ファイル指定の長さは127文字以内です。

ファイル名が指定されない場合,OpenVMS Clusterサテライト・ロードは, ブート・タイプがALPHAに設定されている場合は省略時にAPB.EXEを, ブート・タイプがVAXに設定されている場合は省略時にNISCS_LOAD.EXEを使用します。

/FILE修飾子を指定しないと,設定は変更されないまま残ります。/NOFILE 修飾子はフィールドをクリアします。

/IP_ADDRESS=
/NOIP_ADDRESS
IPアドレスをノード名に関連付けます。標準的なドット表記法(xxx.xxx.xxx.xxx) でアドレスを指定します。

/IP_ADDRESS=修飾子を指定しないと,設定は変更されないまま残ります。/NOIP_ADDRESS 修飾子はフィールドをクリアします。

/ROOT=ディレクトリ指定
/NOROOT
ファイル名に関連付けるディレクトリ指定を指定します。クラスタ・ サテライト・サービスでは,/ROOT修飾子はサテライト・ルート・ディレクトリを指定します。 非クラスタ・サービスでは,この修飾子はファイルの位置を指定します。 ブート要求で指定されたファイル指定またはファイル名にディレクトリ名が含まれる場合, この修飾子は無視されます。ディレクトリ指定の長さは127 文字以内です。

/ROOT修飾子を指定しないと,設定は変更されないまま残ります。/NOROOT 修飾子はフィールドをクリアします。

/SIZE=
/NOSIZE
各ダウンライン・ロード・メッセージのファイル・データ部分のサイズをバイト単位で指定します。 省略時の設定では,装置に対して指定されたロード・ データ・サイズが使用されます。指定できる範囲は246バイトから1482 バイトまでです。ロードのパフォーマンスを上げ,サーバの負荷を下げるには, 大きな値を使用してください。

/SIZE修飾子を指定しないと,設定は変更されないまま残ります。/NOSIZE 修飾子は設定をクリアします。

/V3
/NOV3
ダウンライン・ロードの目的で,要求された形式にかかわらず,MOP バージョン3形式のメッセージだけを使用することを示します。これにより,MOP バージョン4でのブートに問題があるシステムでもロードが可能になります。 この修飾子を指定すると,MOPバージョン4のロード要求に応答がなかったときに, 要求側のノードはMOPバージョン4からMOPバージョン3 にフェイルオーバーします。

/V3修飾子を指定しないと,設定は変更されないまま残ります。/NOV3修飾子は設定をクリアします。

/VOLATILE_DATABASE
LANパーマネント・ノード・データベースの中のノード・エントリを, 運用時データベースに現在設定されているデータで更新します。これにより, 更新された各エントリについてパーマネント・データベースに対してコマンドを繰り返して適用する代わりに, 運用時データベースのデータを変更した後に, パーマネント・データベースを一括して更新することができます。

  1. LANCP> DEFINE NODE GALAXY/ADDRESS=08-00-2B-11-22-33 -
                      /FILE=NISCS_LOAD.EXE -
                      /ROOT=$64$DIA14:<SYS10.> -
                      /BOOT_TYPE=VAX_SATELLITE
    

    このコマンドは,LANパーマネント・ノード・データベースの中のノードGALAXY を,OpenVMS ClusterのVAXサテライトとしてブートするように設定します。

    NISCS_LOAD.EXEファイルは,実際には,$64$DIA14: <SYS10. SYSCOMMON.SYSLIB>に置かれています。<SYSCOMMON.SYSLIB>はLANACP LAN Serverプロセスによって指定され,ルート定義には含まれていません。

  2. LANCP> DEFINE NODE ZAPNOT/ADDRESS=08-00-2B-11-22-33 -
                      /FILE=APB.EXE -
                      /ROOT=$64$DIA14:<SYS10.> -
                      /BOOT_TYPE=ALPHA_SATELLITE
    
    このコマンドは,ノードZAPNOTを,OpenVMS ClusterのAlphaサテライトとしてブートするように設定します。

    APB.EXEファイルは,実際には,$64$DIA14:<SYS10.SYSCOMMON. SYSEXE>に置かれています。<SYSCOMMON.SYSEXE>はLANACP LAN Server プロセスによって指定され,ルート定義には含まれていません。

  3. LANCP> DEFINE NODE CALPAL/ADDRESS=08-00-2B-11-22-33 -
                      /FILE=APB_061.EXE
    
    このコマンドは,ノードCALPALを,InfoServerイメージをブートするように設定します。 これは,ノードCALPALから,ファイル名が含まれていないロード要求が受信されたときにロードするファイルを定義します。

    ファイルにはディレクトリ指定が含まれていないので,論理名LAN$DLL がファイルの位置を定義します。ファイル名を使用するか,/ROOT修飾子を使用することにより, ディレクトリ指定を指定することもできます。

    ブート・コマンドの中でファイル名を明示的に指定すると,ノード・ データベース・エントリの中で指定されたファイル名が無効になることに注意してください。

EXIT

LANCPの実行を中止し,DCLコマンド・レベルに制御を戻します。また, Ctrl/Zを入力すれば,いつでも終了することができます。

形式

    EXIT

パラメータ

なし

修飾子

なし

    LANCP> EXIT
    $
    
    このコマンドはLANCPの実行を中止し,DCLコマンド・レベルに制御を戻します。

HELP

LANCPユーティリティに関するオンライン・ヘルプ情報を表示します。

形式

    HELP   [トピック]

パラメータ

トピック

情報を表示したい項目,つまりLANCPコマンド名またはLANCPコマンド名とコマンド・ キーワードの組み合わせを指定します。HELP SETのように,HELP コマンドとコマンド名だけを入力すると,SETコマンドで使用するコマンドのキーワードがすべて表示されます。

修飾子

なし

    LANCP> HELP DEFINE DEVICE
    
    DEFINE
    
      DEVICE
    
            DEVICE device-name/qualifiers
            DEVICE/ALL/qualifiers
    
          Sets device specific parameters for the specified LAN devices.
    
          Requires SYSPRV privilege.
    
        Additional information available:
    
        Parameters Qualifiers
        /ALL  /ATMADDRESS /DLL /ELAN /MOPDLL    /VOLATILE_DATABASE    /UPDATE
        Examples
    
    DEFINE DEVICE Subtopic?
    
    このコマンドはLANCPコマンドDEFINE DEVICEのオンライン・ヘルプを表示します。

LIST DEVICE

LANパーマネント装置データベースの中の情報を表示します。

形式

    LIST DEVICE   装置名

パラメータ

装置名

LANコントローラ装置名を指定します。装置名の形式は, ddを装置コード,cをコントローラ指定,uをユニット番号として, ddcuです。LAN装置は,ユニット0のテンプレート装置の名前で指定します。 たとえば,最初のPCIイーサネット装置はEWA0 ,2つ目のイーサネット装置はEWB0と指定されます。

たとえば,DEMNAコントローラはEXA,EXA0またはEXA0:と指定できます。 これは,装置のパラメータとカウンタの大部分が保持されているLANテンプレート装置を指します。 また,装置名は,実際のユーザまたはプロトコルを表す装置を指すこともできます。 たとえば,クラスタ・プロトコルは装置上でEWA1 として起動することができます。装置を指定して,装置固有のパラメータ情報を表示させることもできます。

装置名を指定しないと,すべての装置が表示されます。

装置名を指定すると,合致するすべてのLAN装置が表示されます。たとえば, すべてのイーサネット装置を選択する場合はE,FDDIの場合はF,トークン・ リングの場合はI,すべてのPCIイーサネット装置を選択する場合はEW と指定します。


注意
修飾子を指定しないと,ユーティリティは, 合致する装置を詳細情報を付けずに表示します。

修飾子

/ALL
LANパーマネント装置データベースのすべての装置をリストします。

/CHARACTERISTICS
Alphaシステムでは,装置の状態と関連情報をリストします。 /PARAMETERS修飾子と同じです。

/DLL
ダウンライン・ロードの属性を表示します。

/MAP
機能アドレス・マッピング・テーブルの現在の構成をリストします。

/MOPDLL
/DLL修飾子と同じです。

/OUTPUT=ファイル名
指定したファイルを作成し,それに出力を格納します。

/PARAMETERS
Alphaシステムでは,装置の状態と関連情報をリストします。

/SR_ENTRY
Alphaシステムでは,現在のソース・ルーティング・キャッシュ・テーブルの内容をリストします。

  1. LANCP> LIST DEVICE/MOPDLL
    
    Device Listing, permanent  database:
                  - MOP Downline Load Service Characteristics -
       Device     State   Access Mode      Clients           Data Size
       --     --   ----      ---           ---
       EXA0      Enabled  Exclusive    KnownClientsOnly      1400 bytes
       FXA0      Disabled NoExclusive  NoKnownClientsOnly     246 bytes
    
    このコマンドは,LANパーマネント装置データベースの中のすべての既知の装置についてMOP ダウンライン・ロード情報を表示します。

  2. LANCP> LIST DEVICE/MOPDLL EXA0
    
    Device Listing, permanent database:
                  - MOP Downline Load Service Characteristics -
       Device     State   Access Mode      Clients           Data Size
       --     --   ----      ---           ---
       EXA0      Enabled  Exclusive    KnownClientsOnly      1400 bytes
    
    このコマンドは,LANパーマネント装置データベースの中の装置EXA0についてMOP ダウンライン・ロード情報を表示します。

LIST NODE

LANパーマネント・ノード・データベースの中の情報,特にMOPダウンライン・ ロード情報を表示します。

形式

    LIST NODE   ノード名

パラメータ

ノード名

ノード名を指定します。これはノード・アドレスに関連付けられた63 文字までの名前です。ノード名が指定されていない場合は,すべてのノードが表示されます。

修飾子

/ALL
LANパーマネント・ノード・データベースの中のすべてのノードのデータを表示します。 ノード名を指定すると,合致するすべてのノードが選択されます。 たとえば,A/ALLはAで始まるすべてのノードを選択します。

/OUTPUT=ファイル名
指定されたファイルを作成し,出力を格納します。ファイル・タイプが.com の場合,出力はDEFINE NODEコマンドまたはSET NODEコマンドのリストの形式で格納されます。 この結果として得られたコマンド・ファイルを使って,LAN ノード・データベースを作成することができます。

    LANCP> LIST NODE
    
    Node Listing:
    
    GALAXY (08-00-2B-2C-51-28):
      MOP DLL: Load file:   APB.EXE
               Load root:   $64$DIA24:<SYS11.>
               Boot type:   Alpha satellite
    
    ZAPNOT (08-00-2B-18-7E-33):
      MOP DLL: Load file:   NISCS_LOAD.EXE
               Load root:   LAVC$SYSDEVICE:<SYS10.>
               Boot type:   VAX satellite
    
    CALPAL (08-00-2B-08-9F-4C):
      MOP DLL: Load file:   READ_ADDR.SYS
               Last file:   LAN$DLL:APB_X5WN.SYS
               Boot type:   Other
               2 loads requested, 1 volunteered
               1 succeeded, 0 failed
               Last request was for a system image, in MOP V4 format
               Last load initiated 10-JUN-1998 09:11:17 on EXA0 for 00:00:06.65
               527665 bytes, 4161 packets, 0 transmit failures
    
    Unnamed (00-00-00-00-00-00):
    
    Totals:
      Requests received    2
      Requests volunteered 1
      Successful loads     1
      Failed loads         0
      Packets sent         2080
      Packets received     2081
      Bytes sent           523481
      Bytes received       4184
      Last load            CALPAL at 10-JUN-1998 09:11:17.29
    
    この例は,3つのノード(GALAXY,ZAPNOTおよびCALPAL)が定義されているローカル・ ノードに対して発行されたLIST NODEコマンドの出力を示しています。CALPAL は2つのロード要求を発行しています。

PURGE DEVICE

LANパーマネント装置データベースから装置を削除します。SYSPRV特権が必要です。

形式

    PURGE DEVICE   装置名

パラメータ

装置名

LANコントローラの装置名を指定します。装置名の形式は, ddを装置コード,cをコントローラ指定,uをユニット番号として, ddcuです。LAN装置は,ユニット0のテンプレート装置の名前で指定します。 たとえば,最初のPCIイーサネット装置はEWA0 ,2つ目のイーサネット装置はEWB0と指定されます。

たとえば,DEMNAコントローラはEXA,EXA0またはEXA0:と指定できます。 すべてのLAN装置を選択するには,装置名を省略して/ALL修飾子を指定してください。

修飾子

/ALL
LANパーマネント装置データベースの中のすべてのLAN装置を削除します。 装置名を指定すると,合致するすべてのLAN装置が選択されます。たとえば, すべてのイーサネット装置を選択する場合はE,FDDIの場合はF, トークン・リングの場合はI,すべてのPCIイーサネット装置を選択する場合はEW と指定します。

    LANCP> PURGE DEVICE/ALL
    
    このコマンドは,LANパーマネント装置データベースからすべての装置を削除します。

PURGE NODE

LANパーマネント・ノード・データベースからノードを削除します。 SYSPRV特権が必要です。

形式

    PURGE NODE   ノード名

パラメータ

ノード名

LANパーマネント・ノード・データベースの中のノードの名前を指定します。

修飾子

/ALL
LANパーマネント・ノード・データベースの中のすべてのLANノードを削除します。 ノード名を指定すると,合致するすべてのノードが選択されます。 たとえば,A/ALLは,名前がAで始まるすべてのノードを削除します。

    LANCP> PURGE NODE/ALL
    
    このコマンドは,LANパーマネント・ノード・データベースからすべてのノードを削除します。

SET ACP

LANACP LAN Serverプロセスの動作を変更します。SYSPRV特権が必要です。

形式

    SET ACP

パラメータ

なし

修飾子

/ECHO
/NOECHO(省略時の設定)
受信および送信されたダウンライン・ロード・メッセージの部分的なトレースを行うことができます( 各メッセージのデータ部分の最初の32バイト) 。最後の1つまたは2つのMOPメッセージは全体が表示されることに注意してください。 クラスタ・パラメータを含んでいるメモリ・ロード・メッセージと, ロードに含まれている場合は,転送アドレス付きのパラメータ・ ロード・メッセージです。

データはログ・ファイルSYS$MANAGER:LAN$node-name.LOGに書き込まれます。

各メッセージの内容全体を表示したい場合は次のように/FULL修飾子を使用します。

SET ACP/ECHO/FULL

/FULL
/NOFULL(省略時の設定)
/ECHOが有効になっていると,受信および送信されたダウンライン・ ロード・メッセージの内容全体を表示します。

/OPCOM (省略時の設定)
/NOOPCOM
LANACP LAN ServerプロセスからのOPCOMメッセージを有効にします。

メッセージは,装置ステータスが変化したとき,ロード要求が受信されたとき, およびロードが完了したときに,LANACP LAN Serverプロセスによって生成されます。 これらのメッセージはオペレータのコンソールに表示され,LANACP によって書き込まれるログ・ファイルSYS$MANAGER:LAN$ACP.LOG に取り込まれます。

/STOP
LANACPプロセスを停止します。SYS$STARTUP:LAN$STARTUPコマンド・ ファイルを再実行すれば再起動ができます。

    LANCP> SET ACP/ECHO/FULL
    
    このコマンドは,受信および送信されたダウンライン・ロード・メッセージのトレースを可能にします。/FULL 修飾子は,受信および送信されたダウンライン・ ロード・メッセージの内容全体を表示します。

SET DEVICE (Alphaのみ)

Alphaシステムでは,LAN装置パラメータの設定または変更を行います。 PHY_IO特権が必要です。

形式

    SET DEVICE   装置名

パラメータ

装置名

LAN運用時装置データベースに入力する装置,またはパラメータを変更する装置を指定します。 装置名の形式は,ddを装置コード, cをコントローラ指定,uをユニット番号として, ddcuです。LAN装置は,ユニット0のテンプレート装置の名前で指定します。 たとえば,最初のPCIイーサネット装置はEWA0,2つ目のイーサネット装置はEWB0 と指定されます。

修飾子

/AGING_TIMER=
トークン・リング・ソース・ルーティング・キャシュ・エントリを古い内容としてマークするまでの秒数を設定します。 このタイマは,指定された秒数の間, 遠隔ノードとの間でトラフィックが起こらなかったときに満了します。 省略時の値は60秒です。

アイドル接続が古い状態と既知の状態の間で往復する場合は,大きな値を設定してください。 この値を小さくしすぎると,LAN上で不要なエクスプローラ・ トラフィックが発生する可能性があります。

/ALL
すべてのLAN装置のデータを設定します。装置名を指定すると,合致するすべてのLAN 装置が選択されます。たとえば,すべてのイーサネット装置を選択する場合はE ,FDDIの場合はF,トークン・リングの場合はI, すべてのPCIイーサネット装置を選択する場合はEWと指定します。

/ATMADDRESS=LES
非同期転送モード(ATM)のLANエミュレーション・サーバ(LES)アドレスを設定します。 通常,ユーザはアドレスを指定しません。この修飾子は特定のアドレスを使用したい場合にのみ使用されます。 省略時の設定では, アドレスはLESの構成サーバのソフトウェアによって決定されます。

/ATMADDRESS=LES修飾子の構文は次のとおりです。

     SET DEVICE/ATMADDRESS = ([NO]LES=the ATM server)

/ATMADDRESS=ARP
ATMのアドレス解決プロトコル(ARP)サーバ・アドレスを設定します。 ローカル・ホストがARPサーバでない場合,LISを有効にするためにはこの修飾子を指定する必要があります。

/ATMADDRESS=ARP修飾子の構文は次のとおりです。

     SET DEVICE/ATMADDRESS = (ARP=atm_arp_server)

/CACHE_ENTRIES=
トークン・リング・ソース・ルーティング・アドレス・エントリのキャッシングのために予約するエントリの数を設定します。 省略時の値は200 エントリです。

システムが多数のシステムと直接通信を行っている場合は,この値を増やしてください。

/CLIP
Alphaシステムでは,クラシカル・インターネット・プロトコル(CLIP) 修飾子は,ネットワークを1つまたは複数の論理IPサブネット(LIS) として構成されているように見せ掛ける,TCP/IPプロトコルを使用する装置を定義します。 これにより,AlphaシステムはATMネットワーク上でイーサネット・ フレームを送出できるようになります。/CLIP=ENABLEコマンドにより, システムはLANCPの初期化時にLISに加わります。/CLIP=DISABLE コマンドにより,クライアントは論理IPサブネットから外れます。

LISはサーバを必要とし,各サブネットについてサーバは1つしか存在できないことに注意してください。 サブネット間の通信は,ルータによってのみ行うことができます。 また,各ATMアダプタについて存在できるクライアントは1 つのみです。

/CLIP修飾子の標準的なインターネットのドット表記法を使った構文は次のとおりです。

     DEFINE DEVICE/CLIP =(ip_subnet=a.b.c.d,
                          ip_address=a.b.c.d,
                          parent=devnam,
                          name="ip subnet name",
                          enable, disable
                          type = client|server)

/CLIPの構文の意味は次のとおりです。

オプション 意味
ip_address CLIPクライアントのIPアドレスを指定する。
ip_subnet CLIPクライアントのサブネット・ マスクを指定する。
parent=devnam 親装置名を指定する。
name 操作と診断を支援するLISの名前を指定する。
type=client クラシカルIP のみを起動する。省略時の設定。
type=server クラシカルIPのサーバを起動する。1つのLIS に1つのサーバしか使用できない。サーバは最初に起動する必要がある。
type=(server,client) クラシカルIPのサーバとクライアントを起動する。

/CLIPのキーワードとその意味は次のとおりです。

キーワード 意味
Enable 論理的IPサブネットに加わる。
Disable 論理的IPサブネットから外れる。

/CONTENDER
/NOCONTENDER
トークン・リング装置がリングを結合するときに,Monitor Contentionプロセスに加わることを指定します。/NOCONTENDER 修飾子は,現在のリング・ サーバと競合しないように装置に指示を与えます。

/DISCOVERY_TIMER=
ソース・トークン・リング・ルーティング・ルート発見プロセスの実行の際に, 遠隔ノードからの返信を待つ秒数を設定します。省略時の値は2 秒です。

大きなLANで,応答が遅いノードが存在する場合は,LAN上を移動するエクスプローラ・ トラフィックの量を減らすために, この値を大きくしなければならないことがあります。

/DLL=(有効オプション,排他オプション,サイズ・オプション, 既知クライアントのみオプション)
装置のためのMOPダウンライン・ロード・サービス設定を指定します。

省略時の設定は,装置データベースの中のエントリの作成にのみ適用されます。 既存のエントリを変更する場合,指定されなかったフィールドは変更のないまま残されます。

この修飾子では,次のキーワードを指定することができます。

/EARLY (省略時の設定)
/NOEARLY
装置上でEarly Token Releaseを有効にします。この修飾子の否定形である/NOEARLY は,Early Token Releaseを無効にします。

/ELAN
Alphaシステムでは,/ELAN修飾子はENABLEとDISABLEの2つの値のみ持ちます。/ELAN=ENABLE がキーワードSTARTUPとともに指定されていると,LANCP の起動時に LANエミュレーションがロードされます。 /ELAN=DISABLEの場合も,ENABLEと同じパラメータが使用できます。

/ELAN修飾子の構文は次のとおりです。

     DEFINE DEVICE/ELAN =(parent=parent device,
                          name="ELAN NAME to join",
                          size=1516
                          type=CSMACD
                          Enable,
                          Disable,
                          description = "description string,")

/ELANの構文の意味は次のとおりです。

オプション 意味
parent ATMアダプタ装置名。ATMworks 350の親装置の例としては, コントローラ番号をnとしてHCn0が考えられる。 ATMworks 750の親装置の例としては,コントローラ番号をnとしてHWn0 が考えられる。
name 特定のELAN に加わりたい場合に,オプションとして指定する。省略時はnull である。
size 加わりたいLAN の最大フレーム・サイズ。有効なサイズは1516,4544,または9234 バイトである。省略時は1516である。
type 現時点では省略時の値のCSMACDだけがサポートされている。
description ELANに関する説明。表示の目的にのみ使用される。

/ELAN修飾子のキーワードと意味は次のとおりです。

キーワード 意味
Enable 指定したエミュレートされたLANへの加入を開始する。 ドライバがまだロードされていない場合は,ロードする。
Disable クライアントはエミュレートLAN を終了する。

/FULL_DUPLEX
/NOFULL_DUPLEX(省略時の設定)
LAN装置の全二重動作を有効にします。この修飾子を使って全二重動作を行う前に, これ以外の装置またはネットワーク・ハードウェアの設定が必要な場合があります。 一部の装置は,省略時で全二重動作が有効になっています。 また,設定が変更できない装置もあります。

/NOFULL_DUPLEX修飾子は,全二重操作を禁止します。

/MAP=(MULTICAST_ADDRESS=アドレス, FUNCTIONAL_ADDRESS= アドレス)
/NOMAP=(MULTICAST_ADDRESS=アドレス)
標準のマルチキャスト・アドレスをファンクショナル・アドレスにマップします。 トークン・リング装置は,IEEE 802規格のグローバル定義のグループ・ アドレスはサポートしません。ただし,ファンクショナル・アドレスはサポートします。 ファンクショナル・アドレスは,31個の値が使用できるローカルに管理されたグループ・ アドレスです。個々のファンクショナル・ アドレスは,アドレスの3バイト目から6バイト目までで1つのビットを設定し, バイト1とバイト2は03-00になっています(逆順のビット形式ではC0:00) 。

/NOMAP=(MULTICAST_ADDRESS=アドレス)修飾子は,指定したアドレスに対して設定されているマッピングをクリアします。

ファンクショナル・アドレスは次のように指定します。

たとえば,マルチキャスト・アドレスCB-00-01-02-03-04を,トークン・ リング装置IRA0上のファンクショナル・アドレス03-00-00-80-00-00にマップするには, 次のコマンドを入力します。

     SET DEVICE IRA0/MAP=(MULTI=CB-00-01-02-03-04,FUNCT=00:01:00:00)

省略時のアドレス・マッピングについては,表 12-1 を参照するか,またはコマンドSHOW DEVICE/MAP 装置名 を発行してください。

表 12-1 トークン・リング装置のための省略時のファンクショナル・ アドレス・マッピング

マルチキャスト・アドレス ファンクショナル・ アドレス 説明
09-00-2B-00-00-04 03-00-00-00-02-00 ISO ALL ES
09-00-2B-00-00-05 03-00-00-00-01-00 ISO ALL IS
CF-00-00-00-00-00 03-00-00-08-00-00 ループバック・アシスタント
AB-00-00-01-00-00 03-00-02-00-00-00 DNA MOPダンプ/ロード
AB-00-00-02-00-00 03-00-04-00-00-00 DNA MOP遠隔コンソール
AB-00-00-03-00-00 03-00-08-00-00-00 DNA L1ルータ
09-00-2B-02-00-00 03-00-08-00-00-00 DNA L2ルータ
09-00-2B-02-01-0A 03-00-08-00-00-00 DNAフェーズIV プライマリ・ルータ
AB-00-00-04-00-00 03-00-10-00-00-00 DNAエンドノード
09-00-2B-02-01-0B 03-00-10-00-00-00 DNAフェーズIVプライム未知宛先
09-00-2B-00-00-07 03-00-20-00-00-00 PCSA NETBIOSエミュレーション
09-00-2B-00-00-0F 03-00-40-00-00-00 LATサービス・アドバタイズメント
09-00-2B-02-01-04 03-00-80-00-00-00 LATサービス・ソリシット
09-00-2B-02-01-07 03-00-00-02-00-00 LAT Xwindownサービス・ソリシット
09-00-2B-04-00-00 03-00-00-04-00-00 LAST
09-00-2B-02-01-00 03-00-00-00-08-00 DNAネーム・サービス・ アドバタイズメント
09-00-2B-02-01-01 03-00-00-00-10-00 DNAネーム・ サービス・ソリシット
09-00-2B-02-01-02 03-00-00-00-20-00 DNAタイム・サービス
03-00-00-00-00-01 03-00-00-00-00-01 NETBUIエミュレーション
03-00-02-00-00-00 03-00-02-00-00-00 RIPL

/MAX_BUFFERS=
LAN装置に対して,LANドライバによって割り当てられ,使用される受信バッファの数の最大値を設定します。

/MEDIA=

/MIN_BUFFERS=
LAN装置用のLANドライバが割り当て,使用する受信バッファの最小数を設定します。

/PERMANENT
パーマネント・データベースを読み込み,装置エントリを運用時データベースに作成します。

/PERMANENT_DATABASE
LAN運用時装置データベース中の装置エントリを,パーマネント・ データベースに現在設定されているデータで更新します。これにより, 更新された各エントリについて運用時データベースに対してコマンドを繰り返して適用する代わりに, パーマネント・データベースのデータを変更した後に, 運用時データベースを一括して更新することができます。

/PVC=(vci[,...])
/[NO]PVC=(vci[,...])
LANパーマネント仮想チャネル(PVC)を設定します。これはオプション修飾子です。

PVCのリストは,CLIPクライアントが使用するために定義されます。このコマンドは,CLIP クライアントを有効にする前に使用しなければなりません。PVC は,使用するスイッチの中で,手動で設定しなければなりません。

vciは,使用するPVC (パーマネント仮想接続)のVCI (仮想チャネル) です。

/RING_PURGER
FDDI装置でリングのパージを有効にします。

/SOURCE_ROUTING (省略時の設定)
トークン・リング装置上でのソース・ルーティングを有効にします。 LAN内に1つのリングしかない場合,あるいは透過的なブリッジングを使用している場合は,/NOSOURCE_ROUTING 修飾子を使用してソース・ルーティングをオフにしてください。

/SPEED=
LANの速度を設定します。

トークン・リングの場合,使用できる値は4と16で,それぞれ4メガビット/秒と16 メガビット/秒を表します。トークン・リングの場合の省略時の値は,LAN アダプタがこのパラメータの設定を保持するための非揮発性の機構をサポートしている場合を除いて,16 です(DEC Token Ring Controller 700はこの機構をサポートしています)。

イーサネットの場合,使用できる値は10と100で,それぞれ10メガビット/秒のイーサネット・ ポートと,100メガビット/秒のFastイーサネット・ ポートを表します。イーサネットでの省略時の動作は,どのタイプのポートが接続されているのかを自動的に検出して, 適切な速度を選択するというものです。

/SR_ENTRY=(LAN_ADDRESS=アドレス,RI=ルーティング情報)
/NOSR_ENTRY=(LAN_ADDRESS=アドレス)
特定のノードのための特定のソース・ルートを静的に定義します。省略時の値では, ルートは指定されていません。このキャッシングは,使用中は有効になっており, エージング・タイマが満了するまで有効のままです。

この修飾子は,大きなLANトポロジーでの通信上の障害を確定するための最後の手段としてのみ使用するようにしてください。

/NOSR_ENTRY=(LAN_ADDRESS=アドレス)修飾子は,前に定義された静的ソースのルーティングされた経路をクリアします。

アドレスは,アドレスの正規形式を指定する標準の6バイトのLANアドレスです( ハイフンで区切られた16進のバイト文字として指定)。区切り文字としてコロンを使用すると, 逆順のビット形式が使用できます。

ルーティング情報は,一連の2バイトの16進文字(各バイトがハイフンで区切られたもの) として指定されるソース・ルーティング・フィールドです。 このフィールドは,2バイトのルーティング制御フィールドの後に, ホップで使用されるリング番号とブリッジ番号をそれぞれ含んでいる14 個までの2バイトのセグメント識別子を続けたものです。

/TOKEN_ ROTATION
FDDIリングのために要求されたトークンの循環時間を設定します。

/TOKEN_TIMEOUT
FDDIリングのために要求されたトークンのの時間切れを設定します。

/TRANSMIT_TIMEOUT
FDDI装置のための有効な送信時間を設定します。

/UPDATE
現在,LAN運用時装置データベースに含まれていないLAN装置を, そのデータベースに追加します。装置のエントリは,初期状態では,すべてのパラメータで省略時の値を使用します。 運用時データベースをパーマネント・ データベースの最新情報で更新するには,SET DEVICEコマンドで/PERMANENT_DATABASE 修飾子を使用してください。/UPDATE修飾子と/PERMANENT_DATABASE 修飾子は1つのSET DEVICEコマンドで同時に使用することができます。

1. LANCP>SET DEV CLA/CLIP=CREATE
   LANCP>SET DEV CLA/CLIP=(TYPE=CLIENT,PARENT=HWA)
   LANCP>SET DEV CLA/CLIP=(IP_ADDR=132.1.1.20,IP_SUB=255.255.255.0)
   LANCP>SET DEV CLA/PVC=100
   LANCP>SET DEV CLA/CLIP=ENABLE

PVC 100を使用して,CLIPクライアントが作成されます。PVCのクライアントでは,ATM ARP サーバが必要とされない点に注意してください。

2. LANCP> SET DEVICE/CONTENDER/MEDIA=UTP/NOEARLY/SOURCE ICA0
トークン・リング装置ICA0のモニタ・コンテンション,UTPケーブル媒体, ソース・ルーティングを有効にし,早期トークン・リリースを無効にします。
3. LANCP> SET DEVICE/MEDIA=TWI EWB0
2つ目のPCIイーサネット装置EWB0の媒体タイプをツイストペアに設定します。
4. LANCP> SET DEVICE EXA0/MOPDLL=ENABLE
装置EXA0に対してMOPダウンライン・ロード・サービスを有効にし,残りのMOPDLL パラメータは変更しないまま残します。
5. LANCP> SET DEVICE EXA0/MOPDLL=(ENABLE,EXCLUSIVE,SIZE=1482)
装置EXA0のMOPダウンライン・ロード・サービスを,データ転送サイズを1482 にして排他モードで有効にし,残りのMOPDLLパラメータは変更しないまま残します。
6. LANCP> SET DEVICE EXA0/MOPDLL=(ENABLE,NOEXCLUSIVE)
LANCP> SET DEVICE FXA0/MOPDLL=(ENABLE,EXCL,KNOWN)
これらのコマンドは,LANACP MOPダウンライン・ロード・サービスを次のように設定します。

SET NODE

LAN運用時ノード・データベースにノードを入力する,または既存のエントリを変更します。SYSPRV 特権が必要です。

形式

    SET NODE   ノード名

パラメータ

ノード名

LAN運用時ノード・データベースに追加するノードの名前,または変更するエントリを指定します。 一般に,ノード名はシステム・パラメータSCSNODE で指定されたものと同じですが,必ずしもそうである必要はありません。 ノード名の長さは63文字以内です。

修飾子

/ADDRESS=ノード・アドレス
/NOADDRESS(省略時の設定)
LANアドレスをノード名に関連付けます。アドレスは,ハイフンで区切った16 進表記の6バイトとして指定します。アドレスは一意である必要はありません( アドレスが不明で,存在しないアドレスを指定した場合など) 。

複数のノード・アドレスを1つのノード名に関連付ける場合,それぞれの組み合わせに対して, ノード名に拡張子を付けて指定することができます。 たとえば,ノードVAXSYSのEXA装置についてはVAXSYS.EXA,ノードVAXSYS 上の最初のLAN装置についてはVAXSYS_1などです。

/ADDRESS修飾子を指定しないと,設定は変更されないまま残ります。 /NOADDRESS修飾子はフィールドをクリアします。

/ALL
LAN運用時ノード・データベースの中のすべてのノードのデータを定義します。 ノード名を指定すると,合致するすべてのノードが選択されます。 たとえば,A/ALLは,Aで始まるすべてのノードを選択します。

/BOOT_TYPE=ブート・オプション
/NOBOOT_TYPE
ダウンライン・ロード要求に必要な処理のタイプを示します。この修飾子では, 次のキーワードのいずれか1つが指定できます。

OpenVMS Clusterサテライト・ロードでは,/FILE修飾子で指定されたロード・ イメージにクラスタ関連のデータが追加される必要があるため,この区別が必要となります。 省略時の値はOTHERです。

/BOOT_TYPE修飾子を指定しないと,設定は変更されないまま残ります。/NOBOOT_TYPE 修飾子はフィールドをクリアします。

/DECNET_ADDRESS=
/NODECNET_ADDRESS
DECnetアドレスをノード名に関連付けます。DECnetの表記法(xx.xxxx) でアドレスを指定します。

/DECNET_ADDRESS=修飾子を指定しないと,設定は変更されないまま残ります。/NODECNET_ADDRESS 修飾子はフィールドをクリアします。

/FILE=ファイル指定
/NOFILE
ダウンライン・ロード要求にファイル名が含まれない場合に使用されるブート・ ファイルのファイル名を指定します(たとえばOpenVMS Cluster サテライト・ブートの場合)。ファイル指定の長さは127文字以内です。

ファイル名が指定されない場合,OpenVMS Clusterサテライト・ロードは, ブート・タイプがALPHAに設定されている場合は省略時にAPB.EXEを, ブート・タイプがVAXに設定されている場合は省略時にNISCS_LOAD.EXEを使用します。

/FILE修飾子を指定しないと,設定は変更されないまま残ります。/NOFILE 修飾子はフィールドをクリアします。

/IP_ADDRESS=
/NOIP_ADDRESS
IPアドレスをノード名に関連付けます。標準的なドット表記法(xxx.xxx.xxx.xxx) でアドレスを指定します。

/IP_ADDRESS=修飾子を指定しないと,設定は変更されないまま残ります。/NOIP_ADDRESS 修飾子はフィールドをクリアします。

/PERMANENT_DATABASE
LAN運用時ノード・データベースのノード・エントリを,パーマネント・ データベースに現在設定されているデータで更新します。これにより, 更新された各エントリについて運用時データベースに対してコマンドを繰り返して適用する代わりに, パーマネント・データベースのデータを変更した後に, 運用時データベースを一括して更新することができます。

/ROOT=ディレクトリ指定
/NOROOT
ファイル名に関連付けるディレクトリ指定を指定します。クラスタ・ サテライト・サービスでは,/ROOT修飾子はサテライト・ルート・ディレクトリを指定します。 非クラスタ・サービスでは,この修飾子はファイルの位置を指定します。 ブート要求で指定されたファイル指定またはファイル名にディレクトリ名が含まれる場合, この修飾子は無視されます。ディレクトリ指定の長さは127 文字以内です。

/ROOT修飾子を指定しないと,設定は変更されないまま残ります。/NOROOT 修飾子はフィールドをクリアします。

/SIZE=
/NOSIZE
各ダウンライン・ロード・メッセージのファイル・データ部分のサイズをバイト単位で指定します。 省略時の設定では,装置に対して指定されたロード・ データ・サイズが使用されます。指定できる範囲は246バイトから1482 バイトまでです。ロードのパフォーマンスを上げ,サーバの負荷を下げるには, 大きな値を使用してください。

/SIZE修飾子を指定しないと,設定は変更されないまま残ります。/NOSIZE 修飾子は設定をクリアします。

/V3
/NOV3
ダウンライン・ロードの目的で,要求された形式にかかわらず,MOP バージョン3形式のメッセージだけを使用することを示します。これにより,MOP バージョン4でのブートに問題があるシステムでもロードが可能になります。 この修飾子を指定すると,MOPバージョン4のロード要求に応答がなかったときに, 要求側のノードはMOPバージョン4からMOPバージョン3 にフェイルオーバーします。

/V3修飾子を指定しないと,設定は変更されないまま残ります。/NOV3修飾子は設定をクリアします。

  1.           
    LANCP> SET NODE VAXSYS/ADDRESS=08-00-2B-11-22-33 -
                          /FILE=APB.EXE -
                          /ROOT=$64$DIA14:<SYS10.> -
                          /BOOT_TYPE=ALPHA_SATELLITE
    
    このコマンドは,ノードVAXSYSを,OpenVMS ClusterのAlphaサテライトとしてブートするように設定します。

    APB.EXEファイルは,実際には,$64$DIA14:<SYS10.SYSCOMMON. SYSEXE>に置かれています。<SYSCOMMON.SYSEXE>はLANACP LAN Server プロセスによって指定され,ルート定義には含まれていません。

  2. LANCP> SET NODE VAXSYS/ADDRESS=08-00-2B-11-22-33 -
                          /FILE=NISCS_LOAD.EXE -
                          /ROOT=$64$DIA14:<SYS10.> -
                          /BOOT_TYPE=VAX_SATELLITE
    
    このコマンドは,ノードVAXSYSを,OpenVMS ClusterのVAXサテライトとしてブートするように設定します。

    NISCS_LOAD.EXEファイルは, 実際には,$64$DIA14:<SYS10.SYSCOMMON.SYSLIB>に置かれています。<SYSCOMMON.SYSLIB> はLANACP LAN Serverプロセスによって指定され, ルート定義には含まれていません。

  3. LANCP> SET NODE VAXSYS/ADDRESS=08-00-2B-11-22-33/NOROOT
    
    このコマンドは,ノードVAXSYSに関連付けられているLANアドレスを変更し, 現在のルート指定をクリアします。

  4. SET NODE CALPAL/ADDRESS=08-00-2B-11-22-33/FILE=APB_061.EXE
    
    このコマンドは,ノードCALPALを,InfoServerイメージをブートするように設定します。 これは,ノードCALPALから,ファイル名が含まれていないロード要求が受信されたときにロードするファイルを定義します。

    ファイルにはディレクトリ指定が含まれていないので,論理名LAN$DLL がファイルの位置を定義します。ファイル名を使用するか,/ROOT修飾子を使用することにより, ディレクトリ指定を指定することもできます。

    ブート・コマンドの中でファイル名を明示的に指定すると,ノード・ データベース・エントリの中で指定されたファイル名が無効になることに注意してください。

SHOW CONFIGURATION

システム上のLAN装置のリストとその特性を表示します。

形式

    SHOW CONFIGURATION

パラメータ

なし

修飾子

/OUTPUT=ファイル名
指定したファイルを作成し,出力を格納します。

/USERS
Alphaシステムでは,どのプロトコルがどのテンプレート装置を使用しているかを表示します。

    LANCP> SHOW CONFIGURATION
    LAN Configuration:
       Device   Medium      Default LAN Address   Version
       --   --      -------   ---
        EWA0    CSMA/CD      08-00-2B-E4-00-BF    02000023
        EWB0    CSMA/CD      08-00-2B-92-A4-0D    02000023
        IRA0    Token Ring   00-00-93-58-5D-32    20000223
    
    この例は,3つのLAN装置,すなわち2つのDE435と1つのDETRAを持っているノードに対してSHOW CONFIGURATION コマンドを実行したときの出力を示しています。

    バージョンは,実際の(ハードウェアまたはファームウェアの)バージョンの装置固有の表現です。 この例の,PCIバス上の2つの装置では,実際のバージョンは下位のバイトに格納されています(DE435 アダプタの場合は2.3) 。表示可能なバージョンを持たない装置は,バージョン・ゼロとして表示されます。

    装置の特定のハードウェアまたはファームウェアの実装から返されるバージョンについては, 装置のマニュアルを参照してください。

SHOW DEVICE

運用時装置データベースの中の情報を表示します。LANACPプロセスが実行中でない場合は, 現在のLAN装置のリストを表示します。

形式

    SHOW DEVICE   装置名

パラメータ

装置名

LANコントローラの装置名を指定します。装置名の形式は, ddを装置コード,cをコントローラ指定,uをユニット番号として, ddcuです。LAN装置は,ユニット0のテンプレート装置の名前で指定します。 たとえば,最初のPCIイーサネット装置はEWA0 ,2つ目のイーサネット装置はEWB0と指定されます。

たとえば,DEMNAコントローラはEXA,EXA0またはEXA0:と指定できます。 これは,装置のパラメータとカウンタの大部分が保持されているLANテンプレート装置を指します。 また,装置名は,実際のユーザまたはプロトコルを表す装置を指すこともできます。 たとえば,クラスタ・プロトコルは装置上でEWA1 として起動することができます。装置を指定して,装置固有のパラメータ情報を表示させることもできます。

装置名を指定しないと,すべての装置が表示されます。

装置名を指定すると,合致するすべてのLAN装置が表示されます。たとえば, すべてのイーサネット装置を選択する場合はE,FDDIの場合はF,トークン・ リングの場合はI,すべてのイーサネットPCIイーサネット装置を選択する場合はEW と指定します。


注意
修飾子を指定しないと,ユーティリティは合致する装置を詳細な情報なしに表示します。

修飾子

/ALL
装置名と一致するすべての装置を表示します。

/CHARACTERISTICS
Alphaシステムでは,/PARAMETERS修飾子と同じです。

/COUNTERS
装置カウンタを表示します。

/DLL
装置のMOPダウンライン・ロードに関連するLAN運用時装置データベース情報を表示します。

/MAP
ファンクショナル・アドレス・マッピング・テーブルの現在の構成を表示します。

/MOPDLL
/DLL修飾子と同じです。

/OUTPUT=ファイル名
指定したファイルを作成し,出力を格納します。

/PARAMETERS
装置に関するステータスと,その関連情報を表示します。

/REVISION
装置の現在のファームウェア・リビジョンを表示します(そのようなリビジョンが存在する場合) 。すべてのLAN装置がリビジョン情報を返すわけではありません。 リビジョンのないLAN装置の場合は,リビジョンがゼロとして表示されます。

/SR_ENTRY
現在のトークン・リング・ソース・ルーティング・キャッシュ・テーブルの内容を表示します。

  1. LANCP> SHOW DEVICE/COUNTERS EXA0
    
    Device Counters EXA0:
                 Value  Counter
                 --  ---
                259225  Seconds since last zeroed
               5890496  Data blocks received
               4801439  Multicast blocks received
                131074  Receive failure
             764348985  Bytes received
             543019961  Multicast bytes received
                     3  Data overrun
               1533610  Data blocks sent
                115568  Multicast packets transmitted
                122578  Blocks sent, multiple collisions
                 86000  Blocks sent, single collision
                189039  Blocks sent, initially deferred
             198120720  Bytes sent
              13232578  Multicast bytes transmitted
               7274529  Send failure
                     0  Collision detect check failure
                     0  Unrecognized frame destination
                     0  System buffer unavailable
                     0  User buffer unavailable
    
    このコマンドは,イーサネット装置EXA0のカウンタを表示します。

  2. LANCP> SHOW DEVICE/MAP ICA0
    
    Multicast to Functional Address Mapping ICA0:
       Multicast address   Functional Address   Bit-Reversed
       ------   ------   ----
       09-00-2B-00-00-04   03-00-00-00-02-00    C0:00:00:00:40:00
       09-00-2B-00-00-05   03-00-00-00-01-00    C0:00:00:00:80:00
       CF-00-00-00-00-00   03-00-00-08-00-00    C0:00:00:10:00:00
       AB-00-00-01-00-00   03-00-02-00-00-00    C0:00:40:00:00:00
       AB-00-00-02-00-00   03-00-04-00-00-00    C0:00:20:00:00:00
       AB-00-00-03-00-00   03-00-08-00-00-00    C0:00:10:00:00:00
       09-00-2B-02-00-00   03-00-08-00-00-00    C0:00:10:00:00:00
       09-00-2B-02-01-0A   03-00-08-00-00-00    C0:00:10:00:00:00
       AB-00-00-04-00-00   03-00-10-00-00-00    C0:00:08:00:00:00
       09-00-2B-02-01-0B   03-00-10-00-00-00    C0:00:08:00:00:00
       09-00-2B-00-00-07   03-00-20-00-00-00    C0:00:04:00:00:00
       09-00-2B-00-00-0F   03-00-40-00-00-00    C0:00:02:00:00:00
       09-00-2B-02-01-04   03-00-80-00-00-00    C0:00:01:00:00:00
       09-00-2B-02-01-07   03-00-00-02-00-00    C0:00:00:40:00:00
       09-00-2B-04-00-00   03-00-00-04-00-00    C0:00:00:20:00:00
       09-00-2B-02-01-00   03-00-00-00-08-00    C0:00:00:00:10:00
       09-00-2B-02-01-01   03-00-00-00-10-00    C0:00:00:00:08:00
       09-00-2B-02-01-02   03-00-00-00-20-00    C0:00:00:00:04:00
       03-00-00-00-00-01   03-00-00-00-00-01    C0:00:00:00:00:80
       03-00-02-00-00-00   03-00-02-00-00-00    C0:00:40:00:00:00
    
    このコマンドは,トークン・リング装置ICA0のマッピング情報を表示します。

  3. LANCP> SHOW DEVICE/MOPDLL
    
    Device Listing, volatile database:
                  - MOP Downline Load Service Characteristics -
       Device     State   Access Mode      Clients           Data Size
       --     --   ----      ---           ---
       EXA0      Enabled  Exclusive    KnownClientsOnly      1400 bytes
       FXA0      Disabled NoExclusive  NoKnownClientsOnly     246 bytes
    
    このコマンドは,すべての既知の装置について,LAN運用時装置データベースの中のMOP ダウンライン・ロード情報を表示します。

  4. LANCP> SHOW DEVICE/MOPDLL EXA0
    
    Device Listing, volatile database:
                  - MOP Downline Load Service Characteristics -
       Device     State   Access Mode      Clients           Data Size
       --     --   ----      ---           ---
       EXA0      Enabled  Exclusive    KnownClientsOnly      1400 bytes
    
    このコマンドは,装置EXA0について,LAN運用時装置データベースの中のMOP ダウンライン・ロード情報を表示します。

  5. LANCP> SHOW DEVICE/PARAMETERS IRA0
    
    Device Parameters IRA0:
                 Value  Parameter
                 --  ---
                Normal  Controller mode
              External  Internal loopback mode
     00-00-93-58-5D-32  Hardware LAN address
            Token Ring  Communication medium
               Enabled  Functional address mode
                    No  Full duplex enable
                    No  Full duplex operational
                    16  Line speed (megabits/second)
               16 Mbps  Ring speed
                   STP  Line media
               Enabled  Early token release
              Disabled  Monitor contender
                   200  SR cache entries
                     2  SR discovery timer
                    60  SR Aging Timer
               Enabled  Source routing
                     3  Authorized access priority
     AA-00-04-00-92-FF  Upstream neighbor
                     0  Ring number
    
    このコマンドは,トークン・リング装置IRA0のステータス情報とパラメータ情報を表示します。

  6. LANCP> SHOW DEVICE/REVISION FXA0
    Device revision FXA0:  05140823
    
    このコマンドは,FDDI装置FXA0のリビジョン情報を表示します。

  7. LANCP> SHOW DEVICE/SR_ENTRY ICA0
    
    Source Routing Cache Table ICA0:
          LAN address      State    XmtTmo   RcvTmo  StaleTmo DiscvTmo
       ------   --   --- --- --- ---
       AA-00-04-00-92-FF   LOCAL   00000028 00000028 00000245 00000000
    
    このコマンドは,トークン・リング装置ICA0のソース・ルーティング・エントリ情報を表示します。

SHOW DLL

システムのMOPダウンライン・ロード・サービスの現在の状態を表示します。 これには,MOPローディングが有効になっている装置とカウンタ情報が含まれます。

形式

    SHOW DLL

パラメータ

なし

修飾子

/OUTPUT=ファイル名
指定したファイルを作成し,出力を格納します。

    LANCP>SHOW DLL
    
    LAN DLL Status:
     EXA enabled in exclusive mode for known nodes only,
           data size 1482 bytes
     FXA disabled
    
           #Loads  Packets    Bytes     Last load time     Last loaded
           --  ---    --  -------  ----
     EXA      5     1675    4400620  23-SEP-1994 10:27.51    GALAXY
     FXA      0        0          0
    
    このノードには,EXA (DEMNA)とFXA (DEMFA)の2つのLAN装置があります。 MOPダウンライン・ロード・サービスはEXA上で排他モードで有効になっています。

    LANACPノード・データベースに定義されているノードについてのみ,要求への応答が行われます。 ロード・メッセージの中のイメージ・データ・サイズは1482 バイトです。ダウンライン・ロードは5回行われており,最後のダウンライン・ ロードはノードGALAXY上で10:27に起こっています。最後に, 現在,ダウンライン・ロード・サービスが無効になっているFXAについては, ダウンライン・ロードは記録されていません。

SHOW LOG

最近のダウンライン・ロード・アクティビティを表示します(ログ・ファイルSYS$MANAGER:LAN$ACP.LOG に書き込まれたログ・データの最後の2048 バイト)。

形式

    SHOW LOG

パラメータ

なし

修飾子

/OUTPUT=ファイル名
指定したファイルを作成し,出力を格納します。

    LANCP> SHOW LOG
    
    SYS$MANAGER:LAN$ACP.LOG latest contents:
    
    17-MAR-1998 07:29:51.71  Volunteered to load request on EXA0 from HELENA
        Requested file:  LAVC$SYSDEVICE:<SYS1A.>[SYSCOMMON.SYSLIB]NISCS_LOAD.EXE
    17-MAR-1998 07:29:53.00  Load succeeded for HELENA on EXA0
        MOP V3 format, System image,
    LAVC$SYSDEVICE:<SYS1A.>[SYSCOMMON.SYSLIB]NISCS_LOAD.EXE
        Packets:  84 sent, 84 received
        Bytes:    121492 sent, 168 received, 120988 loaded
        Elapsed time:  00:00:01.09, 110998 bytes/second
    17-MAR-1998 07:29:53.60  Could not respond to load request on EXA0 from AJAX,
    file not found
        Requested file:  LAN$DLL:READ_ADDR.SYS
    17-MAR-1998 07:29:54.46  Could not respond to load request on EXA0 from AJAX,
    file not found
        Requested file:  LAN$DLL:READ_ADDR.SYS
    17-MAR-1998 07:29:57.36  Volunteered to load request on EXA0 from HELENA
        Requested file:  LAVC$SYSDEVICE:<SYS1A.>[SYSCOMMON.SYSLIB]NISCS_LOAD.EXE
    17-MAR-1998 07:29:58.49  Volunteered to load request on EXA0 from AJAX
        Requested file:  LAVC$SYSDEVICE:<SYS10.>[SYSCOMMON.SYSLIB]NISCS_LOAD.EXE
    17-MAR-1998 07:29:59.49  Load succeeded for HELENA on EXA0
        MOP V3 format, System image,
    LAVC$SYSDEVICE:<SYS1A.>[SYSCOMMON.SYSLIB]NISCS_LOAD.EXE
        Packets:  84 sent, 84 received
        Bytes:    121492 sent, 168 received, 120988 loaded
        Elapsed time:  00:00:01.73, 69935 bytes/second
    17-MAR-1998 07:30:03.66  Volunteered to load request on EXA0 from AJAX
        Requested file:  LAN$DLL:ONE.SYS
    17-MAR-1998 07:30:04.05  Load succeeded for AJAX on EXA0
        MOP V3 format, System image, LAN$DLL:ONE.SYS
        Packets:  9 sent, 9 received
        Bytes:    11354 sent, 18 received, 11300 loaded
        Elapsed time:  00:00:00.04, 282500 bytes/second
    17-MAR-1998    Requested file:  LAN$DLL:ONE.SYS
    17-MAR-1998 07:30:05.18  Load succeeded for AJAX on EXA0
        MOP V3 format, System image, LAN$DLL:ONE.SYS
        Packets:  9 sent, 9 received
        Bytes:    11354 sent, 18 received, 11300 loaded
        Elapsed time:  00:00:00.04, 282500 bytes/second
    
    このコマンドは,ログ・ファイルSYS$MANAGER:LAN$ACP.LOGに書き込まれたログ・ データの最後の2048バイトを表示します。

SHOW NODE

LAN運用時ノード・データベースの中の情報を表示します。

形式

    SHOW NODE   ノード名

パラメータ

ノード名

LAN運用時ノード・データベースの中のノードの名前を指定します。 これはノード・アドレスに関連付けられた63文字までの名前です。ノード名が指定されていない場合は, すべてのノードが表示されます。

修飾子

/ALL
LAN運用時ノード・データベースの中のすべてのノードのデータを表示します。 ノード名を指定すると,合致するすべてのノードが選択されます。 たとえば,A/ALLはAで始まるすべてのノードを選択します。

/OUTPUT=コマンド・ファイル名
指定されたファイルを作成し,出力をそのファイルに格納します。 ファイル・タイプが.comの場合,出力はDEFINE NODEまたはSET NODEコマンドのリスト形式となります。 この結果として得られたコマンド・ ファイルを使って,LANノード・データベースを作成することができます。

/TOTAL
選択されたノードのカウンタの合計値だけを表示します。

  1. LANCP> SHOW NODE
    
    Node Listing:
    
    GALAXY (08-00-2B-2C-51-28):
     MOP DLL: Load file: APB.EXE
              Load root: $64$DIA24:<SYS11.>
              Boot type: Alpha satellite
    
    ZAPNOT (08-00-2B-18-7E-33):
     MOP DLL: Load file: NISCS_LOAD.EXE
              Load root: LAVC$SYSDEVICE:<SYS10.>
              Boot type: VAX satellite
    
    CALPAL (08-00-2B-08-9F-4C):
     MOP DLL: Load file: READ_ADDR.SYS
              Last file: LAN$DLL:APB_X5WN.SYS
              Boot type: Other
              2 loads requested, 1 volunteered
              1 succeeded, 0 failed
              Last request was for a system image, in MOP V4 format
              Last load initiated 10-JUN-1998 09:11:17 on EXA0 for 00:00:06.65
              527665 bytes, 4161 packets, 0 transmit failures
    
    Unnamed (00-00-00-00-00-00):
    
    Totals:
      Requests received    2
      Requests volunteered 1
      Successful loads     1
      Failed loads         0
      Packets sent         2080
      Packets received     2081
      Bytes sent           523481
      Bytes received       4184
      Last load            CALPAL at 10-JUN-1998 09:11:17.29
    
    この例は,3つのノード(GALAXY,ZAPNOTおよびCALPAL)が定義されているローカル・ ノードに対して発行されたコマンドの出力を示しています。 CALPALは,次の2つのロード要求を発行しています。

  2. LANCP> SHOW NODE VAXSYS
    
    ノードVAXSYSのLAN運用時ノード・データベースのノード特性とカウンタ情報を表示します。

  3. LANCP> SHOW NODE/ALL VAX
    
    名前がVAXで始まるすべてのノードについて,LAN運用時ノード・データベースのノード特性とカウンタ情報を表示します。

  4. LANCP> SHOW NODE/ALL
    
    すべてのノードについて,LAN運用時ノード・データベースのノード特性とカウンタ情報を表示します。

  5. LANCP> SHOW NODE/ALL/OUTPUT=TMP.INI
    
    すべてのノードのリストをファイルTMP.INIに書き込みます。

SPAWN

現在のプロセスのサブプロセスを作成します。SPAWNコマンドは,サブプロセスのコンテクストを現在のプロセスからコピーします。

形式

    SPAWN   [コマンド文字列]

パラメータ

コマンド文字列

作成されたサブプロセスのコンテクストの中で実行するコマンドの並び。 コマンド文字列が実行された後に,制御はLANCPに戻されます。

修飾子

なし

    LANCP> SPAWN
    
    $ MC LANCP
    LANCP> DEFINE NODE BOOM/ROOT=LAVC$SYSDEVICE:<SYS22.>
    LANCP> SPAWN SEARCH LAVC$SYSDEVICE:[*.SYSEXE]MOD*.DAT BOOM
    
    ******************************
    LAVC$SYSDEVICE:[SYS1A.SYSEXE]MODPARAMS.DAT;1
    
    SCSNODE="BOOM    "
    
    LANCP> DEFINE NODE BOOM/ROOT=LAVC$SYSDEVICE:<SYS1A.>
    
    ノードのノード情報を入力しようとしましたが,ルートが不明なので, サブプロセスでMODPARAMS.DATを検索した後にルートを修正しています。

TRIGGER NODE

遠隔ノードに対して再ブートの要求を発行します。

MOPバージョン3または4の形式を指定する代わりに,LANCPユーティリティは各メッセージの形式でターゲット・ ノードに対して送信を行います。

形式

    TRIGGER NODE   ノード指定

パラメータ

ノード指定

ターゲット・ノードのノード名またはノード・アドレスを指定します。 ノード名を指定した場合は,LAN運用時ノード・データベースでノード名を参照することにより, ノード・アドレスが取得されます。ノード・ アドレスを指定した場合,対応するノードがLAN運用時ノード・データベースで定義されている必要はありません。 アドレスの正規形式は,ハイフンで区切られた6 バイトの16進文字から構成されます。アドレスのビットを逆転させた形式を指定するには, コロンを区切り文字として使用してください。

修飾子

/DEVICE=装置名
トリガ・ブート・メッセージの送信に使用するLANコントローラ装置名を指定します。 たとえば,DEMNAコントローラをEXA,EXA0またはEXA0: と指定することができます。

/PASSWORD=16桁の16進数
接続の開始時に使用するパスワードを16進数で指定します(たとえば/PASSWORD=0123456789ABCDEF) 。省略時のパスワードはゼロです。先頭のゼロは省略できます。

  1. LANCP> TRIGGER NODE GALAXY/DEVICE=EWA0
    
    このコマンドは,イーサネット装置EWA0を使用して,ノードGALAXYにMOP トリガ・ブート・メッセージを送信します。

  2. LANCP> TRIGGER NODE 08-00-2B-11-22-33/DEVICE=EWA0/PASSWORD=0123456789AB
    
    このコマンドは,指定されたパスワードで,イーサネット装置EWA0を使用して, 指定されたノード・アドレスにMOPトリガ・ブート・メッセージを送信します。

UPDATE DEVICE (Alphaのみ)

Alphaシステムでは,装置のファームウェア・イメージを更新します。 SYSPRV特権が必要です。

形式

    UPDATE DEVICE   装置名

パラメータ

装置名

ファームウェアを更新する装置を指定します。装置名の形式は, ddを装置コード,cをコントローラ指定,uをユニット番号として, ddcuです。LAN装置は,ユニット0のテンプレート装置の名前で指定します。 たとえば,最初のPCIイーサネット装置はEWA0 ,2つ目のイーサネット装置はEWB0と指定されます。

修飾子

/FILE = ファイル名
LAN装置のEEPROMにロードするファイルの名前を指定します。

/RESET (省略時の設定)
/NORESET
装置の更新後にリセットを行うかどうかを指定します。通常は, 装置が新しいファームウェアの実行を開始するようにリセットを行います。

    LANCP> UPDATE DEVICE FAA0/FILE=FBUS_MAIN.SYS
    
    FDDI装置FAA0をファームウェア・ファイルFBUS_MAIN.SYSで更新し,その後にリセットを行います。


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