日本語 Compaq DECwindows Motif for OpenVMS
リリース・ノート


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このプログラムには,次のような制限があります。

LN03 プリンタでは,プログラムには次のような制限があります。

LA100 プリンタでは,プログラムには次のような制限があります。

HP プリンタでは,プログラムには次のような制限があります。

2.1.1.4 身体の不自由なユーザのためのキーボード機能拡張 (Alpha のみ)

V1.2

AccessX 拡張プログラムは,日本語 DECwindows Motif V1.2 for OpenVMS を稼動している OpenVMS Alpha システムを身体の不自由なユーザにとってより使用しやすいものにするためのものです。 AccessX の機能によってキーボードとマウスがより使用しやすくなります。ユーザは,コマンドや,メニュー,ダイアログ・ボックスの入力操作によって,ワークステーションと対話することができますが,特に AccessXの機能はこれらの入力操作をより容易なものにします。

AccessXの機能を実行して設定を行うために,クライアント・アプリケーションが付いています。このアプリケーションを実行するには,次のコマンドを入力します。


$ SET DEFAULT DECW$EXAMPLES
$ RUN AccessX

オンラインのヘルプを [ヘルプ]メニューから選択することができます。

以降の各項ではAccessX の機能について説明します。

2.1.1.4.1 片手操作キー

片手操作キー機能により,片手,一本指,あるいは口にくわえた棒を使用してマルチキー操作を行うことができます。大文字,句読点その他の記号なども, Shiftキーと文字キーを同時に押さなくても入力することができます。また,この機能によりCtrl/Cなどの制御文字の入力も容易になります。

2.1.1.4.2 マウス・キー

マウス・キーの機能により,マウスで行う操作を数字キーボードあるいはユーザが指定したその他のキーで行うことができます。この機能によって,指一本,あるいは口にくわえた棒を使用して画面上のカーソル移動やメニュー操作,テキストの選択,カット,ペーストなどの操作が可能になります。

2.1.1.4.3 トグル・キー

トグル・キーの機能により,シフト・ロック (Caps Lock) キーの押し下げを音によってユーザにフィードバックすることができます。この機能は,ユーザがキーボード上のシフト・ロック表示ランプの確認が困難な場合,あるいは表示ランプの付いていないキーボードを使用している場合に有用です。

2.1.1.4.4 リピート・キー

リピート・キーの機能により,キーボードの自動繰り返し機能の速度を調節したり,この機能を完全に解除したりすることができます。リピート・キー機能をオンにすると,通常の場合より長くキーを押していても,そのキーによる入力が繰り返されないようキーボードを設定することができます。

2.1.1.4.5 スロー・キー

スロー・キーの機能により,ユーザが偶然キーに触れた場合でも入力されないようにすることができます。この機能をオンにすると,コンピュータは一定時間以上キーが押し下げられた場合にだけ反応するようになります。したがって,キーが一瞬押されただけの場合は無視されます。

2.1.1.4.6 バウンス・キー

バウンス・キー機能により,一度押したキーを続けてもう一度押してしまう誤操作を避けることができます。この機能によって,同じキーが一定の時間内に再度押された場合は,これを無視するようにコンピュータを設定することができます。

2.1.1.4.7 タイムアウト

タイムアウトの機能を使用すると,指定された時間の経過後にワークステーションのAccessX の機能は停止します。ユーザがワークステーションを共用していて AccessX 機能が設定されている場合,次のユーザがワークステーションを使用する前に設定が自動的に解除されます。タイムアウト機能をオフにすれば, AccessXの設定を常時保持しておくことができます。

2.1.1.5 ドラッグ・ドロップ機能のサポート

V1.2

ノートパッドを除くすべての DECwindows Motif アプリケーションは,ドラッグ・ドロップ機能をサポートしています。 DECwindows Mail は,メイン・メッセージ・エリアを除くすべてのウィンドウでドラッグ・ドロップ機能をサポートします。メイン・メッセージ・エリアでは, DECwindows Mail は独自のドラッグ・ドロップ機能を持っており, SVN インタフェースにより MB2 を使用してメッセージを移動することができます。

ドラッグ・ドロップ機能により,画面上のオブジェクトの移動と複写を行うことができます。たとえば,テキスト入力領域のテキストを移動し,他の場所にペーストすることができます。

ドラッグ・ドロップ機能の使用方法については, 第 5.3.1 項 を参照してください。

2.1.2 問題点および制限事項

この項では,一般的なDECwindows Motif環境に関する既知の問題点および制限事項について説明します。

2.1.2.1 Display PostScriptのサポートの終了

1998年8月1日から,弊社は Adobe Display PostScriptソフトウェアをサポートしなくなりました。これは,Adobe Systems 社が Display PostScript のサポートを打ち切ったことに伴う措置です。

この措置により,Adobe Display PostScript ソフトウェアを使用していた DECwindows Motif アプリケーションの動作に及ぼした影響はさまざまです。たとえば,日本語 DECwindows Motif V1.2--6 から,ブックリーダは PostScript フォーマットのグラフィックスを表示することができません。

この措置により個々の DECwindows アプリケーションに及ぼした影響については,次のリリース・ノートを参照してください。

DECwindows Motif 環境用に設計されたユーザ作成のアプリケーションやサード・パーティ製のアプリケーションに及ぼすおそれのある影響については, 第 4.2.2.1 項 を参照してください。

2.1.2.2 Motif XmTextウィジェットでサポートされない変換

V1.2--3

省略時の設定では, Motif XmTextウィジェットはDECwindows Motifバージョン1.1,1.2,1.2-3の次の変換をサポートしません。


   F12:           beginning-of-line() 
   F13:           delete-previous-word() 
   Ctrl e:        end-of-line() 
   Ctrl j:        delete-previous-word() 
   Ctrl h:        beginning-of-line() 
   Ctrl r:        redraw-display() 
   Ctrl u:        delete-to-start-of-line() 
   ~Ctrl ~Meta ~Shift Alt<Key>space: self-insert() 

これらの変換は, DCLコマンド・ライン・インタフェースとの整合性を確保する点で, OpenVMSユーザに好まれています。

DECwindows Motif のセッション・マネージャは, OpenVMSディスプレイ・サーバに表示されるアプリケーションで使用できるように変換を定義します。別のディスプレイ・サーバ(PCまたはCompaq Tru64 UNIXワークステーションなど)にアプリケーションを表示する場合,これらの変換は無効です。

この変換を有効にするには,次の行をアプリケーションの省略時のファイル (DECW$USER_DEFAULTS:app_name.DAT あるいはDECW$USER_DEFAULTS:XDEFAULTS.DAT) に追加してください。


*XmText.translations:   #override \n\
     <Key>F12:     beginning-of-line()\n\
     <Key>F13:     delete-previous-word()\n\
     Ctrl<Key>e:   end-of-line()\n\
     Ctrl<Key>j:   delete-previous-word()\n\
     Ctrl<Key>h:   beginning-of-line()\n\
     Ctrl<Key>r:   redraw-display()\n\
     Ctrl<Key>u:   delete-to-start-of-line()\n\
     ~Ctrl ~Meta ~Shift Alt<Key>space: self-insert()\n 

この変換用のテキストは, DECW$SYSTEM_DEFAULTS:DECW$LOGIN.DAT ファイルからコピーすることができます。

この変換を有効にしても,行末のAlt-right,ワード末尾のCtrl-rightなどMotif標準の変換には影響しません。

注意

DECW$USER_ DEFAULTS:XDEFAULTS.DATファイルに行を追加する場合,すべてのアプリケーションで起動時のパフォーマンスが少々低下します。

2.1.2.3 「テア・オフ」メニューのサポートの制限

V1.2--3

次のアプリケーションは「テア・オフ」メニューをサポートしていません。

メニューのテア・オフおよび「テア・オフ」メニューのクローズについては, 第 5.3.2 項 を参照してください。

2.1.2.4 OSF/Motif リリース1.1.3に対してリンクされたアプリケーションからの印刷

V1.2

プリント・キューを持たないシステム上で印刷を実行しようとしたとき, OSF/Motifリリース1.1.3にリンクされているアプリケーションが異常終了することがあります。 OSF/Motifリリース 1.1.3のライブラリにリンクされ, DECwindows標準の印刷ダイアログ ([印刷ウィジェット])を使用するレイヤード製品も影響を受けます。

考えられる解決策としては, DECwindows印刷ダイアログを表示しないようにするか,自分のシステムでプリント・キューを定義するようにします。プリント・ジョブを受け付けるだけであれば,プリント・キューがプリンタに接続されている必要はありません。プリント・キューがプリンタに接続されていないことを意味するキューの名前 (例: NULL_PRINTER) を指定してください。

2.1.2.5 省略時の設定で明示的に有効とされていないアクセス制御

V1.0

DECwindows Motif では,省略時の設定でアクセス制御は行わず,サーバのアクセス制御の設定に従います。 DECwindows X11 表示サーバは,起動時にアクセス制御をオンに設定します。

DECwindows セッション・マネージャにログインするときにアクセス制御を明示的に有効または無効にする場合は,次の論理名のいずれかを定義しなければなりません。


$ DEFINE/SYSTEM/EXECUTIVE DECW$LOGIN_ACCESS_CONTROL ENABLE
 
$ DEFINE/SYSTEM/EXECUTIVE DECW$LOGIN_ACCESS_CONTROL DISABLE

論理名を定義しない場合,あるいは "SERVER" など他の値に定義した場合は, DECwindows ログインではアクセス制御を有効,無効のどちらにも設定しません。

通常,論理名を定義する必要はありません。

2.2 New Desktop 環境 (Alpha のみ)

Compaq DECwindows Motif for OpenVMS V1.2--6 製品は Common Desktop Environment (CDE) Motif 1.0 ツールキット (OSF/Motif リリース 1.2.5)を組み込み, X Window System Intrinsics のリリース5をベースとしています。以前のリリースと同様, Compaq DECwindows Motif for OpenVMS V1.2--6 では,継続して XUIユーザ・インタフェースおよびツールキットのランタイム・サポートを提供します。アプリケーション開発は,CDE Motif 1.0 ツールキットについてサポートされています。

Alpha システムでは, New Desktop はCommon Desktop Environment (CDE) から派生しています。 DECwindows Motifの以前のバージョンで提供されていたユーザ・インタフェースは, DECwindows デスクトップと呼ばれます。システム管理者は,New Desktop またはDECwindows デスクトップのいずれか一方,または両方をインストールすることができます。さらに,ユーザは,DECwindows スタートアップ・プロシージャで,どちらのデスクトップを起動するかを選択することができます。

この節は, New Desktop 環境に関するリリース・ノートです。

2.2.1 変更および拡張

この項では, New Desktop 環境に対して行われた変更および拡張について説明します。

2.2.1.1 スクリーンセーバおよび画面ロックのサポート

V1.2--6

New Desktop の現在のバージョンでは,Screen Saver Extension (MIT-SCREEN-SAVER) をサポートしており,これはOpenVMS Alpha V7.1以降を実行しているシステムで使用することができます。この拡張により,[スタイル・マネージャ-画面]ダイアログ・ボックスから利用可能な次の機能を使用できるようになります。

スタイル・マネージャのスクリーンセーバおよび画面ロックの構成要素を使用する方法についての詳細は,スタイル・マネージャ・アプリケーションのオンライン・ヘルプを参照してください。


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