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シャットダウン・コマンド・プロシージャ SYS$SYSTE:SHUTDOWN.COM には次のコマンドが含まれており,SHUTWOND.COM を使用してノードをシャットダウンすると,自動的に実行されます。
STOP/QUEUES/ON_NODE コマンドはジョブを途中で終了させ,ノードのすべてのキューを停止します。一方,DISABLE AUTOSTART コマンドは自動起動型キューのジョブの終了を待ち,それから,フェイルオーバか自動起動型キューの停止のいずれかの処理を行います。システムで自動起動型キューを使用している場合は,ジョブを終了させてから,それらキューを停止することをおすすめします。
SHUTDOWN.COM では,STOP/QUEUES/ON_NODE コマンドがノードのシャットダウンのすぐ前に実行されます。そして, DISABLE AUTOSTART/QUEUES コマンドとシャットダウンまでの間隔を指定することにより,自動起動型キューを停止する前にジョブが終了する猶予時間を与えることができます。
タイミング | 方法 |
---|---|
SHUTDOWN.COM の実行前 | 次の形式で論理名 SHUTDOWN$DISABLE_AUTOSTART を定義し,時間間隔 (単位: 分) を設定する。
DEFINE/SYSTEM/EXECUTIVE_MODE SHUTDOWN$DISABLE_AUTOSTART 分数 |
SHUTDOWN.COM の実行中 | 次の形式でシャットダウン・オプションに時間間隔 (単位: 分) を指定する。
Shutdown options [NONE]:DISABLE_AUTOSTART=分数 |
自動起動型キューのジョブ数やジョブ・タイプに基づいて適当な時間間隔を決定してください。
SHUTDOWN.COM を使用せずにノードをシャットダウンする場合は, DISABLE AUTOSTART/QUEUES コマンドを入力して,数分ほどジョブが終了するのを待ち,それから STOP/QUEUES/ON_NODE コマンドを入力することをおすすめします。
14.7.1.10 論理キューの割り当て
プリント装置に問題が発生した場合は,その装置に対応付けられているキューの内容を,正しく動作する装置に対応付けられているキューに移し換えることができます。この操作を実行するには,論理キューを作成します。ジョブを別のキューに移動するために論理キューを作成するには,次の手順に従ってください。
STOP/QUEUE/NEXT キュー名[:] |
このコマンドは新しいジョブの処理を禁止し,プリント装置が動作不能でないならば,現在のジョブが最後まで処理されるのを可能にする。装置が動作不能な場合は,STOP/QUEUE/RESET コマンドを使用してキューを停止し,ただちに装置へのすべての出力を取り消す。
ASSIGN/QUEUE キュー名[:] 論理キュー名[:] |
新しいプリント装置のオプションに新しいジョブの処理に問題となるものがないか調べること。
論理キューを割り当て解除する場合は,次のコマンドを使用します。
DEASSIGN/QUEUE 論理キュー名[:] |
キューを削除する前に,そこに登録されているすべてのジョブを別のキューに再登録したい場合があります。そうした場合は,次の形式の ASSIGN/MERGE コマンドを使用します。
ASSIGN/MERGE ターゲット・キュー ソース・キュー |
ターゲット・キューはジョブの移動先のキュー, ソース・キューは削除するキューです。
ASSIGN/MERGE コマンドは,ソース・キューに現在存在するすべてのジョブをターゲット・キューに移動します。削除前にソース・キューに新しいジョブが登録された場合,そのジョブはソース・キューに残り,ターゲット・キューに転送されません。したがって,ASSIGN/MERGE コマンドを入力する場合は, 第 14.7.1.4 項 で説明するように,キューをクローズして,新しいジョブがキューに登録されないようにしてください。
ジョブの出力先を変更する場合は, 第 14.7.1.10 項 で説明した ASSIGN/QUEUE コマンドを使用します。
14.7.1.12 キューの削除
キューを削除する手順は次のとおりです。
システム管理者は,バッチ・ジョブやプリント・ジョブの流れを制御したり,効率的なジョブ処理のパフォーマンスを維持する操作を行います。そうしたジョブ管理のために行う日常的な作業として,次の作業があります。
作業 | 参照箇所 |
---|---|
ジョブの監視 | 第 14.7.2.1 項 |
ジョブ処理オプションの変更 | 第 14.7.2.2 項 |
ジョブの保持と解放 | 第 14.7.2.3 項 |
実行中のジョブのキュー再登録 | 第 14.7.2.4 項 |
保留中のジョブのキュー再登録 | 第 14.7.2.5 項 |
ジョブの削除 | 第 14.7.2.6 項 |
ジョブのプリント位置と位置調整の制御のための出力キューの一時停止 | 第 14.7.2.7 項 |
バッチおよびプリント・ジョブの状態を監視する場合は, DCL の SHOW ENTRY コマンドを使用します。ジョブの状態については, 表 14-6 を参照してください。
次の形式で SHOW ENTRY コマンドを入力します。
SHOW ENTRY [ エントリ番号 [,...]], [ ジョブ名 [,...]] |
エントリ番号もジョブ名も省略された場合,システムは,コマンドを入力したユーザまたは /USER_NAME 修飾子に指定されたユーザが所有するすべてのジョブの状態を表示します。また,ジョブ名が指定された場合は,コマンドを入力したユーザあるいは /USER_NAME 修飾子に指定されたユーザが所有するジョブのうち,指定された文字列に一致するジョブの状態を表示します。コマンド行にエントリ番号またはジョブ名のリスト,あるいはその両方を指定することによって,複数のジョブの状態を表示することもできます。
SHOW ENTRY コマンドには,表示するジョブ情報のタイプを指示する修飾子を指定することもできます。詳細は『Compaq OpenVMS DCL ディクショナリ』を参照してください。
表 14-6 は,SHOW ENTRY コマンドによって返されるジョブ状態をまとめたものです。
状態 | 説明 |
---|---|
Aborting | 実行中のジョブが正常終了の前に停止し,処理が継続されない。 |
Executing | バッチ・キューから実行中。 |
Holding | 明示的に解放指示があるまで保持 ( 第 14.7.2.3 項 を参照)。 |
Pending | 実行待ち ( 第 14.8.2 項 を参照)。 |
Printing | プリンタまたはターミナル・キューから実行中。 |
Processing | サーバ・キューから実行中。 |
Retained | 実行終了までキューに残されているジョブ( 第 14.6.2.3 項 を参照)。 |
Stalled or Suspended | 処理中にジョブが停止した。ただし,原因が解決されれば処理は継続される。 |
Starting | ジョブの処理が開始されるところ。 |
Timed_release | ジョブは指定された時間だけ実行前にキューで保持される。 |
$ SHOW ENTRY/USER_NAME=GARDNER Entry Jobname Username Blocks Status ----- ------- -------- ------ ------ 4 TEST GARDNER Holding On available batch queue OPAL_BATCH 611 SET GARDNER 140 Pending On stopped printer queue LQPRINT |
$ SHOW ENTRY/FULL 4,611 Entry Jobname Username Blocks Status ----- ------- -------- ------ ------ 4 TEST GARDNER Holding On available batch queue OPAL_BATCH Submitted 15-JAN-2000 16:12 /LOG=_$5$DUA1:[GARDNER]TEST.LOG; /PRIORITY=100 File: _$5$DUA1:[GARDNER]TEST.COM;8 611 SET GARDNER 140 Pending (queue stopped) On stopped printer queue LQPRINT Submitted 21-JAN-2000 16:23 /FORM=DEFAULT /PRIORITY=200 File: _$5$DUA1:[GARDNER]SET.TXT;5 File: _$5$DUA1:[GARDNER]WAIT.TXT;1 |
多くのジョブ処理オプションは,次の形式で SET ENTRY コマンドを使用することによって変更することができます。
SET ENTRY/ 修飾子 [,...] エントリ番号 |
表 14-7 は,ジョブ処理オプションの変更でよく使用される修飾子をまとめたものです。 SET ENTRY コマンドで変更可能なすべての処理オプションについては,『Compaq OpenVMS DCL ディクショナリ』を参照してください。
修飾子 | 説明 | 参照箇所 |
---|---|---|
/[NO]AFTER= 時刻 | 指定時刻になるまでジョブを保持するかどうか指示する | 第 14.7.2.3 項 |
/CHARACTERISTICS
=( 特性[,...]) |
バッチまたはプリント・ジョブに割り当てられている特性の名前または番号を指定する | 第 14.6.3 項 |
/FORM= フォーム名 | プリント・ジョブに対応付けるフォームの名前または番号を指定する | 第 14.6.7 項 |
/[NO]HOLD | ジョブをただちに処理可能な状態にするか,または解放要求があるまで保持するかを指示する | 第 14.7.2.3 項 |
/PRIORITY= n | ジョブのスケジューリング優先順位を指定する | 第 14.6.5.2 項 |
/RELEASE | 保持されていたジョブを解放する | 第 14.7.2.3 項 |
/REQUEUE= キュー名[:] | ジョブを指定キューに移すように要求する。 STOP/QUEUE/REQUEUE/ENTRY と同様。 | 第 14.7.2.5 項 |
/RESTART | システム障害の発生後,または STOP/QUEUE/REQUEUE コマンドの実行後に,バッチまたはプリント・ジョブを再起動するかどうかを指定する。プリント・ジョブは省略時の設定で再起動可能。バッチ・ジョブは, /RESTART 修飾子をキュー登録されるか,または変更された場合にだけ再起動できる。 |
ユーザは,PRINT, SUBMIT,SET ENTRY コマンドで次のいずれかの修飾子を指定することにより,処理の前にジョブを保持するよう指定することができます。
コマンド | 目的 |
---|---|
SET ENTRY/HOLD | キューに無期限にジョブを保持する。 |
SET ENTRY/AFTER= 時刻 | 指定した時刻まで,キューのジョブを保持する。 /AFTER 修飾子を指定するには,指定した時刻までジョブを保持した後で解放するために,/NOHOLD 修飾子も指定しなければならない。 |
SET ENTRY/NOHOLD | 次のいずれかの理由でキューに保持されていたキューを解放する。
|
SET ENTRY/NOAFTER | SET ENTRYコマンドで指定した時刻まで待ち状態になっているジョブを解放する。 |
SET ENTRY/RELEASE | 次のいずれかの理由でキューに保持されていたキューを解放する。
|
$ SET ENTRY 1121/AFTER=12-FEB-2000:17:30 $ SET ENTRY/NOAFTER |
$ SET ENTRY 1121/AFTER=TODAY $ SET ENTRY/NOAFTER |
$ SET ENTRY 1234/HOLD $ SET ENTRY 1234/RELEASE |
実行中のプリント・ジョブを停止させて,キューに再登録する場合は, STOP/QUEUE/REQUEUE コマンドを使用します。このコマンドは,現在のジョブの実行を中断し,そのジョブを,指定したキューに再登録します。キューの他のジョブは,処理されるまで保留状態になります。
STOP/QUEUE/REQUEUE コマンドが停止させるのは,キューで現在実行中のジョブだけです。キューが停止することはありません。 |
$ STOP/QUEUE/REQUEUE=BETA_LPA0 BETA_LPB0 $ STOP/QUEUE/RESET BETA_LPB0 |
最初のコマンドで,プリント・ジョブのBET_LPB0 での実行が停止されて, BET_LPA0 に再登録されます。2 番目のコマンドは, BETA_LPB0 キューを停止させます。
$ STOP/QUEUE/ENTRY=1251/REQUEUE=FRED_BATCH WILMA_BATCH |
強制終了させたジョブを保持する場合は,次に示すように /HOLD 修飾子を使用します。
STOP/QUEUE/REQUEUE[= キュー名 ]/HOLD[/ENTRY= エントリ番号 ] キュー名 |
/HOLD 指定された強制終了ジョブは保持状態になるため,この状態を解除するには,SET ENTRY/RELEASE か SET ENTRY/NOHOLD コマンドを使用します。
強制終了させたジョブのスケジューリング優先順位を変更する場合は,次に示すように /PRIORITY 修飾子を使用します。
STOP/QUEUE/REQUEUE[=キュー名 ]/PRIORITY=n[/ENTRY= エントリ番号 ] キュー名 |
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