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LAN 装置はすべて,パラメータの集まりで特徴付けられます。パラメータは,装置が接続されている媒体の LAN 装置の操作特性を定義します。
LAN 装置のパラメータを直接設定するには, LANCP> プロンプトで SET DEVICE コマンドを入力します。 LANCP ユーティリティは,LANACP サーバ・プロセスにこのコマンドを発行し, LANCP サーバ・プロセスは適切な QIO を発行してドライバ特性を設定します。
SET DEVICE コマンドの形式は次のとおりです。
SET DEVICE 装置名 [/修飾子,...] |
表 24-9 に, LAN 装置に直接適用される SET DEVICE コマンドの修飾子を簡単に説明します。
修飾子 | 説明 | ||||||||
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/AGING_TIMER= 値 | ソース・ルーティング・キャッシュ・エントリが無効とされるまでの秒数を設定する。 | ||||||||
/ALL | 全 LAN 装置のデータを設定する。 | ||||||||
/ATMADDRESS=LES++ | ATM のための LAN エミュレーション・サーバ (LES) アドレスを設定する。通常このアドレスはユーザ指定のアドレスではなく,この修飾子も特定のアドレスが必要になった場合のみ使用する。省略時の設定では,アドレスは LES の構成サーバからソフトウェアにより決定される。
/ATMADDRESS=LES 修飾子は次の形式で使用する。
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/ATMADDRESS=ARP++ | ATM を介した Classical IP のためのアドレス解決プロトコル (ARP) サーバ・アドレスを設定する。ローカル・ホストが ARP サーバでない場合は, LIS を使用可能にする前にこの修飾子を指定する。
/ATMADDRESS=ARP 修飾子は次の形式で使用する。
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/CACHE_ENTRIES = 値 | ソース・ルーティング・アドレス・エントリのキャッシュ用のエントリ数を設定する。 | ||||||||
/CLIP ++ | ATM (RFC1577) を介した Classical Internet Protocol (CLIP) を設定する。 CLIP 修飾子は,データ・リンク・レベルのデバイスを,論理 IP サブネット (LIS) のクライアントまたはサーバあるいはその両方としてインプリメントする。これにより,IP プロトコルが, ATM ネットワークを介してイーサネット・フレームを送信できるようになる。 /CLIP = ENABLE コマンドを使用すると,システムが LIS に参加できるようになる。 /CLIP = DISABLE コマンドを使用すると,クライアントは論理 IP サブネットではなくなる。
LIS ではサーバが必要になるが,サーバは 1 つのサブネットにつき 1 つだけになる。サブネット間の通信は,ルータ経由でのみ可能になる。クライアントは 1 つの ATM アダプタにつき 1 つだけ対応することになる。 /CLIP 修飾子の形式は,標準のインターネット・ドット表記法で次のようになる。
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/CLIP の形式の意味を次に示す。
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/CLIP のキーワードとその意味を次に示す。
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/CONTENDER | リングに加わるときに,装置がモニタ・コンテンション・プロセスに加わることを指定する。 | ||||||||
/DISCOVERY_TIMER = 値 | ソース・ルーティング・ルート発見プロセスを実行しているときの,遠隔ノードからの応答待ち時間を秒数で設定する。 | ||||||||
/DLL= 許可オプション,排他オプション,サイズ・オプション,既知クライアント専用オプション | 装置に対して,MOP ダウンライン・ロード・サービス設定を提供する。
この修飾子で,次のものを指定できる。
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/EARLY | 装置上で Early Token Release を使用可能にする。 | ||||||||
/ELAN++ | LAN エミュレーションを設定する。 /ELAN 修飾子は,enable と disable のいずれかの値をとる。キーワード STARTUP とともに /ELAN=ENABLE を指定すると, LANACP が開始するときに LAN エミュレーションがロードされる。 /ELAN=DISABLE では,ENABLE の場合と同じパラメータを使用できる。 | ||||||||
/ELAN 修飾子は次の形式で使用する。
SET DEVICE/ELAN =(parent=parent device, /ELAN の形式の意味は次のとおり。
/ELAN で使用されるキーワードと意味は次のとおり。
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/FULL_DUPLEX | LAN 装置の全二重操作を可能にする。 | ||||||||
/MAP=(MULTICAST_ADDRESS=アドレス,
FUNCTIONAL_ADDRESS=アドレス) |
機能アドレス・マッピング・エントリを定義する。 | ||||||||
/MAX_BUFFERS= 値 | LAN 装置に対して LAN ドライバが割り当てて使用する最大受信バッファ数を設定する。 | ||||||||
/MEDIA= 値 |
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/MIN_BUFFERS= 値 | LAN 装置に対して LAN ドライバが割り当てて使用する最小受信バッファ数を設定する。 | ||||||||
/PERMANENT_DATABASE (SET コマンドのみ) | LAN 運用時デバイス・データベースにある装置エントリを,パーマネント・データベースに現在設定してあるデータに更新する。 | ||||||||
/PVC(vci[,...])++ | パーマネント仮想サーキット (PVC)を定義する。これは省略可能な修飾子である。
PVC のリストは,CLIP クライアントでの使用のために定義される。このコマンドを使用した後で CLIP クライアントを有効にすること。 ATM スイッチでは,PVC は手動で設定する必要がある。 vci は, PVC の VCI (仮想サーキット ID) である。 |
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/NOPVC=(vci[,...])++ | パーマネント仮想サーキット (PVC) は設定しない。 | ||||||||
/RING_PURGER++ | FDDI 装置のリングのパージ処理を有効にする。 | ||||||||
/SOURCE_ROUTING++ | トークン・リング・デバイス上でのソース・ルーティングを可能にする。 | ||||||||
/SPEED= 値 | 複数の速度をサポートしている場合に,LAN の速度を設定する。 | ||||||||
/SR_ENTRY=(LAN_ADDRESS=
アドレス,
RI= ルーティング情報) |
特定のノードに対して,特定のソース経由のルートを静的に定義する。 | ||||||||
/TOKEN_ROTATION++ | FDDI リングに対して要求されたトークン・ローテーション時間を設定する。 | ||||||||
/TOKEN_TIMEOUT++ | FDDI リングに対して制限のあるトークン・タイムアウト時間を設定する。 | ||||||||
/TRANSMIT_TIMEOUT++ | FDDI 装置に対して有効な転送時間を設定する。 | ||||||||
/UPDATE++ | 現在,LAN デバイス・データベースのいずれにも入っていない LAN 装置を LAN デバイス・データベースに追加する。 DEFINE DEVICE コマンドはパーマネント・データベースに適用される。これに対して,SET DEVICE コマンドは運用時データベースに適用される。 | ||||||||
/VOLATILE_DATABASE (DEFINE コマンドのみ) | LAN パーマネント・デバイス・データベースにある装置エントリを,運用時データベースに現在設定してあるデータに更新する。 |
LANCP> SET DEVICE/CONTENDER/MEDIA=UTP/NOEARLY/SOURCE ICA0 |
このコマンドで,モニタのコンテンション,UTP ケーブル・メディア,ソース・ルーティングが使用可能になり,トークン・リング・デバイス ICA0 の Early Token Release が使用不能になる。
LANCP> SET DEVICE/MEDIA=TWIST EWB0 |
このコマンドは,媒体のタイプを 2 番目の Tulip イーサネット・デバイスのツイストペアに設定する。
LANCP> SET DEVICE/ALL/MIN_BUFFERS=12 |
このコマンドは,全 LAN 装置の受信バッファ数を 12 以上に設定する。
LANCP> DEFINE DEVICE EXA0/MOPDLL=(ENABLE,EXCLUSIVE) |
このコマンドは LAN 装置 EXA0 を定義して,排他的モードで LANACP MOP ダウンライン・ロード・サービスを許可する。 KNOWNCLIENTSONLY および SIZE 特性の設定値は変更されない。デバイス・エントリが LAN パーマネント・デバイス・データベースに現在存在しない場合には,この設定値が省略時の値に設定される。
LANCP> DEFINE DEVICE/ALL/MOPDLL=NOEXCLUSIVE |
このコマンドは,LAN パーマネント・デバイス・データベースに定義されている全装置に対して,非排他的モードの LANACP MOP ダウンライン・ロード・サービスを設定する。
LANCP> SET DEVICE EXA0/MOPDLL=(ENABLE,NOEXCLUSIVE) LANCP> SET DEVICE FXA0/MOPDLL=(ENABLE,EXCL,KNOWN) |
このコマンドは次の状態の LANACP MOP ダウンライン・ロード・サービスを許可する。
LAN の運用時およびパーマネント・デバイス・データベースには,システムに存在する LAN 装置ごとに 1 つのエントリがあります。 LAN 運用時デバイス・データベースの各エントリは,装置情報および MOP ダウンライン・ロード・カウンタ情報を含みます。 LAN パーマネント・デバイス・データベースの各エントリに含まれる装置情報は, LANACP LAN サーバ・プロセスの起動時に運用時データベースを作成するのに使用されます。
通常,各データベースは同じ装置を含んでいます。ただし,パーマネント・データベースには,システムにまだ構成されていない,またはインストールされていない装置のエントリが含まれる場合があります。 LANACP LAN サーバ・プロセスは,運用時デバイス・データベースを管理します。 LANCP ユーティリティは,パーマネント・デバイス・データベースを管理します。どちらのデータベースも LANCP ユーティリティ・コマンドで操作できますが,次に示すように,操作できる内容はユーザ特権によって異なります。
以降の各項では,LAN パーマネント・デバイス・データベースおよび運用時デバイス・データベースへの装置の入力と削除の方法,および MOP ダウンライン・ロード・サービスの許可と禁止の設定方法について説明します。
24.6.1 LAN デバイス・データベース内の装置の表示
LAN パーマネント・デバイス・データベースの情報を表示するには, LIST DEVICE コマンドを次の形式で入力します。
LIST DEVICE 装置名 [/修飾子,...] |
LAN 運用時デバイス・データベースの情報を表示するには, SHOW DEVICE コマンドを次の形式で入力します。
SHOW DEVICE 装置名 [/修飾子,...] |
表 24-10 に, LIST DEVICE 修飾子と SHOW DEVICE 修飾子について簡単に説明します。
修飾子 | 説明 |
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/ALL | 装置名が一致するすべての装置をリスト,または表示します。 |
/CHARACTERISTICS | /PARAMETER 修飾子と同じ。 |
/COUNTERS+ | デバイス・カウンタを表示する。 |
/DLL | ダウンライン・ロード特性をリスト,または表示します。 |
/MAP | 機能アドレス・マッピング・テーブルの現在の構成を表示する。 |
/MOPDLL | DLL と同じ。 |
/PARAMETERS | 装置についての状態および関連情報を表示する。 |
/OUTPUT= ファイル名 | 指定されたファイルを作成し,そのファイルに出力する。 |
/REVISION+ | アダプタの現在のファームウェア・リビジョンを表示する (可能な場合)。 |
/SR_ENTRY | 現在のソース・ルーティング・キャッシュ・テーブルの内容を表示する。 |
修飾子を指定しなければ,一致する装置が追加情報を伴わずに表示されます。 |
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