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#6 |
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SYSMAN> DO/PAUSE SHOW TIME %SYSMAN-I-OUTPUT, command execution on node EXPERT 22-MAR-2000 09:40:13 Press return to continue [Return] %SYSMAN-I-OUTPUT, command execution on node MODERN 22-MAR-2000 09:40:41 Press return to continue [Return] %SYSMAN-I-OUTPUT, command execution on node IMPOSE 22-MAR-2000 09:39:46 Press return to continue [Return] . . . |
この例のコマンドは,情報をシステムで表示するレートを制御する方法を示しています。
SYSMAN セッションを終了し,制御を DCL コマンド・レベルに戻します。SET PROFILE コマンドでローカル・ノードのプロファイルに施した変更内容は,SYSMAN を始動したときの値に戻されます。 Ctrl/Z を押しても,終了することができます。
EXIT
なし
なし
SYSMAN のコマンド,パラメータ,修飾子の使用方法に関するヘルプ情報をオンラインで出力します。Ctrl/Z を押すと終了します。
HELP [キーワード...]
キーワード
ヘルプを出力する対象のコマンド,パラメータ,修飾子を指定します。キーワードを省略した場合,ヘルプ・トピックのリストが表示され,キーワードを入力するよう指示するプロンプトが表示されます。
なし
SYSMAN> HELP DO |
このコマンドは,SYSMAN の DO コマンドに関するヘルプ情報を表示します。
Alphaシステムにおいて,デバイスを接続し,ドライバをロードすることにより,システムにつながれているすべてのハードウェア・デバイスを自動的に識別し,設定します。VAXシステムでは,SYSGENのAUTOCONFIGUREコマンドを使用してください。IO AUTOCONFIGURE コマンドを実行するには,CMKRNL と SYSLCK の特権が必要です。
IO AUTOCONFIGURE
なし
/SELECT=(装置名)
自動構成する装置タイプを指定します。設定対象の装置を指す装置名またはニーモニックを指定します。ワイルドカード文字を使用することができます。/SELECT 修飾子と /EXCLUDE 修飾子は,VAXシステムでは, 1 つのコマンド行に組み合わせて指定できます。
表 21-2 は,/SELECT 修飾子の指定例を示しています。
表 21-2 SELECT 修飾子の指定例 コマンド 設定される装置 設定されない装置 /SELECT=P* PKA,PKB,PIA なし /SELECT=PK* PKA,PKB PIA /SELECT=PKA* PKA PKB,PIA
/EXCLUDE=(装置名)
自動構成しない装置タイプを指定します。設定対象の装置を指す装置名またはニーモニックを指定します。ワイルドカード文字を使用することができます。/SELECT 修飾子と /EXCLUDE 修飾子は,VAXシステムでは, 1 つのコマンド行に組み合わせて指定できます。
/LOG
ロードした装置に関する情報を IO AUTOCONFIGURE コマンドで表示するかどうかを制御します。
IO AUTOCONFIGURE コマンドは,システムに物理的につながれているすべてのハードウェア装置を識別し,設定します。 VAX システムでは,SYSGEN の AUTOCONFIGURE コマンドを使用してください。このコマンドは,装置を接続し,装置ドライバをロードします。 IO AUTOCONFIGURE コマンドを実行するには,CMKRNL と SYSLCK の特権が必要です。
#1 |
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SYSMAN> IO AUTOCONFIGURE/EXCLUDE=DKA0 |
このコマンドは,DKA0 以外のすべての装置を自動構成しています。
IO AUTOCONFIGURE コマンドは,ネットワーク通信装置を除き,システムに物理的につながれているすべての標準装置を自動的に構成します。
#2 |
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SYSMAN> IO AUTOCONFIGURE/LOG |
/LOG 修飾子により,AUTOCONFIGURE がロードしたすべての装置に関する情報が表示されます。
Alphaシステムにおいて,ハードウェア・デバイスを接続し,ドライバがまだロードされていない場合はロードします。VAXシステムでは,SYSGENのCONNECTコマンドを使用してください。IO CONNECT コマンドを実行するには,CMKRNL と SYSLCK の特権が必要です。
注意
システムはほとんどエラー検査を行いませんので, IO CONNECT コマンドの発行には十分注意を払ってください。たとえば,装置名のスペルを間違えると入出力データベースに損傷を与え,システムに障害を起こす原因になる可能性があります。
IO CONNECT 装置名[:]
デバイス名[:]
接続するハードウェア・デバイスの名前を指定します。デバイス名は次の形式でなければなりません。デバイス・タイプ コントローラ ユニット番号たとえば,LPA0という指定では,LPはコントローラAのユニット番号0のライン・プリンタです。/NOADAPTER修飾子を使用する場合には,デバイスはロードされるソフトウェアです。
/ADAPTER=TR 番号
指定装置の接続先アダプタの関係番号を指定します。負以外の 32 ビット整数を指定します。 /NOADAPTER修飾子は,指定装置がハードウェアに対応していないことを示します。 /NOADAPTER 修飾子が互換性を持つのは,/DRIVER_NAME 修飾子だけです。
/NOADAPTER (省略時の設定)/CSR=CSR アドレス
設定対象の装置の CSR アドレス。先頭に %X を付けた 16 進値で指定します。 CSR アドレスは,SYSMAN が解釈することなく IDB$Q_CSR にロードされるクォドワード値です。物理アドレスと仮想アドレスのいずれでも指定できます。どちらのアドレスを使用するかは,接続対象装置によって決まります。
- 物理アドレスの場合,/CSR=%X3A0140120
- 仮想アドレスの場合,/CSR=%XFFFFFFFF807F8000 (Alpha 仮想アドレスには,符号拡張子が必要)
/ADAPTER=TR 番号 には,この修飾子を付ける必要があります。
/DRIVER_NAME=ファイル指定
ロードするデバイス・ドライバの名前を指定します。この修飾子を指定しなかった場合には,SYSMANは,SYSGENの省略時の名前が決定される方法と同じ方法で省略時の設定を判断します。たとえば,コンパックが提供するSYS$ELDRIVER.EXEをロードする場合には,SYS$という接頭辞が必要です。SYS$を指定しなかった場合には,SYSMANはSYS$LOADABLE_IMAGESから ELDRIVER.EXEを検索します。この方式では,ユーザ・デバイス・ドライバ名前空間とコンパックが提供するデバイス・ドライバの名前空間が区分されます。/LOG=(ALL,CRB,DDB,DPT,IDB,SB,UCB)
指定の制御ブロックのアドレスを表示するかどうかを制御します。省略時の値は,/LOG=ALL です。/LOG=UCB を指定すると,次のようなメッセージが表示されます。
/NOLOG (省略時の設定)
%SYSMAN-I-IOADDRESS, the UCB is located at address 805AB000
/MAX_UNITS=最大ユニット数
ドライバがサポートできる最大ユニット数を指定します。省略時の値は,ドライバのドライバ・プロローグ・テーブル (DPT) に指定します。DPT に値を指定していない場合の省略時の値は 8 です。この値は,/NUM_UNITS で指定したユニット数以上でなければなりません。この修飾子は省略可能です。/NUM_UNITS=ユニット数
作成するユニット数を指定します。開始装置番号は,装置名パラメータに指定した番号です。たとえば DKA0 の最初の装置は 0 です。 2 番目以降の装置には,順に番号が付けられます。省略時の値は 1 です。この修飾子は省略可能です。/NUM_VEC=ベクタ数
装置に使用するベクタ数を指定します。省略時のベクタ数は 1 です。この修飾子は省略可能であり,使用できるのは,/VECTOR_SPACING 修飾子を指定した場合だけです。 /NUM_VEC 修飾子を指定する場合は,/VECTOR 修飾子を付けて基本ベクタを指定する必要があります。/SYS_ID=遠隔システム番号
装置の接続先とする遠隔システムの SCS システム ID を指定します。 64 ビットの 16 進整数を指定します。省略時の設定では,ローカル・システムが使用されます。この修飾子は省略可能です。/VECTOR=(ベクタ・アドレス,...)
装置の割り込みベクタまたは最下位ベクタ。直接的に指示される割り込みの場合は,割り込みベクタの SCB へのバイト・オフセット,間接的に指示される割り込みの場合は, ADP ベクタ・テーブルへのバイト・オフセットです。整合したロングワードを指定してください。8 進値で指定する場合は %0, 16 進値で指定する場合は %X を値の前に付けます。 /ADAPTER=TR 番号 または/NUM_VEC=ベクタ数 を指定する場合は,この修飾子を付ける必要があります。 64 個までのベクタを指定することができます。/VECTOR_SPACING=ベクタ間のバイト数
ベクタ間の間隔を指定します。16 バイトの倍数を指定します。省略時の値は 16 です。/VECTOR による基本ベクタの指定と /NUM_VEC によるベクタ数の指定の両方を行う必要があります。この修飾子は省略可能です。
IO CONNECT コマンドは,ハードウェア装置を接続し,そのドライバがまだロードされていない場合はロードします。 VAX システムでは,SYSGEN の CONNECT コマンドを使用してください。 IO CONNECT コマンドを実行するには,CMKRNL と SYSLCK の特権が必要です。ファイルによる装置構成サポートの詳細については,『Compaq OpenVMS システム管理者マニュアル』の「周辺装置の管理」を参照してください。
#1 |
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SYSMAN> IO CONNECT DKA0:/DRIVER_NAME=SYS$DKDRIVER/CSR=%X80AD00- /ADAPTER=4/NUM_VEC=3/VECTOR_SPACING=%X10/VECTOR=%XA20/LOG %SYSMAN-I-IOADDRESS, the CRB is located at address 805AEC40 %SYSMAN-I-IOADDRESS, the DDB is located at address 805AA740 %SYSMAN-I-IOADDRESS, the DPT is located at address 80D2A000 %SYSMAN-I-IOADDRESS, the IDB is located at address 805AEE80 %SYSMAN-I-IOADDRESS, the SB is located at address 80417F80 %SYSMAN-I-IOADDRESS, the UCB is located at address 805B68C0 |
この例のコマンドは,DKA0 という装置を接続し,SYS$DKDRIVER というドライバをロードし,次の内容を指定しています。
CSR 物理アドレス
アダプタ番号
ベクタ数
ベクタ間隔
割り込みベクタ・アドレス/LOG 修飾子により,すべての制御ブロックのアドレスが表示されています。
#2 |
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SYSMAN> IO CONNECT DKA0:/DRIVER_NAME=SYS$DKDRIVER/CSR=%X80AD00- /ADAPTER=4/VECTOR=(%XA20,%XA30,%XA40)/LOG=(CRB,DPT,UCB) %SYSMAN-I-IOADDRESS, the CRB is located at address 805AEC40 %SYSMAN-I-IOADDRESS, the DPT is located at address 80D2A000 %SYSMAN-I-IOADDRESS, the UCB is located at address 805B68C0 |
この例のコマンドは,装置 DKA0 を接続し,ドライバ SYS$DKDRIVER をロードし,次の内容を指定しています。
CSR 物理アドレス
アダプタ番号
割り込みベクタ・アドレス/LOG 修飾子により,チャネル要求ブロック (CRB),ドライバ・プロローグ・テーブル (DPT),ユニット制御ブロック (UCB) のアドレスが表示されています。
#3 |
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SYSMAN> IO CONNECT FTA0:/DRIVER=SYS$FTDRIVER/NOADAPTER/LOG=(ALL) %SYSMAN-I-IOADDRESS, the CRB is located at address 805AEC40 %SYSMAN-I-IOADDRESS, the DDB is located at address 805AA740 %SYSMAN-I-IOADDRESS, the DPT is located at address 80D2A000 %SYSMAN-I-IOADDRESS, the IDB is located at address 805AEE80 %SYSMAN-I-IOADDRESS, the SB is located at address 80417F80 %SYSMAN-I-IOADDRESS, the UCB is located at address 805B68C0 |
この例のコマンドは,疑似ターミナル FTA0 を接続し,ドライバ SYS$FTDRIVER をロードし,FTA0 が実ハードウェア装置ではないことを /NOADAPTER 修飾子で指示しています。/LOG=ALL 修飾子により,すべての制御ブロックのアドレスが表示されています。
デバイス・ドライバのロードと構成の詳細については,『Writing OpenVMS Alpha Device Drivers in C』を参照してください。
IO FIND_WWID (Alpha のみ)
IO FIND_WWID コマンドは,すべての Fibre Channel ポートをプローブし, MDR (Modular Data Router) の後ろにある,これまで発見されなかったテープやメディア・チェンジャをすべて検出します。また,それぞれに対してワールドワイド識別子 (WWID) を割り当てます。このコマンドでは,装置とそれに割り当てられた装置名のリストを表示し,この情報を SYS$SYSTEM:SYS$DEVICES.DAT ファイルに自動的に記録します。そして,対応するローカルおよびクラスタ全体のメモリ構造を更新します。新しく接続された Fibre Channel テープを構成するには,このコマンドを使ってから, SYSMAN コマンドの IO AUTOCONFIGURE を実行してください。
IO FIND_WWID コマンドを使用するには,CMKRNL 特権が必要です。
Fibre Channel の詳細については,『Compaq OpenVMS Cluster 構成ガイド』を参照してください。
IO FIND_WWID
なし。
なし。
Fibre Channel ポートでテープ装置を構成する前に,テープ装置のワールドワイド識別子 (WWID) を検出し,デバイス名とともにテキスト・ファイル SYS$SYSTEM:SYS$DEVICES.DAT に格納する必要があります。これを行うには,SYSMAN コマンドの IO FIND_WWID を使います。IO FIND_WWID コマンドはすべての Fibre Channel ポートをプローブし,すべてのテープ装置とメディア・チェンジャ装置の場所を特定します。これまで行った IO FIND_WWID コマンドでは検出されなかったテープとメディア・チェンジャに対して, IO FIND_WWID は装置名を割り当て,その装置の WWID を検索して,その装置名と WWID のデータを SYS$SYSTEM:SYS$DEVICES.DAT ファイルに格納してから,メモリ構造を更新します。
IO FIND_WWID の主な目的は SYS$DEVICES.DAT ファイルにデータを読み込むことなので,新しい装置に対して IO FIND_WWID コマンドを実行する必要があるのは 1 つの装置に対して 1 回のみです。 IO FIND_WWID コマンドを初めて使うと,システムにある既存のテープ装置とメディア・チェンジャ装置がすべて検出されます。
情報がファイルに格納されると,その後, IO AUTOCONFIGURE コマンドを使ったときには,ファイルから情報が読み込まれ,自動的にテープ装置とメディア・チェンジャ装置が構成されて,必要に応じてデバイス・ドライバのロードや接続が行われます。 SYS$DEVICES.DAT ファイルはシステムが再ブートするたびに読み取られ, Fibre Channel でのテープとメディア・チェンジャの自動構成を起動します (IO FIND_WWID は実際のデバイス・ドライバのロードや接続は行いません)。
注意
OpenVMS バージョン 7.3 では,システムのブート後に装置を追加した場合は, MDR に電源を再投入して内部マッピング情報を更新する必要がある,という制限事項があります。また,もう一度 IO FIND_WWID コマンドを実行して,新しい装置情報を SYS$DEVICES.DAT ファイルに追加する必要もあります。
OpenVMS クラスタ環境では,さまざまなデータ構造をメモリで更新するために,クラスタ内のそれぞれのノードで IO FIND_WWID コマンドを実行する必要があります。各ノードでこのコマンドを実行しない場合, 1 つのノードで IO FIND_WWID を実行してから,同一のシステム・ディスクを共有する他のノードを再ブートする方法もあります。これは,ブート時に SYS$DEVICES.DAT ファイルが読み込まれ,メモリ構造を正しく初期化するためです。
クラスタ内に複数のシステム・ディスクが存在する場合, SYS$DEVICES.DAT ファイルのすべてのコピーが一貫していることを確認してください。それにはすべてのノード上で IO FIND_WWID コマンドを実行することが望ましいのですが,別の方法としては,IO FIND_WWID を実行して 1 つの SYS$DEVICES.DAT ファイルのみを更新し,オリジナルのファイルから対象の各ファイルに装置と WWID の適切なレコードをカット・アンド・ペーストして,残りの SYS$DEVICES.DAT ファイルを編集する方法があります。
オリジナル・ファイル全体を別のシステム・ディスクにコピーするのは控えてください。これは,SYS$DEVICES.DAT ファイルが PAC (ポート割り当てクラス) の定義にも使われており,ファイル全体をコピーすると,この PAC エントリが不用意に転送されてしまうことになるためです。
SYSMAN> IO FIND_WWID %SYSMAN-I-OUTPUT, command execution on node SAMPLE
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これは TL891 テープ・ライブラリを使った構成例です。 SYSMAN コマンド IO FIND_WWID は,これまでに検出されなかったすべてのテープ装置とそのデバイス名のリストを表示します。
WWID 全体が等号の右側にあるすべてのもので構成されていることに注意してください。 WWID はそれぞれ固有です。ただし,ヘッダは基本タイプと WWID データの長さだけを反映しているので,ヘッダ部分のみだと固有にはならない可能性があります。
IO FIND_WWID コマンドは,次のように新しいテープ装置に関する情報を自動的に SYS$SYSTEM:SYS$DEVICES.DAT に記録します。
$ TYPE SYS$SYSTEM:SYS$DEVICES.DAT ! ! Updated 23-OCT-2000 14:17:41.85: DEC TL800 ! [Device $2$GGA0] WWID=04100024:"DEC TL800 (C) DEC3G9CCR82A017" ! ! ! Updated 23-OCT-2000 14:17:41.93: DEC TZ89 ! [Device $2$MGA0] WWID=04100022:"DEC TZ89 (C) DECCX939S2777" ! ! ! Updated 23-OCT-2000 14:17:42.01: DEC TZ89 ! [Device $2$MGA1] WWID=04100022:"DEC TZ89 (C) DECCX942S6295" !
ここで SYSMAN コマンドの IO CONFIGURE を使うと,これらの装置を構成できます。この手順を完了した後で, SHOW DEVICE/FULL コマンドを実行すると,テープのワールドワイド識別子が表示されます。
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