Compq OpenVMS
システム管理ユーティリティ・リファレンス・マニュアル


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指定できる値は 0 〜 42,省略時の値は 4 です。シャドウィング対象 VAX それぞれのニーズを慎重に考慮したうえで,このパラメータを設定してください。たとえば,省略時の値 4 は,小規模のサテライト・ノードには高すぎる可能性があり, CPU パワーが大きい VAX ノードには低すぎるかもしれません。値が大きすぎる場合,多くのコピー・スレッドがパラレルで動作するため,性能が劣化する恐れがあります。値が小さすぎる場合,システムが効率的に処理できるスレッド数が必要以上に制約されます。

ボリューム・シャドウィングのシステム・パラメータ設定方法の詳細については,『Volume Shadowing for OpenVMS』を参照してください。

SHADOW_MAX_UNIT

1 つのノードに存在できるシャドウ・セットの最大数を指定します。設定は,システムに置くことを計画しているシャドウ・セットの数 以上にする必要があります。ディスマウントされたシャドウ・セット,未使用のシャドウ・セット,書き込みビットマップが割り当てられていないシャドウ・セットは,合計数に含まれます。

注意

この省略時の値は十分注意して検討してください。設定は,システムに置くことを計画しているシャドウ・セットの数 以上にする必要があります。 SHADOW_MAX_UNIT で指定されている数より多くのシャドウ・セットをマウントしようとすると, MOUNT コマンドは失敗します。ディスマウントされたシャドウ・セット,未使用のシャドウ・セット,書き込みビットマップが割り当てられていないシャドウ・セットは, SHADOW_MAX_UNIT の数に含まれます。

このシステム・パラメータは動的なパラメータではありません。つまり,設定を変更する際には再ブートが必要になります。

OpenVMS Alpha システムでの省略時の設定は 500 です。 OpenVMS VAX システムでは省略時の設定は 100 です。最小値は 10 であり,最大値は 10,000 です。

SHADOW_MBR_TMO (D)

シャドウ・セットの物理メンバをシステムがフェール・オーバする時間を制御します。指定時間が経過すると,システムは,これらの物理メンバを削除します。このパラメータは,以前の VMS リリースにおける一時的パラメータVMSD3 に相当します。SHADOW_MBR_TMO パラメータは,フェーズ II の OpenVMS ボリューム・シャドウィング専用です。フェーズ I の VAX ボリューム・シャドウィングには使用できません。

SHADOW_MBR_TMO パラメータは,Volume Shadowing for OpenVMS のフェーズ II に対してだけ使用できます。このパラメータをフェーズ I に対して使用することはできません。フェーズ I は現在はサポートされません。

1 〜 65,535 の 10 進値による秒数 (ワード) を指定します。この秒数が経過するまで,修復可能なシャドウ・セットの回復が試みられます。値を指定しない場合や 0 を指定した場合,省略時の値の 120 秒が使用されます。

SHADOW_MBR_TMO は動的パラメータであるため,永久的に値を変更するには, SYSGEN の WRITE CURRENT コマンドを実行してください。

SHADOW_REMOVE_1

(Alpha のみ) SHADOW_REMOVE_1 はコンパックが使用するために予約されています。

SHADOW_REMOVE_2

(Alpha のみ) SHADOW_REMOVE_2 はコンパックが使用するために予約されています。

SHADOW_SYS_DISK

SHADOW_SYS_DISK のパラメータ値が 1 になっていると,システム・ディスクのシャドウイングが有効になります。値 0 では,システム・ディスクのシャドウイングが無効になります。省略時の値は 0 です。

また,目的のシステム・ディスク・ユニット番号が DSA0 でない場合は, SHADOW_SYS_UNIT システム・パラメータを使用して,システム・ディスク・シャドウ・セットの仮想ユニット番号を指定する必要があります。

システム・ディスク上でのミニマージを有効にするために,既存の SHADOW_SYS_DISK の値に値 4096 を加えます。たとえば, SHADOW_SYS_DISK が値 1 に設定されている場合,ミニマージを有効にするには,これを 4097 に変更します。また,『OpenVMS Version 7.1 リリース・ノート [翻訳版]』で説明しているように,システム・ディスクのダンプオフを行うように DUMPSTYLE パラメータを設定します。

SHADOW_SYS_TMO

SHADOW_SYS_TMO パラメータには,次の 2 通りの使用方法があります。

このパラメータは,システム・ディスク・シャドウ・セットのメンバにのみ適用されます。特定のシステム・ディスク・シャドウ・セットを使用するすべてのノードでは,通常,このパラメータの値を同じにしておかなければなりません。

省略時の値は 120 秒です。すべてのメンバがシャドウ・セットに含まれるまで 120 秒よりも長くシステムを待機させたい場合は,このパラメータを大きい値に変更します。設定できる値は,120 〜 65,535 秒です。

SHADOW_SYS_UNIT

フェーズ II シャドウィング専用に使用するパラメータであり,システム・ディスクの仮想ユニット番号を示す整数値です。省略時の値は 0 ,最大値は 9999 です。このパラメータが適用されるのは,SHADOW_SYS_DISK パラメータ値に 1 を設定した場合だけです。特定のシステム・ディスク・シャドウ・セットでブートするノードには,すべて同じ値を設定します。ボリューム・シャドウィングのシステム・パラメータの設定方法の詳細については,『Volume Shadowing for OpenVMS』を参照してください。

SHADOW_SYS_WAIT

現在マウントされているシステム・ディスクのシャドウ・セットのメンバがこのノード上ですべて使用可能になるまでブートされたシステムが待機する時間を延長します。このパラメータを有効にするには,最低 1 つのノードでシャドウ・セットがマウントされていなければなりません。

省略時の値は 480 秒です。すべてのメンバがシャドウ・セットに含まれるまで 480 秒よりも長くシステムを待機させたい場合は,このパラメータを大きい値に変更します。設定できる値は,1 〜 65,535 秒です。

SMCI_FLAGS (D)

(Alpha Galaxy プラットフォームのみ) SMCI_FLAGS パラメータは SYS$PBDRIVER の操作面,すなわち Galaxy 共用メモリ・クラスタ・インターコネクト (SMCI) を制御します。

次の表でビット・マスクのビットを説明します。

ビット マスク 説明
0 0 0 = ローカル通信チャネルを作成してはならない。(SYSGEN の省略時の設定)。ローカル SCS 通信は主にテストで使用されてきたもので,通常の操作には必要がない。ローカル通信チャネルを作成しないことにより,使用資源とオーバーヘッドを抑制できる。
    1 = ローカル通信チャネルを作成する。
1 2 0 = Galaxyにブートする場合とクラスタ(SYSGEN の省略時の設定) にブートする場合の両方の場合に,SYS$PBDRIVER をロードする。
    1 = Galaxyにブートする場合に,SYS$PBDRIVER をロードする。
2 4 0 = 最小コンソール出力(SYSGEN の省略時の設定)
    1 = 全コンソール出力; SYS$PBDRIVER は,コンソール・メッセージが発生して通信チャネルに送られてきた時点で表示します。

SMCI_PORTS

(Alpha Galaxy プラットフォームのみ) 共用メモリ・クラスタ・インターコネクト (SMCI) システム・パラメータ SMCI_PORTS は, SYS$PBDRIVER の初期ロードを制御します。このパラメータはビット・マスクです。ビット 0 から 25 のそれぞれは,コントローラ文字を表します。ビット 0 がセット (省略時の設定) の場合, PBAx がロードされます (xは Galaxy パーティション ID)。もし,ビット 1 がセットの場合,PBBx がロードされます。このように 25 までそれぞれがロードされ, 25 では PBZx がロードされます。 OpenVMS Alpha バージョン 7.2 では,このパラメータは 1 のままにしてください。

追加ポートのロードによって,Galaxy インスタンス間のマルチパスが可能になります。Galaxy ソフトウェアの最初のリリースでは, SYS$PBDRIVER が Fast Path をサポートしないので,マルチ通信チャネルを持つことは長所にはなりません。 OpenVMS の将来のリリースでは, SYS$PBDRIVER への Fast Path のサポートが提供され,このときに,インスタンス間のマルチ通信チャネルが提供されるので,複数の CPU がスループットを向上させます。

SMP_CPUS

副プロセッサが存在する場合,ブート時に多重処理システムにブートする副プロセッサを指定します。このパラメータは, 32 ビットのマスクであり,1 のビットがマスクにある場合,この CPU ID を持つプロセッサが多重処理システムにブートされます。たとえば,CPU ID が 0 と 1 の CPU だけをブートする場合には, 3 を指定します (両方のビットが ON)。

省略時の値は,すべての CPU を多重処理システムにブートする -1 です。

マスク内の 1 つのビットは主プロセッサの CPU ID ですが,主プロセッサは必ずブートされます。つまり,マスクに 0 を設定しても,主 CPU は依然としてブートします。ただし,この場合,副プロセッサは多重処理システムにブートされません。

MULTIPROCESSING パラメータに 0 が設定されている場合,このパラメータは無視されます。

SMP_CPUSH

SMP_CPUSH はコンパックが使用するために予約されている特殊パラメータです。省略時の値を使用してください。

SMP_LNGSPINWAIT

多重処理システムで共用する資源の一部は,使用可能となるまでに SMP_SPINWAIT パラメータの値より長い時間がかかります。このパラメータは,多重処理システムのプロセッサがこれらの資源を待つ時間の長さを 10 マイクロ秒単位で指定します。タイムアウトすると,CPUSPINWAIT のバグチェックが実行されます。

省略時の値は,3000000 (10 マイクロ秒単位では 300 万で,30 秒) です。

SMP_SANITY_CNT

対称型多重処理 (SMP) システムの各 CPU のタイムアウト時間を,10 ミリ秒単位で指定します。 SMP システムの各 CPU は,別の CPU のサニティ・タイマを監視し,これによってハードウェアやソフトウェアのエラーを検出します。これらのエラーが検出されなかった場合,クラスタがハングする可能性があります。タイムアウトすると,CPUSANITY のバグチェックが実行されます。

省略時の値は,300 ミリ秒 (10 ミリ秒単位では,30) です。

SMP_SPINWAIT

SMP システムの CPU が共用資源にアクセスするときの待ち時間を,10 マイクロ秒単位で指定します。このプロセスを, スピンウェイティングと呼びます。

タイムアウトすると,CPUSPINWAIT のバグチェックが実行されます。

省略時の値は,100000 (10 マイクロ秒単位では 100,000 で,1 秒) です。

SMP_TICK_CNT

多重処理システムの各 CPU によるサニティ・タイマ・チェックの実行頻度を設定します。

この特殊パラメータはコンパックが使用するものであり,予告なく変更される可能性があります。コンパックからの依頼がある場合を除いて,このパラメータは変更しないでください。

SPTREQ (A)

(VAX のみ) 次の構成要素をマップするときに必要なシステム・ページ・テーブル (SPT) のエントリ数を設定します。
エグゼクティブ・イメージ
RMS イメージ
SYSMSG.EXE ファイル
マルチポート・メモリ構造
各 MASSBUS アダプタ
各 UNIBUS アダプタ
各 DR32 アダプタ

他の目的で必要となるシステム・ページ・テーブル・エントリの数は,自動的に計算されこのパラメータ値に加算されます。加算した結果がシステム・ページ・テーブルの実サイズです。

SSINHIBIT

システム・サービスをプロセス単位で禁止(1)するかどうかを制御します。省略時の設定では,システム・サービスは禁止されません(0)。

この特殊パラメータはコンパックが使用するものであり,予告なく変更される可能性があります。コンパックからの依頼がある場合を除いて,このパラメータは変更しないでください。

STARTUP_P1〜8

STARTUP_P1 は,システムから独立したスタートアップ・プロシージャを実行するシステム・ブートのタイプを指定します。STARTUP_P1 が" "の場合には,フルブートが実行されます。"MIN" は,オペレーティング・システムを実行するのに絶対に必要な要素だけを起動する最小ブートを示します。

STARTUP_P2 は,システムから独立したスタートアップ・プロシージャの実行時に,検証を行うかどうかを制御します。STARTUP_P2 が " " の場合には,検証は無効になります。"TRUE" は検証を有効にすることを示します。

OpenVMS バージョン 7.2 以降, STARTUP_P3 が AGEN に設定された場合,システムはスタートアップ・シーケンスの最後に AUTOGEN を実行するようになりました。

STARTUP_P4〜STARTUP_P8 は将来使用するために確保されています。

SWP_PRIO

スワッパが実行する入出力転送の優先順位を設定します。

この特殊パラメータはコンパックが使用するものであり,予告なく変更される可能性があります。コンパックからの依頼がある場合を除いて,このパラメータは変更しないでください。

SWPALLOCINC

(VAX のみ) スワップ・ファイルまたはページ・ファイルにおける,スワップ・ファイル空間割り当てに使用するサイズを,ブロック数で指定します。充分なスワップ空間を確保するため,このパラメータ値の倍数 (WSQUOTA 以下) の空間が割り当てられます。

この特殊パラメータはコンパックが使用するものであり,予告なく変更される可能性があります。コンパックからの依頼がある場合を除いて,このパラメータは変更しないでください。

SWPFAIL

連続するスワップ・エラー数を設定します。この値に達すると,スワップ・スケジュール・アルゴリズムが変更され,スワップ・クォンタム保護が無視されます。

この特殊パラメータはコンパックが使用するものであり,予告なく変更される可能性があります。コンパックからの依頼がある場合を除いて,このパラメータは変更しないでください。

SWPFILCNT

VAX システムでは,インストールできる最大スワップ・ファイル数を指定します。 Alpha システムでは,OpenVMS バージョン 7.3 から,このパラメータは使用されなくなりました。

SWPOUTPGCNT (D, VAX システムで A)

スワッパが実際にスワッピングを実行する前の,代替メカニズムです。

VAX システムでは,スワッパがプロセスを縮小するために取り出す最小ページ数を指定します。指定値に達すると,スワッパはプロセスをスワップ・アウトします。プロセスから取り出したページは,フリー・ページ・リストに格納されます。

Alpha システムでは,スワッパがプロセスを縮小するために取り出す最小ページレット数を指定します。指定値に達すると,スワッパは,プロセスをスワップ・アウトします。プロセスから取り出したページレットは,フリー・ページ・リストに格納されます。

SWPRATE

スワップ率を 10 ミリ秒単位で設定します。このパラメータは,スワッピングが使用するディスク帯域量を制限します。

この特殊パラメータはコンパックが使用するものであり,予告なく変更される可能性があります。コンパックからの依頼がある場合を除いて,このパラメータは変更しないでください。

SYSMWCNT (A,G,M)

システム・ワーキング・セット・サイズのクォータを設定します。内容はシステムのページング可能部分,ページング動的プール,RMS,システム・メッセージ・ファイルの常駐部分です。

値が大きい場合,ユーザのワーキング・セット空間を大量に必要としますが,値が小さい場合,システムの性能が著しく損なわれる恐れがあります。システムの使用程度に従って,適切な値を指定します。システムが 100% の負荷で実行している場合,MONITOR ユーティリティの MONITOR PAGE コマンドでシステム障害率を調べます。システム・ページ・フォルトの平均率が 1 秒あたり 0 〜 3 つであれば良好です。ページ・フォルト率が高く,かつシステムの処理速度が遅いようであれば,SYSMWCNT 値を上げます。ただし,システム・ページ・フォルトがまったく発生しなくなるほど高い値は,設定しないようにしてください。

SYSPFC

各システム・ページング動作でディスクから読み込むページ数を設定します。

この特殊パラメータはコンパックが使用するものであり,予告なく変更される可能性があります。コンパックからの依頼がある場合を除いて,このパラメータは変更しないでください。

SYSTEM_CHECK

Alpha システムにおいて,システム動作についての実行時整合性チェックを使用し,トレース情報を記録することにより,インターミッテント・システム障害を調査することができます。

SYSTEM_CHECK を設定することにより,次のパラメータ値を設定した場合と同じ効果が得られます。これらのパラメータの値が実際に変更されるわけではありません。

パラメータ 説明
BUGCHECKFATAL 1 非致命的なバグチェックでシステムをクラッシュする。
POOLCHECK %X616400FF すべてのプールチェックを許可し,プール・パターン %x61616161 ('aaaa') を割り当て,プール・パターン x64646464 ('dddd') の割り当てを解除する。
MULTIPROCESSING 2 完全な同期チェックを許可する。

SYSTEM_CHECK を設定すると,BUGCHECKFATAL および MULTIPROCESSING パラメータの以前の設定は無視されます。しかし,POOLCHECK パラメータに 0 以外の値を設定すると,SYSTEM_CHECK による設定は変更されます。

SYSTEM_CHECK を設定することにより,イメージ・ファイルが作成され,ほかのシステム監視を行うことができます。これらのイメージ・ファイルは, SYS$LOADABLE_IMAGES に格納され,接尾辞 _MON によって識別することができます。

SYSTEM_CHECK が行うデータ・チェックの種類については, ACP_DATACHECK パラメータの説明を参照してください。 SYSTEM_CHECK を有効にすることでの性能への影響については,『OpenVMS Performance Management』を参照してください。

VAX システムでは,SYSTEM_CHECK は特殊パラメータであり,予告なく変更される可能性があるため,コンパックからの依頼があったときにだけ変更してください。

TAILORED

TAILOREDは,インストレーションでシステム設定を変更するかどうかを指定します。なるべく省略時の値を使用してください。

TAPE_ALLOCLASS

システムのテープ割り当てクラスを指定します。1 つのテープを指す複数のアクセス・パスに使用する,クラスタ単位で一意の装置名を作成するときに,テープ割り当てクラスを使用します。

同じユニット番号を持つテープ装置に対し,クラスタ単位で一意の名前を作成することもできます。

TAPE_MVTIMEOUT (D)

ある磁気テープ・ボリュームに対し,マウント・チェックを続行する時間を秒数で指定します。指定時間内にボリュームが回復しない場合,このボリュームに対する未実行の入出力動作は異常終了します。

TBSKIPWSL

破棄対象エントリを検索するときに,スキップできるワーキング・セット・リスト・エントリの最大数を指定します。このパラメータには 0 を設定し,スキップを禁止します。

この特殊パラメータはコンパックが使用するものであり,予告なく変更される可能性があります。コンパックからの依頼がある場合を除いて,このパラメータは変更しないでください。

TIME_CONTROL (D)

この特殊パラメータはコンパックが使用するものであり,予告なく変更される可能性があります。コンパックからの依頼がある場合を除いて,このパラメータは変更しないでください。


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