OpenVMS
ユーザーズ・マニュアル


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キー定義を削除するには,UNDEFINE KEY コマンドを使用します。

付録 A.1.8 項 には,EVE コマンドを実行するためのキー定義のさまざまな例が示されています。

DEFINE KEY,SET GOLD KEY,SHOW KEY,および UNDEFINE KEY の各コマンドのパラメータとしてキーの名前を入力できます。 EVE のキー名は,通常はキー上のラベルと同じです。ラベルを使ってもキー名を指定したり,1 つのキーパッド上の位置を示す番号を使ってもキー名を指定することができます。たとえば,数値キーパッド上の 7 は KP7 と名付けられ,ミニキーパッド上のキーはE1 から E6 というように名付けられます。

キー名は,一意に認識できれば短縮することができます。たとえば,G Rem は GOLD Remove の有効な短縮形であり, G R は GOLD R の短縮形です。キー定義では英字の大文字と小文字は区別されません。

コントロール・キーは Ctrl,Control,またはサーカンフレックス (^) を使って指定できます。たとえば,Ctrl/A,Control/A,^A はどれも同じ意味です。 EVE によって定義されているコントロール・キーの一覧については, EVE オンライン・ヘルプの「Control Keys」というトピックを参照してください。

コントロール・キーや GOLD キー・シーケンスを指定するとき,ハイフン,スラッシュ,またはアンダスコアをキー名の中の区切り記号として使用します (たとえば Alt/A,Ctrl/N,GOLD-F20 など)。したがって,初期化ファイル内では,次のようにキー名を入力してコマンドを使用することができます。


   DEFINE KEY= Ctrl/P  MOVE BY PAGE 
   DEFINE KEY= GOLD-N  NEXT BUFFER 
   DEFINE KEY= KP7     CENTER LINE 
   SET GOLD KEY F17 

A.1.4 EVE と DECTPU との違い

EVE のキー名の中には,DECTPU コマンド・ファイル内で使用するキー名とは異なるものがあります。次の表にそのキー名を示します。

EVE コマンド DECTPU プロシージャ
GOLD A KEY_NAME (A, SHIFT_KEY)
GOLD MINUS KEY_NAME (MINUS, SHIFT_KEY)
Ctrl/D Ctrl_D KEY
SHIFT/F14 KEY_NAME (F14, SHIFT_MODIFIED)

A.1.5 EVE キー名

次の表は,EVE のキー名とキーボードまたはキーパッド上のキー・ラベルとの対応を示します。ターミナルによっては存在しないキーもあります。たとえば,VT100 シリーズのターミナルには F1 から F20 までのキーがありません。また,VT200,VT300,VT400 の各シリーズのターミナルには, Backspace と Line-feed のキーがありません。 DECTPU 組み込みプロシージャではこれらのキー名を使用しないこと。 DECTPU 組み込みプロシージャで使用する正しいキーワードについては,『Guide to the DEC Text Processing Utility』の表 "Keywords Used for Key Names" を参照。

キー キー名
F7 〜 F20 F7 ... F20
Help HELP または F15
Do DO または F16
Find FIND または E1
Insert Here INSERT_HERE または E2
Remove REMOVE または E3
Select SELECT または E4
Prev Screen PREV_SCREEN または E5
Next Screen NEXT_SCREEN または E6
上向き矢印 UP
左向き矢印 LEFT
下向き矢印 DOWN
右向き矢印 RIGHT
PF1 〜 PF4 PF1 ... PF4
0 〜 9 (数値キーパッド) KP0 ... KP9
-- (数値キーパッド) MINUS
. (数値キーパッド) PERIOD
, (数値キーパッド) COMMA
< X| または Delete DELETE
Tab または TAB TAB または Ctrl/I
Backspace BS または Ctrl/H
Line-feed LF または Ctrl/J
   

A.1.6 定義できないキー

次のキーは定義できません。

F1 〜 F6
Compose Character
Ctrl (単独で)
Return または Ctrl/M
Break
Escape または Ctrl/[
Lock または Caps Lock
No Scroll
sit-up
Shift
また,メイン・キーボード上の入力キー (修飾キーとの組み合わせで使用する場合は除く), DO として定義されたキーが 1 つしかない場合の Do キーや,現在 GOLD として設定されているキーを定義することはできません。

A.1.7 定義してはいけないキー

次のキーおよびコントロール・キーは定義しないようにしてください。これらのコントロール・キーを定義することは可能ですが,その場合はターミナル特性を特殊な方法で設定しないとそれらを実行できません。

Ctrl/B または Ctrl/R を再定義する場合,他のキーをそれぞれ RECALL および REMEMBER として定義しなければなりません。これらのコマンドはキーを押すことによってしか実行できないからです。

A.1.8 GOLD キーの定義

GOLD キーを作成すると,同じ編集キーに 2 つの定義を割り当てることができます。 2 つの定義を編集キーに割り当てた場合,その編集キーだけを押すと,一方のキー定義が実行され,GOLD キーを押してから編集キーを押すと,もう一方のキー定義が実行されます。

GOLD キーを定義するには,SET GOLD KEY コマンドを入力し, GOLD キーとして使用したいキーを押します。キーが正しく定義されると,"GOLD key set" というメッセージがメッセージ・バッファに表示されます。EVE には省略時の GOLD キーはありません。

GOLD キーの作成後は,EVE の GOLD キー定義を使用できます。これらのキー定義の図を参照するには,HELP KEYPAD コマンドを入力します。 GOLD キー定義がディスプレイ上に反転表示されます。

誤って GOLD キーを押した場合は,Select キーを押して取り消します。次の編集セッションでもこのキー定義を使用するには, SAVE ATTRIBUTES コマンドか SAVE EXTENDED EVE コマンドでキー定義をセーブします。

A.1.8.1 GOLD キーとの組み合せ

次の表は,EVE キーパッド上の GOLD キーの組み合わせと,それに対応する定義を示しています。

キー 定義
GOLD F13 ワードの復元 (WPS キーパッドの場合は除く)
GOLD Help ヘルプ・キー
GOLD Find ワイルドカード検索
GOLD Insert Here 復元
GOLD Remove テキストの保存
GOLD Select 再設定
GOLD Prev Screen 前のウィンドウ
GOLD Next Screen 次のウィンドウ
GOLD 上向き矢印
GOLD 下向き矢印
GOLD 左向き矢印 行の先頭
GOLD 右向き矢印 行末

操作手順: GOLD キー定義の作成

GOLD キーを使って自分自身のキー定義を作成することもできます。次の例は,GOLD キーを定義して 2 つのコマンドを 1 つのキーに割り当てる方法を示しています。この例では,数値キーパッド上の 4 のキーを GOLD キーとして定義し, BOTTOM コマンドと TOP コマンドを Ctrl/G に割り当てています。 Ctrl/G だけを押すと BOTTOM コマンドが入力され, GOLD キーを押した後 Ctrl/G を押すと TOP コマンドが入力されるようにします。

GOLD キーと BOTTOM および TOP のキーを定義するには,次のようにします。

手順 操作
1 GOLD キーを定義する。

  1. Do キーを押して SET GOLD KEY と入力し,Return キーを押す。

  2. 数値キーパッドの 4 のキーを押す。

2 BOTTOM のキーを定義する。

  1. Do キーを押して DEFINE KEY と入力し,Return キーを押す。

  2. BOTTOM と入力して Return キーを押す。

  3. Ctrl/G を押す。これで Ctrl/G は BOTTOM として定義される。

3 GOLD Ctrl/G キーを TOP のキーとして定義する。

  1. Do キーを押して DEFINE KEY と入力し,Return キーを押す。

  2. TOP と入力して Return キーを押す。

  3. GOLD キー (数値キーパッドの 4) を押しながら Ctrl/G を押す。

これ以後,編集セッションを終了するまで, Ctrl/G を押すと BOTTOM コマンドが実行され, GOLD キー (数値キーパッドの 4) を押してから Ctrl/G を押すと TOP コマンドが実行されます。

A.1.8.2 GOLD キーの削除

一度に複数の GOLD キーを定義することはできません。 GOLD キー定義を削除するには,SET NOGOLD KEY コマンドを入力し,定義を解除したいキーを押します。また,別の GOLD キーを定義すると元の GOLD キーは削除されます。

A.1.8.3 初期化ファイルでのGOLD キーの定義

初期化ファイルで GOLD キーを定義するには,次の形式を使用します。


SET GOLD KEY キー名 

たとえば,次のコマンドは PF1 キーを GOLD キーとして定義します。


SET GOLD KEY PF1 

A.2 学習シーケンス

LEARN コマンドは,学習シーケンスと呼ばれる一連のキーストロークを単一のキーまたはコントロール・キー・シーケンスに割り当てます。学習シーケンスを使用すると,バッファに入っている同じ一連のキーストロークを1 つのキーを押すことによって何度でも入力できます。 SAVE ATTRIBUTES コマンドまたは SAVE EXTENDED EVE コマンドを使用して 1 つの編集セッションから次の編集セッションへ学習シーケンスをセーブしない限り, EVE 編集セッションの終了とともにすべての学習シーケンスが無効になります。

学習シーケンスを定義するには,次の手順に従ってください。

手順 操作
1 LEARN コマンドを入力する。
2 記憶させるキーストロークを入力する。

定義済みのキーを押したり,テキストを入力したり,両方を組み合わせたりできる。

3 Ctrl/R を押す。
4 プロンプトに対して,学習シーケンスと関連させるキー (たとえば,F17 や PF3 など)を押す。
5 学習シーケンスを取り消すには,Return キーまたはCtrl/M を押す。

キーが正しく定義されると,"Key sequence remembered" というメッセージが表示されます。

Ctrl/F を押したときにファイル内に文字列を挿入するような学習シーケンスを定義するには,次のようにします。

手順 操作
1 EVE を起動してファイル RHYMES.DAT を編集する。
She rhymes with tree,

also with bee,
and this one makes three.
[End of file]
Buffer: RHYMES.DAT | Write | Insert | Forward
3 lines read from file WORKDISK:[USER]RHYMES.DAT
2 カーソルをバッファの終わりの位置に移動する。学習シーケンスの定義を開始するために, Do キーを押して LEARN コマンドを入力する。
3 ファイルの終わりの部分に,EVE に記憶させるテキストとして次のテキストを入力する。
And what is a rhyme?

4 Ctrl/R を押す。
5 学習シーケンスを割り当てるキーとして Ctrl/F を押す。

これ以後,編集セッションを終了するまで,Ctrl/F を押すとそのときのカーソル位置に "And what is a rhyme?" というテキストが挿入されます。

A.3 属性の設定とセーブ

ほとんどのグローバル属性は,以後の編集セッションに備えてセクション・ファイルまたはDECTPU コマンド・ファイルにセーブすることができます。また,属性をセーブするために省略時のセクション・ファイルまたはコマンド・ファイルが作成または更新されるように設定できます。

A.3.1 EVE の省略時の設定

以下に EVE の省略時の設定を示します。特に指定がないかぎり,この設定が使用されます。初期化ファイルを作成するときには,この表を見てどの設定値を変更したらよいかを調べてください。設定値の中には,グローバルなもの(編集するすべてのバッファに適用される)と,個々のバッファにだけ有効なものとがあります。たとえば,カーソル移動の種類 (固定と自由) やタブ・モード (挿入,スペース,移動)は編集するすべてのバッファで同じですが,マージン,パラグラフ・インデント,タブ・ストップはバッファごとに別々に設定できます。


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