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LA_KANJIでは,文字サイズ変更命令(GSM)のパラメータ値として,100または200 のみが有効です。パラメータ値200が指定されると,文字を縦または横に倍に拡大します。すでに倍角になっている場合はさらに倍にはなりません。LA_KANJIでは, GSMの他に,文字ピッチ指定命令(DECSHORP),行拡大命令(DECDWL,DECDHLT,DECDHLB) を使用しても倍角文字が表示できます。
文字ピッチ指定命令(DECSHORP)はANSIおよびKANJIのDECSHORPとは機能が異なり,フォントの変更と横倍角の選択ができます。ポートレート・オリエンテーションとランドスケープ・オリエンテーションで,使用されるフォントは変わります。 表 2-5 と 表 2-6 をご覧ください。
Ps | cpi | 使用されるフォント | ||
---|---|---|---|---|
0 | 10文字/インチ | DEC BUILTIN 1 | 10ポイント | 10cpi |
1 | 10文字/インチ | DEC BUILTIN 1 | 10ポイント | 10cpi |
2 | 12文字/インチ | DEC BUILTIN 1 | 10ポイント | 12cpi |
3 | 13.2文字/インチ | DEC BUILTIN 1 | 10ポイント | 15cpi |
4 | 16.5文字/インチ | DEC BUILTIN 1 | 8ポイント | 18.75cpi |
5 | 5文字/インチ | DEC BUILTIN 1 | 10ポイント | 10cpi横倍角 |
6 | 6文字/インチ | DEC BUILTIN 1 | 10ポイント | 12cpi横倍角 |
7 | 6.6文字/インチ | DEC BUILTIN 1 | 10ポイント | 15cpi横倍角 |
8 | 8.25文字/インチ | DEC BUILTIN 1 | 8ポイント | 18.75cpi横倍角 |
9 | 15文字/インチ | DEC BUILTIN 1 | 10ポイント | 15cpi |
10 | 12.77文字/インチ | DEC BUILTIN 1 | 10ポイント | 15cpi |
11 | 6.38文字/インチ | DEC BUILTIN 1 | 10ポイント | 15cpi横倍角 |
12 | 8.55文字/インチ | DEC BUILTIN 1 | 8ポイント | 18.75cpi横倍角 |
13 | 18文字/インチ | DEC BUILTIN 1 | 8ポイント | 18.75cpi |
14 | 9文字/インチ | DEC BUILTIN 1 | 8ポイント | 18.75cpi横倍角 |
15 | 10.3文字/インチ | DEC BUILTIN 1 | 10ポイント | 10.3cpi |
16 | 6.38文字/インチ | DEC BUILTIN 1 | 10ポイント | 15cpi横倍角 |
Ps | cpi | 使用されるフォント | ||
---|---|---|---|---|
0 | 13.6文字/インチ | DEC BUILTIN 1 | 6.7ポイント | 13.6cpi(フォントの値) |
1 | 10文字/インチ | DEC BUILTIN 1 | 6.7ポイント | 13.6cpi |
2 | 12文字/インチ | DEC BUILTIN 1 | 6.7ポイント | 13.6cpi |
3 | 13.2文字/インチ | DEC BUILTIN 1 | 6.7ポイント | 13.6cpi |
4 | 16.5文字/インチ | DEC BUILTIN 1 | 6.7ポイント | 13.6cpi |
5 | 5文字/インチ | DEC BUILTIN 1 | 6.7ポイント | 13.6cpi横倍角 |
6 | 6文字/インチ | DEC BUILTIN 1 | 6.7ポイント | 13.6cpi横倍角 |
7 | 6.6文字/インチ | DEC BUILTIN 1 | 6.7ポイント | 13.6cpi横倍角 |
8 | 8.25文字/インチ | DEC BUILTIN 1 | 6.7ポイント | 13.6cpi横倍角 |
9 | 15文字/インチ | DEC BUILTIN 1 | 6.7ポイント | 13.6cpi |
10 | 12.77文字/インチ | DEC BUILTIN 1 | 6.7ポイント | 13.6cpi |
11 | 6.38文字/インチ | DEC BUILTIN 1 | 6.7ポイント | 13.6cpi横倍角 |
12 | 8.55文字/インチ | DEC BUILTIN 1 | 6.7ポイント | 13.6cpi |
13 | 18文字/インチ | DEC BUILTIN 1 | 6.7ポイント | 13.6cpi |
14 | 9文字/インチ | DEC BUILTIN 1 | 6.7ポイント | 13.6cpi |
15 | 10.3文字/インチ | DEC BUILTIN 1 | 6.7ポイント | 13.6cpi |
16 | 6.38文字/インチ | DEC BUILTIN 1 | 6.7ポイント | 13.6cpi横倍角 |
|
LA_KANJIでは,VTシリーズ・ビデオ端末の機能である4つの行拡大命令をサポートしています。
DECDHLT | ESC
1/11 |
#
2/3 |
3
3/3 |
4倍角文字
(この行のみ有効) |
DECDHLB | ESC
1/11 |
#
2/3 |
4
3/4 |
空白行
(この行のみ有効) |
DECSWL | ESC
1/11 |
#
2/3 |
5
3/5 |
倍角解除
(この行のみ有効) |
DECDWL | ESC
1/11 |
#
2/3 |
6
3/6 |
横倍角文字
(この行のみ有効) |
LA_KANJIでは行ピッチ指定命令のパラメータ値0は,6行/インチです。一方, ANSIおよびKANJIではパラメータ値0は,現在有効なフォントの持つ行間隔の値を反映させます。
2.3 既存のプリンタとの相違
データ・タイプはいずれも,既存のDEC社のプリンタ製品との互換性を保つようにしていますが,いくつかの相違点もあります。ここでは,データ・タイプごとに,対応するプリンタとの機能の違いを述べます。ANSIデータ・タイプと他の英語版プリンタとの違いは「 Digital ANSI-Compliant Printing Protocol Level 3 Programming Supplement 」で述べられていますので,ここでは弊社の漢字プリンタとの違いのみを述べます。
XON/XOFF,DECRFS,DECFSR,DSR,DA,パリティ,C1コントロール enable/disable モード等の通信制御/ハードウェア状態の報告機能等は,トランスレータの性質上使用できませんので,以下の相違点の説明からは省いてあります。 |
2.3.1 KANJIデータ・タイプ
KANJIデータ・タイプは,DEClaser2300 レーザ・プリンタのLN05モードに対応しています。 表 2-7 に両者の相違点を示します。
相違点 | 漢字LN05 | KANJI |
---|---|---|
紙サイズ | A4,B4,B5,*A5,*官製
はがき,*自由 (*手差しのみ) |
A3,A4,A5,B4,B5
レター,リーガル,B(11"×17"),エグゼクティブ(7.5"×10.5") |
ページ・オリエンテーション | 1. PFS/DECVPFS命令
で設定 2. ハードウェアの SET_UPで設定 |
1. PFS/DECVPFS命令による
2. PRINTコマンドのパラメータ (PAGE_ORIENTATIONによる。トランスレータのランドスケープ・オリエンテーションでは,文字サイズなどの初期設定値がポートレート・オリエンテーションとは異なる) |
オートラップ/トランケート | 1. DECAWMモードで設定
2. SET_UPで設定 3. フォーム定義で設定 |
1. DECAWMモードによる
2. 初期設定は必ずオートラップ 3. フォーム定義による |
初期文字セット
GL GR 漢字コード |
SET_UPで設定 SET_UPで設定 SET_UPで1978年版と1983年版切り換え可能 |
常にG0 常にG3(ANSIではG2) 常に1983年版(1978年版は, KANJI78による) |
ユーザ指定文字セット
(User Preference) |
SET_UPでDECサプリメントとISOLATIN1サプリメントの切り換え可能 | 常にDECサプリメント |
フォント | ||
英文書体 | ビットマップ
クーリエ,エリート,PI |
アウトライン
クーリエ |
和文書体 | ビットマップ
明朝体 OCR-Bカタカナ |
アウトライン
明朝体・ゴシック体 OCR-Bカタカナ (OCR-Bカタカナフォントのないプリンタに対してはゴシック体カタカナで代用する) (トランスレータでは,エリート フォント,PIフォントはクーリエフォントで代用している。クーリエ,明朝も書体デザインはLN05と異なる) |
エラー文字 | ||
未定義コード | 逆クエスチョンマーク | 逆クエスチョンマーク |
未定義フォント | ブロッブ(黒い四角) | 逆クエスチョンマーク |
未定義ユーザ文字 | 四角 | 逆クエスチョンマーク |
縦書き文字 | SET_UPによって以下の文字も縦書き用にできる
( , . −÷≠<>≦≧ ) |
これらの文字は縦書き用にならない |
文字ピッチの変更 | 文字間隔を変えるだけ | 同時に適当なピッチのフォント
に変える(サイズも変わることがある) |
斜字体(イタリック)の代用 | アンダライン | 正体フォントから計算によって作成 |
オンデマンド・ローディング | SET_UPで有効/無効を選択
可能 |
常に有効
ただしプリント・ジョブごとにリセットされる |
プリローディング(漢字) | 可 | 不可 |
フォームオーバーレイ | あり | あり
ただしプリント・ジョブごとにリセットされる |
テキストと
Tektronixの混在 |
可 | 不可 |
SGR | スーパースクリプト,サブスクリプト,オーバーラインが使用できる | |
DECSHORP | パラメータ11はSET_UP
で6.38CPIまたは17.1CPIに設定できる |
パラメータ11は常に6.38CPI
(ANSIでは常に17.1CPI) パラメータ12〜16が追加 されている |
DECSHORP 0の時の
漢字のピッチ |
SET_UPによって,漢字フォント本来のピッチか1byte文字フォントの半分のピッチかを選択できる | 常に漢字フォント本来のピッチ |
DECVERP | パラメータ12〜16が追加
されている |
LA_KANJIデータ・タイプは,漢字LA86/LA280/LA380プリンタに対応しています。また,漢字LN03/DEClaser2300レーザ・プリンタのLA86モードにも対応します。これらの相違点を 表 2-8 に示します。
相違点 | LA86 | LA280/LA380 | 漢字LN03/LN05 LA86 mode |
LA_KANJI |
---|---|---|---|---|
紙サイズ | 連続紙
最大幅 16インチ |
連続紙
最大幅 16インチ |
カット紙
A4, レター(LN03) A4, B4, B5(LN05) |
カット紙
A4,レター,リーガル, B,A3,A5,B4,B5 |
解像度 | 180dpi | 180dpi | 300dpi | 300dpiまたは
400dpi(LN82R) |
初期設定
文字ピッチ |
SET_UP |
SET_UP |
12.77cpi |
12.77cpi (ポートレート) 13.6cpi (ランドスケープ) |
行ピッチ | SET_UP | SET_UP | 6.25cpi | 6.25cpi
(ポートレート) 8.33cpi (ランドスケープ) |
オートラップモード | SET_UP | SET_UP | SET_UP | オートラップ |
文字セット
G0 G1 GR |
JISローマ字 DECVT100 SET_UP |
SET_UP 1 SET_UP 1 SET_UP 1 |
JISローマ字 DECVT100 漢字 2 |
JISローマ字 DECVT100 漢字 |
DEC漢字 | SET_UP 3 | SET_UP 3 | SET_UP 3 | 1983年版 |
ESC + " 0 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯(1983年版) |
ESC $ + 1 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯(1983年版) |
ESC $ + @ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯(1983年版) |
ESC $ + 3 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
ESC $ + B | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
SGRでの淡印字 | 可 | 可 | 不可 | 不可 |
DECSHORP
パラメータ |
||||
3 | 13.33cpi | 13.33cpi | 6.7ポイント
13.6cpiフォント |
10ポイント
15cpiフォント |
7 | 6.67cpi
(横倍角) |
6.67cpi | 6.7ポイント
13.6cpiの横倍角 |
10ポイント
15cpiの横倍角 |
8 | 8.18cpi
(横倍角) |
なし | 8ポイント
18.75cpiの横倍角 |
8ポイント
18.75cpiの横倍角 |
BELL(0/7) | あり | あり | なし | なし |
リセット命令 | なし | なし | あり | あり |
セルフテスト命令 | あり | あり | なし | なし |
印字濃度選択命令 | あり | あり | なし | なし |
ページ
オリエンテーション |
なし | なし | SET_UP | あり
(初期値が異なる) |
sixelデフォルト
グリッド・サイズ (インチ) |
横縦
.0056 .0056 |
横縦
.0056 .0056 |
横縦
.0067 .0133 |
横縦
.0067 .0133 |
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