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1 つ以上のノードでクォーラム・ディスクを無効にするには, 表 8-7 の説明に従ってクラスタ構成コマンド・プロシージャを使用します。
場合 | 操作 |
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他のクラスタ・ノードがクォーラム・ディスク・ウォッチャとしてまだ有効に設定されている場合。 | 以下の操作を実行する。
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すべてのクォーラム・ディスク・ウォッチャが無効に設定される場合。 | 以下の操作を実行する。
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処理要件が変化すると,既存の OpenVMS Cluster にサテライトを追加したり,1 つのインターコネクト (たとえば CI インターコネクトや DSSI インターコネクト,あるいは HSC サブシステム) だけを利用している OpenVMS Cluster を,複数のインターコネクトを利用するように変更しなければならないことがあります。
表 8-8 では,クラスタ構成コマンド・プロシージャのメイン・メニューから CHANGE オプションを選択して実行できる操作について説明しています。
注意: サテライトの LAN (イーサネットまたは FDDI) ハードウェア・アドレスを変更する操作以外のすべての操作は,属性を変更する対象となるコンピュータで実行しなければません。
オプション | 実行される操作 |
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ローカル・コンピュータをディスク・サーバとして有効にする。 | MODPARAMS.DAT で MSCP_LOAD パラメータの値を 1 に設定し, MSCP_SERVE_ALL パラメータの値を 1 または 2 に設定することにより,MSCP サーバをロードする。 |
ディスク・サーバとして設定されているローカル・コンピュータを無効にする。 | MSCP_LOAD を 0 に設定する。 |
ローカル・コンピュータをブート・サーバとして有効にする。 | サテライトを含む OpenVMS Cluster を設定している場合は,サテライトをクラスタに追加する前に,この操作を 1 回だけ実行する必要がある。この操作を実行すると,コンピュータがサテライトからのオペレーティング・システム・ロード要求をサービスするために使用する LAN アダプタ・サーキットに対して,MOP サービスが有効になる。コンピュータをブート・サーバとして有効にすると,そのコンピュータはサテライトに対してシステム・ディスクをサービスしなければならないため,自動的にディスク・サーバになる (まだディスク・サーバになっていない場合)。 |
ブート・サーバとして設定されているローカル・コンピュータを無効にする。 | コンピュータのアダプタ・サーキットに対して, DECnet MOP サービスを無効にする。 |
ローカル・コンピュータでクラスタ通信のために LAN を有効にする。 | MODPARAMS.DAT で NISCS_LOAD_PEA0 パラメータを 1 に設定することにより,ポート・ドライバ PEDRIVER をロードする。ローカル・コンピュータのシステム・ディスクにクラスタ・セキュリティ・データベース・ファイル SYS$SYSTEM:[SYSEXE]CLUSTER_AUTHORIZE.DAT を作成する。
警告: NISCS_LOAD_PEA0 パラメータが 1 に設定される場合, VAXCLUSTER システム・パラメータは 2 に設定しなければならない。このようにすると,クラスタ内で共用リソースへのアクセスが調整され,誤ってデータが破壊されるのを防止できる。 |
ローカル・コンピュータでクラスタ通信のために有効に設定されている LAN を無効にする。 | NISCS_LOAD_PEA0 を 0 に設定する。 |
ローカル・コンピュータでクォーラム・ディスクを有効にする。 | MODPARAMS.DAT で,DISK_QUORUM システム・パラメータをデバイス名に設定し,QDSKVOTES の値を 1 (デフォルト値) に設定する。 |
ローカル・コンピュータでクォーラム・ディスクを無効に設定する。 | MODPARAMS.DAT で,DISK_QUORUM システム・パラメータを空白値に設定する。QDSKVOTES の値を 1 に設定する。 |
サテライトの LAN ハードウェア・アドレスを変更する。 | LAN デバイスの交換が必要な場合は,サテライトのハードウェア・アドレスを変更する。パーマネントおよび運用時ネットワーク・データベースと NETNODE_UPDATE.COM がローカル・コンピュータで更新される。
規則: この操作は,サテライトのブート・サーバとして有効に設定される各コンピュータで実行しなければならない。 |
ローカル・コンピュータをテープ・サーバとして有効にする。 | MODPARAMS.DAT で,TMSCP_LOAD パラメータの値を 1 に,TMSCP_SERVE_ALL パラメータの値を 1 または 2 に設定することにより,TMSCP サーバをロードする。 |
テープ・サーバとして設定されているローカル・コンピュータを無効にする。 | TMSCP_LOAD を 0 に設定する。 |
ローカル・コンピュータのノード割り当てクラス値を変更する。 | MODPARAMS.DAT でコンピュータの ALLOCLASS パラメータの値を設定する。 |
ローカル・コンピュータのテープ割り当てクラス値を変更する。 | MODPARAMS.DAT でコンピュータの TAPE_ALLOCLASS パラメータの値を 1〜255 に設定する。デフォルト値は 0 である。このノードがデュアル・ポート・テープにローカル接続されている場合や,他のクラスタ・メンバに対してマルチホスト・テープ (たとえば TF nn または HSC で接続されたテープ) をサービスする場合は,テープ割り当てクラス・パラメータを 0 以外の値に指定しなければならない。サテライトの TAPE_ALLOCLASS の値は通常,0 に設定される。 |
ローカル・コンピュータのポート割り当てクラス値を変更する。 | コンピュータに接続されているすべてのデバイスに対して, MODPARAMS.DAT でコンピュータの ALLOCLASS パラメータの値を設定する。 |
MEMORY CHANNEL を有効にする。 | MC_SERVICES_P2 を 1 に設定して, PMDRIVER (PMA0) クラスタ・ドライバをロードする。このシステム・パラメータを設定すると,ノード間クラスタ通信のためにローカル・コンピュータで MEMORY CHANNEL が有効になる。 |
MEMORY CHANNEL を無効にする。 | MC_SERVICES_P2 を 0 に設定して, PMDRIVER (PMA0) クラスタ・ドライバがロードされないようにする。0 に設定すると,ノード間クラスタ通信インターコネクトとしてローカル・コンピュータで MEMORY CHANNEL が無効になる。 |
通常,既存のクラスタの構成を変更するために,クラスタ構成コマンド・プロシージャを使用する場合は,その前に多くの作業を行う必要があります。
表 8-9 では,複数の典型的な構成の変更を示し,その変更に必要な手順も示しています。
作業 | 手順 |
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サテライト・ノードを追加する。 | これらの操作は,クラスタ・ブート・サーバとして有効にするコンピュータで実行する。
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サテライト・ノードを含むように,既存の CI または DSSI クラスタを変更する。 |
すべてのコンピュータで LAN (イーサネットまたは FDDI) を介したクラスタ通信を有効にし,1 台以上のコンピュータをブート・サーバとして有効にするには,以下の操作を実行する。
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CI および DSSI インターコネクトを含むように,既存の LAN ベースのクラスタを変更する。 |
ここで説明する操作を実行する前に,新しい構成に含む予定のコンピュータおよび HSC サブシステムまたは RF ディスクが正しくインストールされ,正しく動作するかどうか確認しなければならない。
既存の LAN ベースのクラスタ構成に CI インターコネクトおよび DSSI インターコネクトを追加するために使用する方法は,現在のブート・サーバが CI または DSSI コンピュータとして構成可能であるかどうかに応じて異なる。 注意: 以下の手順では,サテライト・ルートを格納しているシステム・ディスクが HSC ディスク (CI 構成の場合) または RF ディスク (DSSI 構成の場合) に存在するものと仮定している。
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スタンドアロン・コンピュータを OpenVMS Cluster コンピュータに変換する。 |
スタンドアロン・コンピュータで CLUSTER_CONFIG_LAN.COM または CLUSTER_CONFIG.COM を実行して,以下のいずれかの操作を実行する。
例 8-11 を参照。この例では,スタンドアロン・コンピュータ PLUTO で CLUSTER_CONFIG.COM を使用して,PLUTO をクラスタ・ブート・サーバに変換する方法を示している。 クラスタで DECdtm サービスを使用する場合は,コンピュータをクラスタに追加するときに,そのコンピュータのトランザクション・ログを作成しなければならない。この操作方法については,『OpenVMS システム管理者マニュアル』の DECdtm サービスに関する章を参照。 |
ディスク・サービス機能またはテープ・サービス機能を有効または無効に設定する。 | CLUSTER_CONFIG_LAN.COM または CLUSTER_CONFIG.COM を起動して,ディスク・サービス機能またはテープ・サービス機能を有効または無効に設定した後, REBOOT オプションを使用して AUTOGEN を実行することで,ローカル・コンピュータをリブートする ( 第 8.6.1 項 を参照)。 |
注意: クラスタ構成コマンド・プロシージャで MODPARAMS.DAT の値を設定または変更すると,新しい値は常にファイルの最後に追加されるため,以前の値は無効になります。場合によっては,ファイルを編集し,以前の値を指定している行を削除することもあります。
8.4.2 例
例 8-5 から 例 8-11 までは,CLUSTER_CONFIG.COM を使用して以下の操作を実行する方法を示しています。
例 8-5 ローカル・コンピュータをディスク・サーバとして有効にするための会話型 CLUSTER_CONFIG.COM セッションの例 |
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$ @CLUSTER_CONFIG.COM Cluster Configuration Procedure Use CLUSTER_CONFIG.COM to set up or change an OpenVMS Cluster configuration. To ensure that you have the required privileges, invoke this procedure from the system manager's account. Enter ? for help at any prompt. 1. ADD a node to the cluster. 2. REMOVE a node from the cluster. 3. CHANGE a cluster node's characteristics. 4. CREATE a second system disk for URANUS. 5. MAKE a directory structure for a new root on a system disk. 6. DELETE a root from a system disk. Enter choice [1]: 3 CHANGE Menu 1. Enable URANUS as a disk server. 2. Disable URANUS as a disk server. 3. Enable URANUS as a boot server. 4. Disable URANUS as a boot server. 5. Enable the LAN for cluster communications on URANUS. 6. Disable the LAN for cluster communications on URANUS. 7. Enable a quorum disk on URANUS. 8. Disable a quorum disk on URANUS. 9. Change URANUS's satellite's Ethernet or FDDI hardware address. 10. Enable URANUS as a tape server. 11. Disable URANUS as a tape server. 12. Change URANUS's ALLOCLASS value. 13. Change URANUS's TAPE_ALLOCLASS value. 14. Change URANUS's shared SCSI port allocation class value. 15. Enable Memory Channel for cluster communications on Uranus. 16. Disable Memory Channel for cluster communications on Uranus. Enter choice [1]: [Return] Will URANUS serve HSC disks [Y]? [Return] Enter a value for URANUS's ALLOCLASS parameter: 2 The configuration procedure has completed successfully. URANUS has been enabled as a disk server. MSCP_LOAD has been set to 1 in MODPARAMS.DAT. Please run AUTOGEN to reboot URANUS: $ @SYS$UPDATE:AUTOGEN GETDATA REBOOT If you have changed URANUS's ALLOCLASS value, you must reconfigure the cluster, using the procedure described in the OpenVMS Cluster Systems manual. |
例 8-6 ローカル・コンピュータの ALLOCLASS 値を変更するための会話型 CLUSTER_CONFIG.COM セッションの例 |
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$ @CLUSTER_CONFIG.COM Cluster Configuration Procedure Use CLUSTER_CONFIG.COM to set up or change an OpenVMS Cluster configuration. To ensure that you have the required privileges, invoke this procedure from the system manager's account. Enter ? for help at any prompt. 1. ADD a node to the cluster. 2. REMOVE a node from the cluster. 3. CHANGE a cluster node's characteristics. 4. CREATE a second system disk for URANUS. 5. MAKE a directory structure for a new root on a system disk. 6. DELETE a root from a system disk. Enter choice [1]: 3 CHANGE Menu 1. Enable URANUS as a disk server. 2. Disable URANUS as a disk server. 3. Enable URANUS as a boot server. 4. Disable URANUS as a boot server. 5. Enable the LAN for cluster communications on URANUS. 6. Disable the LAN for cluster communications on URANUS. 7. Enable a quorum disk on URANUS. 8. Disable a quorum disk on URANUS. 9. Change URANUS's satellite's Ethernet or FDDI hardware address. 10. Enable URANUS as a tape server. 11. Disable URANUS as a tape server. 12. Change URANUS's ALLOCLASS value. 13. Change URANUS's TAPE_ALLOCLASS value. 14. Change URANUS's shared SCSI port allocation class value. 15. Enable Memory Channel for cluster communications on Uranus. 16. Disable Memory Channel for cluster communications on Uranus. Enter choice [1]: 12 Enter a value for URANUS's ALLOCLASS parameter [2]: 1 The configuration procedure has completed successfully If you have changed URANUS's ALLOCLASS value, you must reconfigure the cluster, using the procedure described in the OpenVMS Cluster Systems manual. |
例 8-7 ローカル・コンピュータをブート・サーバとして有効にするための会話型 CLUSTER_CONFIG.COM セッションの例 |
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$ @CLUSTER_CONFIG.COM Cluster Configuration Procedure Use CLUSTER_CONFIG.COM to set up or change an OpenVMS Cluster configuration. To ensure that you have the required privileges, invoke this procedure from the system manager's account. Enter ? for help at any prompt. 1. ADD a node to the cluster. 2. REMOVE a node from the cluster. 3. CHANGE a cluster node's characteristics. 4. CREATE a second system disk for URANUS. 5. MAKE a directory structure for a new root on a system disk. 6. DELETE a root from a system disk. Enter choice [1]: 3 CHANGE Menu 1. Enable URANUS as a disk server. 2. Disable URANUS as a disk server. 3. Enable URANUS as a boot server. 4. Disable URANUS as a boot server. 5. Enable the LAN for cluster communications on URANUS. 6. Disable the LAN for cluster communications on URANUS. 7. Enable a quorum disk on URANUS. 8. Disable a quorum disk on URANUS. 9. Change URANUS's satellite's Ethernet or FDDI hardware address. 10. Enable URANUS as a tape server. 11. Disable URANUS as a tape server. 12. Change URANUS's ALLOCLASS value. 13. Change URANUS's TAPE_ALLOCLASS value. 14. Change URANUS's shared SCSI port allocation class value. 15. Enable Memory Channel for cluster communications on Uranus. 16. Disable Memory Channel for cluster communications on Uranus. Enter choice [1]: 3 Verifying circuits in network database... Updating permanent network database... In order to enable or disable DECnet MOP service in the volatile network database, DECnet traffic must be interrupted temporarily. Do you want to proceed [Y]? [Return] Enter a value for URANUS's ALLOCLASS parameter [1]: [Return] The configuration procedure has completed successfully. URANUS has been enabled as a boot server. Disk serving and Ethernet capabilities are enabled automatically. If URANUS was not previously set up as a disk server, please run AUTOGEN to reboot URANUS: $ @SYS$UPDATE:AUTOGEN GETDATA REBOOT If you have changed URANUS's ALLOCLASS value, you must reconfigure the cluster, using the procedure described in the OpenVMS Cluster Systems manual. |
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