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この章では,セットアップ・モジュールを使用するための一般的な情報, およびいくつかのプリンタで使用可能なセットアップ・モジュールについての情報を提供します。 プリンタ固有のモジュールについての情報は,第19章を参照してください。
第14章で説明されているように, フォームを使用することで暗黙のうちにセットアップ・ モジュールを使用することもできます。
セットアップ・モジュールは,プリント・ジョブの文書の印刷結果を修正したりプリント・ ジョブ内の命令を再定義する命令を含むファイルです。
PRINTコマンドの/SETUP修飾子を指定することで,プリント・ジョブにセットアップ・ モジュールを含めることができます。次の例では,600 dpi の解像度を指定するセットアップ・モジュールを使用しています。
$ PRINT/QUEUE=LPS32$2SIDES/SETUP=RES_600X600 IMAGE.PS
DECprint Supervisor for OpenVMSには各種のセットアップ・ モジュールが組み込まれており,インストレーション時に次の装置制御ライブラリに置かれます。
SYS$LIBRARY:DCPS$DEVCTL.TLB
セットアップ・モジュールの一覧を表示するには,次のコマンドを使用します。
$ LIBRARY/LIST SYS$LIBRARY:DCPS$DEVCTL.TLB
次の例のようなセットアップ・モジュールの一覧が表示されます。
DCW1000_DISPLAY DCW1000_ENHANCED DCW1000_HIGHRES LPS$$APPLE360_INITPSDEVICE LPS$$APPLE360_SETINPUTTRAY RES_1200X1200 RES_1200X600
いくつかのセットアップ・モジュールは特定のプリンタ専用に作成されています。 これらのセットアップ・モジュールは,そのファイル名にプリンタ名が含まれています。 たとえば,セットアップ・モジュールのDL3500_RET_DARK は,DEClaser 3500プリンタ用です。
いくつかのセットアップ・モジュールについての説明は,第15.4節以降の節を参照してください。
ユーザ独自のセットアップ・モジュールは特殊な装置制御ライブラリにまとめて,.TLB ( テキスト・ライブラリ)ファイルという名前でSYS$LIBRARY に置かれなければなりません。次のコマンドは,SYS$LIBRARYにあるすべてのテキスト・ ライブラリの一覧を表示します。どのサブセットがDCPSで使用される特殊な装置制御ライブラリであるかを判定するには, システム管理者に問い合わせるか, システムのDCPSプリント・キューの/LIBRARY修飾子に対応したライブラリおよびライブラリ検索リストと.TLB ファイル名との関係を調べてください。
$ DIRECTORY SYS$LIBRARY:*.TLB
セットアップ・モジュールに含まれている命令を見るには,次の手順に従ってください。
$ LIBRARY/EXTRACT=(DI_ON)/OUT=MYSETUP SYS$LIBRARY:DCPS$DEVCTL.TLB
$ TYPE MYSETUP.TXT
このセットアップ・モジュールDI_ONはDECimage拡張機能を有効とするもので, 次の命令を含んでいます。
%! % ~~~~~~~~~~ DI_on ~~~~~~~~~~ statusdict begin false setDECimage end systemdict /languagelevel known {languagelevel} {1} ifelse 2 ge {currentpagedevice /Install get exec} if statusdict begin true setDECimage end % ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
注意
セットアップ・モジュールを作成するには,次の手順に従ってください。
$ PRINT/QUEUE=PS$A14/SETUP=module-name MYFILE.DAT
次に示すセットアップ・モジュールはDECimageを起動したり,DECimageパラメータを変更するためのものです。 次のように分類されています。
表 15-1に,現在のパラメータ値はそのままの状態で,DECimage をonあるいはoffに切り替えるセットアップ・モジュールを示します。 別のDECimageセットアップ・モジュールを使用している場合は, このモジュールを使用する必要はありません。 DECimageセットアップ・モジュールは,現在のプリント・ジョブに対してDECimage を自動的に起動します。
セットアップ・モジュール | 説明 |
---|---|
DI_ON | DECimageをONに切り替えます |
DI_OFF | DECimageをOFFに切り替えます |
表 15-2に,2つのDECimageパラメータを同時に調整するセットアップ・ モジュールを示します。
セットアップ・モジュール | 説明 |
---|---|
DI_HICONTRAST | Punch0 = 0.2, Punch1 = 0.8 |
DI_LOCONTRAST | Punch0 = -.1, Punch1 = 1.1 |
DI_BRIGHTER | Punch0 = -.2, Punch1 = 0.8 |
DI_DARKER | Punch0 = 0.2, Punch1 = 1.2 |
DI_NORMAL | Punch0 = 0, Punch1 =1 |
表 15-3に示すセットアップ・モジュールのいずれかを指定した場合, 特定のパラメータ以外のすべてのパラメータは, 省略時の設定値あるいは別のセットアップ・モジュールで最後に修正された値のままの状態となります。 このセットアップ・モジュールは順序に影響されません。 したがって,PRINTコマンド行にどの順序で指定してもかまいません。
セットアップ・モジュール | 説明 |
---|---|
DI_PUNCH0_0 | Punch0 = 0 |
DI_PUNCH0_0P1 | Punch0 = 0.1 |
DI_PUNCH0_0P2 | Punch0 = 0.2 |
DI_PUNCH0_M0P1 | Punch0 = -.1 |
DI_PUNCH0_M0P2 | Punch0 = -.2 |
DI_PUNCH1_1 | Punch1 = 1 |
DI_PUNCH1_0P8 | Punch1 = 0.8 |
DI_PUNCH1_0P9 | Punch1 = 0.9 |
DI_PUNCH1_1P1 | Punch1 = 1.1 |
DI_PUNCH1_1P2 | Punch1 = 1.2 |
DI_SHARP_0P5 | Sharpness = 0.5 |
DI_SHARP_1 | Sharpness = 1.0 |
DI_SHARP_1P5 | Sharpness = 1.5 |
DI_SHARP_2 | Sharpness = 2.0 |
DI_SHARP_2P5 | Sharpness = 2.5 |
次の例では,鮮明度を増し,グレイ・レベルにシフトさせています。
$ PRINT/NOTIFY/QUEUE=queue/SETUP=(DI_SHARP_2,DI_DARKER) file
次の解像度についてのセットアップ・モジュールを使用することにより, 複数の解像度を持つプリンタの解像度を一時的に変更することができます。