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15 プリント・ジョブでのセットアップ・モジュールの使用

この章では,セットアップ・モジュールを使用するための一般的な情報, およびいくつかのプリンタで使用可能なセットアップ・モジュールについての情報を提供します。 プリンタ固有のモジュールについての情報は,第19章を参照してください。

第14章で説明されているように, フォームを使用することで暗黙のうちにセットアップ・ モジュールを使用することもできます。

15.1 セットアップ・モジュールの概要

セットアップ・モジュールは,プリント・ジョブの文書の印刷結果を修正したりプリント・ ジョブ内の命令を再定義する命令を含むファイルです。

PRINTコマンドの/SETUP修飾子を指定することで,プリント・ジョブにセットアップ・ モジュールを含めることができます。次の例では,600 dpi の解像度を指定するセットアップ・モジュールを使用しています。

     $ PRINT/QUEUE=LPS32$2SIDES/SETUP=RES_600X600 IMAGE.PS

15.2 セットアップ・モジュールの位置

DECprint Supervisor for OpenVMSには各種のセットアップ・ モジュールが組み込まれており,インストレーション時に次の装置制御ライブラリに置かれます。

SYS$LIBRARY:DCPS$DEVCTL.TLB

セットアップ・モジュールの一覧を表示するには,次のコマンドを使用します。

     $ LIBRARY/LIST SYS$LIBRARY:DCPS$DEVCTL.TLB

次の例のようなセットアップ・モジュールの一覧が表示されます。

     DCW1000_DISPLAY
     DCW1000_ENHANCED
     DCW1000_HIGHRES
     LPS$$APPLE360_INITPSDEVICE
     LPS$$APPLE360_SETINPUTTRAY
     RES_1200X1200
     RES_1200X600

注意
セットアップ・モジュールあるいは装置制御モジュールを変更してはなりません。

いくつかのセットアップ・モジュールは特定のプリンタ専用に作成されています。 これらのセットアップ・モジュールは,そのファイル名にプリンタ名が含まれています。 たとえば,セットアップ・モジュールのDL3500_RET_DARK は,DEClaser 3500プリンタ用です。

いくつかのセットアップ・モジュールについての説明は,第15.4節以降の節を参照してください。

15.2.1 ユーザ独自のセットアップ・モジュールの位置

ユーザ独自のセットアップ・モジュールは特殊な装置制御ライブラリにまとめて,.TLB ( テキスト・ライブラリ)ファイルという名前でSYS$LIBRARY に置かれなければなりません。次のコマンドは,SYS$LIBRARYにあるすべてのテキスト・ ライブラリの一覧を表示します。どのサブセットがDCPSで使用される特殊な装置制御ライブラリであるかを判定するには, システム管理者に問い合わせるか, システムのDCPSプリント・キューの/LIBRARY修飾子に対応したライブラリおよびライブラリ検索リストと.TLB ファイル名との関係を調べてください。

     $ DIRECTORY SYS$LIBRARY:*.TLB

15.2.2 セットアップ・モジュールの内容の表示

セットアップ・モジュールに含まれている命令を見るには,次の手順に従ってください。

  1. 装置制御ライブラリからセットアップ・モジュールを抽出します。 次の例では,DCPS$DEVCTL.TLBからセットアップ・モジュールDI_ON を抽出し,ユーザ・ディレクトリでファイル名をMYSETUP.TXTに変更します。
         $ LIBRARY/EXTRACT=(DI_ON)/OUT=MYSETUP SYS$LIBRARY:DCPS$DEVCTL.TLB
    

  2. TYPEコマンドあるいはエディタを使用して,そのファイルの内容を表示させます。
         $ TYPE MYSETUP.TXT
    

    このセットアップ・モジュールDI_ONはDECimage拡張機能を有効とするもので, 次の命令を含んでいます。

         %!
         % ~~~~~~~~~~ DI_on ~~~~~~~~~~
         statusdict begin false setDECimage end
         systemdict /languagelevel known {languagelevel} {1} ifelse
         2 ge {currentpagedevice /Install get exec} if
         statusdict begin true setDECimage end
         % ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
    

    注意

    いくつかのセットアップ・モジュールは,TYPE コマンドを使用しても表示することのできないエスケープ・ シーケンスあるいはグラフィックスを含んでいる場合があります。


15.3 セットアップ・モジュールの作成

セットアップ・モジュールを作成するには,次の手順に従ってください。

  1. 必要なエスケープ・シーケンスあるいはPostScriptオペレータを含むセットアップ・ モジュールを作成します。

  2. システム管理者にそのセットアップ・モジュールの装置制御ライブラリへの登録を依頼します。

  3. セットアップ・モジュールとファイルを指定して,ファイルを印刷します。 次の例を参照してください。
         $ PRINT/QUEUE=PS$A14/SETUP=module-name MYFILE.DAT
    

15.4 セットアップ・モジュールを使用したDECimage パラメータの変更

次に示すセットアップ・モジュールはDECimageを起動したり,DECimageパラメータを変更するためのものです。 次のように分類されています。

次の例では,鮮明度を増し,グレイ・レベルにシフトさせています。

     $ PRINT/NOTIFY/QUEUE=queue/SETUP=(DI_SHARP_2,DI_DARKER) file

15.5 解像度についてのセットアップ・ モジュール

次の解像度についてのセットアップ・モジュールを使用することにより, 複数の解像度を持つプリンタの解像度を一時的に変更することができます。


注意
すべての解像度がすべてのプリンタでサポートされているわけではありません。


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