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2 DCLディクショナリ - A -


ACCOUNTING

Accountingユーティリティを起動します。 Accountingユーティリティは資源の使用に関するレポートを作成します。 Accountingユーティリティについての詳細は, 『OpenVMSシステム管理ユーティリティ・リファレンス・マニュアル』 あるいはオンライン・ヘルプを参照してください。

フォーマット

     ACCOUNTING  [ファイル指定[,...]] 


ALLOCATE

装置の割り当てを解除するまで,またはそのプロセスを終了するまで, 装置へ排他的にアクセスすることができます。 オプションで,装置に論理名をつけることができます。

読み込み(R),書き込み(W),または制御アクセス権が必要です。

フォーマット

     ALLOCATE  装置名[:][,...] [論理名[:]] 

パラメータ

装置名[:][,...]

物理装置名,または物理装置名に変換される論理名を指定します。 装置名は汎用名でも構いません。 コントローラまたはユニット番号が指定されていない場合, 指定した部分を満たすすべての装置が割り当てられます。 複数の装置を指定した場合は,最初の使用可能な装置が割り当てられます。

論理名[:]

1から255文字までの文字列を指定します。 文字列に空白を含めたい場合は,文字列全体を一重引用符(' ')で囲みます。 最後のコロン(:)は使用されません。 ここで指定した論理名は,プロセス論理名になります。 論理名を明示的に削除するまで, またはこのプロセスを終了するまで,論理名は有効です。

修飾子

/GENERIC
/NOGENERIC (省略時の設定)

最初のパラメータが,装置ではなく装置であることを示します。 装置型の例としてはRX50,RD52,TK50,RC25,RCF25,RL02が挙げられます。 指定した名前と型を持つ,最初のまだ割り当てられていない装置を占有します。

/[NO]GENERIC修飾子は, ALLOCATEコマンドの装置名パラメータの前に指定します。 たとえばDCLプロンプト($)に対して次のコマンドを実行すると, RK07装置を占有できます。

   $ ALLOCATE/GENERIC RK07 DISK

/GENERIC修飾子で指定できる装置型の一部を,次の表に示します。 どの装置が使用できるかは, 現在使用しているOpenVMSのバージョンに対応したSPDをご覧ください。

装置の種類
ディスク装置
EF51 EF52 EF53 EF54 EF58
ESE20 ESE25 ESE52 ESE56 ESE58
EZ31 EZ31L EZ32 EZ32L EZ33
EZ33L EZ34 EZ35 EZ51 EZ52
EZ53 EZ54 EZ56R EZ58 HSZ10
HSZ15 HSZ20 HSZ40 ML11 RA60
RA70 RA71 RA72 RA73 RA80
RA81 RA82 RA90 RA92 RAH72
RB02 RB80 RC25 RCF25 RD26
RD31 RD32 RD33 RD51 RD52
RD53 RD54 RF30 RF31 RF31F
RF32 RF35 RF36 RF37 RF70
RF71 RF72 RF73 RF74 RF75
RFF31 RFH31 RFH32 RFH35 RFH72
RFH73 RK06 RK07 RL01 RL02
RM03 RM05 RM80 RP04 RP05
RP06 RP07 RP07HT RX01 RX02
RX04 RX18 RX23 RX23S RX26
RX33 RX33S RX35 RX50 RZ01
RZ13 RZ14 RZ15 RZ16 RZ17
RZ18 RZ22 RZ23 RZ23L RZ24
RZ24L RZ25 RZ25L RZ26 RZ26B
RZ26L RZ26M RZ27 RZ27B RZ27L
RZ28 RZ28B RZ28L RZ29 RZ29B
RZ31 RZ34L RZ35 RZ35L RZ36
RZ36L RZ37 RZ38 RZ55 RZ55L
RZ56 RZ56L RZ57 RZ57I RZ57L
RZ58 RZ59 RZ72 RZ73 RZ73B
RZ74 RZ74B RZ75 RZ75B RZF01
コンパクト・ディスク装置
RRD40 RRD40S RRD42 RRD43 RRD44
RRD50 RV20 RV60 RV80 RW504
RW510 RW514 RW516 RWZ01 RWZ21
RWZ31 RWZ51 RWZ52 RWZ53 RWZ54
テープ装置
TA78 TA79 TA81 TA85 TA86
TA87 TA90 TA90E TA91 TAD85
TAPE9 TD34 TD44 TE16 TF30
TF70 TF85 TF86 TK50 TK50S
TK60 TK70 TK70L TKZ09 TKZ60
TL810 TL820 TLZ04 TLZ06 TLZ07
TLZ6 TLZ7 TM32 TS11 TSZ05
TSZ07 TSZ08 TU45 TU56 TU58
TU77 TU78 TU80 TU81 TZ30
TZ30S TZ85 TZ857 TZ86 TZ865
TZ867 TZ87 TZ875 TZ877 TZ88
TZ885 TZ887 TZ89 TZ895 TZ897
TZK10 TZK11 TZX0    

/LOG (省略時の設定)
/NOLOG

装置の名前が割り当てられたことを示すメッセージを表示します。 他の装置に割り当てられている論理名を別の装置に割り当てようとすると, 論理名が指す装置が変更されることを示すメッセージが表示されます。

  1. $ ALLOCATE  DMB2:
    %DCL-I-ALLOC, _DMB2: allocated
    
    この例でALLOCATEコマンドは,コントローラBユニット2である, RK06/RK07ディスク・ドライブの占有を要求しています。 システムの応答は,装置の占有が成功したことを示しています。

  2. $ ALLOCATE  MT,MF:   TAPE:
    %DCL-I-ALLOC, _MTB2: allocated
    .
    .
    .
    $ SHOW LOGICAL TAPE:
    TAPE: = _MTB2:    (process)
    $ DEALLOCATE TAPE:
    $ DEASSIGN TAPE:
    
    この例のALLOCATEコマンドは, MTまたはMFで始まる名前のテープ装置の占有と, それに論理名TAPEを割り当てるよう要求しています。 ALLOCATEコマンドはMTで名前が始まる使用可能なテープ装置を探し, 占有した装置名とともに応答します。MTで名前が始まるテープ装置がない場合, ALLOCATEコマンドはMFで名前が始まるテープ装置を探します。 これ以降,ユーザのプログラムまたはコマンド文字列中の装置TAPEへの参照は, 装置名MTB2に変換されます。

    このテープ装置が必要なくなったら,DEALLOCATEコマンドを使用して割り当てを解除し, DEASSIGNコマンドを使用して論理名を削除します。 ALLOCATEコマンドではコロンをつけて論理名TAPEを指定しましたが, 論理名テーブルのエントリにはコロンは含まれていません。

  3. $ ALLOCATE/GENERIC RL02 WORK
    %DCL-I-ALLOC, _DLA1: allocated
    %DCL-I-SUPERSEDE, previous value of WORK has been superseded
    
    この例のALLOCATEコマンドは,すべてのRL02ディスク装置の占有と, それに論理名WORKを割り当てるよう要求しています。終了メッセージは, 占有した装置を表示し,論理名WORKの割り当てが変更されたことを示します。

  4. $ ALLOCATE $TAPE1
    %DCL-I-ALLOC, _MUA0: allocated
    
    この例のALLOCATEコマンドは, 論理名$TAPE1に関連付けられているテープ装置MUA0を占有します。

  5. $ ALLOCATE /GENERIC RX50 ACCOUNTS
    
    この例のALLOCATEコマンドは, 最初の使用可能なフロッピィー・ディスク・ドライブを占有し, それにプロセス論理名ACCOUNTSを割り当てます。


ANALYZE/AUDIT

Audit Analysisユーティリティを起動します。 このユーティリティは,機密保護監査ログ・ファイル, または機密保護アーカイブ・ファイルから,情報を選択的に抽出し表示します。

Audit Analysisユーティリティについての詳細は, 『OpenVMSシステム管理ユーティリティ・リファレンス・マニュアル』 あるいはオンライン・ヘルプを参照してください。

フォーマット

     ANALYZE/AUDIT  [ファイル指定] 


ANALYZE/CRASH_DUMP

システム・ダンプ・アナライザ(SDA)・ユーティリティを起動します。 このユーティリティは,システム・ダンプ・ファイルを分析します。 /CRASH_DUMP修飾子は必須です。

Alphaシステムにおけるシステム・ダンプ・アナライザ・ユーティリティについての詳細は, 『OpenVMS Alpha System Dump Analyzer Utility Manual』あるいはオンライン・ヘルプを参照してください。 VAXシステムにおけるシステム・ダンプ・アナライザ・ユーティリティについての詳細は, 『OpenVMS VAX System Dump Analyzer Utility Manual』あるいはオンライン・ヘルプを参照してください。

フォーマット

     ANALYZE/CRASH_DUMP  ファイル指定 


ANALYZE/DISK_STRUCTURE

Analyze/Disk_Structureユーティリティを起動します。 このユーティリティは,次の操作を行います。

/DISK_STRUCTURE修飾子は必須です。

Analyze/Disk_Structureユーティリティについての詳細は, 『OpenVMSシステム管理ユーティリティ・リファレンス・マニュアル』 あるいはオンライン・ヘルプを参照してください。

フォーマット

     ANALYZE/DISK_STRUCTURE  装置名[:] 


ANALYZE/ERROR_LOG

エラー・ログ・レポート・フォーマッタを起動します。 エラー・ログ・レポート・フォーマッタは, エラー・ログ・ファイルの内容を選択的に報告します。/ERROR_LOG修飾子は必須です。

エラー・ログ・ユーティリティについての詳細は, 『OpenVMSシステム管理ユーティリティ・リファレンス・マニュアル』 あるいはオンライン・ヘルプを参照してください。

フォーマット

     ANALYZE/ERROR_LOG  [ファイル指定[,...]] 


ANALYZE/IMAGE

Alpha,VAX,および変換されたVAXイメージの実行可能イメージ・ファイル, または共有可能イメージ・ファイルの内容を分析します。 また,イメージ・ファイル中のエラーをチェックします。/IMAGE修飾子は必須です。 イメージ・ファイルに関する一般的な情報については, 『OpenVMS Linker Utility Manual』のリンカの説明を参照してください。 オブジェクト・ファイルの内容を分析する場合は, ANALYZE/OBJECTコマンドを使用します。


注意
OpenVMS VAX V6.1および6.2では,ANALYZE/IMAGEコマンドを使用して OpenVMS Alphaのイメージを分析することはできません。

フォーマット

     ANALYZE/IMAGE  ファイル指定[,...] 

パラメータ

ファイル指定[,...]

分析したいイメージ・ファイル名を1つまたは複数指定します。 少なくとも1つはファイル名を指定しなければなりません。 複数のファイル名を指定する場合は, ファイル名をコンマ(,)またはプラス記号(+)で区切ります。 省略時のファイル・タイプは.EXEです。

アスタリスク(*)およびパーセント記号(%)ワイルドカード文字を, ファイル指定で使用することはできません。

説明

ANALYZE/IMAGEコマンドは, 実行可能イメージ・ファイルまたは共有可能イメージ・ファイルの構成要素の説明を提供します。 また,イメージ・ファイルの主な部分の構造が正しいかどうか確認します。 ただし,ANALYZE/IMAGEコマンドでエラーが検出されなくても, プログラムの実行時にエラーが発生する可能性はあります。

複数のエラーが検出された場合は,最も重大なレベルの最初のエラーが返されます。 たとえば警告(A)と2つのエラー(BおよびC)が検出された場合は, イメージ終了状態として最初のエラー(B)が返されます。 イメージ終了状態は,イメージ終了時にDCLシンボル$STATUSに置かれます。

拡張イメージ・ヘッダ(EIHD)を調べることによりANALYZE/IMAGEコマンドは, Alphaシステムのイメージ・ファイルと VAXシステムのイメージ・ファイルを区別することができます。

ANALYZE/IMAGEコマンドを実行すると,次に示す情報が分かります。

ANALYZE/IMAGEコマンドには,コマンド修飾子と位置修飾子があります。 省略時の設定では,位置修飾子(たとえば/GSTや/HEADER)を指定しないと, イメージ全体が分析されます。位置修飾子を指定すると, (いつも有効な) /HEADER修飾子を除いた他のすべての位置修飾子, およびユーザが明示的に要求したすべての修飾子を,分析から除外します。

修飾子

/FIXUP_SECTION

位置修飾子

イメージのフィックスアップ・セクション中のすべての情報を分析することを指定します。

ANALYZE/IMAGEコマンドの後に/FIXUP_SECTION修飾子を指定すると, パラメータ・リスト中の各イメージ・ファイルのフィックスアップ・セクションが分析されます。

ファイル指定の後に/FIX_SECTION修飾子を指定すると, そのイメージ・ファイルのフィックス・セクションのみが分析されます。

/GST

位置修飾子

すべてのグローバル・テブル・レコードを分析することを指定します。 この修飾子は,共有可能イメージに対してのみ有効です。

ANALYZE/IMAGEコマンドの後に/GST修飾子を指定すると, パラメータ・リスト中の各イメージ・ファイルのグローバル・シンボル・テーブルが分析されます。

ファイル指定の後に/GST修飾子を指定すると, そのファイルのグローバル・シンボル・テーブルのみが分析されます。

/HEADER

位置修飾子

すべてのヘッダ・アイテムおよびセクション記述子を分析することを指定します。

/INTERACTIVE
/NOINTERACTIVE (省略時の設定)

分析を会話型で行うかどうかを指定します。 会話型モードでは,各アイテムを分析するたびに画面に結果が表示され, 継続するかどうか質問が表示されます。

/OUTPUT=ファイル指定

イメージを分析した結果を格納する出力ファイルを指定します。 アスタリスク(*)やパーセント記号(%)ワイルドカード文字を, ファイル指定に使用することはできません。 ファイル・タイプを指定しファイル名を省略した場合は, 省略時の設定によりファイル名はANALYZEになります。 省略時のファイル・タイプは.ANLです。 この修飾子を省略した場合は,分析結果は現在のSYS$OUTPUT装置に出力されます。

/PATCH_TEXT

位置修飾子

すべてのパッチ・テキスト・レコードを分析することを指定します。 ANALYZE/IMAGEコマンドの後に/PATCH_TEXT修飾子を指定すると, パラメータ・リスト中の各イメージ・ファイルのパッチ・テキスト・レコードが分析されます。

ファイル指定の後に/PATCH_TEXT修飾子を指定すると, そのファイルのパッチ・テキスト・レコードだけが分析されます。

  1. $ ANALYZE/IMAGE  LINEDT
    
    この例のANALYZE/IMAGEコマンドは説明を作成し, イメージLINEDT.EXEのエラー分析を行います。 出力は,現在のSYS$OUTPUT装置に送られます。 省略時の設定では,イメージ全体が分析されます。

  2. $ ANALYZE/IMAGE/OUTPUT=LIALPHEX/FIXUP_SECTION/PATCH_TEXT  LINEDT, ALPRIN
    
    この例のANALYZE/IMAGEコマンドは説明を作成し,また, ファイルLIALPHEX.ANL内の LINEDT.EXE と ALPRIN.EXE のフィックスアップ・セクションおよびパッチ・レコード・テキストのエラー分析を作成します。 出力は,LIALPHEX.ANLファイルに送付されます。


ANALYZE/MEDIA

Bad Block Locatorユーティリティを起動します。 このユーティリティはブロックでアドレス指定できる装置を分析し, データを格納できないブロック位置を記録します。

Bad Block Locatorユーティリティについての詳細は, 『OpenVMS Bad Block Locator Utility Manual』あるいはオンライン・ヘルプを参照してください。

フォーマット

     ANALYZE/MEDIA  装置 


ANALYZE/OBJECT

オブジェクト・ファイルの内容を分析し,エラーをチェックします。 イメージ・ファイルの内容を分析する場合は,ANALYZE/IMAGEコマンドを使用してください。

フォーマット

     ANALYZE/OBJECT  ファイル指定[,...] 

パラメータ

ファイル指定[,...]

分析したいオブジェクト・ファイル, またはオブジェクト・モジュール・ライブラリ(省略時のファイル・タイプは.OBJ) を指定します。複数のファイル名を指定する場合は, ファイル名をコンマ(,)またはプラス記号(+)で区切ります。 アスタリスク(*)およびパーセント記号(%)ワイルドカード文字を, ファイル指定で使用することはできません。

説明

ANALYZE/OBJECTコマンドは,1つまたは複数のファイルに含まれている, 1つまたは複数のオブジェクト・モジュールの内容を記述します。 また,部分的なエラー分析を行うこともできます。 オブジェクト・モジュールのすべてのレコードが,その内容,形式,指定順序において, AlphaまたはVAXのオブジェクト言語に準拠しているかどうか分析します。

拡張オブジェクト・モジュール・ヘッダ(EOMH)の形式を調べることにより ANALYZE/OBJECTコマンドは,Alphaシステムのイメージ・ファイルと VAXシステムのイメージ・ファイルを自動的に区別します。

ANALYZE/OBJECTコマンドは,コンパイラ,デバッガ, または(オペレーティング・システムのオブジェクト・モジュールを含め) 他のソフトウェアのプログラマ向けです。ANALYZE/OBJECTコマンドは, オブジェクト・モジュールにより生成されたオブジェクト言語レコードが, Linkerユーティリティからアクセスできるかチェックし, ファイル中のエラーを検出します。また, オブジェクト・ファイルまたはオブジェクト・モジュール・ライブラリ中のレコードの説明を提供します。 リンカ,およびAlphaとVAXのオブジェクト言語についての詳細は, 『OpenVMS Linker Utility Manual』を参照してください。

ANALYZE/OBJECTコマンドは,最初のレコードから最後のレコードまで, 順番にオブジェクト・モジュールを分析します。各レコードのフィールドは, 最初のフィールドから最後のフィールドまで,順番に分析されます。 オブジェクト・モジュールの分析が終わったら,各種レコードの内容と形式と, OpenVMS AlphaまたはOpenVMS VAXオブジェクト言語で記述される各種レコードの必須な内容と形式を比較します。 分析出力に診断メッセージが含まれている場合は, こうして比較することが特に重要です。

オブジェクト・モジュールのリンクは, オブジェクト・モジュールの分析とは異なります。 分析する時にはオブジェクト言語コマンドは実行されませんが, リンクする時には実行されます。その結果,分析した時にエラーがなくても, リンクした時にエラーが発生する可能性はあります。 分析する時には,次の項目をチェックしません。

そのため,分析時にはエラーがなかったオブジェクト・モジュールも, リンク時にチェックする必要があります。

エラーが検出された場合は,最も重大なレベルの最初のエラーが返されます。 たとえば警告(A)と2つのエラー(BおよびC)が検出された場合は, イメージ終了状態として最初のエラー(B)が返されます。 イメージ終了状態は,イメージ終了時にDCLシンボル$STATUSに置かれます。

ANALYZE/OBJECTコマンドは,位置修飾子を使用します。 位置修飾子とは,コマンド行で指定される位置により機能が異なる修飾子です。 コマンド行ですべての入力ファイルより前に位置修飾子を指定すると, その修飾子はすべての入力ファイルに影響を与えます。 たとえば次のコマンドは,ファイル A,B,および C のグローバル・シンボル・ディレクトリ・レコードを分析するように指定しています。

     $ ANALYZE/OBJECT/GSD A,B,C

反対に, パラメータ・リスト中の1つのファイルに対して位置修飾子が指定された場合は, その修飾子はそのファイルにのみ影響を与えます。たとえば次のコマンドは, ファイルB (だけ)のグローバル・シンボル・ディレクトリ・レコードを分析するよう指定しています。

     $ ANALYZE/OBJECT A,B/GSD,C

一般に,オブジェクト・モジュールのすべてのレコードが分析されます。 ただし,/DBG,/EOM,/GSD,/LNK,/MHD,/TBT,または /TIR修飾子が指定された場合は, 修飾子により識別されるレコード・タイプのみが分析されます。 その他のレコード・タイプはすべて無視されます。

省略時の設定では(適切な修飾子を使用して明示的に分析に制限を指定しない限り), すべてのレコード・タイプが分析されます。


注意
どのような修飾子を指定しても, モジュールの終端(EOM)レコードとモジュール・ヘッダ(MHD)・レコードは分析されます。

修飾子

/DBG

位置修飾子

すべてのデバッガ情報レコードを分析することを指定します。 パラメータ・リスト中のすべてのファイルのデバッガ情報を分析したい場合は, /OBJECT修飾子の直後に/DBG修飾子を指定します。 選択的にデバッガ情報を分析したい場合は, デバッガ情報を分析したいファイルを指定した直後に/DBG修飾子を指定します。

/EOM

位置修飾子

MHDレコード,EOMレコード, およびコマンドで明示的に指定したレコードだけを分析することを指定します。 パラメータ・リスト中のすべてのファイルにこれを適用させたい場合は, /OBJECT修飾子の直後に/EOM修飾子を指定します。

/EOM修飾子を選択的に指定したい場合は, 適用させたいファイルを指定した直後に/EOM修飾子を指定します。


注意
モジュールの終端レコードは,EOMまたはEOMWレコードになることができます。 詳細は『OpenVMS Linker Utility Manual』を参照してください。


/GSD

位置修飾子

すべてのグローバル・シンボル・ディレクトリ(GSD)・レコードを分析することを指定します。

パラメータ・リスト中の各ファイルのGSDレコードを分析したい場合は, /OBJECT修飾子の直後に/GSD修飾子を指定します。

選択的にGSDレコードを分析したい場合は, GSDレコードを分析したいファイルを指定した直後に/GSD修飾子を指定します。

/INCLUDE[=(モジュール[,...])]

指定したファイルがオブジェクト・モジュール・ライブラリの場合は, この修飾子を使用して, 分析のためライブラリ内の選択したオブジェクト・モジュールをリストします。 リストを省略したりアスタリスク(*)を指定したりすると, すべてのモジュールが分析されます。 モジュールを1つだけ指定する場合は,括弧を省略できます。

/INTERACTIVE
/NOINTERACTIVE (省略時の設定)

分析を会話型で行うかどうかを指定します。 会話型モードでは,各アイテムを分析するたびに画面に結果が表示され, 継続するかどうか質問が表示されます。

/LNK

位置修飾子

すべてのリンク・オプション指定(LNK)レコードを分析することを指定します。

パラメータ・リスト中の各ファイルのLNKレコードを分析したい場合は, /OBJECT修飾子の直後に/LNK修飾子を指定します。

選択的にLNKレコードを分析したい場合は, LNKレコードを分析したいファイルを指定した直後に/LNK修飾子を指定します。

/MHD

位置修飾子

MHDレコード,EOMレコード, およびコマンドで明示的に指定したレコードだけを分析することを指定します。 パラメータ・リスト中のすべてのファイルにこれを適用させたい場合は, /OBJECT修飾子の直後に/MHD修飾子を指定します。

/MHD修飾子を選択的に指定したい場合は, 適用させたいファイルを指定した直後に/MHD修飾子を指定します。

/OUTPUT[=ファイル指定]

オブジェクトの分析を格納する出力ファイルを指定します。 省略時の設定ではSYS$OUTPUT装置に出力されます。 ファイル・タイプを指定しファイル名を省略した場合は, 省略時の設定によりファイル名はANALYZEになります。 省略時のファイル・タイプは.ANLです。

アスタリスク(*)やパーセント記号(%)ワイルドカード文字を, ファイル指定に使用することはできません。

/TBT

位置修飾子

すべてのモジュール・トレースバック(TBT)・レコードを分析することを指定します。

パラメータ・リスト中の各ファイルのTBTレコードを分析したい場合は, /OBJECT修飾子の直後に/TBT修飾子を指定します。

選択的にTBTレコードを分析したい場合は, TBTレコードを分析したいファイルを指定した直後に/TBT修飾子を指定します。

/TIR

位置修飾子

すべてのテキスト情報および再配置(TIR)レコードを分析することを指定します。

パラメータ・リスト中の各ファイルのTIRレコードを分析したい場合は, /OBJECT修飾子の直後に/TIR修飾子を指定します。

選択的にTIRレコードを分析したい場合は, TIRレコードを分析したいファイルを指定した直後に/TIR修飾子を指定します。

  1. $ ANALYZE/OBJECT/INTERACTIVE  LINEDT
    
    この例でANALYZE/OBJECTコマンドは説明を作成し, オブジェクト・ファイルLINEDT.OBJを部分的にエラー分析します。 省略時の設定では,レコードのすべてのタイプが分析されます。 /INTERACTIVE修飾子が指定されているので,出力はターミナルに送られます。 各アイテムを分析するたびに結果は画面に表示され, 継続するかどうか質問が表示されます。

  2. $ ANALYZE/OBJECT/OUTPUT=LIOBJ/DBG  LINEDT
    
    この例でANALYZE/OBJECTコマンドは, ファイルLINEDT.OBJのデバッガ情報レコードだけを分析します。 出力は,ファイルLIOBJ.ANLに書き込まれます。


ANALYZE/PROCESS_DUMP

OpenVMS Debuggerを起動して, イメージの実行に失敗した時に作成されたプロセス・ダンプ・ファイルを分析します。 ダンプ・ファイルを作成する場合は, RUNまたはSET PROCESSコマンドに/DUMP修飾子を指定します。

ANALYZE/PROCESS_DUMPコマンドを実行すると, AlphaまたはVAXのいずれかのイメージのプロセス・ダンプ・ファイルを表示できます。 (DEBUGコマンドに関する情報を含め)デバッガについての詳細は, 『OpenVMSデバッガ説明書』を参照してください。

ダンプ・ファイルに対して読み込み(R)アクセス権が必要です。

フォーマット

     ANALYZE/PROCESS_DUMP  ダンプ・ファイル 

パラメータ

ダンプ・ファイル

デバッガで分析するダンプ・ファイルを指定します。

説明

ANALYZE/PROCESS_DUMPコマンドは, 実行時に失敗したイメージのダンプ・ファイルを調べます。 OpenVMS Debuggerが自動的に起動されます。 プロセスのダンプ・ファイルを作成するためには, イメージを起動する時にRUNコマンドに/DUMP修飾子を指定するか, またはイメージを起動する前にSET PROCESS/DUMPコマンドを指定する必要があります。

注意
ダンプを作成したシステムで,プロセス・ダンプを分析してください。 異なるシステムにダンプ・ファイルを移動させると, 正しく分析できない可能性があります。

ダンプ・イメージをロードできても,構成が異なるために, ANALYZE/PROCESS_DUMPコマンドの実行に失敗することがあります。たとえば, オペレーティング・システムのバージョンが異なっていても分析はされますが, その結果は保証されません。


この他に,P1空間内の制御領域の構成,ダンプ時に実行中のプロセス,および ANALYZE/PROCESS_DUMPコマンドを実行するプロセスに関しての制限事項があります。 各プロセスのためのユーザ・スタックの基底位置は, 割り当てられた空間のサイズにより異なり, プロセスに互換性があるかどうかを決めます。 ダンプを分析するために割り当てられた空間のサイズは, ダンプを作成したプロセスに割り当てられた空間のサイズより小さくなければなりません。 オペレーティング・システムのバージョンは同じでも, 異なるシステムでダンプを分析する場合は, 割り当てられた空間のサイズに影響を与える 1つまたは複数のシステム・パラメータを変更して, 割り当てられた空間のサイズを小さくすることができます。

システム・パラメータIMGIOCNTは,動的に変更することができます。 その他のシステム・パラメータを適用させるためには,再ブートする必要があります。

Alphaシステムでは, OpenVMS Debuggerでダンプしたイメージを分析できないことがあります。 たとえばダンプしたイメージのPCが無効なアドレスに設定された場合, またはダンプしたイメージのスタックが不良プロセス記述子により破損した場合は, Delta Debugger (DELTA)を使用してダンプを分析しなければなりません。 デバッガとしてDELTAを使用するには,Installユーティリティを起動してイメージ SYS$LIBRARY:DELTAをインストールする必要があります。 Installユーティリティについての詳細は, 『OpenVMSシステム管理ユーティリティ・リファレンス・マニュアル』 を参照してください。

修飾子

/FULL

失敗したプロセスについてすべての既知の情報を表示します。

/IMAGE=イメージ名
/NOIMAGE

ダンプを分析するときに使用する, プロセス・コンテキストを設定するために使用するイメージをアクティブにします。 /NOIMAGE修飾子を使用すると,DELTAデバッガを使用して分析を行います。

VAXシステムでは,省略時の設定により, ダンプ時に実行中だったイメージと同一名のイメージのシンボルが使用されます。

Alphaシステムでは,イメージ・ファイルが提供するのはシンボルだけではありません。 そのためユーザは, ダンプ・ファイルを作成するイメージを指定しなければなりません。 次のいずれかの方法で行います。

/INTERACTIVE
/NOINTERACTIVE (省略時の設定)

ターミナルの画面いっぱいに表示されたら, 情報の表示を一時停止することを指定します。 次の情報を表示したい場合は,RETURNキーを押します。 省略時の設定では,情報は一時停止せずに表示されます。

/MISCELLANEOUS

ダンプ時のプロセス情報とレジスタを表示します。 表示されるプロセス情報についての詳細は, システム・サービス$GETJPIを参照してください。

/RELOCATION

ダンプ中に格納されているデータ構造が P0空間にマップされときのアドレスを表示します(このようなデータ構造の例としては, スタックがあります)。デバッガがP1空間のこれらのデータ構造を使用できるように, ダンプ中のデータ構造はP0空間にマップされなければなりません。

  1. $ ANALYZE/PROCESS/FULL ZIPLIST
    
     R0 = 00018292  R1 = 8013DE20  R2 = 7FFE6A40   R3 = 7FFE6A98
     R4 = 8013DE20  R5 = 00000000  R6 = 7FFE7B9A   R7 = 0000F000
     R8 = 00000000  R9 = 00000000  R10 = 00000000  R11 = 00000000
     SP = 7FFAEF44  AP = 7FFAEF48  FP  = 7FFAEF84
     FREE_P0_VA  00001600    FREE_P1_VA  7FFAC600
     Active ASTs  00         Enabled ASTs 0F
     Current Privileges  FFFFFF80  1010C100
     Event Flags  00000000  E0000000
     Buffered I/O count/limit 6/6
     Direct I/O count/limit   6/6
     File count/limit         27/30
     Process count/limit      0/0
     Timer queue count/limit  10/10
     AST count/limit          6/6
     Enqueue count/limit      30/30
     Buffered I/O total 7      Direct I/O total 18
     
     Link Date  27-DEC-1998 15:02:00.48   Patch Date  17-NOV-1998 00:01:53.71
     ECO Level  0030008C  00540040  00000000  34303230
     Kernel stack 00000000 pages at 00000000 moved to 00000000
     Exec stack 00000000 pages at 00000000 moved to 00000000
     Vector page 00000001 page at 7FFEFE00 moved to 00001600
     PIO (RMS) area 00000005 pages at 7FFE1200 moved to 00001800
     Image activator context 00000001 page at 7FFE3400 moved to 00002200
     User writable context 0000000A pages at 7FFE1C00 moved to 00002400
    Creating a subprocess
             VAX DEBUG Version 5.4
    DBG>
    
    この例は,VAXシステムで ANALYZE/PROCESSコマンドに/FILL修飾子を指定した場合の出力を示しています。 指定したファイルZIPLISTには, 回復不可能なエラーが検出されたプロセスのダンプが含まれています。 DBG>プロンプトは,デバッガがコマンドを受け入れる用意ができていることを示します。

  2. $ ANALYZE/PROCESS/FULL ARITH.DMP
    
     R0  = 000000000000000F R1  = 0000000000000001  R2  = 0000000000010000
     R3  = 000000007FF41E14 R4  = 000000007FFBF80C  R5  = 000000007FFBF91C
     R6  = 000000007FFA0D34 R7  = 000000007FFA0D34  R8  = 000000007FFA05F8
     R9  = 000000007FFA0800 R10 = 000000007FFA1380  R11 = 000000007FFBE3E0
     R12 = 0000000000000004 R13 = FFFFFFFF84EF3730  R14 = 0000000000000000
     R15 = 0000000000000000 R16 = 00000000002D4EC8  R17 = 0000000100000000
     R18 = 00000000002D4EAE R19 = 0000000000000000  R20 = 0000000000000000
     R21 = 0000000000000000 R22 = 002D559100000000  R23 = 00000000002D5591
     R24 = 002D559100000000 R25 = 0000000000000003  R26 = 0000000000020040
     R27 = 0000000000032AA0 R28 = 0000000000052DA0  AP  = 000000007FE6F6F0
     FP  = 000000007FE6FA20 SP  = 000000007FE6FA20  PC  = 0000000000020048
    
     FREE_P0_VA  002F6000           FREE_P1_VA  7FE68000
     Active ASTs  00                Enabled ASTs 0F
     Current Privileges  00000000  00108000
     Event Flags  00000000  E0000000
     Buffered I/O count/limit 100/100
     Direct I/O count/limit   100/100
     File count/limit         98/100
     Process count/limit      0/0
     Timer queue count/limit  10/10
     AST count/limit          98/100
     Enqueue count/limit      600/600
     Buffered I/O total 118         Direct I/O total 37
    
     Link Date   14-DEC-1998 13:06:06.72
    
     Kernel stack 00000000 pagelets at 00000000 moved to 00000000
     Exec stack 00000000 pagelets at 00000000 moved to 00000000
     Vector page 00000002 pagelet at 7FFF0000 moved to 002F6000
     PIO (RMS) area 00000000 pagelets at 00000000 moved to 00000000
     Image activator context 00000001 pagelet at 7FFD0E00 moved to 002F8000
     User writeable context 00000008 pagelets at 7FFC0000 moved to 002FA000
     
    Condition signalled to take dump:
    %SYSTEM-F-HPARITH, high performance arithmetic trap, Imask=00000000,
    -Fmask=00000001, summary=04, PC=00020048, PS=0000001B
    -SYSTEM-F-FLTDIV, arithmetic trap, floating/decimal divide by zero
    -at PC=00020048, PS=0000001B
    
             OpenVMS Alpha DEBUG Version T1.0-FT4
    %DEBUG-I-NOLOCALS, image does not contain local symbols
    %DEBUG-I-NOGLOBALS, some or all global symbols not accessible
    %DEBUG-I-NOUNIVERSALS, shareable image contains no universal symbols
    %DEBUG-I-INITIAL, language is UNKNOWN, module set to SHARE$ARITH
    DBG>
    

    この例は,Alphaシステムで ANALYZE/PROCESSコマンドに/FULL修飾子を指定した場合の出力を示しています。

  3. $ INSTALL
    INSTALL> ADD SYS$LIBRARY:DELTA
    INSTALL> EXIT
    $ DEFINE LIB$DEBUG DELTA
    $ ANALYZE/PROCESS/FULL PCFS_SERVER.DMP
    
     R0  = 004558452E524556 R1  = 00000000004F1080  R2  = 000000000000048C
     R3  = 0000000000000000 R4  = 0000000000000000  R5  = 0000000000000001
     R6  = 0000000000F380C0 R7  = 00000000000000E9  R8  = 00000000002D3F70
     R9  = 0000000000342FB8 R10 = 00000000002CE330  R11 = 0000000000000047
     R12 = 00000000005107C0 R13 = 0000000000F38140  R14 = 0000000000D5D5C8
     R15 = 00000000000000F0 R16 = 000000000003793C  R17 = 00000000004F108C
     R18 = 0000000000000000 R19 = 00000000004F1C00  R20 = 00000000004F1C00
     R21 = FFFFFFFF8052C4B6 R22 = 0000000000000001  R23 = FFFFFFFF80042E90
     R24 = 0000000000000001 R25 = 0000000000000000  R26 = 0000000000002000
     R27 = 00000000000184A0 R28 = 0000000000000001  AP  = 0000000000F37E10
     FP  = 0000000000DE0ED8 SP  = 0000000000F38110  PC  = 0000000000002000
    
     FREE_P0_VA  00F50000           FREE_P1_VA  7FE6A000
     Active ASTs  00                Enabled ASTs 0F
     Current Privileges  FFFFFFFF  FFF7FFFF
     Event Flags  80000000  E0000000
     Buffered I/O count/limit 32758/32767
     Direct I/O count/limit   32767/32767
     File count/limit         32720/32767
     Process count/limit      0/0
     Timer queue count/limit  32763/32767
     AST count/limit          32754/32767
     Enqueue count/limit      32760/32767
     Buffered I/O total 17353137            Direct I/O total 333631
    
     Link Date   8-SEP-1998 16:42:37.94
     
     Kernel stack 00000020 pagelets at 7FF92000 moved to 00F50000
     Exec stack 00000020 pagelets at 7FF96000 moved to 00F54000
     Vector page 00000002 pagelet at 7FFF0000 moved to 00F58000
     PIO (RMS) area 00000007 pagelets at 7FFD0000 moved to 00F5A000
     Image activator context 00000001 pagelet at 7FFD0E00 moved to 00F5C000
     User writeable context 00000008 pagelets at 7FFC0000 moved to 00F5E000
    
    Condition signalled to take dump:
    %SYSTEM-F-ACCVIO, access violation, reason mask=00, virtual
    address=00002000, PC=00002000, PS=0000001B
    
    AlphaVMS DELTA Version 1.5
    
    Exception - Signal reason = 0000000C
    
    00002000!
    
    この例では,Installユーティリティを起動してAlphaシステムにイメージ SYS$LIBRARY:DELTAをインストールしています。次に, Delta Debugger (DELTA)を使用するため,論理名LIB$DEBUGにDELTAを定義しています。 ANALYZE/PROCESS_DUMPコマンドは例外情報を表示し,その後プロンプトを表示します。 ダンプにより提供されたスタックまたは他の情報を分析することができます。


ANALYZE/RMS_FILE

Analyze/RMS_Fileユーティリティを起動します。このユーティリティを使用すると, OpenVMS RMSファイルの内部構造を検査し分析することができます。

Analyze/RMS_Fileユーティリティについての詳細は, 『OpenVMS Record Management Utilities Reference Manual』あるいはオンライン・ヘルプを参照してください。

フォーマット

     ANALYZE/RMS_FILE  ファイル指定[,...] 


ANALYZE/SYSTEM

システム・ダンプ・アナライザ・ユーティリティを起動します。 このユーティリティは,実行中のシステムを分析します。/SYSTEM修飾子は必須です。

Alphaシステムにおけるシステム・ダンプ・アナライザ・ユーティリティについての詳細は, 『OpenVMS Alpha System Dump Analyzer Utility Manual』あるいはオンライン・ヘルプを参照してください。 VAXシステムにおけるシステム・ダンプ・アナライザ・ユーティリティについての詳細は, 『OpenVMS VAX System Dump Analyzer Utility Manual』あるいはオンライン・ヘルプを参照してください。

フォーマット

     ANALYZE/SYSTEM 


APPEND

指定された出力ファイルに,1つまたは複数の指定された入力ファイルの内容を追加します。

フォーマット

     APPEND  入力ファイル[,...] 出力ファイル 

パラメータ

入力ファイル[,...]

追加する1つ,または複数の入力ファイルの名前を指定します。 入力ファイルは,すべて指定された順に,出力ファイルの最後に追加されます。 複数の入力ファイルを指定する場合には, コンマ(,)またはプラス記号(+)で区切ります(コンマとプラス記号は, 同じ意味に解釈されます)。

入力ファイルには,ワイルドカード文字(*と%)を使用することができます。

出力ファイル

入力ファイルが追加されるファイルの名前を指定します。

少なくとも1つの出力ファイルを指定しなければなりません。 装置やディレクトリを指定しなかった場合には,APPENDコマンドは, 現在の省略時の装置およびディレクトリを使用します。 省略したファイル指定要素に対しては,APPENDコマンドは, 入力ファイルの対応する要素を使用します。

出力ファイルの指定時にアスタリスク・ワイルドカード文字(*)を使用すると, APPENDコマンドは,指定した入力ファイルの対応する要素を使用します。 複数の入力ファイルを追加している場合には, 最初の入力ファイルの対応する要素を使用します。

説明

APPENDコマンドの構文と機能は,COPYコマンドの構文と機能に似ています。 通常,APPENDコマンドは, 1つまたは複数のファイルの内容を既存のファイルの最後に追加します。 この時,バージョン番号は増えません。/NEW_VERSION修飾子を指定すると, その名前を持つファイルが存在しない場合は,新しい出力ファイルが作成されます。

DECwindows複合ドキュメントにAPPENDコマンドを使用する場合には, 特に注意してください。 詳細は『Guide to OpenVMS File Applications』を参照してください。

修飾子

/ALLOCATION=ブロック数

出力ファイルの初期占有サイズを,1ブロック512バイトのブロック数で設定します。 /ALLOCATION修飾子が指定されていない場合や, /ALLOCATION修飾子にブロック数を指定しない場合には, 出力ファイルの初期占有サイズは,入力ファイルのサイズによって決定されます。

占有サイズは,/NEW_VERSION修飾子が指定され, 新しいファイルが実際に作成される場合にだけ適用されます。

/BACKUP

/BEFORE修飾子または/SINCE修飾子で指定した時刻の属性を指定します。 最新のバックアップの日付に応じて,ファイルを選択します。 /BACKUP修飾子は,同様に時刻属性によってファイルを選択する/CREATED修飾子, /EXPIRED修飾子,/MODIFIED修飾子とともに使用することはできません。 これらの修飾子の省略時設定は,/CREATED修飾子です。

/BEFORE[=時刻]

指定された時刻より前の日付のファイルだけを選択します。 絶対時刻,または絶対時刻とデルタ時間の組み合わせを指定することができます。 また,BOOT, LOGIN, TODAY(省略時の設定),TOMORROW, およびYESTERDAYというキーワードを使用することもできます。 時刻が指定されていない場合には,TODAYであると解釈されます。 選択基準として使用する時刻属性を指定するには,/BACKUP, /CREATED(省略時の設定), /EXPIRED,または/MODIFIED修飾子のいずれかを指定します。

時刻指定の詳細は,『OpenVMSユーザーズ・マニュアル』, またはオンライン・ヘルプの SPECIFY Date_timeを参照してください。

/BY_OWNER[=利用者識別コード]

ファイル所有者の利用者識別コード(UIC)が, 指定された所有者UICと一致する場合にだけ,そのファイルを選択します。 /BY_OWNER修飾子だけを指定し,UICを省略した場合には, 現在のプロセスのUICが使用されます。

UICを指定する場合には,『OpenVMSユーザーズ・マニュアル』 に説明されている標準的なUIC形式を使用します。

/CONFIRM
/NOCONFIRM (省略時の設定)

ファイルに対する各APPEND操作の実行を確認するために,操作の前に確認を要求します。 システムがプロンプトを表示したら,次のいずれかの応答を入力します。

YES NO QUIT
TRUE FALSE [Ctrl/Z]
1 0 ALL
  [Return]  

応答には,大文字と小文字を任意に組み合わせて使用することができます。 単語による応答は,1文字以上(たとえば,TRUEの場合はT,TR,またはTRU) に短縮することができます。 肯定応答は,YES,TRUE,1です。否定応答は,NO,FALSE,0, <RET>です。 QUITと[CTRL/Z]は,その時点でコマンドの処理を停止する時に使用します。 ALLを応答すると,コマンドは処理を継続しますが,プロンプトは表示されなくなります。 上記に示されていない応答を入力すると,DCLはエラー・メッセージを出力し, 同じプロンプトがもう一度表示されます。

/CONTIGUOUS
/NOCONTIGUOUS

出力ファイルが物理的に連続したディスク・ブロックを使用するかどうかを指定します。 何も指定されていない場合には,APPENDコマンドは, 対応する入力ファイルと同じ属性で出力ファイルを作成し, 十分な連続領域が無くてもエラー・メッセージは表示しません。 この修飾子は,/NEW_VERSION修飾子とともに使用します。

入力ファイルが連続している場合には, 連続した領域に出力ファイルを作成しようとしますが, 連続した出力ファイルを作成するための十分な領域がない場合でもエラーは報告しません。 属性の異なる複数の入力ファイルを追加する場合には,出力ファイルは, 連続したファイルになることも非連続のファイルになることもあります。 確実に連続した領域に出力ファイルを作成したい場合は, /CONTIGUOUS修飾子を使用する必要があります。

/CREATED (省略時の設定)

/BEFORE修飾子または/SINCE修飾子で指定した時刻の属性を指定します。 作成日をもとにファイルを選択します。 /CREATED修飾子は,同様に時刻属性によってファイルを選択する/BACKUP修飾子, /EXPIRED修飾子,/MODIFIED修飾子とともに使用することはできません。 これらの修飾子の省略時設定は,/CREATED修飾子です。

/EXCLUDE=(ファイル指定[,...])

指定されているファイル(1つまたは複数)と一致するファイルを, APPEND操作から除外することを指定します。 ファイル指定にはディレクトリを含むことはできますが,装置を含むことはできません。 ファイル指定の中で,ワイルドカード文字(*と%)を使用することができますが, 相対バージョン番号を指定して特定のバージョンを除外することはできません。 1つのファイルだけを指定する場合には,括弧を省略できます。

/EXPIRED

/BEFORE修飾子または/SINCE修飾子で指定した時刻の属性を指定します。 満了日を基準にファイルを選択します (満了日は,SET FILE/EXPIRATION_DATEコマンドで設定します)。 /EXPIRED修飾子は,同様に時刻属性によってファイルを選択する/BACKUP修飾子, /CREATED修飾子,/MODIFIED修飾子とともに使用することはできません。 これらの修飾子の省略時設定は,/CREATED修飾子です。

/EXTENSION=ブロック数

ファイルを拡張するたびに,出力ファイルに追加されるブロック数を指定します。 /EXTENSION修飾子を指定すると, /NEW_VERSION修飾子も指定されていると解釈されるため, /NEW_VERSION修飾子を指定する必要はありません。 この修飾子は,/NEW_VERSION修飾子と同時に指定します。

拡張サイズは,新しいファイルが実際に作成される場合にだけ使用されます。

/LOG
/NOLOG (省略時の設定)

APPENDコマンドが, 追加される各ファイルのファイル指定を表示するかどうかを制御します。 /LOG修飾子を使用した場合には,APPENDコマンドは,各追加操作を実行したあとで, 追加されたブロック数またはレコード数と, 入力ファイルと出力ファイルのファイル名を表示します。

/MODIFIED

/BEFORE修飾子または/SINCE修飾子で指定した時刻の属性を指定します。 最後に変更された日付を基準にファイルを選択します。 /MODIFIED修飾子は,同様に時刻属性によってファイルを選択する/BACKUP修飾子, /CREATED修飾子,/EXPIRED修飾子とともに使用することはできません。 これらの修飾子の省略時設定は,/CREATED修飾子です。

/NEW_VERSION
/NONEW_VERSION (省略時の設定)

指定した出力ファイルが存在しない場合に, APPENDコマンドが,新しい出力ファイルを作成するかどうかを制御します。 省略時の設定では,指定した出力ファイルは既存のファイルでなければなりません。 指定した出力ファイルが存在しない場合には, 新しい出力ファイルを作成するために/NEW_VERSION修飾子を使用します。 出力ファイルが存在する場合には,/NEW_VERSION修飾子は無視され, 入力ファイルはその出力ファイルに追加されます。

/PROTECTION=(所有区分[:アクセス][,...])

出力ファイルに対して適用される保護を定義します。

出力ファイルが存在する場合には, 省略時の保護属性(指定されていない保護属性を含む)は, そのファイルの現在の保護設定から適用され, 新しい出力ファイルが作成される場合には,現在の省略時の保護設定が使用されます。 この修飾子は,/NEW_VERSION修飾子と同時に指定します。

保護コード指定についての詳細は,『OpenVMS Guide to System Security』 を参照してください。

/READ_CHECK
/NOREAD_CHECK (省略時の設定)

すべてのレコードが正しく読み込まれたかどうか確認するために, 入力ファイルの各レコードを2回ずつ読み込むことを,APPENDコマンドに指定します。

/SINCE[=時刻]

指定された時刻より後の日付のファイルだけを選択します。 絶対時刻,または絶対時刻とデルタ時間の組み合わせを指定することができます。 また,BOOT, LOGIN, TODAY(省略時の設定), TOMORROW,YESTERDAYというキーワードを使用することもできます。 時刻が指定されていない場合には,TODAYであると解釈されます。 選択基準として使用する時刻属性を指定するには,/BACKUP, /CREATED(省略時の設定), /EXPIRED,または /MODIFIED修飾子のいずれかを指定します。

時刻の指定方法についての詳細は,『OpenVMSユーザーズ・マニュアル』, またはオンライン・ヘルプのSPECIFY Date_Timeを参照してください。

/WRITE_CHECK
/NOWRITE_CHECK (省略時の設定)

各レコードが正しく追加され, 出力ファイルからそのレコードが正しく読み込めることを確認するために, レコードが書き出された後, そのレコードを読み込むことを APPENDコマンドに指定します。

  1. $ APPEND  TEST3.DAT TESTALL.DAT
    
    このAPPENDコマンドは, 省略時のディスクおよびディレクトリにあるTEST3.DATというファイルの内容を, 同様に省略時のディスクおよびディレクトリにある TESTALL.DATというファイルに追加します。

  2. $ APPEND/NEW_VERSION/LOG *.TXT   MEM.SUM
    %APPEND-I-CREATED, USE$:[MAL]MEM.SUM;1 created
    %APPEND-S-COPIED, USE$:[MAL]A.TXT;2 copied to USE$:[MAL]MEM.SUM;1 (1 block)
    %APPEND-S-APPENDED, USE$:[MAL]B.TXT;3 appended to USE$:[MAL]MEM.SUM;1 (3 records)
    %APPEND-S-APPENDED, USE$:[MAL]G.TXT;7 appended to USE$:[MAL]MEM.SUM;1 (51 records)
    
    APPENDコマンドは,.TXTファイル・タイプのすべてのファイルを, MEM.SUMという名前のファイルに追加します。 /LOG修飾子は,追加された各入力ファイルの指定の表示を要求します。 MEM.SUMファイルが存在しない場合は, APPENDコマンドは出力されるとおりに作成します。 出力に示されるブロックまたはレコード数は,ターゲット・ファイルの合計ではなく, ソース・ファイルを参照します。

  3. $ APPEND/LOG A.DAT, B.MEM   C.*
    %APPEND-S-APPENDED, USE$:[MAL]A.DAT;4 appended to USE$:[MAL]C.DAT;4 (2 records)
    %APPEND-S-APPENDED, USE$:[MAL]B.MEM;5 appended to USE$:[MAL]C.DAT;4 (29 records)
    
    APPENDコマンドは,ファイルA.DATおよびB.MEMを, すでに存在している C.DATファイルに追加します。

  4. $ APPEND/LOG A.*   B.*
    %APPEND-S-APPENDED, USE$:[MAL]A.DAT;5 appended to USE$:[MAL]B.DAT;1 (5 records)
    %APPEND-S-APPENDED, USE$:[MAL]A.DOC;2 appended to USE$:[MAL]B.DAT;1 (1 record)
    
    入力ファイル指定と出力ファイル指定は, ともにファイル・タイプ・フィールドにワイルドカードが使用されています。 APPENDコマンドは,ファイル名Aの各ファイルを, ファイル名として既存のファイルに追加します。 最初の入力ファイルのファイル・タイプによって,出力ファイル・タイプが決まります。

  5. $ APPEND BOSTON"BRIAN_MACKRILL YANKEE"::DEMO1.DAT, DEMO2.DAT
    $ _To:   DALLAS::DISK1:[MODEL.TEST]TEST.DAT
    
    このAPPENDコマンドは,遠隔ノードBOSTON上のファイルDEMO1.DATとDEMO2.DATを, 遠隔ノードDALLAS上のファイルTEST.DATに追加します。


ASSIGN

論理名を作成し,指定された論理名に1つまたは複数の等価文字列を割り当てます。 既に定義されている論理名を指定した場合には, 古い等価名は新しい等価名で置き換えられます。

フォーマット

     ASSIGN  等価名[,...] 論理名[:] 

パラメータ

等価名[,...]

1文字から255文字までの文字列を指定します。等価名は通常,ファイル名や装置名, 他の論理名であり,特定の論理名テーブル内の論理名に割り当てられます。 文字列に大文字の英数字,ドル記号($), またはアンダースコア文字(_)以外の文字が含まれている場合には, 文字列を二重引用符(" ")で囲む必要があります。 等価文字列に二重引用符が含まれている場合には, 2つの連続した二重引用符("")を指定します。 1つの論理名に複数の等価名を指定すると,サーチ・リストが生成されます。

ファイル指定として使用される等価名を指定する場合には, 等価名がファイル指定としてそのまま使用されるときに必要となる句読点(コロン(:), かぎ括弧([]),ピリオド (.))を含む必要があります。 したがって,装置名を等価名として指定する場合には, 装置名の最後にコロンを指定しなければなりません。

ASSIGNコマンドを使用すると,同じ論理名を複数の等価名に与えることができます。 1つの論理名に対して複数の等価名を指定する場合には,サーチ・リストが生成されます。 サーチ・リストについての詳細は,『OpenVMSユーザーズ・マニュアル』 を参照してください。

論理名[:]

論理名文字列を指定します。 論理名文字列には,1文字から255文字までを含むことができます。 指定した論理名テーブル内の等価名を表すのに論理名を選択することができます。

論理名に大文字の英数字,ドル記号, アンダースコア以外の文字が含まれている場合には, 論理名を二重引用符で囲まなければなりません。 論理名に二重引用符が含まれる場合には,論理名全体を二重引用符で囲み, 二重引用符が必要な位置に連続した2つの二重引用符を指定します。 論理名の最後にコロンを指定した場合,その名前を論理名テーブルに登録する前に, システムがコロンを削除します。(この点はDEFINEコマンドと異なります。 DEFINEコマンドでは,コロンはそのまま保存されます。) プロセス・ディレクトリ論理名テーブル(LNM$PROCESS_DIRECTORY) またはシステム・ディレクトリ論理名テーブル(LNM$SYSTEM_DIRECTORY) に登録される論理名は,1文字から31文字の長さでなければなりません。 この長さには,ドル記号やアンダースコア文字も含みます。 省略時の設定では,論理名はプロセス論理名テーブルに登録されます。

論理名に英数字,ドル記号およびアンダースコア文字以外の文字を含める場合には, 名前を二重引用符で囲みます。論理名に二重引用符を含める場合には, 名前を二重引用符で囲み, 二重引用符の必要な部分に2つの連続した二重引用符を置きます。 論理名を二重引用符で囲むと,英字の大文字と小文字の区別は保持されます。

説明

ASSIGNコマンドは,1つまたは複数の等価名を表わす論理名を定義して, 論理名テーブルにエントリを作成します。 等価名は,装置名,他の論理名,ファイル指定,またはその他の任意の文字列です。

論理名を格納したい論理名テーブルを指定するには,/PROCESS,/JOB,/GROUP, /SYSTEM,または/TABLE修飾子を使用します。複数の修飾子を指定した場合は, 最後に指定した修飾子だけが有効です。テーブルを指定しない場合は, 省略時の設定により/TABLE=LNM$PROCESS (または/PROCESS)に格納されます。

作成する論理名のアクセス・モードを指定するには,/USER_MODE, /SUPERVISOR_MODE,または/EXECUTIVE_MODE修飾子を使用します。 複数の修飾子を指定した場合は,最後に指定した修飾子だけが有効です。 アクセス・モードを指定しない場合は,スーパバイザ・モード名が作成されます。 論理名は, その論理名を格納しているテーブルと同じモードかまたは外側のモードで作成できます (ユーザ・モードが一番外側のモードで, エグゼクティブ・モードが一番内側のモードです)。

名前ごとにアクセス・モードが異なっていれば, 同じ論理名テーブルに同じ名前を持つ複数の論理名を格納することができます (ただし,テーブル内の既存の論理名が NO_ALIAS属性を持つ場合は, このテーブルで同じ名前を使用して外側のモードの論理名を作成できません)。

既存の論理名と同じテーブルで同じモードの同じ名前を持つ論理名を作成すると, 新しい論理名で既存の論理名が置き換えられます。

DEFINEコマンドを使用して,論理名を作成することもできます。 テーブルから論理名を削除するには,DEASSIGNコマンドを使用します。


注意
SYS$SYSTEM:内の実行可能イメージのファイル名と同じ論理名は割り当てないでください。 このような論理名を使用すると,そのイメージを起動できなくなります。

論理名の作成と使用の方法については,『OpenVMSユーザーズ・マニュアル』 を参照してください。

修飾子

/EXECUTIVE_MODE

SYSNAM(システム論理名)特権が必要です。

指定されたテーブルにエグゼクティブ・モードの論理名を作成します。 /EXECUTIVE_MODE修飾子を指定してもSYSNAM特権が与えられていない場合には, ASSIGNコマンドはその修飾子を無視して,スーパバイザ・モードの論理名を作成します。 論理名のモードは,登録する論理名テーブルのモードと同じか, またはより低いモードでなければなりません。

/GROUP

SYSPRV(システム特権)またはGRPNAM(グループ論理名)特権が必要です。

論理名をグループ論理名テーブルに登録します。 UIC(利用者識別コード)のグループ番号が等しい他のユーザは, その論理名をアクセスすることができます。 /GROUP修飾子は/TABLE=LNM$GROUPの同意語です。

/JOB

論理名をジョブ単位の論理名テーブルに登録します。 論理名を作成しているプロセスと同じジョブの階層構造に含まれるプロセスはすべて, その論理名をアクセスすることができます。 /JOB修飾子は/TABLE=LNM$JOBの同意語です。

/LOG (省略時の設定)
/NOLOG

既存の名前を置換する論理名を定義するときに, メッセージが表示されるか否かを制御します。

/NAME_ATTRIBUTES[=(キーワード[,...])]

論理名の属性を指定します。省略時の設定では,属性は何も設定されません。 属性として,次のキーワードを指定することができます。

CONFINE SPAWNコマンドでサブプロセスを作成した時, 論理がサブプロセスにコピーされないことを指定します。このキーワードは, 利用者固有のテーブルに論理名を作成する場合にだけ,意味をもちます。
NO_ALIAS より低い特権の(外側の)アクセス・モードでは, このテーブルに同じ名前の論理名を作成できないことを指定します。 同じ名前を持つ他の論理名が, このテーブルより低い特権のアクセス・モードで既に存在する場合には, その論理名は削除されます。

キーワードを1つだけしか指定しない場合には,括弧を省略することができます。 指定した属性だけが設定されます。

/PROCESS (省略時の設定)

論理名をプロセス論理名テーブルに登録します。 /PROCESS修飾子は/TABLE=LNM$PROCESSの同意語です。

/SUPERVISOR_MODE (省略時の設定)

スーパバイザ・モードの論理名を,指定されたテーブルに作成します。

/SYSTEM

SYSNAM(システム論理名)またはSYSPRV(システム特権)特権が必要です。

論理名をシステム論理名テーブルに登録します。 システムのすべてのユーザが,その論理名をアクセスすることができます。 /SYSTEM修飾子は/TABLE=LNM$SYSTEMの同意語です。

/TABLE=テーブル名

共用可能な論理名テーブルの名前を指定する場合には, そのテーブルに対して書き込み(W)アクセス権が必要です。

論理名が登録される論理名テーブルの名前を指定します。 /TABLE修飾子を使用すれば,ユーザが定義した論理名テーブル (CREATE/NAME_TABLEコマンドによって作成されるテーブル)や, プロセス論理名テーブル,ジョブ論理名テーブル,グループ論理名テーブル, システム論理名テーブルのいずれも指定することができ, あるいはプロセス論理名ディレクトリ・テーブルまたはシステム論理名ディレクトリ・テーブルを指定することもできます。

複数の等価名を持つ論理名を使ってテーブル名を指定すると, その論理名は最初に検出されたテーブルに登録されます。 たとえば,ASSIGN /TABLE=LNM$FILE_DEVを指定した時, LNM$FILE_DEVはLNM$PROCESSとLNM$JOB,LNM$GROUP, LNM$SYSTEMに等しいと定義されているので, この場合には,論理名がLNM$PROCESSに登録されます。

/TABLE修飾子を明示的に指定しなかった場合には,省略時の設定として, /TABLE=LNM$PROCESSが使用されます。

/TRANSLATION_ATTRIBUTES[=(キーワード[,...])]

等価名修飾子

論理名を等価文字列に変換する際の,1つまたは複数の属性を指定します。 変換属性に対しては,次のキーワードを指定できます。

CONCEALED 等価文字列が隠し装置名であることを指定します。

隠し装置名が定義されると,装置を参照するメッセージの中で, 等価文字列ではなく論理名が表示されます。 CONCEALED属性を指定した場合,等価文字列は物理装置名でなければなりません。

TERMINAL 等価文字列の反復変換を行わないことを指定します。 したがって,論理名変換は現在の等価文字列で終了します。

キーワードを1つだけしか指定しない場合には,括弧を省略することができます。 指定した属性だけが設定されます。

同じ論理名に対して複数の異なる等価文字列を指定する場合は, 各等価文字列に対して異なる変換属性を指定できます。

/USER_MODE

ユーザ・モードの論理名を,指定したテーブルに作成します。

プロセス論理名テーブルに作成されたユーザ・モード論理名は, ただ1つのイメージ実行においてだけ使用されます。 すなわち,プロセスの中でのイメージの実行の終了時に (つまり,イメージまたはユーザ・プログラムを実行するDCLコマンドが終了した後で), ユーザ・モード・エントリは,論理名テーブルから削除されます。また, ユーザ・モード論理名は,コマンド・プロシージャを起動および実行している時に, 自動的に削除されます。

  1. $ ASSIGN $DISK1:[ACCOUNTS.MEMOS] MEMOSD
    
    このASSIGNコマンドは, ファイル指定の一部分$DISK1:[ACCOUNTS.MEMOS]を論理名MEMOSDに割り当てます。

  2. $ ASSIGN/USER_MODE $DISK1:[ACCOUNTS.MEMOS]WATER.TXT TM1
    
    このASSIGNコマンドは,論理名TM1にファイル指定を割り当てています。 イメージの実行後に,この論理名は自動的に削除されます。

  3. $ ASSIGN XXX1:[CHARLES]  CHARLIE
    $ PRINT  CHARLIE:TEST.DAT
    Job 274 entered on queue SYS$PRINT
    
    このASSIGNコマンドは,CHARLIEという論理名を, XXX1というディスクの[CHARLES]というディレクトリ名に割り当てます。 このあと,CHARLIEという論理名を参照すると, この論理名が指定されたディスクおよびディレクトリとして使用されます。 PRINTコマンドは,XXX1:[CHARLES]TEST.DATというファイルを印刷するジョブを, システム・プリンタのキューに登録します。

  4. $ ASSIGN YYY2:  TEMP:
    $ SHOW LOGICAL TEMP
       "TEMP" = "YYY2:" (LNM$PROCESS_TABLE)
    $ DEASSIGN TEMP
    
    このASSIGNコマンドは,TEMPという論理名をYYY2という装置に割り当てます。 TEMPは,スーパバイザ・モードで作成され,プロセス論理名テーブルに登録されます。 SHOW LOGICALコマンドは,論理名の割り当てが実行されたかどうかを確認します。 このASSIGNコマンドでは,TEMPという論理名の最後にコロンが指定されていますが, コマンド・インタプリタは論理名テーブルにその論理名を登録する前に, コロンを削除します。したがって,このあとのDEASSIGNコマンドでは, TEMPだけを指定し,コロンは省略することができます。SHOW LOGICALコマンドでは, コロンを省略(たとえば,SHOW LOGICAL TEMP)しなければなりません。

  5. $ MOUNT TTT1: MASTER TAPE
    $ ASSIGN TAPE:NAMES.DAT PAYROLL
    $ RUN PAYROLL
       .
       .
       .
    
    この例では,装置TTT1:にマウントされたボリューム(ラベル名MASTER) に論理名TAPEをMOUNTコマンドで割り当てています。ASSIGNコマンドで, 論理装置TAPE上のファイルNAMES.DATに論理名PAYROLLを割り当てています。 したがって,プログラムが論理名PAYROOLで参照するOPEN要求を出すと, ボリューム・ラベル名MASTERというテープ上のファイルNAMES.DATがオープンされます。

  6. $ CREATE/NAME_TABLE TABLE1
    $ ASSIGN/TABLE=LNM$PROCESS_DIRECTORY TABLE1,-
    _$ LNM$PROCESS,LNM$JOB,LNM$GROUP,LNM$SYSTEM LNM$FILE_DEV
    $ ASSIGN/TABLE=TABLE1 -
    _$ /TRANSLATION_ATTRIBUTES=CONCEALED  DBA1:  WORK_DISK
    
    CREATE/NAME_TABLEコマンドは, TABLE1というプロセス固有の論理名テーブルを作成します。

    最初のASSIGNコマンドにより,ファイル指定または装置名の論理名変換で, TABLE1が最初に検索されます。これは, TABLE1が,LNM$FILE_DEVという論理名に対する等価文字列の最初の項目であるためです。 論理名LNM$FILE_DEVは,装置またはファイル指定の変換時に, 論理名テーブルの省略時の検索順序を決定します。

    2番目のASSIGNコマンドは,WORK_DISKという論理名を DBA1という物理装置に割り当て, その論理名をTABLE1に登録します。この論理名は,隠し属性を持っています。 したがって,システム・メッセージには,WORK_DISKという論理名が表示されます。

  7. $ ASSIGN/TABLE=LNM$PROCESS/TABLE=LNM$GROUP  DBA0:  SYSFILES
    $ SHOW LOGICAL  SYSFILES
      "SYSFILES" = "DBA0:" (LNM$GROUP_000240)
    
    このASSIGNコマンドには,矛盾する修飾子が含まれています。 このような場合には,最後に指定された修飾子を使用します。 したがって,SHOW LOGICALコマンドからの応答は, 論理名がグループ論理名テーブルに登録されたことを示しています。

  8. $ ASSIGN/TABLE=LNM$GROUP 'F$TRNLNM("SYS$COMMAND")' TERMINAL
    %DCL-I-SUPERSEDE, previous value of TERMINAL has been superseded
    
    この例では,レキシカル関数F$TRNLNMで論理名SYS$COMMANDを変換し, その結果を使用して等価名TERMINALを定義しています。 ASSIGNコマンドのメッセージは, 論理名TERMINALが既にグループ論理名テーブルに定義済みであったので, 以前のエントリを上書きしたことを示しています。

    このコマンドをLOGIN.COMファイルで使用すれば, 各ターミナル・セッション開始時に論理名TERMINALが再定義されます。 現在のプロセスやそのサブプロセスでは, 論理名TERMINALを使用して現在の端末にメッセージを出力できます。

  9. $ ASSIGN DALLAS::DMA1:  DATA
    
    論理名DATAに遠隔ノードDALLAS上の装置DMA1を割り当てています。 これ以降の論理名DATAの参照は,遠隔ノード上のディスクに対するものとなります。

  10. $ CREATE AVERAGE.COM
    $ ASSIGN/USER_MODE SYS$COMMAND:  SYS$INPUT
    $ EDIT/EDT AVERAGE.FOR
    $ FORTRAN AVERAGE
    $ LINK AVERAGE
    $ RUN AVERAGE
    87
    80
    90
    9999
    $ EXIT
    [Ctrl/Z]
    $ @AVERAGE.COM
    
    CREATEコマンドでコマンド・プロシージャAVERAGE.COMを作成しています。

    コマンド・プロシージャ内のASSIGNコマンドは, /USER_MODE修飾子で一時的にSYS$INPUTの値を変更しています。 EDTエディタが起動されると,ターミナルから入力を受け取ります。 このようにして,プログラムAVRAGE.FORを会話形式で作成または変更できます。

    EDTを終了すると,ユーザ・モードのSYS$INPUTは削除され, 元の定義に戻ります(入力ストリームはコマンド・プロシージャで与えられます)。 したがって, プログラムAVERAGEへの入力は,コマンド・プロシージャ内から入力されます。


ASSIGN/MERGE

1つのキューからすべてのジョブを削除し, そのジョブを他の既存のキューに登録します。 実行中のジョブに対しては影響しません。

両方のキューに対する管理(M)権が必要です。

フォーマット

     ASSIGN/MERGE  ターゲット・キュー[:] ソース・キュー[:] 

パラメータ

ターゲット・キュー[:]

ジョブを登録するキューの名前を指定します。

ソース・キュー[:]

新しいキューに移されるジョブが登録されている,キューの名前を指定します。

説明

ASSIGN/MERGEコマンドは,あるキューから待ち状態のジョブを削除して, 別のキューに登録します。このコマンドは, ターゲット・キューおよびソース・キュー内の実行中のジョブには影響しません。 ソース・キューで現在実行中のジョブは,そのキューで実行を終了します。 このコマンドは,バッチ・キューにも使用できますが, 一般にプリント・キューに使用します。

ASSIGN/MERGEコマンドは,特にライン・プリンタの動作が不調な場合に便利です。 ASSIGN/MERGEコマンドを入力すると,既存のジョブを別の印刷装置に変更できます。 ジョブの損失または中断なしにマージ操作を実行するには, STOP/QUEUE/NEXTコマンドでソース・キューを停止させます。 次に,STOP/QUEUE/REQUEUEコマンドを入力して, ソース・キューに入っている現在のジョブをターゲット・キューに移動します (STOP/QUEUE/REQUEUEコマンドでジョブを移動できなかった場合は, STOP/QUEUE/RESETコマンドを使用してキューの制御を回復してください)。 STOPコマンドを入力してから,ASSIGN/MERGEコマンドを入力してください。

  1. $ STOP/QUEUE/NEXT LPB0
    $ STOP/QUEUE/REQUEUE=LPA0 LPB0
    $ ASSIGN/MERGE LPA0 LPB0
    
    STOP/QUEUE/NEXTコマンドは, LPB0というキューにおいて他のジョブが実行されないようにします。 STOP/QUEUE/REQUEUEコマンドは,LPB0で現在実行されているジョブを LPA0というキューに再登録します。 ASSIGN/MERGEコマンドは,ジョブをLPB0というプリント・キューから削除し, LPA0プリント・キューに移動します。


ASSIGN/QUEUE

論理キューを1つの実行キューに割り当てます。ASSIGN/QUEUEコマンドは, プリント・キューまたはターミナル・キューに対してだけ使用できます。

両方のキューに対する管理(M)権が必要です。

フォーマット

     ASSIGN/QUEUE  キュー名[:] 論理キュー名[:] 

パラメータ

キュー名[:]

指定した論理キュー名が割り当てられる,実行キューの名前を指定します。 論理キュー,総称キュー,バッチ・キューの指定はできません。

論理キュー名[:]

指定した実行キューに割り当てられる論理キューの名前を指定します。

説明

ASSIGN/QUEUEコマンドは,論理キューと実行キューの間に,1対1対応を設定します。 論理キューに登録されたジョブは,印刷するために, 常に指定された実行キューに登録されます。

ASSIGN/QUEUEコマンドを入力すると,論理キューは実行できません。

論理キューを初期化したら, ASSIGN/QUEUEコマンドを使用して論理キューを既存の実行キューと対応付けてください。 論理キューを設定するには,次の手順に従ってください。

  1. INITIALIZE/QUEUEコマンドで,論理キューを初期化します (/START修飾子は使用しないでください)。

  2. 既存の実行キューに論理キュー名を割り当てます。

  3. START/QUEUEコマンドで,論理キューを開始します。

論理キューに対してSTART/QUEUEコマンドを入力すると, ジョブを処理するために論理キューに送ることができます。

  1. $ INITIALIZE/QUEUE/DEFAULT=FLAG=ONE/START LPA0
    $ INITIALIZE/QUEUE TEST_QUEUE
    $ ASSIGN/QUEUE LPA0 TEST_QUEUE
    $ START/QUEUE TEST_QUEUE
    
    この例では,まず,LPA0というプリント・キューが初期化され開始されます。 LPA0キューは,フラグ・ページが各ジョブの前に印刷されるように設定されています。 2番目のINITIALIZE/QUEUEコマンドは,TEST_QUEUEという論理キューを作成します。 ASSIGN/QUEUEコマンドは, LPA0というプリント・キューにTEST_QUEUEという論理キューを割り当てます。 START/QUEUEコマンドは,論理キューを開始します。

  2. $ INITIALIZE/QUEUE/START LPB0
    
    この例では,論理キューが初期化されていないので, ASSIGN/QUEUEコマンドは必要ありません。プリント・キューが初期化されています。 つまり,LPB0が,ライン・プリンタの名前です。 このように,INITIALIZE/QUEUE /STARTコマンドを入力したあと, LPB0にジョブを登録することができます。


ATTACH

現在処理中のプロセスから, 指定したプロセスへ制御を移します(元のプロセスは,この後ハイバネートします)。

使用している端末にメールボックスが対応づけられている場合は, ATTACHおよびSPAWNコマンドは使用できません。

フォーマット

     ATTACH  [プロセス名] 

パラメータ

プロセス名

制御を移す親プロセス,またはサブプロセスの名前を指定します。 ここで指定するプロセスは既に存在し,現在処理中のジョブの一部で, 現在処理中のプロセスと同じ入力ストリームを共有していなければなりません。 ただし現在のプロセス, または /NOWAIT修飾子を使用して作成したサブプロセスは指定できません。

プロセス名は,1から15文字の英数字で指定します。 指定したプロセスに接続できない場合は,エラー・メッセージが表示されます。

プロセス名パラメータは, /IDENTIFICATION修飾子と同時に指定できません。

説明

ATTACHコマンドを使用すると,入力ストリームを別のプロセスに接続できます。 また,1つのサブプロセスから別のサブプロセス, または親プロセスに制御を移すことができます。

ATTACHコマンドを入力すると,親プロセス, または"アタッチ元"プロセスはハイバネート状態になり, 入力ストリームは指定した"アタッチ先"プロセスに接続されます。 ATTACHコマンドを使用すると,同一ジョブ内のサブプロセス (SPAWN/WAITまたは別の ATTACHコマンドによりハイバネート状態になっている)に, 制御を移すことができます。 現在処理中のプロセス,現在処理中のジョブの一部ではないプロセス, 存在しないプロセスに制御を移すことはできません。 これらのプロセスに制御を移そうとすると,エラー・メッセージが表示されます。

またSPAWN/WAITコマンドとATTACHコマンドを使用すると, 作成したサブプロセスを終了しなくても親プロセスに制御を戻すことができます。 詳細は,SPAWNコマンドの説明を参照してください。

修飾子

/IDENTIFICATION=pid

端末制御を移すプロセスのプロセスID(PID)を指定します。先行の0は省略できます。 /IDENTIFICATION修飾子は,プロセス名と同時に指定できません。

/IDENTIFICATION修飾子を省略した場合は,プロセス名を指定しなければなりません。

  1. $ ATTACH JONES_2
    
    この例でATTACHコマンドは,端末制御をサブプロセスJONES_2に移しています。

  2. $ ATTACH/IDENTIFICATION=30019
    
    この例でATTACHコマンドは,現在処理中のプロセスから, PIDが30019であるプロセスに制御を移します。 /IDENTIFICATION修飾子が指定されているので,プロセス名は省略されています。


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