[ 前のページ ] [ 次のページ ] [ 目次 ] [ 索引 ] [ DOC Home ]

4 TAROキーパッドを使用して文字を入力する

この章では,"一太郎Ver.3"の漢字変換キーパッドのエミュレーション・モード(以下, このモードを"TAROキーパッド"と呼びます)について説明します。 エミュレートの対象は,漢字変換キーのみであって,カーソル移動, バッファ操作等のキーはまったくエミュレートしていません。また, 漢字変換キーもすべてをエミュレートしているわけではありません。

TAROキーパッドを選択した場合には, 他のキーパッドとステータス・ラインの表示が若干異なります。

TAROキーパッドで日本語EVEコマンドを入力するときは, [カナ]キーをOFFにした状態で行ってください。


4.1 変換キー

表 4-1は,TAROキーパッドの変換キーを示します。

表 4-1TAROキーパッドの変換キー

変換キー 機能
ローマ字入力 カナ入力 †
[スペース] [スペース] 漢字変換
[F10] [F10] 文字入力モード切り替え ‡
(ステータス・ライン)
[F11] [F11] ひらがな変換
[F12] [F12] カタカナ変換
[F13] [F13],[F14] 半角カタカナ変換
[F14] [F13] 半角変換
[F14] 全角変換
[←] [←] 文節縮小
[→] [→] 文節拡大
[↑] [↑] 前候補
[↓] [↓] 次文節
[Return] [Return] 確定
† カナ入力は,[F10]キーで"カナ漢字"を指定するか, 日本語EVEの SET INPUT MODE KANA コマンドを実行してから, [カナ]キーを押してください。英数字の入力は,ローマ字入力で行ってください。

‡ 詳しくは,第4.3節を参照してください。

以下の例を参考に,入力した文字列を変換してみましょう。

この例は,ローマ字入力を仮定しています。


4.1.1 変換操作の例

日本語EVEを起動して,SAMPLE.TXTというファイルを作成します。 以下のコマンドで,日本語EVEを起動してください。
     $ EDIDT/XTPU SAMPLE.TXT
日本語EVEの編集画面があらわれます。


注意
以後,説明のために小さい画面を使用しますが, 実際の画面は上の図の大きさ/形になります。

ひらがな変換 ( [F11] )

まず最初に,konnnichiha ("n"は3つ)と入力します。 画面上には,"こんにちは"と表示されます。

入力文字列は,アンダーラインが引かれた状態になっています。 この状態で,[Return]キーを押すと,変換が確定されます。

カタカナ変換 [F12]

もう1度[Return]キーを押して,改行してください。 新しい行に,ki-paddoと入力します。画面上には,"きーぱっど"と表示されます。

入力文字列は,アンダーラインが引かれた状態になっています。 この状態で,[F12]キーを押します。入力文字列がカタカナ変換されます。 [Return]キーを押して,変換を確定しましょう。

半角カタカナ変換 [F13]

もう一度[Return]キーを押して,改行してください。新しい行に再び, ki-paddoと入力します。画面上には,"きーぱっど"と表示されます。

入力文字列は,アンダーラインが引かれた状態になっています。 この状態で,[F13]キーを押します。入力文字列が半角カタカナ変換されます。 [Return]キーを押して,変換を確定しましょう。

全角変換 [F14]

もう一度[Return]キーを押して,改行してください。 新しい行に,DIGITALと入力します(大文字を入力するときは, [Shift]キーを押しながら,文字をタイプします)。 画面上には,"ぢぎたL"と表示されます。

入力文字列は,アンダーラインが引かれた状態になっています。 この状態で,[F14]キーを押します。入力文字列が全角変換されます。

反転表示 変換可能な状態

ここで,変換キーを押したあと, 入力文字列が反転表示に変わったのに注目してください。 入力文字列は,変換が確定されるまで(反転表示されている間)は, 何度でも変換可能です。DIGITALが反転表示された状態で, [F11],[F12],[F13],[F14])と順番に押してみて, 変換されることを確認してください。

半角変換 [F14] [F13]

このままの状態(DIGITALが反転表示された状態)で, [F13]キーを押してみてください。DIGITALが半角変換されます。 [Return]キーを押して,変換を確定しましょう。

このように[F13]キーは,

となっています。

漢字変換 [スペース]

もう1度[Return]キーを押して,改行してください。新しい行に,kanjiと入力します。 画面上には,"かんじ"と表示されます。続けて,スペース・バーを押します。

kanjiが"漢字"に変換されます。


注意
漢字変換の結果は,ユーザの個人辞書によって,若干異なります。 必ずしも,変換結果が例のとおりになるとは限りませんので,ご注意ください。

ここでもう1度,変換キー(スペース・バー)を押してください。 変換結果が,"感じ"に変わり,画面の下のほう(ステータス・ラインの1行下)に, 変換候補が表示されます。

変換候補の選び方

変換キー([スペース])を押し続けると,表示された候補の順にしたがって, 変換結果が変化していきます。

1つ前の変換結果に戻すときは,[↑]キーを押します。

変換したい候補を数字キーで選ぶこともできます。 たとえば,上の画面で"監事"に変換したいときは,数字キーの[ 7 ]を押します。

変換候補の中に期待する変換結果が見つからないときは, [Next Screen]キーまたは[Prev Screen]キーで他の変換候補群を表示して探してください。

また,日本語EVEでは多文節を一括変換することもできます。 文節移動には[↓]キーを,文節の縮小/拡大には[←]キーおよび[→]キーを使い, 文節を指定して変換キーを押してください。

変換文字列の訂正

さらに,TAROキーパッドでは,変換文字列の訂正ができます。


4.1.2 日本語EVEの終了

日本語EVEを終了するときは,[Ctrl/Z]を押します。 編集セッションは終了し,SAMPLE.TXTというファイルが作成されます。

ファイルを保存しない場合は,[Do]キーを押して, 画面下のコマンド・ラインに QUIT コマンドを入力してください。 [Return]を押すと,ファイルを作成せずに編集セッションを終了します。

また,日本語EVEを終了せずに文書を保存する場合は, 保存したいバッファにカーソルを置いた状態で, WRITE FILE コマンドを実行します。 日本語EVEは,バッファ名と同じ名前のファイルに文書を保存します。 パラメータにファイル名を指定すると,任意のファイル名で保存できます。


4.2 カーソル移動に関する定義済みキー

次の表は,TAROキーパッドでカーソルを移動するための定義済みキーを示します。

表 4-2 TAROキーパッドのカーソル移動に関する定義済みキー

編集キー 日本語EVEコマンド 機能
[↑] MOVE UP カーソルを1行上に移動する。
[↓] MOVE DOWN カーソルを1行下に移動する。
[←] MOVE LEFT カーソルを1文字,あるいは1カラム左に移動する。
[→] MOVE RIGHT カーソルを1文字,あるいは1カラム右に移動する。
[Ctrl/H]または
[PF1-←]
START OF LINE カーソルを現在行の先頭に移動する。
[Ctrl/E]または
[PF1-→]
END OF LINE カーソルを現在行の最後に移動する。
[PF1-↑] TOP カーソルを現在のバッファの先頭に移動する。
[PF1-↓] BOTTOM カーソルを現在のバッファの最後に移動する。
[Ctrl/A] CHANGE MODE 現在のバッファの入力モードを切り替える。 入力モード(InsertまたはOverstrike)はステータス・ラインに表示される。


4.2.1 カーソルの移動例

以下の例を参考に,カーソルを動かしてみましょう。

次のコマンドを使用して,日本語EVEを起動し,EXAMPLE.TXTファイルを作成します。

     $ EDIT/XTPU EXAMPLE.TXT
[F10]キーを押して,"半角英数"を選び,テキストを入力してみましょう。

カーソルは,ユーザが挿入したテキストの最後に移動します。 カーソルをファイルの先頭に移動するには, [PF1]キー(補助キーパッドの左上)を押したあと,[↑]キーを押します。

カーソルを行の最後に移動するには,[Ctrl/E]を押します。

カーソルを行の先頭に移動するには,[Ctrl/H]を押します。

カーソルをバッファの最後に移動するには, [PF1]キー(補助キーパッドの左上)を押したあと,[↓]キーを押します。


4.3 入力モードの切り替え

TAROキーパッドでは,[F10]キーにより, 5種類の文字入力モードを簡単に切り替えることができます。 文字入力モードは,以下の順にステータス・ラインに表示されます (日本語EVEの起動時の文字入力モードは,ローマ字漢字になっています)。
ローマ字漢字 → カナ漢字 → 半角英数 → 記号 → コード → ローマ字漢字
なお,` キー(VT200/300シリーズ・ターミナルの場合には, [Tab]キーの上にあります)を使うと,変換/無変換の2種類の切り替えができます。

◆ローマ字漢字 (ローマ字入力)

キーボードのアルファベットにしたがって,ローマ字でかなを入力するモードです。

図 4-1 ローマ字漢字入力モードの画面

◆カナ漢字 (カナ入力)

キーボードのカナにしたがって,入力するモードです。 かなシフトキー( [カナ]キー)をロックして入力します。

◆半角英数 (ローマ字入力)

入力する文字はすべて半角になるモードです。変換の対象にはなりません。

◆記号 (ローマ字入力/カナ入力)

記号を入力するモードです。画面の下のほうにDEC漢字コード一覧表が表示され, 矢印キー([↑],[↓],[→],[←])で上下左右にカーソルを移動します。 [Return]キーを押すと,カーソルが置かれている記号を現在のバッファに入力できます。 記号モードを終了してローマ字漢字/カナ漢字モードに戻るには, [F10]キーを押してください。

図 4-2 記号入力モードの画面

◆コード (ローマ字入力)

コード番号によって文字や記号を入力するモードです。 [ ]内のコード番号が入力可能(空白の場合もあり)になるので, ここに番号を入力すると,その文字や記号を含むラインが表示されます。 [Return]キーを押すと,カーソルが置かれている文字や記号を入力できます。

図 4-3 コード入力の画面


4.4 その他の便利な定義済みキー

表 4-3は,よく使われる編集キーと, そのキーに定義されたコマンドの一覧表です。コマンドに関する詳しい説明は, 『日本語EVE リファレンス・マニュアル』の第4章を参照してください。

表 4-3 TAROキーパッドの便利な定義済みキー

コマンド 定義済みキー
TOP [PF1/↑]
BOTTOM [PF1/↓]
START OF LINE [Ctrl/H] , [PF1/←]
END OF LINE [Ctrl/E] , [PF1/→]
CODE [PF1/X]
KIGOU [PF1/Z]
DO [Do] , [PF4]
EXIT [Ctrl/Z]
HELP KEYPAD [HELP]
TAB [Tab]
DELETE <X]
RETURN [Return] , [Enter]
FIND [Find]
INSERT HERE [Insert Here]
REMOVE [Remove]
SELECT [Select]
NEXT SCREEN [Next Screen]
PREVIOUS SCREEN [Prev Screen]
NEXT WINDOW [PF1/Next Screen]
PREVIOUS WINDOW [PF1/Prev Screen]
QUOTE [Ctrl/V]
RECALL [Ctrl/B]
REMEMBER [Ctrl/R]
RESTORE CHARACTER [PF1/Insert Here]
ERASE START OF LINE [Ctrl/U]
ERASE WORD [Ctrl/J]


[ 前のページ ] [ 次のページ ] [ 目次 ] [ 索引 ] [ DOC Home ]