日本語Compaq DECprint Supervisor (DCPS) for OpenVMS
リリース・ノート


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テキスト・トランスレータと他のプリンタとの上記以外の機能の違いは,「日本語トランスレータ リファレンス・マニュアル」を参照してください。

4.4 日本語版 DCPSに関するその他の情報

この節では,日本語DCPS製品に関する一般的な情報で,他のドキュメントに含まれないものを示しています。

4.4.1 カラー・セパレータ・ページと日本語 PrintServer 17/600 給紙トレイ切り替えの相互作用

日本語 PrintServer Software V5.0, V5.1 では,日本語 PrintServer 17/600 プリンタに給紙トレイの自動切り替え機能を提供しています。これにより,現在の給紙トレイが空になったとき,プリンタは同じサイズの用紙が入っている別の給紙トレイに,自動的に切り替えます。この機能は省略時設定で有効です。

現在色つきの紙のフラグ・ページを使用している場合,この給紙トレイ切り替え機能を無効にできます。以下のステップを実行してください。

  1. LPS$SUPPORT:LPSDEFAULTS.printer-name を編集する

  2. /TraySwitchパラメータを検索する


      /TraySwitch true                      % Controls input tray failover. 
                                            % false = disable 
                                            % true = enable 
    

  3. /TraySwitch パラメータの値を,「true」から「false」へ変更する。必ず小文字で「true」か「false」と記述してください。


      /TraySwitch false                     % Controls input tray failover. 
                                            % false = disable 
                                            % true = enable 
    

  4. 新しい値を有効にするために,日本語 PrintServer 17/600 プリンタを再構成またはリブートする

詳しくは『 DEC PrintServer Supporting Host Software for OpenVMS Management Guide 』を参照してください。


第 5 章
DCPS に影響を与えるその他の制限事項

この章では,日本語 DECprint Supervisor に影響を与えることが確認されているその他の問題,ならびにその問題を処理する必須パッチ・キット ("ECO") についての情報を提供します。

次のような方法で必須パッチ・キットを入手し,アップデートすることが可能です。

5.1 DCPS プロセスによるメモリおよびページファイルの消費

DCPS プリント・シンビオント・プロセスが徐々にメモリおよびページファイル・スペースを消費する可能性があり,最終的にシステムの性能に影響を与えるという問題があります。この問題は OpenVMS Alpha V7.1-2 システムのみで発生します。

次の DECthreads のパッチ・キットにより,この問題は解決されます。

5.2 マルチストリーム・シンビオントでのキュー起動の問題

マルチストリーム・プロセスとして日本語 DECprint Supervisor を起動している場合は, Queue Manager 必須アップデートを必ずインストールしなければなりません。

Queue Manager 必須アップデート・キットは次のとおりです。

上記のアップデートは,マルチストリーム・シンビオントを起動している特定の環境下で START/QUEUE コマンドがハングするという問題を解消します。キットで提供されているリリース・ノートには,このアップデートによって解消されるすべての問題について記述しています。このアップデートをインストールした後には,システムをリブートして変更を有効にする必要があります。

このアップデートをインストールしていなければ,マルチストリーム・プロセスで起動しているキューを STOP/QUEUE/RESET を使用して停止した後,直ちに START/QUEUE を使用して起動した場合に,ハングする可能性があります。さらに,次のメッセージが OPCOM に書き込まれることがあります。


    %DCPS-F-STREAMUSE, Request 4 for Stream Id n ignored. 
    Not consistent with symbiont state 

ハング状態から回復するには,Ctrl/Y を押して DCL プロンプト表示に戻り,続いて再度 STOP/QUEUE/RESET を実行し,数秒待ってから再度キューを起動するようにします。この問題の回避策は, Queue Manager アップデートをインストールすることです。

5.3 LAT 接続および直接接続プリンタのキュー起動の問題

OpenVMS V7.0 ターミナル・ドライバに問題があり, DCPS で LAT 接続および直接接続プリンタを使用することができない場合があります。現象としては,対応するキューを起動することができず, OPCOM に次のようなメッセージが書き込まれます。


    %%%%%%%%%%%  OPCOM  31-OCT-1995 21:53:55.73  %%%%%%%%%%% 
    Message from user SYSTEM on FUNYET 
    Queue SYS$PRINT: %DCPS-E-UNSUPPORTED, unsupported operation or function 
 
    %%%%%%%%%%%  OPCOM  31-OCT-1995 21:53:55.74  %%%%%%%%%%% 
    Message from user QUEUE_MANAGE on FUNYET 
    %QMAN-I-QUENOTSTART, queue SYS$PRINT could not be started on node FUNYET 
 
    %%%%%%%%%%%  OPCOM  31-OCT-1995 21:53:55.74  %%%%%%%%%%% 
    Message from user QUEUE_MANAGE on FUNYET 
    -SYSTEM-F-ABORT, abort 

この現象は継続して発生する場合も,断続的に発生する場合もあります。キューの起動を何回か続けて試みると,正しく起動できる場合もあります。

この問題は,次のパッチ・キットで解消されます。

5.4 シリアル接続プリンタの I/O エラー

OpenVMS ターミナル・ドライバに問題があり, OpenVMS システムのシリアル・ポートに接続したプリンタが I/O エラーを通知する場合があります。この問題は,使用しているシリアル・ポートの種類に依存していますが, OpenVMS Alpha V6.2 〜 V7.0 および OpenVMS VAX V5.5 〜 V7.0 で発生します。

問題は,プリンタのデータ消失防止用の XOFF 要求に対して,ターミナル・ドライバの応答が遅くなる場合があることです。

この問題は OpenVMS Alpha V7.1 で解消されました。

この問題は,次のパッチ・キットで解消されます。

5.5 不十分なダイナミック・メモリ・エラーによるシンビオントの強制終了

OpenVMS VAX V7.0 および V7.1 システムの DECthreads に問題があり, INSFMEM エラーを発生して DCPS シンビオントが強制終了する場合があります。 DCPS シンビオントは毎回,前回よりも多くのメモリを消費し,最終的には利用可能なダイナミック・メモリよりも多くのメモリを取得しようとして強制終了します。シンビオントの強制終了が発生する確率は,シンビオントが新たにプリント・ジョブを処理するたびに増加します。

この問題は,次のパッチ・キットで解消されます。

5.6 アクセス違反あるいは不正パラメータ・エラーによるシンビオントの強制終了

1997 年 5 月 19 日以降,場合によっては CMA (DECthreads) 機能に問題があることを示す ACCVIO あるいは BADPARAM エラーが発生して, DCPS シンビオントが強制終了する可能性があります。 DECthreads 機能に基づく DIGITAL TCP/IP Services for OpenVMS およびその他レイヤード製品を含むシステム上のソフトウェアは,この日付以降に障害が発生する可能性があります。

この問題は,デルタ時間が 10,000 日よりも短いという長年の OpenVMS の制限に関連しています。特に,UNIX 基準時間として 1970 年 1 月 1 日を使用している POSIX 関連のソフトウェアは,1997 年 5 月 19 日以降にこの制限を超えます。デルタ時間の制限については, OpenVMS の Web ページ ( http://www.hp.com/jp/openvms) を参照してください。

この問題は,次のパッチ・キットで解消されます。


第 6 章
プリンタ固有の情報

この章では,特定のプリンタで DCPS を使用する場合の情報を提供します。

6.1 リコー製プリンタ

6.1.1 RICOH IPSiO NX920,NX910,NX900

6.1.1.1 制限事項

6.1.1.2 セパレータ・トレイの指定

0 手差しトレイ,オプション (NX900 にはありません)
1 標準の給紙トレイ (上段)
2 標準の給紙トレイ (下段)
3 1000枚給紙テーブル(上段),オプション
4 1000枚給紙テーブル(下段),オプション
5 1500枚増設トレイ・ユニット,オプション

プリント・キューにジョブ・セパレータ・ページを対応付ける場合,次のコマンドを使用して次の論理名を定義してください。


$ DEFINE/SYSTEM DCPS$queue-name_SEPARATOR_TRAY n

このコマンドでは,実行キューの名前(queue-name )と給紙トレイ番号(n: 通常は 1) を指定しなければなりません。この論理名の定義がされていない場合,印刷実行時に INPUT_TRAY=MANUAL_FEED パラメータが指定された場合に次のようなエラーが発生し,印刷できません。


%DCPS-W-RANGECHK, rangecheck: Argument out of bounds - offending 
command is setpapertray 
%DCPS-E-FLUSHING, Rest of Job (to EOJ) will be ignored 

6.1.2 RICOH IPSiO Color 6500

6.1.2.1 制限事項

6.1.2.2 セパレータ・トレイの指定

セパレータページを給紙するトレイを指定する論理名, DCPS$queue-name_SEPARATOR_TRAY に指定するための等価名は次のとおりです。

1 本体トレイ
2 500枚増設トレイ(オプション)
3 500枚増設トレイ(オプション)
4 手差しトレイ

6.1.3 RICOH IPSiO Color 7100

6.1.3.1 制限事項

6.1.3.2 セパレータ・トレイの指定

セパレータページを給紙するトレイを指定する論理名, DCPS$queue-name_SEPARATOR_TRAY に指定する等価名は次のとおりです。

1 本体上段給紙トレイ
2 本体下段給紙トレイ
3 500枚増設トレイユニット(オプション)/1000枚増設トレイユニット上段(オプション)/2000枚増設トレイユニット(オプション)
4 1000枚増設トレイユニット下段(オプション)
5 本体手差しトレイ

6.1.4 RICOH IPSiO NX800

6.1.4.1 制限事項

6.1.4.2 セパレータ・トレイの指定

1 標準の給紙トレイ (上段)
2 標準の給紙トレイ (下段)
3 500 枚増設トレイ,オプション
1000枚給紙テーブル(上段),オプション
2000枚給紙テーブル,オプション
4 1000枚給紙テーブル(下段),オプション

プリント・キューにジョブ・セパレータ・ページを対応付ける場合,次のコマンドを使用して次の論理名を定義してください。


$ DEFINE/SYSTEM DCPS$queue-name_SEPARATOR_TRAY n

このコマンドでは,実行キューの名前(queue-name )と給紙トレイ番号(n: 通常は 1) を指定しなければなりません。この論理名の定義がされていない場合,印刷実行時に INPUT_TRAY=MANUAL_FEED パラメータが指定された場合に次のようなエラーが発生し,印刷できません。


%DCPS-W-RANGECHK, rangecheck: Argument out of bounds - offending 
command is setpapertray 
%DCPS-E-FLUSHING,Rest of Job (to EOJ) will be ignored 


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