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フォント管理ユーティリティ
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COPY

システム・データベース内の指定した文字コードの文字パターンを,別の文字コードの文字パターンとしてコピーし,登録します。

形式

COPY input-code[,...] output-code[,...]

コマンド修飾子 省略時設定
/CONFIRM[=condition] /CONFIRM=ALL
/LOG /LOG
/SIZE=(font-size[,...]) /SIZE=ALL

制限事項

COPY コマンドを使用するには,SYSPRV 特権が必要です。この特権がない場合には,エラー・メッセージが表示され,COPY コマンドは無視されます。

複数のシステム・フォント・データベースを持つ環境のもとで, 2 つのデータベースの間で実行されるコピー操作は,サポートされません。 2 つのデータベース間でのコピー操作には, EXTRACT CODEとSET DATABASE,UPDATEの各コマンドを使用してください。


パラメータ

input-code[,...]

文字パターンのコピー元の文字コードを,16進数で指定します。

複数の文字コードを指定する場合には,各文字コードをコンマ(,)で区切ります。コード範囲によって入力文字コードを指定する場合には,各指定をハイフン(-)で区切ります。この記号は,2つの文字コードによって指定される範囲内のすべての文字コードに対して COPY コマンドが実行されることを示します。この場合,最初の文字コードは2番目の文字コードより小さい値でなければなりません。

アスタリスク(*)を単独で使用すれば,すべてのユーザ定義文字コードを指定できます。

output-code[,...]

文字パターンのコピー先の文字コードを,16進数で指定します。

複数の文字コードを指定する場合には,各文字コードをコンマ(,)で区切ります。コード範囲によって出力文字コードを指定する場合には,各指定をハイフン(-)で区切ります。この記号は,2 つの文字コードによって指定される範囲内のすべての文字コードに対して COPY コマンドが実行されることを示します。この場合,最初の文字コードは2番目の文字コードより小さい値でなければなりません。

アスタリスク(*)を単独で使用すれば,すべてのユーザ定義文字コードを指定できます。

入力コード範囲が出力コード範囲より大きい場合には,指定された文字のうち,出力コードの数をこえる文字の文字パターンはコピーされません。入力コード範囲が出力コード範囲より小さい場合には,入力コードの数をこえる文字コードに対するコピー指定は無視されます。


コマンド修飾子

/CONFIRM[=condition]
/NOCONFIRM

特定の状況のもとで,コピー操作を確認するかどうかを選択します。キーワードとして ALL または CONFLICT を指定できます。

CONFLICT キーワードは,文字パターンの定義がコピー先文字コードに対してすでに存在する場合,確認を要求することを示します。ALL キーワードを指定した場合には, COPY コマンドはコピーするすべての文字コードに対して確認を要求します。

肯定応答は YES,TRUE,および 1 です。否定応答は NO,FALSE,0 および  [Return]  キーです。 QUIT または  [Ctrl/Z]  を入力すると, COPY コマンドの処理はその時点で停止します。 ALL と入力した場合には,COPY コマンドは処理を継続し,その後,プロンプトを表示しません。

この修飾子を指定しなかった場合や,キーワードを指定しなかった場合には, /CONFIRM=ALL が指定されているものと解釈されます。

/LOG
/NOLOG

COPY コマンドがコピーする各文字コードの文字コード指定を,表示するかどうかを制御します。 /LOG 修飾子を指定した場合には, COPY コマンドは新しく作成した文字の総数も表示します。

この修飾子を指定しなかった場合には,/LOG が指定されているものと解釈されます。

/SIZE=(font-size[,...])

COPYコマンドによって,コピーされる文字パターンのフォント・サイズを指定します。

フォント・サイズとして指定できるのは24,32,および40の組み合わせか,またはALLキーワードです。24,32,および40という値はそれぞれ,24×24ドット,32×32ドット,および40×40ドットで構成される文字パターンを示します。ALLキーワードは,すべてのフォント・サイズの文字パターンをコピーすることを示します。

この修飾子にフォント・サイズを1つだけしか指定しない場合には,括弧は省略可能です。

この修飾子を指定しなかった場合には,/SIZE=ALL が指定されているものと解釈され,すべてのフォント・サイズの文字パターンがシステム・フォント・データベースにコピーされます。


説明

COPY コマンドは,システム・フォント・データベースに登録されているユーザ定義文字の文字パターンをコピーします。文字パターンは1つのデータベース内でだけコピーできます。つまり,SET DATABASEコマンドで選択したデータベース内でだけコピーできます。

このコマンドを使用すれば,システム管理者は異なるユーザ定義文字コードに対して同じ文字パターンを登録できます。

SYSPRV特権を持つユーザはこのコマンドを使用できますが,一般ユーザは使用できません。


#1

$ CHARACTER_MANAGER COPY/SIZE=(24,32)/NOCONFIRM A121-A123,A232 B121-B124
%CMGR-I-CPGFONT, Copying font pattern of size 24x24 in CMGR_DEFAULT database ...
%CMGR-I-FONTCPD, Font pattern of size 24x24 copied from code A121 to code B121
%CMGR-I-FONTCPD, Font pattern of size 24x24 copied from code A122 to code B122
%CMGR-I-FONTCPD, Font pattern of size 24x24 copied from code A123 to code B123
%CMGR-I-FONTCPD, Font pattern of size 24x24 copied from code A232 to code B124
%CMGR-I-CPGFONT, Copying font pattern of size 32x32 in CMGR_DEFAULT database ...
%CMGR-I-FONTCPD, Font pattern of size 32x32 copied from code A121 to code B121
%CMGR-I-FONTCPD, Font pattern of size 32x32 copied from code A122 to code B122
%CMGR-I-FONTCPD, Font pattern of size 32x32 copied from code A123 to code B123
%CMGR-I-FONTCPD, Font pattern of size 32x32 copied from code A232 to code B124
%CMGR-I-DBUPD, CMGR_DEFAULT System Database Updated
$
      

このCOPYコマンドは,文字コードがA121,A122,A123,およびA232である4つの文字パターンをそれぞれ,文字コードB121,B122,B123,B124にコピーします。コピー操作は,フォント・サイズが24×24および32×32ドットの文字パターンに対して実行されますが, 40×40ドットの文字パターンに対しては実行されません。


EDIT

フォント・エディタを起動し,プリロード・ファイルに文字パターンを作成したり,既存の文字パターンを変更します。

形式

EDIT input-file

コマンド修飾子 省略時設定
/LOAD_GLYPH /LOAD_GLYPH
/LOG /LOG
/SIZE=(font-size[,...]) /SIZE=ALL

制限事項

書き込みアクセス権を持たないファイルを編集した場合には,編集結果は, SYS$SCRATCHという論理名で定義されているデバイス・ディレクトリ内のファイルに出力されます。

日本語 DECwindows の日本語ターミナル・エミュレータ上では, EDIT コマンドは使用できません。


パラメータ

input-file

編集の対象となる入力ファイル名を指定します。ファイル・タイプを指定しなかった場合には,省略時のファイル・タイプとして ".PRE" が使用されます。

ファイル指定ではワイルドカードを使用できます。このとき,一致するファイルを検索できない場合や,複数のファイルが一致する場合には,エラー・メッセージが表示され, EDIT コマンドは無視されます。


コマンド修飾子

/LOAD_GLYPH
/NOLOAD_GLYPH

EDIT コマンドが文字パターンを表示するために,DRCS をロードするかどうかを指定します。 DRCS がロードされ,ディスプレイ・ターミナルに格納された後は,漢字ターミナルをリセットするか,または電源を切断するまで,DRCS はクリアされません。したがって, 2 回目以降にフォント・エディタを起動する場合には,/NOLOAD_GLYPH 修飾子を使用すれば,起動速度を向上できます。

省略時の設定では,/LOAD_GLYPH が指定されているものと解釈されます。

/LOG
/NOLOG

フォント・エディタが編集セッションで中に情報メッセージを表示するかどうかを制御します。

省略時の設定では,/LOG が指定されているものと解釈されます。

/SIZE=(font-size[,...])

文字パターンを編集する文字のフォント・サイズを指定します。

指定できる値は24,32,および40の組み合わせであるか,またはALLキーワードです。 24,32,および40という値はそれぞれ,文字パターンが24×24ドット,32×32ドット,および40×40ドットで構成されることを示します。1つのフォント・サイズだけしか指定しない場合には,括弧は省略できます。

ALLキーワードは,EDITコマンドがすべてのフォント・サイズ(24×24,32×32,および 40×40)を取り扱うことができることを示します。/SIZE=ALLは,/SIZE=(24,32,40)と同じです。

この修飾子を指定しなかった場合には,/SIZE=ALLが指定されているものと解釈されます。


説明

EDITコマンドは,ユーザ定義文字の文字パターンを作成または変更するために,フォント・エディタを起動します。フォント編集の結果は,起動時に指定したプリロード・ファイルに出力されます。

プリロード・ファイルの内容は,UPDATEコマンドを使用してフォント・データベースに登録できます。

何らかの理由で,編集結果を指定されたファイルに出力できない場合には,結果は論理名SYS$SCRATCHで示されるデバイス上で,出力先として指定されたファイル名を持つファイルに出力されます。

フォント・エディタの使用

データ・ファイル入出力:

フォント・エディタを起動すると,プリロード・ファイルが読み込まれます(ファイルが存在する場合)。フォント・エディタはファイルの内容をメモリに格納し,その後,フォント編集操作をメモリ内で実行します。

フォント編集スクリーン:

フォント・エディタがデータ・ファイルを読み込んだ後,ビットマップ・スクリーンが表示されます。このスクリーンで文字パターンを編集します。ユーザは  [Enter]  キーを押すことにより文字コードを指定し,その文字パターンを編集します。文字コードを指定した後,ユーザは編集ファンクション・キーを使用することにより,その文字コードの文字パターンを編集できます。編集ファンクション・キーについての詳しい説明は,この後の節を参照してください。

図 4-2 はフォント編集ディスプレイの例を示しています。

図 4-2 EDITコマンドの編集スクリーン



EDITバッファとUSEバッファ:

文字パターンを編集するためのバッファとして,EDITバッファとUSEバッファの2つのバッファがあります。EDITバッファは,指定された文字コードの文字パターンを,作成 /変更するために使用されます。USEバッファは,文字パターンの作成/変更で,別のユーザ定義文字の文字パターンの一部を利用するときに使用します。USEバッファ内では,大部分の編集キー機能は使用できません。

フォント編集の終了:

フォント編集中に  [Ctrl/Z]  を押すと,フォント・エディタはメモリに格納されている文字パターンをファイルに出力し,フォント・エディタを終了します。フォント編集中に  [Ctrl/C]  を押した場合には,フォント・エディタは,編集結果を保存せずにフォント・エディタを終了してもかまわないかどうかの確認を要求し,ユーザが肯定応答を入力した場合には,フォント・エディタは編集結果をデータ・ファイルに保存せずに終了します。

ファンクション・キー

文字パターンを編集するために,フォント・エディタはキーパッドに対して一部の編集機能を定義しています。ユーザはこれらの編集キー機能を使用して文字パターンを編集できます。

アプリケーション・キーパッド・キー:

EDITコマンドは 表 4-2 に示すように,アプリケーション・キーパッド・キーに対して編集機能を定義しています。

表 4-2 EDITコマンドでのアプリケーション・キーパッドの定義
キーパッド・キー キー定義
[KP0] EDITバッファでのフォント編集に使用するために,文字パターンをUSEバッファに格納する。EDITバッファとUSEバッファの識別は,文字コード表示領域内のキーワードによって示される。
文字コードはプロンプトに応答することによって入力でき,16進数で指定しなければならない。文字コード指定には,その先頭に "memory" または "database" というキーワードを指定できる。"memory" が指定された場合には,文字パターンは編集中のメモリバッファから取り出され,"database" が指定された場合には,設定されているデータベースから取り出される。
これらのキーワードは短縮できる。キーワードを指定しなかった場合には, "database"が指定されているものと解釈される。
文字パターンの入力元がメモリであるのか,データベースであるのかは,文字コードと共に示される。メモリの場合は"M"によって示され,データベースの場合は "D"によって示される。
EDITバッファに戻るには, [PF1/KP0]を使用する。
[KP1][KP9] 押されたキーの [KP5]からの方向にカーソルを移動し,カーソルが通過したピクセルを,カーソル・モードにしたがってONまたは OFF状態に設定する。カーソル・モードにはON,OFF,ON/OFF,およびMOVEの4つのタイプがあり,これらは [PF3]によって設定される。
[KP5]を押した場合には,カーソルは移動しないが,現在のピクセルの状態が ONとOFFの間で切り換えられる。
[PF1] GOLD状態をONとOFFの間で切り換える。
[PF2] EDITコマンドのキーパッド定義に関するヘルプ・テキストを,表示する。
[PF3] カーソル・モードをON,OFF,ON/OFF,およびMOVEの4つの状態の間で切り換える。
カーソル・モードがON/OFFモードの場合には,カーソルが通過したピクセルは,前の状態の反対の状態,つまりONの場合にはOFFに, OFFの場合にはONに設定される。
カーソル・モードがMOVEモードの場合には,カーソルはピクセルの状態を変更せずに移動する。
[PF4] ペースト・モードを,OVERLAY状態とOVERWRITE状態の間で切り換える。
ペースト・モードがOVERLAYモードの場合には, [Insert Here] を押したときに PASTEバッファ内のピクセルがビットマップ・スクリーンの上にスーパーインポーズされる。
ペースト・モードがOVERWRITEモードの場合には,PASTEバッファ内のピクセルは,ビットマップ・スクリーン上にペーストされ,ピクセルの上に重ね書きされる。
[KP.] 現在編集中の文字パターンを,実際のサイズでスクリーンの左上に表示する。
[KP-] タイプフェイスを,ボディーフェイスとレターフェイスの間で切り換える。
一般に,ビットマップの外側の部分は,隣接する2文字を区別するために,文字パターン内では使用されない。しかし,タイプフェイスに対してボディーフェイスを選択した場合には,パターンの領域全体を編集できる。レターフェイスを選択した場合には,通常のパターン領域を編集できる。
[KP,] ラップ・モードをONとOFFの間で切り換える。
ラップ・モードがONに設定されている場合には,カーソルが境界に到達すると,カーソルは反対側に移動する。OFFに設定されている場合には,カーソルは境界の上から移動しない。
[Enter] 文字パターンを編集する文字コードの入力を要求するプロンプトを表示する。文字コードは16進数で入力しなけらばならない。
[PF1/KP0] USEバッファからEDITバッファに戻る。
[PF1/KP1][PF1/KP9] 押されたキーの [KP5]からの方向の絶対位置にカーソルを移動する。たとえば, [PF1/KP7]では,カーソルは左上の角に移動し, [PF1/KP5]では,カーソルはビットマップの中心に移動する。
[PF1/PF2] EDITコマンドに関するヘルプ・テキストを表示する。 [Help]と同じ。
[PF1/PF3] メモリに格納されている編集結果を,新しいプリロード・ファイルに書き込む。フォント編集は継続される。
[PF1/PF4] 現在編集中の文字コードの文字パターンを,メモリから削除する。
[PF1/KP.] 指定された文字コードの文字パターンを,最大3つ表示する。文字パターンは,編集スクリーンの左上のREFERウィンドウに表示され, REFERウィンドウの上に文字コードも表示される。
文字コードはプロンプトに応答することにより入力でき,16進数で指定しなければならない。文字コード指定には,その先頭に "memory" または "database" というキーワードを指定できる。"memory" が指定された場合には,文字パターンは編集中のメモリバッファから取り出され,"database" が指定された場合には,設定されているデータベースから取り出される。
これらのキーワードは短縮できる。キーワードを指定しなかった場合には, "database" が指定されているものと解釈される。
文字パターンの入力元がメモリであるのかデータベースであるのかは,文字コードと共に示され,メモリの場合は,"M" によって,データベースの場合は"D"によって示される。
[PF1/KP-] 現在の文字コードに対するフォント編集を取り消す。
[PF1/KP,] フォント編集セッションを終了する。編集セッションを終了するかどうかの確認が要求される。肯定応答を入力した場合には,フォント編集は終了し,フォント編集の結果はすべて失われる。否定応答を入力した場合には, フォント編集は継続される。
[PF1/Enter] 確認プロンプトを表示せずに,フォント編集セッションを終了する。セッションを終了する前に,編集結果は新しいデータ・ファイルに保存される。

表 4-3 EDITコマンドの編集キーパッド・キーとファンクション・キーパッド・キーのキー定義
キーパッド・キー キー定義
   
[InsertHere] PASTEバッファの内容を,カーソルによって指定される位置に挿入する。
[Remove] SELECTによって選択した領域を切り取り,PASTEバッファに格納する。
[Select] 領域指定を開始または取り消す。
[PrevScreen] ビットマップ・スクリーン・サイズを24×24,32×32,および40×40の間で逆方向に切り換える。
[NextScreen] ビットマップ・スクリーン・サイズを24×24,32×32,および40×40の間で順方向に切り換える。
[ → ] [ ← ] [ ↑ ] [ ↓ ] ピクセルの状態を変更せずに,キーパッドに印刷されている方向にカーソルを移動する。
[Help] ([F15]) EDITコマンドに関するヘルプ・テキストを表示する。[PF1/PF2] と同じ。
[F18] フォント・サイズを,指定されたサイズから現在のサイズに変換する。ビットマップ・スクリーン全体が,変換後の文字パターンに置き換えられる。
[PF1/Select] ビットマップ領域全体を選択する。


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