OpenVMS Alpha
オペレーティング・システム
パーティショニングおよび Galaxy ガイド


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12.5 コンポーネント・パラメータの表示

各コンポーネントには表示可能なパラメータがあり,場合によっては変更することも可能です。コンポーネントのパラメータを表示するには,カーソルを適切なコンポーネントの上に置き,マウスの右ボタンをクリックして,ポップアップ・メニューから [Parameters] を選択します。また,コンポーネントを選択し,[Components] メニューから [Parameters] を選択することもできます。

パラメータの単位が変換される場合,表示単位を変更すると,表示と,現在表示されているパラメータ・ダイアログ・ボックスが更新されます。他のパラメータはシステム・コンポーネントのスナップショットであり,動的に更新されません。これらのパラメータを変更した場合は,[Parameters] ダイアログ・ボックスをいったん閉じて再び開くことで,値を更新しなければなりません。

12.6 コンポーネント・コマンドの実行

コンポーネントの [Parameters] ダイアログ・ボックスには,コマンド・ページも表示されることがあります。その場合は,ダイアログ・ボックスの上部に表示される [Commands] ボタンをクリックすることで,コマンドにアクセスできます。大部分のコマンドは,トグル・ボタンをクリックして,[OK] または [Apply] ボタンをクリックすることで実行されます。また,情報を入力しなければならないコマンドや,リストやオプション・メニューから値を選択しなければならないコマンドもあります。複数のコマンドを選択すると,コマンドは上から下に順に実行されます。論理的に正しいコマンド・シーケンスを選択してください。

12.7 GCU メニューのカスタマイズ

システム管理者は SYS$MANAGER:GCU$CUSTOM.GCR というファイルを作成することで,GCU メニューとメニュー・エントリを拡張し,カスタマイズできます。このファイルには,次の例に示す形式のメニュー文だけを格納しなければなりません。GCU$CUSTOM.GCR ファイルはオプションです。このファイルはオペレーティング・システムのアップグレード時に変更されません。


FORMAT EXAMPLE: 
 
  MENU "Menu-Name" "Entry-Name" Procedure-type "DCL-command" 
 
      * Menu-Name - A quoted string representing the name of the 
                    pulldown menu to add or extend. 
 
      * Entry-Name - A quoted string representing the name of the 
                    menu entry to add. 
 
      * Procedure-type - A keyword describing the type of procedure 
                    to invoke when the menu entry is selected. 
 
        Valid Procedure-type keywords include: 
 
        COMMAND_PROCEDURE - Executes a DCL command or command file. 
        SUBPROC_PROCEDURE - Executes a DCL command in subprocess context. 
 
      * DCL-command - A quoted string containing a DCL command statement 
                     consisting of an individual command or invokation 
                     of a command procedure. 

他のインスタンスで実行するプロシージャを作成するには,GCU が SYS$MANAGER:GCU$ACTIONS.COMT で使用するものと同様の SYSMAN またはタスク間方式を利用するコマンド・プロシージャを書きます。GCU$ACTIONS.COM は拡張できますが,このファイルはオペレーティング・システムのアップグレード時に変更される可能性があります。


  EXAMPLE MENU STATEMENTS (place in SYS$MANAGER:GCU$CUSTOM.GCR): 
 
  // GCU$CUSTOM.GCR - GCU menu customizations 
  // Note that the file must end with the END-OF-FILE statement. 
  // 
  MENU "Tools" "Availability Manager" SUBPROC_PROCEDURE 
"AVAIL/GROUP=DECamds" 
  MENU "Tools" "Create DECterm" COMMAND_PROCEDURE  "CREATE/TERM/DETACH" 
  MENU "DCL"   "Show CPU"       COMMAND_PROCEDURE  "SHOW CPU" 
  MENU "DCL"   "Show Memory"    COMMAND_PROCEDURE  "SHOW MEMORY" 
  MENU "DCL"   "Show System"    COMMAND_PROCEDURE  "SHOW SYSTEM" 
  MENU "DCL"   "Show Cluster"   COMMAND_PROCEDURE  "SHOW CLUSTER" 
  END-OF-FILE 

12.8 DECamds による OpenVMS Galaxy の監視

DECamds availability manager softwareは,Galaxy システムをリアルタイムで表示できる便利なツールです。DECamds はローカル・エリア・ネットワークにある 1 台のワークステーションまたは PC からすべての Galaxy インスタンスを監視できます。DECamds は,システムから可用性に関するデータを定期的に収集するカスタム OpenVMS ドライバ (RMDRIVER) を利用します。この情報は,下位レベルのイーサネット・プロトコルを使用して,DECamds クライアント・アプリケーションに戻されます。

クライアント・アプリケーションは,システムの可用性属性をさまざまな表示やグラフで示します。さらに,DECamds は,認識する多くの条件のいずれかを検出すると,そのことをユーザに通知し,その問題を解決するために一連のソリューション (フィックスと呼びます) を提供します。

各 OpenVMS システムには DECamds データ・コレクタ (RMDRIVER) がインストールされています。コネクタを有効にするには,SYSTARTUP_VMS.COM の内部でスタートアップ・プロシージャを実行するか,監視する各 Galaxy インスタンスで手動でスタートアップ・プロシージャを実行しなければなりません。データ・コレクタを起動または停止するには,次のコマンドを入力します。


$ @SYS$STARTUP:AMDS$STARTUP START 

または:


$ @SYS$STARTUP:AMDS$STARTUP STOP 

コレクタを起動する前に,Galaxy のグループ名を指定する必要があります。その場合は,SYS$COMMON:[AMDS]AMDS$LOGICALS.COM ファイルを編集してください。このファイルには,グループ名を宣言するための文が格納されています。固有の名前を選択し,各 Galaxy インスタンス上でこのファイルに同じグループ名が格納されるようにしてください。

OpenVMS エンジニアリング・グループは,DECamds を使用するときに,各 Galaxy インスタンスに対して,[System Overview] ウィンドウ,[Event Window],[CPU Summary] ウィンドウを表示すると便利なことに気付きました。それぞれの要件に応じて,多くの追加ビューを監視できます。DECamds の詳細については,『DECamds Users Guide』を参照してください。

12.9 CPU Load Balancer プログラムの実行

OpenVMS Galaxy CPU Load Balancer プログラムは OpenVMS Galaxy にあるインスタンス内の CPU リソースを直接再割り当てする特権アプリケーションです。

GCU からこのプログラムを実行する方法については,付録 A を参照してください。

12.10 インスタンスの作成

OpenVMS Galaxy ソフトウェア・アーキテクチャの現在の実装では,使用する予定の Galaxy インスタンスをあらかじめ定義しておく必要があります。その場合はコンソール環境変数を使用します。Galaxy 環境変数の詳細については,本書の該当する節を参照してください。

12.11 インスタンスの破棄

Galaxy インスタンスを破棄するには,インスタンスをシャットダウンし,コンソール環境変数を使用してリソースを再割り当てし,必要に応じて新しいリソースを取得するインスタンスを再ブートします。

12.12 シャットダウンおよび再ブート・サイクル

CPU などのリソースは,関係するインスタンスがブートされた後,動的に再割り当てすることができます。I/O モジュールなどの静的に割り当てられたリソースを再割り当てするには,適切なコンソール・コマンドを実行した後,関係するインスタンスをシャットダウンし,再ブートしなければなりません。

12.13 オンライン・モデルとオフライン・モデル

GCU では,アクティブ (オンライン) Galaxy 構成モデルまたは非アクティブ (オフライン) Galaxy 構成モデルを表示し,会話することができます。構成表示がアクティブ・システムのモデルを表す場合は,GCU は色とテキストを使用して,CPU とインスタンスの状態を表示します。構成モデルがこの方法で設定された場合は,ドラッグ・アンド・ドロップを使用してアクティブ・システムと会話することができます。この操作モードを正しく表現すると,「設定されているオンライン・モデルとの会話」になります。

GCU ユーザは,設定が解除されているモデル,つまり複数のオフライン・モデルと会話することもできます。オフライン・モデルはファイルに保存したり,ファイルからロードすることができます。また,オフライン・モデルはアクティブ・オンライン・モデルから作成することもできます。その場合は,アクティブ・オンライン・モデルが表示されているときに,[Engage] ボタンをクリックして,モデルの設定を解除します。[Engage] ボタンの表示状態の他に,GCU は CPU とインスタンスのオンライン属性とオフライン属性を,色やテキストで示します。オフライン・モデルで指示されたドラッグ・アンド・ドロップ操作は,単純な編集機能として解釈されます。これらはモデルの内部構造を変更しますが,アクティブ・システムには影響しません。

オフライン・モデルが設定されると,GCU はモデルの構造をアクティブ・システムの構造と比較します。一致する場合は,オフライン・モデルに設定され,新しいオンライン状態が色とテキストによって示されます。一致しない場合は,GCU は提案されたモデルと一致するようにアクティブ・システムを変更するために,どのような管理アクションが必要かを判断します。判断した管理アクションの一覧をユーザに示し,そのアクションを実行してもよいかどうか質問します。ユーザがアクションの実行を認めないと,モデルはオフラインおよび設定解除状態のままになります。ユーザがアクションを認めると,GCU は管理アクションを実行し,作成されたモデルはオンラインおよび設定状態のモデルとして表示されます。

12.14 GCU システム・メッセージ

次のシステム・メッセージは,エラーが発生した際に GCU によって表示されます。


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