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SET BUFFER
- MODIFIABLE
- READ_ONLY
- UNMODIFIABLE
- WRITE
MODIFIABLE
省略時の設定。バッファは変更(編集)可能です。また,バッファの前のモード (挿入モードまたは重ね書きモード)が復元されます。READ_ONLY
バッファは書き込みロックされ,変更不可能です。バッファ内でテキスト編集機能を使用することはできず,編集セッションを終了するときに,日本語 EVE はバッファの内容を保存しません。しかし,WRITE FILE コマンド, SAVE FILE コマンド,SAVE FILE AS コマンドを使用すれば,バッファの内容をファイルに書き込むことができます。UNMODIFIABLE
バッファは変更できません。たとえば,バッファにテキストを挿入したり,バッファ内のテキストを消去することはできません。ステータス・ラインには, Insert や Overstrike のかわりに,Unmodifiable と表示されます。WRITE
省略時の設定。バッファは書き込み可能です(READ_ONLY の反対)。編集セッションを終了するときに,バッファが変更されていれば,日本語 EVE はその内容をファイルに書き込むか,またはバッファの内容を書き込むかどうかを質問します。各コマンドに対して1つのキーワードだけを指定できます。キーワードを指定しなかった場合には,日本語 EVE はキーワードを要求するプロンプトを表示します。プロンプトに対して [ Return ]キー,または [ Do ] キーだけを押し,キーワードを指定しなかった場合には,操作は取り消されます。
現在のバッファの編集状態を設定します。つまり,バッファを変更できるかどうかや,編集セッションを終了するときに日本語 EVE がバッファの内容を保存する (ファイルに書き込む)かどうかを指定します。変更状態は,ステータス・ラインに Insert または Overstrike(バッファが変更可能な場合),あるいは Unmodifiable として示されます。読み取り/書き込み状態は,ステータス・ラインに Read-onlyまたは Write として示されます。
通常,参照データや前のドラフトなどのように,保存しておきたいテキストを誤って変更しないようにするために,バッファは読み取り専用または変更不可能,あるいはその両方に設定します。
"スクラッチパッド"・バッファを一時的な作業領域として作成する場合には,そのバッファを読み取り専用で変更可能に設定できます。このようにすれば,バッファを編集できますが,日本語 EVE は編集セッションを終了するときに,そのバッファの内容を保存しません。
DECwindows では,次に示すようにステータス・ラインのインディケータの上で MB1 をクリックすることにより,バッファの設定を切り替えることができます。
- ステータス・ラインの Write の上でクリックすると,バッファは読み取り専用で変更不可能に設定される。
- Read-only インディケータの上でクリックすると,バッファは書き込み可能に設定される。
- Unmodifiable インディケータの上でクリックすると,バッファは変更可能に設定され,前のモードを復元する(Insert または Overstrike)。
次の例は,バッファを読み取り専用に設定する方法と,バッファを読み取り専用で変更可能に設定する方法を示しています。
1. Command: SET BUFFER READ_ONLY
現在のバッファを読み取り専用で変更不可能に設定します。この機能は,参照データや前のドラフトなどの保存しておかなければならないテキストを誤って変更するのを防止するのに役立ちます。設定を取り消す場合には, SET BUFFER WRITEコマンドを使用します。
2. Command: SET BUFFER READ_ONLY Command: SET BUFFER MODIFIABLE
現在のバッファを読み取り専用で変更可能に設定します。この機能は編集が必要であり,編集セッションを終了するときに日本語 EVE がその内容を保存しないような "スクラッチパッド"・バッファに対して有効です。
SET CLIPBOARD
日本語 EVE の Insert Here バッファのかわりに,テキストの複写,削除,回復のために DECwindows クリップボードを使用することを指定します。クリップボードを使用すれば,日本語 EVE と他の DECwindows アプリケーションの間でテキストを転送できます。クリップボードの使用は,/DISPLAY=DECWINDOWS を使用して日本語 EVE を起動した場合にのみ可能です。それ以外の場合には,このコマンドは使用できません。
表 4-7 はクリップボード設定によって影響を受ける日本語 EVE コマンドと EDT キーパッド・キーを示しています。 WPS キーパッド・キーは,設定とは無関係にクリップボードを使用しません。
表 4-7 クリップボードを使用するコマンドとキー 日本語 EVE コマンド: INSET HEREまたは PASTE
REMOVE または CUT
STORE TEXT または COPYEDT キーパッド・キー: Append ( [ KP9 ] )
EDT Replace ( [ GOLD-KP9 ] )
Subs ( [ GOLD-Enter ] )省略時の設定は NOCLIPBOARD であり,その場合には Insert Here バッファが使用されます。
すべての編集セッションまたは大部分の編集セッションに対してクリップボードの使用を許可する場合には, SET CLIPBOARD コマンドを日本語 EVE イニシャライゼーション・ファイルに登録します。しかし,日本語 EVE の内部で通常の編集操作を実行する場合には,操作に関連するテキストの量に応じて, Insert Here バッファを使用するほうが迅速に操作を実行できます。
次のコマンドは DECwindows クリップボートの使用を許可し,バッファ全体を選択し,選択領域を複写し,それをクリップボードに格納することにより,別の DECwindows アプリケーションまたは日本語 EVE の他の場所に選択領域を回復できるようにしています。
Command: SET CLIPBOARD Command: SELECT ALL Command: STORE TEXT
SET CODESET INPUT
- DEC_MCS
- DECKANJI
- DECKANJI2000
- ISO_LATIN1
- ISO2022JP
- SDECKANJI
- SJIS
- UCS2
- UTF8
DEC_MCS
現在のバッファの入力コードセットを DEC MCS に設定します。DECKANJI
現在のバッファの入力コードセットを DEC 漢字に設定します。DECKANJI2000
現在のバッファの入力コードセットを DEC 漢字2000 に設定します。ISO_LATIN1
現在のバッファの入力コードセットを ISO Latin1 に設定します。ISO2022JP
現在のバッファの入力コードセットを ISO2022JP に設定します。SDECKANJI
現在のバッファの入力コードセットを Super DEC 漢字に設定します。SJIS
現在のバッファの入力コードセットをシフト JIS に設定します。UCS2
現在のバッファの入力コードセットを UCS2 に設定します。UTF8
現在のバッファの入力コードセットを UTF8 に設定します。
現在のバッファの入力コードセットを切り換えます。 SET CODESET INPUTコマンドで切り換えられるのは,ファイルの入力に使われるコードセットです。このコマンド以降INCLUDE FILE コマンドで入力されるコードセットが変わります。ファイルの出力に使われるコードセットを切り換えるには,SET CODESET OUTPUTコマンドを使ってください。
SET CODESET OUTPUT
- DEC_MCS
- DECKANJI
- DECKANJI2000
- ISO_LATIN1
- ISO2022JP
- SDECKANJI
- SJIS
- UCS2
- UTF8
DEC_MCS
現在のバッファの出力コードセットを DEC MCS に設定します。DECKANJI
現在のバッファの出力コードセットを DEC 漢字に設定します。DECKANJI2000
現在のバッファの出力コードセットを DEC 漢字2000 に設定します。ISO_LATIN1
現在のバッファの出力コードセットを ISO Latin1 に設定します。ISO2022JP
現在のバッファの出力コードセットを 2022JP に設定します。SDECKANJI
現在のバッファの出力コードセットを Super DEC 漢字に設定します。SJIS
現在のバッファの出力コードセットをシフトJIS に設定します。UCS2
現在のバッファの出力コードセットを UCS2 に設定します。UTF8
現在のバッファの出力コードセットを UTF8 に設定します。
このコマンドは,現在のバッファの出力コードセットを切り換えます。 SET CODESET OUTPUTコマンドで切り換えられるのは,ファイルの出力に使われるコードセットです。ファイルの入力に使われるコードセットを切り換えるには, SET CODESET INPUT コマンドを使ってください。
SET CONVERSION DYNAMIC
このコマンドを実行すると,変換キーの定義が動的になり,変換キーは変換対象領域があるときだけ有効になります。たとえば,EVEJ キーパッドの場合,[ Ctrl/H ] キーは,変換対象領域があるときはひらがな変換,変換対象領域がないときは START OF LINEになります。
また,このコマンドを実行すると,TO NONCONVERT が変換確定になります。 SET CONVERSION NODYNAMIC の場合には, TO NONCONVERT で変換対象領域が入力文字列に戻ります。 EVEJ キーパッドの場合は,TO NONCONVERTが [ Ctrl/N ] に定義されているので,DYNAMIC を指定したときの[ Ctrl/N ] は変換確定キーになり,NODYNAMIC を指定したときの [ Ctrl/N ] は変換対象領域を入力文字列に戻します。
SET CONVERSION EVEJ
このコマンドは,変換キーのみを EVEJ スタイルにセットします。変換キーが, EVEJ とほとんど同じように使用できます。このコマンドによりセットされるのは変換キーのみですので, SET KEYPAD NUMERICのあとにこのコマンドを実行すると,変換キーのみを EVEJ スタイルにすることができます。
SET CONVERSION JEDI
このコマンドは,変換キーを JEDI スタイルにセットします。変換キーが,JEDI エディタとほとんど同じように使用できます。
SET CONVERSION JVMS
このコマンドは,変換キーのみを JVMS スタイルにセットします。変換キーが,日本語OpenVMS のKINQUIRE などのユーティリティとほとんど同じように使用できます。このコマンドによりセットされるのは変換キーのみですので, SET KEYPAD EVEJのあとにこのコマンドを実行すると,エディタ・キーパッド・キーは EVEJ スタイルにしたまま,変換キーのみを JVMS スタイルにすることができます。
SET CONVERSION KEY = key-name keypad-name ref-key-name
key-name
定義するキー。キー名を短縮することはできません。キー名の先頭には,等号を指定しなければなりません。コマンド・ラインにキー名を指定しなかった場合には,日本語 EVE は定義するキーを押すように要求するプロンプトを表示します。プロンプトに対して [ Return ] キーまたは [ Ctrl/M ] を押した場合には,操作は取り消されます。keypad-name
複写する変換キーパッドの名前。キーパッド名を指定しなかった場合には,日本語 EVE はキーパッド名を入力するように要求するプロンプトを表示します。プロンプトに対して [ Return ] キーまたは [ Ctrl/M ] を押した場合には,操作は取り消されます。ref-key-name
複写する変換キー。指定したキーパッドで定義されているキーを入力します。
このコマンドは,変換キーを定義するときに使用します。指定した変換キーパッドのキー定義を使用して,キーを定義します。DEFINE KEYコマンドでも変換キーを定義することができますが,このコマンドによって定義すると,SET CONVERSION DYNAMICコマンドで,変換対象領域があるときだけ有効な変換キーを定義することができます。
次の例は,SET CONVERSION KEYコマンドを使用して,キーを定義する方法を示してします。
Command: SET KEYPAD EVEJ Command: SET CONVERSION DYNAMIC Command: SET CONVERSION KEY = KP1 EVEJ Ctrl/H
キーパッドを EVEJ スタイルにセットし, CONVERSION DYNAMIC に設定します。この状態で,上記のように CONVERSION KEY をセットすると, [ KP1 ] キーが,変換時にはひらがな変換になり,それ以外のときは,MOVE BY WORD REVERSEになります。
Command: SET KEYPAD TARO Command: SET CONVERSION KEY = Ctrl/H TARO F11
キーパッドを TARO スタイルにセットする。この状態で,上記のように CONVERSION KEYをセットすると,[ Ctrl/H ]も[ F11 ] と同様にひらがな変換として使用できます。
Command: SET KEYPAD JEDI Command: SET CONVERSION DYNAMIC Command: SET CONVERSION KEY = Ctrl/N EVEJ Ctrl/N
キーパッドを JEDI スタイルにセットし, CONVERSION DYNAMICに設定します。この状態で,上記のようにCONVERSION KEY をセットすると, [ Ctrl/N ] が変換確定キーとして使用できます。
Command: SET CONVERSION KEY = KP1 NULL
[ KP1 ] に対するキー定義を取り消します。
SET CONVERSION LEIA
このコマンドは,変換キーを LEIA スタイルにセットします。変換キーが, LEIA エディタとほとんど同じように使用できます。
SET CONVERSION NN
このコマンドは,nn と2つ続けて入力すると,"ん" とローマ字かな変換するように設定します。
SET CONVERSION NODYNAMIC
このコマンドは,SET CONVERSION DYNAMICをキャンセルします。また,このコマンドを実行すると,TO NONCONVERTで変換対象領域が入力文字列に戻ります。SET CONVERSION DYNAMICの場合は,変換確定になります。EVEJ キーパッドの場合は,TO NONCONVERT が [ Ctrl/N ] に定義されているので,DYNAMIC を指定したときの [ Ctrl/N ] は変換確定キーになり,NODYNAMIC を指定したときの [ Ctrl/N ]は変換対象領域を入力文字列に戻します。
SET CONVERSION NONN
このコマンドは,SET CONVERSION NNをキャンセルします。
SET CONVERSION TARO
このコマンドは,変換キーを TARO スタイルにセットします。このキーパッドを選択すると,[ Ctrl ]キーを使わずに,スペース・バーで変換を行うことができます。
注意
このコマンドを実行すると,ユーザ定義キーのうち,シフト状態の [ F6 ] 〜 [ F14 ]までの一時記憶が失われます。必要なキー定義は NVR に保存し,日本語 EVE の終了後に NVR から呼び出してください。
SET CURSOR BOUND
カーソルをバウンド・カーソルとして設定します。この場合,カーソルの動作は EDT や WPS の場合と同じになります。バウンド・カーソルはバッファの使用されていない部分に移動できません。たとえば,現在の位置が行の最後であるときに, [→] キーを使用した場合には,カーソルは次の行の先頭に移動します。表 4-8 は,カーソル移動のタイプによって影響を受けるコマンドとキーパッド・キーを示しています。
表 4-8 カーソル・タイプの影響を受けるコマンドとキー 日本語 EVE コマンド: MOVE DOWN( [↓] )
MOVE LEFT( [←] )
MOVE RIGHT( [→] )
MOVE UP( [↑] )
NEXT SCREEN
PREVIOUS SCREENEDT キーパッド・キー: EDT Next Screen ( [Next Screen] )
EDT Previous Screen ( [ Prev Screen ] )
Sect ( [ KP8 ] )WPS キーパッド・キー: Advance ( [ KP0 ] )
Backup ( [ KP1 ] )
Scroll Advance ( [ GOLD-KP0 ] )
Scroll Backup ( [ GOLD-KP1 ] )
省略時の設定はフリー・カーソルであり,その場合には,文字がすでに存在するかどうかとは無関係に,カーソルはバッファ内のどこにでも移動できます。しかし,コマンド・ラインを編集する場合には,カーソルは常にバウンド・カーソルです。
すべての編集セッションまたは大部分の編集セッションに対してカーソルをバウンド・カーソルとして設定する場合には,SET CURSOR BOUND コマンドを日本語 EVE イニシャライゼーション・ファイルに登録します。
SET KEYPAD WPS コマンドは自動的にカーソルをバウンド・カーソルに設定します。
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