日本語 Compaq OpenVMS
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2.6 漢字変換キーパッドについて

会話的に JMAIL を使用する場合,JMAIL> プロンプト等では漢字変換キーパッドを使用することができます。使用されるキーパッドの種類は,論理名 IM$PROFILE によって指定できます。省略時は JVMS キーパッドが使用されます。

注意

一部の漢字変換キーパッドでは,コントロール・キーもしくはキーパッドの動作が漢字変換に使用されるため,JMAIL での機能を失います。また TARO キーパッドでは全角文字でエコーバックされます。

漢字変換キーパッドの設定は,日本語環境設定ユーティリティ (JSY$CONTROL) を使うと簡単に設定できます。詳しくは 第 1 章 を参照してください。

図 2-1 キーパッド配列図 (日本語メール・ユーティリティ)


2.7 主なJMAIL サブコマンドの使用方法

この節では, 表 2-2 に示す,主な JMAIL サブコマンドを説明します。他のコマンドについては,『 Compaq OpenVMS ユーザーズ・マニュアル』を参照してください。

表 2-2 JAMIL の主なサブコマンド一覧
コマンド 機能
DELETE 受信したメッセージの中で不必要なものを削除する
DIRECTORY 受信し,保存しているメッセージの一覧を表示する
EXIT 日本語メール・ユーティリティを終了する
EXTRACT 受信したメッセージを DCL コマンド・レベルからアクセスできるファイルに転記する
FORWARD 受信したメッセージのコピーを他の利用者に送信する
HELP 日本語メール・ユーティリティの情報を得る
MOVE 受信したメッセージを指定フォルダに移動する
PRINT 受信したメッセージをプリンタに出力する
READ 受信したメッセージを読む
REPLY 受信したメッセージに対し,返信する
SELECT フォルダを選択する
SEND メッセージを送信する
SET 日本語メール・ユーティリティの特性を定義したり変更したりする

2.7.1 DELETE コマンド

現在読んでいる,あるいは直前に読み終えたメッセージまたは指定メッセージを削除します。

<形式>

JMAIL> DELETE   [修飾子] [メッセージ番号]

<パラメータ>

メッセージ番号 現在のメッセージ以外のメッセージを削除したいときに,そのメッセージ番号を指定します。

たとえば,下記のリストの2番目のメッセージを削除したい場合は,


 
# 発信人日付表題 
 
1 FARR::ITO         11-APR-2001   レーザ・プリンタの使用について 
2 ELLOT::HOSODA     12-APR-2001   新入社員歓迎会のお知らせ 
3 BRIAN::OOTANI     20-APR-2001   OOP seminar tommorow,10AM 
 

次のように入力します。


 
JMAIL> DELETE 2 
 

メッセージ(1つまたは複数)を削除してから DIRECTORY コマンドを入力すると,リストに削除を示すマークが記入されます。


 
# 発信人日付表題 
 
1 FARR::ITO         11-APR-2001   レーザ・プリンタの使用について 
2 (削除) 
3 BRIAN::OOTANI     20-APR-2001   OOP seminar tommorow,10AM 
 

このマークは,メールを終了すると自動的に消えます。

<修飾子>

/ALL 現在のフォルダにはいっているすべてのメッセージを削除します。

2.7.2 DIRECTORY コマンド

保存している受信メッセージの一覧を表示します。

<形式>

JMAIL> DIRECTORY   [修飾子] [フォルダ名]

<パラメータ>

省略可能です。

フォルダ名 表示したいメッセージが入っているフォルダ名を指定します。

たとえば,DIRECTORY コマンドにより,次のようなリストが表示されます。


 
# 発信人日付表題 
 
1 FARR::ITO         11-APR-2001   レーザ・プリンタの使用について 
2 ELLOT::HOSODA     12-APR-2001   新入社員歓迎会のお知らせ 
3 BRIAN::OOTANI     20-APR-2001   OOP seminar tommorow,10AM 
 

<修飾子>

/BEFORE= 日時 指定した 日時 以前に受信したすべてのメール・メッセージのリストを表示します。
/CC_SUBSTRING= 文字列 メッセージの CC フィールドに 文字列を含むメッセージのリストを表示します。
/EDIT エディタを起動して DIRECTORY コマンドの出力を読み込ませます。フォルダやリストをスクロールすることにより簡単にメッセージが探せます。
/FROM_SUBSTRING= 文字列 メッセージの FROM フィールドに 文字列を含むメッセージのリストを表示します。
/FOLDER 現在のメール・ファイルに含まれるすべてのフォルダのリストを表示します。
/FULL 受信メッセージの詳しい情報を表示します。メッセージのレコードサイズ,返信の有無,メッセージがマークされているか,新しく届いたメッセージかなどの情報が表示されます。
/[NO]MARKED MARK コマンドによってマークされたメッセージのリストを表示します。
/NOMARKED はマークされていないメッセージを選択します。
/NEW 新しい(未読の)メール・メッセージのリストを表示します。
/PAGE[=キーワード] 画面表示を制御します。次のキーワードが指定できます。

CLEAR_SCREEN ページモードで表示する(各ページの表示前に画面を消去する)
SCROLL スクロールモードで表示する(1行ずつスクロールする)
SAVE[=n] 画面操作機能を有効にする。n は保存されるページ数。

/[NO]REPLIED REPLY コマンドでによって返事を出したメッセージのリストを表示します。
/NOREPLIED は返事を出していないメッセージを選択します。
/SINCE= 日時 指定した 日時以後に受信したすべてのメール・メッセージのリストを表示します。
/START= 開始点 表示するディレクトリ・リストの開始点を指定するための修飾子です。たとえば,メッセージ番号 3 以上のすべてのメッセージを表示させたいときは, DIRECTORY/START=3 というコマンド行を入力します。同様にフォルダを表示させたいときは,/START 修飾子と /FOLDER 修飾子を使って最初のフォルダ名を指定してください。たとえば,アルファベット順で PLEAT の後にくるフォルダをすべて表示させたいときは,
DIRECTORY/START=PLEAT/FOLDER というコマンド行を入力します。
/SUBJECT_SUBSTRING[= 文字列] メッセージの SUBJECT フィールドに 文字列を含むメッセージのリストを表示します。 文字列を省略すると,プロンプトが出て日本語入力ができます。
/TO_SUBSTRING= 文字列 メッセージの TO フィールドに 文字列を含むメッセージのリストを表示します。

2.7.3 EXIT コマンド

日本語メール・ユーティリティを終了します。

<形式>

JMAIL> EXIT

2.7.4 EXTRACT コマンド

受信したメッセージを DCL コマンド・レベルからアクセスできるファイルとしてメールの外に作成します。

<形式>

JMAIL> EXTRACT   [修飾子] [ファイル指定]

<パラメータ>

ファイル指定 メッセージ転記先の出力ファイル名を指定します。RMS が日本語モードの場合には,最大 118 文字までの日本語ファイル名を指定できます。ファイル・タイプの省略時設定は .TXT です。

たとえば,この例ではメール・メッセージを GAMES.DAT という名前のファイルに出力しています。


JMAIL> EXTRACT 
_File: GAMES.DAT 
%MAIL-I-CREATED, DISK:[BERGMAN]GAMES.DAT;1 が作られました。
 
JMAIL> 

<修飾子>

/ALL 現在選択されているメッセージをすべて指定ファイルに転記します。
/APPEND 指定ファイルの末尾に選択されたメッセージを付加させるための修飾子です。指定ファイルが存在しないときには,このファイルが新たに作成されます。
/MAIL 出力ファイルを省略時設定のファイル・タイプが MAI で,保護コードが (S:RW, O:RW, G, W) の順次編成メール・ファイルとすることを指定します。
/NOHEADER メール・メッセージから見出し情報 (To: From: Subj:) を取り除いてメッセージだけを転記します。

2.7.5 FORWORD コマンド

現在読んでいる,または直前に読み終えたメッセージを転送します。

<形式>

JMAIL> FORWARD   [修飾子]
To : [ノード名::]利用者名
Subj : 表題・・・(ここではローマ字・かな漢字変換ができます。)

<修飾子>

/[NO]CC_PROMPT メッセージのコピー (CC:) を送るユーザ名を聞いてきます。
/[NO]EDIT エディタを起動してこれから転送するメッセージを編集することを指定します。
/NOHEADER メール・メッセージから見出し情報を取り除いて,メッセージだけを転送します。
省略時設定は /HEADER です。
/[NO]PERSONAL_NAME[= 個人名] メッセージを転送するときに使う 個人名を指定します。 名前を省略するとプロンプトが表示され,日本語入力ができます。/NOPERSONAL_NAME は, 個人名なしで送ることを指定します。
/[NO]SELF 転送するメッセージのコピーを転送者自身に送り返すことを指定します。
省略時設定は /NOSELF です。
/SIGNATURE_FILE=ファイル名 SET SIGNATURE_FILE コマンドで指定した署名ファイルとは別の署名ファイルを指定し,メッセージに付加できます。 RMS が日本語モードの場合には,最大 118 文字までの日本語ファイル名を指定できます。
/SUBJECT[= 文字列] 転送するメッセージの表題を指定します。
文字列 を省略すると,プロンプトが出て日本語入力ができます。

2.7.6 HELP コマンド

日本語メール・ユーティリティに関するあらゆる情報,たとえばコマンドの利用方法などを知ることができます。

<形式>

JMAIL> HELP   [トピック]

<パラメータ>

トピック 表示させたい情報の個々のコマンドまたはトピックを指定します。全情報を必要とする場合,*(ワイルドカード)を入力します。

2.7.7 MOVE コマンド

現在読んでいる,または直前に読み終えたメッセージを指定フォルダに移動します。

<形式>

JMAIL> MOVE   [修飾子] フォルダ名 [ファイル指定]

<パラメータ>

フォルダ名 現在のメッセージを移動する宛先のフォルダ名を指定してください。指定フォルダが存在しないときは,そのフォルダを新たに作成するかどうか聞いてきます。フォルダ名は英数字で 1 〜 39 文字までの長さです。
ファイル指定 現在のメッセージを移動する宛先のファイルを指定してください。RMS が日本語モードの場合には,最大 118 文字までの日本語ファイル名を指定できます。指定ファイルが存在しないときは,そのファイルを新たに作成するかどうか聞いてきます。ファイル指定を省略すると,メッセージは現在のファイルの中の指定フォルダに移されます。

たとえば以下のようになります ( フォルダ名は WINNERS,省略時のメール・ファィル指定です ) 。指定されたフォルダ名が存在しないと,そのフォルダを作成するかどうか尋ねてきます。


 
JMAIL> 2 
JMAIL> MOVE 
_Folder: WINNERS 
_File: <RET> 
 
フォルダ WINNERS は存在しません。 
このフォルダを作成しますか (Y/N,省略時は N です)? Y 
%MAIL-I-NEWFOLDER,フォルダ WINNERS が作成されました。 

<修飾子>

/ALL 現在選択されているメッセージのすべてを指定フォルダに移動します。
/[NO]CONFIRM 新しいファイルまたはフォルダを作成するときに利用者自身による確認を行います。
省略時設定は,/CONFIRM です。

2.7.8 PRINT コマンド

現在読んでいるメッセージ,または直前に読み終えたメッセージをプリント・キューに加えます。ただし,JMAIL 終了時までプリントされません。

<形式>

JMAIL> PRINT   [修飾子]

<修飾子>

/AFTER= 日時 指定された 日時になるまでプリントしないようにします。絶対時間かデルタ時間を指定することができます。
/ALL 現在選択しているすべてのメッセージをプリントします。
/[NO]BURST[=キーワード] メッセージの前にバースト・ページをプリントするかどうか指定します。
/CANCEL 現在のセッション中にプリント・キューに入れられたすべてのメッセージをキャンセルします。
/COPIES=n プリントするコピーの数を指定します。
省略時設定は 1 です。
/[NO]FEED PRINT コマンドが,ページの終わりに近づいたときに自動的にホーム・フィードを挿入するかどうか指定します。
省略時設定は /FEED です。
/[NO]FLAG[=キーワード] メッセージの前にフラグ・ページをプリントするかどうか指定します。
/FORM= フォーム名 プリント・ジョブに対して指定したいフォームの名前または番号を指定します。
/[NO]HOLD メッセージをすぐにプリントするかどうか指定します。
/NAME= ジョブ名 プリント・ジョブに名前を付けます。
/[NO]NOTIFY ファイル(単数または複数)のプリント終了を通知させます。
省略時設定は /NONOTIFY です。
/NOW PRINT コマンドでプリント・キューに加えられたメッセージを実際にプリントします。 /PRINT と同じです。
/PARAMETERS=( パラメータ [,...]) プリント・ジョブに対し指定するパラメータを1個から8個指定します。
/PRINT PRINT コマンドでプリント・キューに加えられたメッセージを実際にプリントします。
/QUEUE= キュー名 メッセージをプリントするキューの名前を指定します。/QUEUE 修飾子を指定しないと,メッセージは SYS$PRINT プリンタのキューに加えられます。
/[NO]SPACE 出力をダブル・スペースにするかどうか指定します。
省略時設定は /NOSPACE です。
/[NO]TRAILER=(ONE:ALL) メッセージの前にトレイラー・ページをプリントするかどうか指定します。


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