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この用語集は,本書『Volume Shadowing for OpenVMS 説明書』で使用する用語とその定義をアルファベット順および五十音順に示しています。
DCD:
Disk Copy Data の略で,特別な MSCP コマンドの名前。 DCD コマンドはシャドウイング・ソフトウェアから呼び出され, HSJ コントローラに接続されているディスク間の補助付きコピー操作を制御する。
解除 ( マウント解除,ディスマウント):
仮想ユニットを削除することにより,構成からシャドウ・セットを削除する操作。
書き込みビットマップ:
書き込みビットマップは,仮想ユニットに対するすべての書き込み操作とすべてのデータ・セキュリティ消去 (DSE) 操作のアドレスを記録したメモリ内のデータ構造。マスタ書き込みビットマップとローカル書き込みビットマップも参照。
仮想ユニット:
シャドウ・セットは単一の仮想デバイスとして表わされ,仮想ユニットと呼ばれる。仮想ユニットは DSAn という名前で識別され, n は 0〜9999 の任意の数字である。
コピー:
Volume Shadowing for OpenVMS でのコピー操作は,シャドウ・セット内のある物理デバイスの内容を同じシャドウ・セットの別の物理デバイスへ複製する処理のこと。
コピー・フェンス:
コピーされたブロックとまだコピーされていないブロックの間の論理的な境界。コピー・フェンスは,各ブロックのコピー操作が終了するたびに先に進む。
システム通信サービス (SCS):
OpenVMS Cluster 環境で,SCA (System Communications Architecture) に基づいて,コンピュータ間通信を実現しているソフトウェア。
シャドウ・セット:
シャドウ・セットは,Volume Shadowing for OpenVMS ソフトウェアによって論理的に結合された最大 3 台のデバイスで構成される。シャドウ・セット・メンバには同じ仮想ユニット番号が割り当てられるが,この番号は,デバイスのストレージ制御ブロック (SCB) に格納される。
シャドウ・セット・メンバ:
シャドウ・セット・メンバは,他の物理デバイスと論理的に結合され, 1 つのシャドウ・セットにされた物理デバイスのこと。
世代番号:
世代番号は,シャドウイング・ソフトウェアによってシャドウ・セットのすべてのメンバに割り当てられるタイム・スタンプ。シャドウイング・ソフトウェアは,この番号を使ってシャドウ・セットの構成の変化を追跡する。メンバがシャドウ・セットから削除されると,シャドウイング・ソフトウェアは残ったメンバの世代番号をアップデートする。
ソース・デバイス:
内容がターゲット・デバイスにコピーされるデバイス。
ターゲット:
シャドウ・セット・メンバの内容がコピーされるデバイス。コピーが完了すると,ターゲットはシャドウ・セットのメンバになる。
ディスク:
ファイルが格納される物理メディア。
デバイス:
ストレージ・メディアへのアクセスを実現するハードウェア。 ドライブ ともいう。
デバイス・ドライバ:
ホスト・コンピュータがデバイスのコントローラと通信できるようにするオペレーティング・システムのソフトウェア構成要素。接続されているすべての周辺装置には,対応するデバイス・ドライバがホスト・コンピュータ上に存在する。
ドライブ:
ストレージ・メディアへのアクセスを実現するハードウェア。 デバイス ともいう。
補助付きコピー:
補助付きコピーは,構成されている HSC または HSJ コントローラで実行されるコピー操作である。補助付きコピーでは,ホスト・ノードのメモリを経由するデータ転送は行われない。データ転送はディスク間で行われるので,補助付きコピーでは,システムへの影響,入出力転送能力の消費量,コピー操作に必要な時間が減少する。シャドウイング・ソフトウェアは,特定の論理ブロック範囲のコピーをコントローラに指示するために, DCD(ディスク・コピー・データ ) という特別な MSCP コピー・コマンドを使ってコピー操作を制御する。補助付きコピーの場合,コピーのアクティブ・ターゲットになるディスクは,同時には 1 つだけである。
ボリューム:
新しいファイル構造を作成して,デバイスにマウントして使うために用意されたディスク媒体,またはテープ媒体。
ボリューム・セット:
DCL コマンドの MOUNT/BIND によって単一の実体に束ねられたディスク・ボリュームの集合。ユーザにとっては,ボリューム・セットは,単一の大きなボリュームに見える。
また,複数のマルチボリューム・ファイルが記録されているボリュームを指す場合もある。
マージ:
マージ操作は,システム障害が発生したときに生ずる可能性のある,シャドウ・セットのメンバ間のデータ不整合を解消する操作。マージ操作は,障害の発生したシステムにマウントされているすべてのシャドウ・セットに対し,シャドウイング・ソフトウェアによって開始される。
マージ・フェンス:
マージ・フェンスは,比較が済んだブロックと比較が済んでいないブロックの間の論理的な境界。マージ・フェンスは,各ブロックの比較が終了するたびに先に進む。
マスタ書き込みビットマップ:
マスタ書き込みビットマップは,最初にシャドウ・セットをマウントした OpenVMS Alpha システム上に作成される。このビットマップには,シャドウ・セットで変更があったすべてのブロックが記録される。ローカル書き込みビットマップと書き込みビットマップも参照。
ミニコピー:
ミニコピー操作は,Volume Shadowing for OpenVMS の定義では,コピー操作に似ているが,変更されたブロックだけをコピーするところが違っている。したがって,ミニコピーの実行に要する時間は,デバイス上の変更ブロックの数に比例する。ミニコピー操作は,シャドウ・セットの書き込みビットマップが存在していることを前提としている。
ミニマージ:
ミニマージ操作は,マージ操作に似ているが,より高速であり,構成に HSC または HSJ コントローラが含まれている必要がある。シャドウイング・ソフトウェアは,コントローラ・ベースの書き込みログを使う。このログは保留中の書き込み入出力要求と,データ・セキュリティ消去 (DSE) のあるブロックを正確に把握している。これらのブロックだけに,同一化処理が行われる。
ローカル書き込みビットマップ:
ローカル書き込みビットマップは,ミニコピー対応のシャドウ・セットのマウントやディスマウントで作成されるビットマップ。ローカル書き込みビットマップは,マスタ書き込みビットマップと連携し,すべての変更されたブロックがマスタ書き込みビットマップに記録されるようにする。書き込みビットマップとマスタ書き込みビットマップも参照。
論理ブロック:
ボリューム・スペースの構成単位。
論理ブロック番号 (LBN):
ボリューム上のブロックを識別する番号。論理ブロックの番号は,ボリューム・スペースの最初のブロックからふられ,昇順でボリューム・スペースの残りの部分に続く。
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