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2 DECwindowsの使い方

この章では,DECwindowsを使用する際に必要な以下の基本的な操作について説明します。

2.1 マウスの使い方

従来のコンピュータでは,画面と会話するために,テキストを入力したりキーボード・ キーを押したりしなくてはなりませんでした。DECwindowsでは, マウスがあれば,画面上のオブジェクトを指して,マウス・ボタンをクリックするだけで操作できます。 マウスを使用すると,メニューからのコマンドの選択, ウィンドウの拡大/縮小,画面上でのウィンドウの再配置を行うことができます。

マウスには3つボタンがあります。MB1("マウス・ボタン1 "と呼びます)が左側に,MB2 が中央に,MB3が右側にあります。普通は,MB1を使用してアプリケーションと会話します。 このボタン配置は右利きのユーザ用です。 このボタン配置は左利き用に変更することができます。マウス・ボタンの設定の変更については, セッション・マネージャのヘルプを参照してください。

マウスで作業する際は,マウスとワークステーションとを接続しているケーブルがワークステーション側を向くようにします。 マウスは,平らな面に置いてください。 マウスを動かしながら画面を見ると,マウスの動きに合わせて画面上の ポインタが同じように動くことがわかります。 マウスを操作するための机上のスペースが足りない場合は,マウスを少し持ち上げて, もっとスペースのあるところに置き直します。マウスを持ち上げている間はポインタは動きません。

通常,ポインタは矢印のような形をしていますが,アプリケーションの状態を反映して形が変わります。 たとえば,若干時間のかかるタスクの実行中は, ポインタが砂時計や腕時計の形になります。

2.1.1 マウスの基本操作

以下のマウスの基本操作をマスターすれば,DECwindowsのどのようなアプリケーションでも操作することができます。

2.2 セッションの起動

システム・スタートアップ・プロシージャが正しく実行されると,セッション・ マネージャの「セッション起動」画面が表示されます。

セッションを起動するには,次のようにします。

  1. ユーザ名を入力する。

  2. 「パスワード」入力領域を指してMB1をクリックし,「パスワード」入力領域を選択する。

  3. パスワードを入力する。 パスワードを秘密にしておくため,入力した文字は画面上には表示されません。

  4. ユーザ名とパスワードを正しく入力したら,「了解」ボタンをクリックするか,<Return> キーを押す。

間違った情報を入力したり入力ミスをした場合は,それを訂正しないと, セッションは起動されません。その際は,間違った情報があることを警告するダイアログ・ ボックスが表示されます。

メッセージを確認してから,<Return>キーを押すか,「了解」ボタンをクリックします。 そして,情報を再入力してから<Return>キーを押します。

2.3 セッション・マネージャのメニュー・ バーの使い方

正しいユーザ情報を入力すると,セッションが起動されます。図 2-1 に示すようなセッション・マネージャのメニュー・ バーが表示されます。

図 2-1 セッション・マネージャのメニュー・バー

セッション・マネージャのメニュー・バーは,DECwindowsセッションが起動されるたびに画面上に表示されます。 メニュー・バーには,「セッション」, 「オプション」,「アプリケーション」,「ヘルプ」メニューが示されます。 セッション・マネージャの使い方に関する詳細は,第3章およびセッション・ マネージャのヘルプを参照してください。

2.4 ヘルプの使い方

「ヘルプ」メニューを使うと,DECwindowsのどのようなアプリケーションからでもヘルプを参照することができます。 ヘルプからは,画面上のオブジェクト, 概念,システム・メッセージ,アプリケーションで実行可能なタスクについての簡単な情報が得られます。

ヘルプは,アプリケーションに関する一般的な情報が得られ,同時に,知りたい内容を素早く検索できます。 ヘルプでは以下のことができます。

2.4.1 ヘルプの起動

アプリケーションのタスクに関するヘルプを得るには,アプリケーションの「ヘルプ」メニューから「概要」を選びます。 メニューの使い方についての詳細は, 第2.5節を参照してください。

「ヘルプ」ウィンドウが開き,一緒に「概要」トピックが表示されます。 これに加えて,「ブックリーダ」ライブラリ・ウィンドウがアイコンとして現われます。 「概要」トピックには,共通の操作をどうのように実行するかを説明した追加トピックの一覧が含まれます。 図 2-2は,「ファイルビュー」の「概要」トピックを示します。

図 2-2 概要トピック

著作権などのアプリケーションに関する製品情報を表示するには,アプリケーションの「ヘルプ」メニューから「製品情報」を選択します。

アプリケーションのメニュー名,スクロール・バー,システム・メッセージ, ダイアログ・ボックスなどの画面上のオブジェクトについてのヘルプを得るには, 次のようにします。

  1. アプリケーションの「ヘルプ」メニューから「状況依存ヘルプ」を選ぶ。

    ポインタが疑問符(?)の形に変わります。

  2. 画面上のオブジエクトでMB1をクリックする。

    ヘルプ・ウィンドウがオープンされ,指定したオブジェクトに関する情報が表示されます。

ヘルプの使い方に関する詳細を知りたい方は,それぞれのアプリケーションのヘルプ・ ウィンドウの「ヘルプ」メニューから「ヘルプの使用」を選択してください。

2.4.2 ヘルプ中での移動

「概要」ウィンドウにある追加トピックの一覧からトピックを選択した場合は, 追加トピックを選択し続けるか,再び手順をたどり直して別のトピックに分岐することによって, トピックの経路を追跡することができます。 「概要」トピックにもどって,別の経路をたどることもできます。

追加トピックを表示する場合は,トピックのMB1をダブルクリックします。 「ヘルプ」が選択したトピックを表示します。追加トピックの一覧から別のトピックを選択することもできますし, 「戻る」ボタンをクリックすれば,1 つ前に見たトピックを再表示することもできます。

「トピック」ボタンを使用して,アプリケーションのヘルプ・トピック全部を順次表示することができます。 右側の矢印をクリックすると次のトピックが表示され, 左側の矢印をクリックすると前のトピックが表示されます。

現在のトピックと新しいトピックを同時に表示するには,次のようにします。

  1. 追加トピックの一覧から別のトピックを選択する。

  2. 「ファイル」メニューの「新しいウィンドウ」の中から「トピック表示」を選択する。

こうすると,現在のヘルプ・トピックが新しいトピックに置き換わらずに, 別のヘルプ・ウィンドウがオープンされて,新しいトピックについての情報が表示されます。 また,現在のトピックをオープンしたまま,新しいヘルプ・ ウィンドウからさらに別のトピックを表示することもできます。

トピックを調べ終わりヘルプ・ウィンドウをクローズしたい場合は,「終了」ボタンをクリックします。 「概要」トピックにもどるには,アプリケーションの「ヘルプ」メニューから「概要」を選択します。

2.4.3 ヘルプ中のトピック・タイトルの一覧

アプリケーションのヘルプ・トピック全部の一覧を表示することができます。 この機能により,アプリケーションで利用できるすべてのヘルプの概要を知ることができます。

この一覧を表示するには,「ヘルプ」ウィンドウの「ファイル」メニューから「ナビゲーション・ ウィンドウをオープン」を選択します。ヘルプがヘルプのトピック・ タイトルの短い一覧を含んだウィンドウを表示します。

この一覧を開いてトピック・タイトルを表示するには,次のようにします。

  1. 一覧の最初のトピック・タイトルでMB1をクリックして,それを選択する。

  2. 「表示」メニューから「開く」を選択する。

    利用可能なすべてのトピック・タイトルが表示されます。

この一覧からトピックを表示するには,トピック・タイトルでMB1をダブルクリックします。 ヘルプによって,表示されている「ヘルプ」ウィンドウにトピックが表示されます。

2.4.4 ヘルプの終了

ヘルプを終了するには,「終了」ボタンをクリックします。複数のヘルプ・ ウィンドウをオープンしている場合は,1つずつクローズしなければなりません。

2.5 メニュー操作

メニューには,何をしたいのか,すなわち,どのような操作をしたいのかをDECwindows に知らせる項目が含まれています。DECwindowsと会話するには, メニューを選択してから,そのメニューからメニュー項目を選択します。 アプリケーションで使用できるメニュー名は,メニュー・バーに表示されます。

DECwindowsは,次の3つのタイプのメニューを提供しています。

それぞれのタイプのメニューには,サブメニューをもつものがあります。 メニュー項目の右側の右向き三角矢印は,そのメニュー項目を選択すると, サブメニューが表示されることを示しています。

メニュー項目の後に続く3つのピリオド(...)は,該当するメニュー項目を選択するとダイアログ・ ボックスが表示されることを示します。

以下の項では,メニューとサブメニューの操作方法について説明します。

2.5.1 メニューの選択

メニューを選択するには次のようにします。

  1. メニュー・バーで,表示させたいメニュー名を指す。

  2. MB1をクリックする。

    そのメニュー名が強調表示され,そのメニューのメニュー項目が表示されます。 このメニュー項目の一覧をプルダウン・メニューと呼びます。

メニュー名のところでMB1をクリックすると,メニュー項目を選択するか, メニュー以外のところでMB1をクリックするまで,そのメニューが表示されたままになります。


注意
メニューは,アクセレレータとニーモニックというキーボードを使った2 つの方法で素早く操作することができます。

アクセレレータとは,メニュー内の機能を実行するために使用するキーボード上のキーのことです。 アクセレレータは,利用できる場合だけ, メニュー項目の右側に表示されます。

ニーモニックとは,メニュー名あるいはメニュー項目に表示される下線付きの英文字のことです。 ニーモニックを使用すると,キーボード上の英文字を入力することによって, メニューを表示したりタスクを実行したりすることができます。

ニーモニックを使用してメニューを表示するには,<Alt>を押しながら目的のニーモニックの英文字のキーを押します。 ニーモニックを使用してメニュー項目を選択するには,<Shift> を押しながら対応するニーモニックの英文字のキーを押します。


2.5.2 プルダウン・メニューからの項目の選択

プルダウン・メニューには,コマンドが入っているものもあれば, 作業項目がリストされているものもあります。図 2-3 は,プルダウン・メニューの一例です。

図 2-3 プルダウン・メニュー

プルダウン・メニューから項目を選択するには,次のようにします。

  1. メニュー・バーで表示したいメニュー名を指す。

  2. MB1を押し続ける。

  3. MB1を押しながら,目的のメニュー項目までドラッグする。

  4. MB1を離す。

プルダウン・メニューから項目を選択しない場合は,ポインタをメニューの外にドラッグしてから,MB1 を離します。メニューが消えて,処理は何も行われません。


注意
電子メールなどのアプリケーションには, メニュー項目の内の使用頻度の高いコマンドと同じ機能を持つ長方形の プッシュ・ボタンがあります。プッシュ・ボタンは, 普通は,アプリケーションの作業領域(アプリケーションのテキストとグラフィックスが表示される場所)の下にあります。 このようなコマンドをすぐに実行するには, プッシュ・ボタンの上でMB1をクリックします。

2.5.3 ポップアップ・メニューからの項目の選択

DECwindowsには,アプリケーションのコマンドや機能にすぐにしかも直接アクセスして, ファイルやアプリケーションでの操作を簡単にする ポップアップ・メニューがあります。ポップアップ・メニューは, プルダウン・メニューで使用可能なコマンドと同じ機能を持っています。 ポインタをメニュー・バーまで移動しなければならないプルダウン・ メニューとは異なり,ポップアップ・メニューはアプリケーションの作業領域のどこででも表示できます。 図 2-4は,ポップアップ・メニューの一例です。

図 2-4 ポップアップ・メニュー

ポップアップ・メニューから項目を選択するには,次のようにします。

  1. アプリケーションの作業領域でMB3を押し続ける。

  2. 目的のメニュー項目までドラッグする。

  3. MB3を離す。

ポップアップ・メニューから項目を選択しない場合は,ポインタをメニューの外にドラッグしてから,MB3 を離します。メニューが消えて,処理は何も行われません。

2.5.4 オプション・メニューからの項目の選択

オプション・メニューは,ダイアログ・ボックスに現れるポップアップ・ メニューです。オプション・メニューを使用すると,多数のオプションの中から1 つを選択することができます。ダイアログ・ボックスには, 現在選択されている1つのオプションしか表示されないので,選択できる他のオプションを見るには, オプション・メニューを表示します。 図 2-5に,カレンダの「一般」ダイアログ・ ボックスの「週の始まる日」オプション・メニューを示します。

図 2-5 オプション・メニュー

オプション・メニューから項目を選択するには,次のようにします。

  1. 現在のオプションの上でMB1を押し続ける。

    オプション・メニューが表示されます。

  2. 目的のメニュー項目までドラッグする。

  3. MB1を離す。

    オプション・メニューは消え,選択したオプションが現在のオプションになります。

元のオプションを変更しない場合は,ポインタをメニューの外までドラッグして,MB1 を離します。メニューが消えて,オプションは変更されません。

2.5.5 サブメニューからの項目の選択

サブメニュー・アイコン(右向きの矢印)をもつメニュー項目は,対応するサブメニューがあることを示しています。 メニュー項目を選択すると, サブメニューが表示されるので,サブメニューからメニュー項目を選択します。 図 2-6は,サブメニューの一例です。

図 2-6 サブメニュー

サブメニューを表示して,そこからメニュー項目を選択するには,次のようにします。

  1. アプリケーションのメニュー・バーの上でMB1を押し続けて, プルダウン・メニューを表示させる。

  2. 目的のメニュー項目までドラッグする。

  3. メニュー項目の次にサブメニューがある場合には,そのメニューの右側にサブメニューが表示されます。

  4. サブメニュー内の選択したいメニュー項目までドラッグする。

  5. MB1を離す。

2.6 ウィンドウの管理

DECwindowsを使用して作業する際は,ウィンドウを1つだけオープンすることも, 同時に複数のウィンドウをオープンすることもできます。複数のウィンドウを使用すると, 多数のアプリケーション間を切り替えながら操作できます。 この節では,ウィンドウの基本的な特性を説明するとともに, ウィンドウの移動,サイズ変更,配置のしかたについても解説します。

2.6.1 ウィンドウの構成要素

ほとんどのウィンドウは,図 2-7のような構成要素からなっています。

図 2-7 ウィンドウの構成要素

2.6.2 ウィンドウをアクティブにする

2つ以上のウィンドウをオープンしている場合は,選択するコマンドや入力テキストが正しい場所で終了するように, 現在どのウィンドウを操作しているかをDECwindows に知らせなければなりません。操作しようとするウィンドウを知らせるには, 目的のウィンドウをアクティブにするか,目的のウィンドウを 入力フォーカスにします。

ウィンドウをアクティブにすると,省略時の設定では,目的のウィンドウが相互に重なり合うウィンドウ・ スタックの前面に移動して,そのウィンドウ枠が強調表示されます。 入力するキー操作はすべてこのウィンドウに対して行なわれます。 別のウィンドウをアクティブにすると,新しいウィンドウが入力フォーカスになります。 入力フォーカスをもてるのは,一度に1 つのウィンドウだけです。

ウィンドウをアクティブにするには,次のようにします。

  1. ウィンドウまたはウィンドウ枠中の任意の場所を指す。

  2. MB1をクリックする。

2.6.3 ウィンドウの移動

あるウインドウが他のウィンドウを部分的に隠している場合は,各ウィンドウが完全に見えるように配置するとよいでしょう。 ウィンドウを移動するには, 次のようにします。

  1. ウィンドウのタイトル・バーの中(ボタン上は除く)にポインタを置く。

  2. MB1を押し続ける。

    ウィンドウの枠が現れます。

  3. ウィンドウの枠を新しい位置までドラッグする。

  4. MB1を離す。

    ウィンドウが他のウィンドウによって部分的に隠されていた場合は, 省略時の設定では,目的のウィンドウがウィンドウの重なりの前面に移動して, 入力フォーカスになります。

2.6.4 ウィンドウのサイズ変更

ウィンドウを大きくして,その中のすべてを見たい場合もあれば,複数のアプリケーションを同時に実行するときのように, いくつかの小さいウィンドウを操作したい場合もあります。 このように,自分の目的に合わせてウィンドウのサイズを変更するには, サイズ変更枠を使用します。

ウィンドウのサイズを変更するには,次のようにします。

  1. ウィンドウのサイズ変更枠のいずれかにポインタを置く。

    ポインタがサイズ変更カーソルに変わります。サイズ変更操作は, 選択する辺または角によって制限されます。

  2. MB1を押し続ける。

  3. サイズ変更カーソルを目的のサイズになるまでドラッグする。

    ウィンドウを大きくするには,サイズ変更カーソルをウィンドウ枠を超えてドラッグします。 ウィンドウを小さくするには,サイズ変更カーソルをウィンドウ枠内でドラッグします。 ウィンドウの大きさが最小限になると, 枠は動かなくなります。

  4. MB1を離す。

操作を取り消すには,エスケープ・キー(またはF1)を押します。

2.6.5 ウィンドウの最小化

複数のアプリケーションを同時に実行している場合は,ウィンドウを最小化(アイコン化)すれば, 別のアプリケーションの実行用に画面上のスペースを確保することができます。

ウィンドウを最小化しても,そのアプリケーションの実行は継続され,簡単にアクセスできます。 アプリケーションをアイコンとして格納している際も, すべてのプロセスの実行は続けられます。

ウィンドウを最小化するには,次のようにします。

  1. ウィンドウの最小化ボタンを指す。

  2. MB1をクリックする。

    ウィンドウがクローズして,そのアイコンがルート・ウィンドウに現れます。

2.6.6 アイコンのウィンドウへの復元

アイコンを復元するには,そのアプリケーションのウィンドウをオープンします。 省略時の設定では,複数のウィンドウをオープンしている際にアイコンをウィンドウに復元すると, 相互に重なり合うウィンドウ・スタックの前面に新しいウィンドウが置かれます。

アイコンをウィンドウに復元するには,次のようにします。

  1. ルート・ウィンドウ上のアイコンを指す。

  2. MB1をダブルクリックする。

    ウィンドウがオープンされ,使用できるようになります。

2.6.7 ウィンドウの最大化

1つのアプリケーションだけを操作している際には,画面の大きさに合わせてそのアプリケーションのウィンドウを最大化する(拡大する)とよいでしょう。 ウィンドウを最大化すると,他のウィンドウやアイコンは画面上にそのまま残りますが, 最大化されたウィンドウの下に隠れます。

ウィンドウを最大化するには,次のようにします。

  1. ウィンドウの最大化ボタンを指す。

  2. MB1をクリックする。

    ウィンドウが画面いっぱいのサイズに最大化されます。

2.6.8 最大化されたウィンドウの復元

最大化されたウィンドウを元のサイズに復元するには,次のようにします。

  1. ウィンドウの最大化ボタンを指す。

  2. MB1をクリックする。

    ウィンドウが元のサイズに復元します。

2.6.9 新しいウィンドウ管理方法

ここでは,ボタンを使用したウィンドウ管理方法とウィンドウ枠の境界のサイズ変更方法について説明します。 ウィンドウ・メニューとルート・メニューを使用すれば, ほとんどのウィンドウ機能にアクセスすることができます。

ウィンドウ・メニューにはウィンドウに関係のあるいくつかのメニュー項目があります。 ウィンドウ・メニューを表示させるには,タイトル・ バーの左隅にあるウィンドウ・メニュー・ボタンをクリックします。図 2-8 に,ウィンドウ・メニューを示します。

図 2-8 ウィンドウ・メニュー

ルート・メニューには,ウィンドウの調整とウィンドウ・マネージャの設定に関する一般的な情報があります。 ルート・メニューを表示させるには, ルート・ウィンドウでMB1かMB3をクリックします。また,ウィンドウ・ メニューから「ルート・メニューへ」を選択してルート・メニューを表示させることもできます。 図 2-9に,ルート・ メニューを示します。

図 2-9 ルート・メニュー

2.6.10 ウィンドウの配置

いくつものウィンドウが重なっている場合,あるウィンドウを選択すると, そのウィンドウが重なりの一番上となり,入力フォーカスとなります。 大きなウィンドウが小さなウィンドウを覆ってしまっている場合は, 大きなウィンドウを移動しないとその覆われた小さなウィンドウを選択することはできません。

ルート・メニューのウィンドウ配置オプションを使用すると,ウィンドウを別の場所に移動せずに配置を変えることができます。 「奥へ」と「手前へ」は, 入力フォーカスに影響を与えずに画面上でウィンドウを奥や手前に移動します。 「次のウィンドウ」と「前のウィンドウ」は,どちらのウィンドウが実行されているかを変更します。 省略時の設定では,どちらもウィンドウを画面の一番上にします。

目的 方法
画面の一番下のウィンドウを一番上にする ルート・メニューから「手前へ」を選択する
画面の一番上のウィンドウを一番下にする ルート・メニューから「奥へ」を選択する
ひとつ前に実行されていたウィンドウを入力フォーカスにする ルート・メニューから「次のウィンドウ」を選択する
「次のウィンドウ」の逆順でウィンドウを入力フォーカスにする ルート・ メニューから「前のウィンドウ」を選択する

2.7 ダイアログ・ボックスの操作

タスクを実行するためにユーザからの追加情報が必要になると,ダイアログ・ ボックスが表示されます。テキストの入力が必要な場合もあれば,ボタンをクリックして設定値を変更するだけでよい場合もあります。

2.7.1 ダイアログ・ボックスでの情報の指定

ダイアログ・ボックスには,アプリケーションに情報を提供するための各種の方法が示されます。 次の図に,情報を入力するいくつかの方法を示すダイアログ・ ボックスの一例を示します。

図 2-10 ダイアログ・ボックス

ダイアログ・ボックスで情報を指定するには,次のような方法があります。

2.7.2 ダイアログ・ボックス中での移動と設定値変更

ダイアログ・ボックス中でどのようにフォーカスを移動するかは,操作しようとするチェック・ ボタンやテキスト入力領域などのオブジェクトによって決まります。 次の表は,ダイアログ・ボックス中で移動したり指定値を変更したりする方法を説明したものです。

目的 処置
テキスト入力領域間で前進する <Tab>キーを押すか,移動先のテキスト入力領域を指してMB1 をクリックする
テキスト入力領域間で後退する <Shift+Tab>キーを押すか, 移動先のテキスト入力領域を指してMB1をクリックする
テキスト入力領域中でテキスト・カーソルを移動する テキストを挿入したい場所を指してMB1 をクリックするか,左右の矢印キーを使用してテキスト・カーソルを左右に移動する。 新しい文字を入力すると,既存の文字が右に移動する。
スケール上の数値を変更する スケール上のスライダを左右にドラッグするか, スケール上の別の場所を指してMB1をクリックする
ラジオ・ボタンまたはチェック・ボタンの設定値を変更する ラジオ・ボタンまたはチェック・ボタンを指してMB1 をクリックする

2.7.3 設定値の保管

設定値を変更する場合は,「了解」または「適用」ボタンのいずれかをクリックすれば, 新しい設定値が有効になります。設定値を変更しない場合は, 「取消」ボタンをクリックします。

クリックするボタン 結果
了解 設定を適用して,ダイアログ・ボックスを消す。
適用 ダイアログ・ ボックスを消さずに設定を適用する。
取消 設定を変更せずに,ダイアログ・ボックスを終了する。 設定を変更したがそれを適用していない場合は,「取消」ボタンをクリックすると, その変更内容が取り消される。

2.7.4 リスト・ボックスからの選択

リスト・ボックスとは,選択可能な項目(通常は,ファイル名)の一覧が入ったダイアログ・ ボックスの一部分をいいます。多くのアプリケーションは, ファイルをオープンしたり保管する際にリスト・ボックスを表示します。

リスト・ボックスから項目を選択するには,目的の項目を指してMB1をクリックします。 選択した項目が強調表示されます。図 2-11 に,ダイアログ・ボックス内のリスト・ボックスを示します。

図 2-11 リスト・ボックス

2.7.5 ファイル選択ボックスの使用

アプリケーションを終了する際にファイル名を指定する必要がある場合は, ファイル選択ボックスが表示されます。ファイル選択ボックスには, 現在のディレクトリにあるファイル名の一覧が表示されます。 図 2-12にファイル選択ボックスを示します。

図 2-12 ファイル選択ボックス

リスト・ボックスからファイル名を選択してから,「了解」ボタンをクリックしてファイルをオープンします。 なお,リスト・ボックスからファイルをオープンするもっと簡単な方法もあります。 それは,ファイル名をダブルクリックする方法です。 これだけで,ファイル名を選択して「了解」ボタンをクリックしたことと同様の結果が得られます。

リスト・ボックスにないファイルを選択したい場合は,「選択」入力領域にそのファイル名を入力して「了解」ボタンをクリックします。 あるいは, 「フィルタ」入力領域を使用して,ファイルのサブセットを表示して, その中からファイルを選択します。たとえば,他のディレクトリにあるファイル・ タイプがTXTのファイルすべてを表示する場合は,完全なディレクトリ指定(たとえば[JONES.LETTERS]*.TXT )を,タイプがTBDのファイルすべてを表示する場合には, 完全なディレクトトリ指定(たとえば/usr/users/grey/*.TBD )を「フィルタ」入力領域に入力し,「フィルタ」ボタンをクリックします。 対応するファイルの一覧が表示されます。 ここで,オープンしたいファイルをダブルクリックしてください。

2.8 スクロール

アプリケーションのウィンドウ中には,1つのウィンドウに収まりきらないテキストを表示する際に使用する スクロール・バーが表示されるものもあります。 スクロール・バーには,水平スクロール・バーと垂直スクロール・ バーの2種類があります。

スクロール・バーのスクロール領域の両端には,ステップ矢印 があります。スライダは,スクロール領域内の現在表示している部分(位置)を示す四角です。 スライダがスクロール領域の最上部にある場合は, ファイルまたはリストの最初の部分が表示され, スライダがスクロール領域の最下部にある場合は,ファイルまたはリストの終わりの部分が表示されています。

スライダのサイズは,ドキュメント中のテキストの総量に比例し,表示するテキストがあとどの程度残っているかを示します。 たとえば,小さいスライダは表示するテキストがまだたくさんあることを示し, スクロール・ バーを完全に覆う大きいスライダはすべてのテキストが表示されていることを示します。

次の表は,スクロール・バーの使い方を示しています。

目的 方法
一度に1 行ずつ ステップ矢印の上でMB1をクリックする。
一度に1ウィンドウずつテキストを進める スライダの下のスクロール領域を指して,MB1をクリックする。
一度に1ウィンドウずつテキストをもどす スライダの上のスクロール領域を指して, MB1をクリックする。
一度に1行ずつリストまたはファイル全体をスクロールする いずれかのステップ矢印の上でMB1 を押し続ける。
一度に1つのテキスト・ ウィンドウずつリストまたはファイル全体をスクロールする スクロール領域の上でMB1を押し続ける。
スライダを特定の位置に移動する スクロール領域の上でMB2 を押す。
リストまたはファイルの別の位置に移動する 表示したい位置に対応するスクロール領域の中の位置にスライダをドラッグする。 別のマウス・ ボタンをクリックして,ドラッグを取り消してから,MB1を離す。

2.9 テキストの編集

DECwindowsには,テキストを編集するための方法がたくさんあり,テキストを編集すれば, 長いファイル名や大きなテキスト・ブロックを入力し直さなくてすみます。 ほとんどのアプリケーションでは,テキストを次のように移動したり複写したりできます。

さらに,ほとんどのアプリケーションには「編集」メニューがあり,テキストやグラフィックスの切抜き, 複写,貼付けなどができます。特定のアプリケーションでの「編集」メニューの使い方については, それぞれのアプリケーションのヘルプを参照してください。

2.9.1 テキストの選択

1つのウィンドウ内,または複数のウィンドウ間で,テキストを別の位置に複写したり移動したりする場合は, あらかじめテキストを選択しておかなくてはなりません。 テキストは,一度に1つ(語,行,段落)ずつ複写できます。MB1 を繰り返しクリックすると,選択するテキストの量が増大します。 すなわち,MB1を押すたびに選択するテキストの量が増えます。

次の表は,テキストの選択方法を示しています。

目的 方法
カーソルを選択を開始したい場所に置く 目的の位置を指して,MB1 をクリックする。
語を選択する 目的のワードを指して,MB1をダブルクリックする。
行を選択する 目的の行を指して,MB1 を3回クリックする。
元の選択場所からボタンを離す場所まで, 一定範囲のテキストを連続して選択する MB1を押しながら,ポインタを目的のテキスト上でドラッグする。
現在の選択内容を拡大する <Shift>キーを押しながらMB1を押して,追加するテキスト上でポインタをドラッグする。
現在の選択内容をポインタを置く位置まで拡大する <Shift>キーを押しながら,MB1 をクリックする。

また,アプリケーションの中には,一度に大きなテキスト・ブロックを選択できるものもあります。 たとえば,メール・メッセージ全体を選択するには, 目的のテキストを指して,MB1を4回クリックします。

一度に選択できるテキストは一ヶ所だけです。あるアプリケーション中でテキストを選択すると, 同じウィンドウまたは別のアプリケーションでの他のテキスト選択は取り消されます。

2.9.2 テキストの複写

ウィンドウの中でテキストを入力できる場合は,選択したテキストを同じウィンドウのある場所から別の場所, 同じアプリケーションのウィンドウ間(たとえば, 電子メールのメイン・ウィンドウと「メッセージ作成」ウィンドウ間), または異なるアプリケーション間で複写することができます。

また,テキストをファイルビューのウィンドウ(ファイルビューのファイル・ リストも含む)からテキスト入力をサポートするアプリケーションに複写することもできます。

1つのウィンドウ内,同じアプリケーションのウィンドウ間,または異なるアプリケーション間でテキストを複写するには, 次のようにします。

  1. 2.9.1項で説明するテキスト選択方法を使用して, 複写するテキストを選択する。

  2. テキストを複写したい場所にカーソルを置いて,MB1をクリックする。

  3. MB2をクリックする。

    テキストが新しい位置に複写されます。

テキストの複写先のウィンドウが入力フォーカスとなります。選択したテキストを元のウィンドウに複写し直す場合は, 元のウィンドウを再び入力フォーカスにする必要があります。 ただし,場合によっては,入力フォーカスとなるウィンドウにかかわらず, テキストの一部を別のウィンドウからグラブしなければならないこともあります。 このような場合は,クイックコピーが便利です。 現在のウィンドウの入力フォーカスを失わずに,テキストを別のウィンドウから現在のウィンドウに素早く複写できます。

クイックコピーを使用するには,次のようにします。

  1. 現在のウィンドウで,テキストを複写したい場所にカーソルを置いて,MB1 をクリックする。

  2. 他のウィンドウで,複写したいテキストを指す。

  3. MB2を押し続ける。

  4. 複写したいテキストの範囲をドラッグする。

    ドラックしたテキストに下線が付きます。(漢字端末エミュレータでは反転表示となります)

  5. MB2を離す。

    テキストが現在のウィンドウ中の新しい位置に複写されます。

2.9.3 ウィンドウ間でのテキストの移動

あるウィンドウで作業中に,現在のウィンドウを入力フォーカスにしたままで, 別のウィンドウのテキストを現在のウィンドウに移動することもできます。 この場合,このテキストは,元の位置から削除されます。

あるウィンドウから別のウィンドウにテキストを移動するには,次のようにします。

  1. 現在のウィンドウで,テキストを貼付けたい場所にカーソルを置いて,MB1 をクリックする。

    ウィンドウが入力フォーカスになっていることを確認してください。

  2. 他のウィンドウで,移動したいテキストを指す。

  3. <Ctrl+MB2>を押し続ける。

  4. 移動したいテキストの範囲をドラッグする。

    ドラッグしたテキストに下線が付きます。(漢字端末エミュレータでは反転表示となります)

  5. <Ctrl+MB2>を離す。

    テキストは新しい位置に移動し,元の場所からは削除されます。

2.10 ドラッグ・ドロップ機能

ドラッグ・ドロップ機能を使用すると,ウィジェット間で情報を移動したり複写したりできます。 この機能が表 2-1に示したウィジェットで実現されています。

表 2-1 ドラッグ・ドロップ機能がサポートされているウィジェット

ウィジェット ドラッグ操作 ドロップ操作
XmText 複写および移動 複写および移動
XmTextField 複写および移動 複写および移動
XmLabel 複写  
XmPushButton 複写  
XmToggleButton 複写  
XmList 複写  

ドラッグ・ドロップ機能のアプリケーションへの取り込み方法およびドラッグ・ ドロップのサンプル・プログラムの例については,『OSF/Motifプログラマーズ・ ガイド・リリース1.2』を参照してください。

2.10.1 ドラッグ・ドロップ機能の使用

ドラッグ・ドロップ機能を使用すると,画面上のオブジェクトの移動,複写ができるようになります。 たとえば,ボタンからテキストを取り出し,他の場所に貼り付けることができます。

テキストを新しい位置にドラッグ・ドロップするには,次のようにします。

  1. 複写または移動するテキストを選択する。

  2. テキストを移動する場合は, MB2を押し続ける。テキストを複写する場合は, <Ctrl+MB2> を押し続ける。

    移動または複写のアイコンが現われます。

  3. テキストをドロップしたい位置までアイコンをドラッグして, MB2を離す。

    オブジェクトが強調表示されていれば,その場所にテキストがドロップされます。

2.11 ティア・オフ・メニューの使用

DECwindows Motifで提供するすべてのアプリケーションでは,プルダウンやポップアップメニューのティア・ オフ操作ができます。ティア・オフ・ メニューを使用すると,メニューを繰り返しプルダウンあるいはポップアップして表示しなくても, 頻繁に使用するメニューを表示し続けることができます。

  1. プルダウン・メニューまたはポップアップ・メニューを表示する。

    表示されたメニューがティア・オフ・メニューとして切り離せる場合は, メニューの上部に点線が表示されます。

  2. 点線をクリックする。

    切り離したメニューは明示的にクローズするまで,あるいはアプリケーションをクローズするまで表示し続けます。

ティア・オフ・メニューを閉じる手順は以下の通りです。

  1. ティア・オフ・メニューでウィンドウ・メニュー・ボタンをクリックする。

  2. メニュー項目「クローズ」を選択する。

2.12 特殊文字の入力

DECwindowsでは,コンポーズ・シーケンスを使用して特殊文字(, , OE )を入力することができます。コンポーズ・シーケンスとは, キーボード上に標準キーとして存在しない文字を入力する一連のキー操作をいいます。 コンポーズ・シーケンスに関する詳細は,『VMS DECwindows Motif User's Guide』を参照してください。

コンポーズ・シーケンスを使用して特殊文字を入力する際は,キーボード設定を北アメリカ(NORTH AMERICAN LK201LA) 等に設定してください。

2.13 ファイルの印刷

DECwindowsでは,アプリケーションで作成/操作しているファイルを印刷することができます。 たとえば,メール・メッセージやペイントで作成した図を印刷できます。 この節では,ファイルの印刷方法について説明します。

アプリケーション中で「印刷」コマンドを選択すると,ファイルが作成されてプリンタに送られます。 高度な印刷処理を実行したい場合は,さらに詳細な設定を指定することもできます。 印刷中は,現在のアプリケーションでの作業を続けることもできますし, 別の作業を行うこともできます。

2.13.1 アプリケーションからのファイルの印刷

画面上に現在表示中のもの(たとえば,メール・メッセージ)を印刷するには, アプリケーションの「ファイル」メニューから「印刷」を選択します。 ファイルは,印刷ジョブを管理するプリント・キューに送られます。 印刷ジョブを受け入れられるプリンタに送られます。

DECwindowsでは,ジョブの印刷方法についての追加情報を設定することもできます。 たとえば,ジョブを送るプリント・キューを指定したり,印刷部数を指定したりできます。

このような印刷についての追加情報を設定するには,アプリケーションの「ファイル」メニューから「印刷... 」を選択します。このとき, アプリケーションにより,ダイアログ・ボックスが表示されます。図 2-10 は,「印刷」のダイアログ・ボックスを示しています。

印刷のダイアログ・ボックスでは,次のような設定値を変更できます。

なお,漢字プリンタに日本語を出力する場合は,プリント・フォーマットとして以下のいずれかを指定してください。

プリンタ プリンタ・フォーマット
LN80以外の漢字プリンタ Kanji
LN80プリンタ(テキスト・ファイル) LN80(Text)
LN80プリンタ(シクセル・ ファイル) LN80(Sixel)

より高度な印刷設定を指定するには,「印刷」ダイアログ・ボックスで「オプション... 」ボタンをクリックします。

より高度な印刷設定に関する詳細は,印刷のヘルプを参照してください。


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