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最初のコマンドは,NODE21 が属するクラスタを管理環境として定義しています。次のコマンドは,このクラスタ内の各ノードで DCL コマンドを実行しています。出力は,ターミナルではなく,ファイル SYSMAN.LIS に送られます。
#2 |
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SYSMAN> SET ENVIRONMENT/NODE=NODE21 SYSMAN> SET PROFILE /DEFAULT=[CJ.PROGRAMS] - _SYSMAN> /PRIVILEGES=NOSYSPRV SYSMAN> DO/OUTPUT @PROCESS_INFO |
環境を 1 つのノードとして定義し,現在の特権とディレクトリを調整しています。DO コマンドは,ディレクトリ [CJ.PROGRAMS] に格納されているコマンド・プロシージャ PROCESS_INFO.COM を実行し, SYSMAN を実行しているディレクトリに存在する SYSMAN.LIS に出力を書き込んでいます。
#3 |
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$ CREATE/NAME_TABLE/PARENT=LNM$SYSTEM_DIRECTORY SYSMAN$NODE_TABLE $ DEFINE/TABLE=SYSMAN$NODE_TABLE ALPHA_NODES NODE21,NODE22,NODE23 $ DEFINE/TABLE=SYSMAN$NODE_TABLE VAX_NODES NODE24,NODE25,NODE26 $ RUN SYS$SYSTEM:SYSMAN SYSMAN> SET ENVIRONMENT/NODE=ALPHA_NODES %SYSMAN-I-ENV, current command environment: Individual nodes: NODE21,NODE22,NODE23 Username BOUCHARD will be used on nonlocal nodes SYSMAN> DO INSTALL REPLACE SYS$LIBRARY:DCLTABLES.EXE %SYSMAN-I-OUTPUT, command execution on node NODE21 %SYSMAN-I-OUTPUT, command execution on node NODE22 %SYSMAN-I-OUTPUT, command execution on node NODE23 SYSMAN> DO INSTALL REPLACE SYS$SYSTEM: COM_FORTRAN.EXE %SYSMAN-I-OUTPUT, command execution on node NODE21 %SYSMAN-I-OUTPUT, command execution on node NODE22 %SYSMAN-I-OUTPUT, command execution on node NODE23 SYSMAN> SET ENVIRONMENT/NODE=VAX_NODES %SYSMAN-I-ENV, current command environment: Individual nodes: NODE24,NODE25,NODE26 Username BOUCHARD will be used on nonlocal nodes SYSMAN> DO INSTALL REPLACE SYS$LIBRARY:DCLTABLES.EXE %SYSMAN-I-OUTPUT, command execution on node NODE24 %SYSMAN-I-OUTPUT, command execution on node NODE25 %SYSMAN-I-OUTPUT, command execution on node NODE26 SYSMAN> DO INSTALL REPLACE SYS$SYSTEM:FORTRAN$MAIN.EXE %SYSMAN-I-OUTPUT, command execution on node NODE24 %SYSMAN-I-OUTPUT, command execution on node NODE25 %SYSMAN-I-OUTPUT, command execution on node NODE26 |
この例では,DOコマンドを使用してアーキテクチャ固有のイメージをインストールできるように,デュアル・アーキテクチャ・クラスタでVAXノードと Alphaノードに対してそれぞれ論理名を定義する方法を示しています。
#4 |
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$ RUN SYS$SYSTEM:SYSMAN SYSMAN> SET ENVIRONMENT/CLUSTER %SYSMAN-I-ENV, current command environment: Clusterwide on local cluster Username STEIN will be used on nonlocal nodes SYSMAN> DO/CONFIRM SHOW TIME Execute command for node EXPERT? [N]: Y [Return] %SYSMAN-I-OUTPUT, command execution on node EXPERT 22-MAR-2002 09:40:28 Execute command for node MODERN? [N]: Y [Return] %SYSMAN-I-OUTPUT, command execution on node MODERN 22-MAR-2002 09:40:56 Execute command for node IMPOSE? [N]: N [Return] Execute command for node ADU26A? [N]: Y [Return] . . . |
この例のコマンドは,システムがクラスタ内の各ノードの時刻を表示するかどうかを制御する方法を示しています。
#5 |
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SYSMAN> DO/PAUSE SHOW TIME %SYSMAN-I-OUTPUT, command execution on node EXPERT 22-MAR-2002 09:40:13 Press return to continue [Return] %SYSMAN-I-OUTPUT, command execution on node MODERN 22-MAR-2002 09:40:41 Press return to continue [Return] %SYSMAN-I-OUTPUT, command execution on node IMPOSE 22-MAR-2002 09:39:46 Press return to continue [Return] . . . |
この例のコマンドは,情報をシステムで表示するレートを制御する方法を示しています。
Alpha システムで,System Dump Priority レジストリ・ファイルにエントリを追加します。レジストリ・データ・ファイルは,再ブート後も保持されるパーマネント・データベースです。このファイルは,ブート時にメモリにロードされます (このファイルの内容をメモリにロードする場合,いつでも DUMP_PRIORITY LOAD コマンドを使用できます)。
レジストリ・ファイルにエントリを追加する場合,プロセス名と UIC の両方を指定する必要があります。
BUGCHECK は,System Dump Priority レジストリのロードされた内容を使用して,選択型ダンプの初期にダンプするために優先順位プロセスを選択します。プロセスにダンプ優先順位を追加すると,すべてのプロセスに十分な領域がない場合に,ダンプにプロセスが含まれる可能性が増加します。 (ADD コマンドは,System Dump Priority レジストリ・パーマネント・ファイルにエントリを追加するだけです。 BUGCHECK でエントリを確認できるようにするには, DUMP_PRIORITY LOAD コマンドも入力する必要があります。)
また,BUGCHECK は,優先順位プロセスについて,固定値のメモリ内リストを保持しています。これらのプロセスは, Dump Priority レジストリが空であっても,常に優先順位プロセスとして扱われます。
プロセス名 UIC MSCPmount [1,4] AUDIT_SERVER [1,4] NETACP [1,4] NET$ACP [1,3] REMACP [1,3] LES$ACP [1,4]
DUMP_PRIORITY コマンドでは,これらの省略時のプロセスの確認,変更,削除はできません。
プロセスを System Dump Priority レジストリに入れた場合,そのプロセスは先にダンプされます。これは,ユーザが指定した優先順位プロセスが BUGCHECK に固定値で指定されているプロセスよりも前にダンプされるためです。
BUGCHECK は,プロセスが重複してダンプされないように,ダンプ済みのプロセスを常に追跡していることに注意してください。
DUMP_PRIORITY ADD プロセス名 /UIC=uic [/WILD_CARD]
プロセス名
プロセスの正確な名前。プロセス名に大文字と小文字が混在している場合や, OpenVMS の標準以外の文字がある場合,"My Process" のように,二重引用符で囲む必要があります。ワイルドカード文字 (* および %) を使用できます。これらの文字はプロセス名でも有効な文字なので,ワイルドカード・フラグ /WILD_CARD を含める必要があります。特定のプロセス・エントリに /WILD_CARD フラグを設定すると, BUGCHECK はアスタリスク (*) とパーセント記号 (%) をワイルドカードとして扱うようになります。
/UIC
追加するエントリの UIC を指定します。 UIC は大括弧 ([ ]) で囲む必要があります。 /UIC は,8 進数 (例 : [377,377]) または識別子形式 (例 : [SYSTEM] または [VMS,USER]) で指定できます。ワイルドカードは次のように使用できます。
ワイルドカードの例 説明 /UIC = [*] 任意の UIC で,指定した名前のプロセスを選択する。 /UIC = [group,*] "group" というグループ内の指定した名前のプロセスを選択する。 /UIC = [100,*] グループ 100 内の指定した名前のプロセスを選択する。
注意
ワイルドカードは,識別子名や UIC 番号に混在させて使用することはできません。たとえば,/UIC=[USER*,*] や /UIC=[17*,100] は許可されていません。
/WILD_CARD
プロセス名の中にあるワイルドカード文字をワイルドカードとして扱うかどうかを指定します。ただし,/WILD_CARD 修飾子を指定しても指定しなくても,同じプロセス名と UIC の組み合わせを追加することはできません。同じ組み合わせがすでに指定されていた場合, DUMP_PRIORITY MODIFY コマンドを使用してワイルドカード設定を変更します。
/NOWILD_CARD/WILD_CARD 設定は,プロセス名のみに影響します。ワイルドカードは UIC では常に許可されます。
SYSMAN> DUMP_PRIORITY ADD "MyPro*"/UIC=[*]/WILD_CARD SYSMAN> DUMP_PRIORITY LIST %SYSMAN-I-OUTPUT, command execution on node VMS73 Process name UIC Wild Card MyPro* [*] Y |
この例の最初のコマンドでは, System Dump Priority レジストリにエントリを追加します。プロセス名は "MyPro*" で,任意の UIC を指定し, BUGCHECK は,レジストリがメモリにロードされたときに MyPro* のアスタリスクを (*) ワイルドカードとして扱います。
BUGCHECK は,コマンド行に /WILD_CARD 修飾子を指定していなくても, UIC のワイルドカード・アスタリスク (*) をワイルドカードとして扱います。
Wild Card という見出しの下にある Y の意味は, /WILD_CARD 修飾子がコマンド行に指定されており,ワイルドカードがプロセス名に指定されているということです。
Alpha システムで, System Dump Priority レジストリ・ファイルの内容をリストします。
DUMP_PRIORITY LIST
なし。
なし。
SYSMAN> DUMP_PRIORITY LIST %SYSMAN-I-OUTPUT, command execution on node VMS73 Process name UIC Wild Card MSCPmount [SYSTEM] N NETACP [SYSTEM] N NET$ACP [1,3] N REMACP [1,3] N LES$ACP [SYSTEM] N SYSMAN> |
この例のコマンドは,各エントリのプロセス名と UIC など, System Dump Priority レジストリの内容のリストを生成します。また,このリストには,Wild Card 見出しの下に N がありますが, BUGCHECK がクラッシュ中に正確にプロセス名に一致させることを意味します (ただし,Wild Card の下の N または Y は,プロセス名が 1 つ以上のワイルドカード文字を含む場合にのみ重要です)。
Alpha システムで,BUGCHECK での使用のために, System Dump Priority レジストリ・ファイルの内容をメモリにロードします。
DUMP_PRIORITY LOAD
なし。
なし。
SYSMAN> DUMP_PRIORITY SHOW %SMI-F-SDPNOTLOAD, System Dump Priority not loaded SYSMAN> DUMP_PRIORITY LOAD SYSMAN> DUMP_PRIORITY SHOW %SYSMAN-I-OUTPUT, command execution on node VMS73 Process name UIC Wild Card MSCPmount [SYSTEM] N NETACP [SYSTEM] N NET$ACP [00001,000003] N REMACP [00001,000003] N LES$ACP [SYSTEM] N SYSMAN> |
例の最初のコマンドでは,System Dump Priority レジストリ・ファイルがメモリ内にロードされていないというメッセージが表示されます。 2 番目のコマンドでは,BUGCHECK での使用のために,レジストリ・ファイルがメモリにロードされ, 3 番目のコマンドでは,メモリにロードされたレジストリ・ファイルの内容が表示されます。
Alpha システムで, System Dump Priority レジストリ・ファイルのエントリを変更します。
DUMP_PRIORITY MODIFY プロセス名 /UIC=uic [/NEWUIC=新しい UIC][/WILD_CARD]
プロセス名
プロセスの正確な名前。プロセス名に大文字と小文字が混在している場合や, OpenVMS の標準以外の文字がある場合, "My Process" のように,二重引用符で囲む必要があります。また,DUMP_PRIORITY MODIFY コマンドを入力するときには,入力したプロセス名をシステムが検索して変更するエントリを見つけるため, DUMP_PRIORITY LIST コマンドを入力したときに表示されたプロセス名を正確に入力してください。
/UIC
変更する対象のレジストリ内のエントリの UIC を指定します。 UIC とプロセス名をともに指定することで,エントリは固有のものになります。 UIC は,DUMP_PRIORITY LIST コマンドを入力したときに表示されたとおりに指定します。/NEWUIC
プロセス名と現在の UIC によって指定するエントリの UIC を変更します。 /NEWUIC は,8 進数 (例 : [377,377]) または識別子形式 (例 : [SYSTEM] または [VMS,USER]) で指定できます。ワイルドカードは次のように使用できます。
ワイルドカードの例 説明 /UIC = [*] 任意の UIC で,指定した名前のプロセスを選択する。 /UIC = [group,*] "group" というグループ内の指定した名前のプロセスを選択する。 /UIC = [100,*] グループ 100 内の指定した名前のプロセスを選択する。
注意
ワイルドカードは,識別子名や UIC 番号に混在させて使用することはできません。たとえば,/UIC=[USER*,*] や /UIC=[17*,100] は許可されていません。
/WILD_CARD
/WILD_CARD 修飾子を MODIFY コマンドとともに使用すると,変更中のエントリのワイルドカード設定が変更されます。 /WILD_CARD を省略した場合,現在のワイルドカード設定が保持されます。
/NOWILD_CARD
SYSMAN> DUMP_PRIORITY LIST
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例の DUMP_PRIORITY MODIFY コマンド行の右側にある数字は,以下の説明に対応しています (DUMP_PRIORITY LIST コマンドは,各 MODIFY コマンドの次にあり,これらは System Dump Priority レジストリでの変更の結果を表示します)。
- 最初の DUMP_PRIORITY MODIFY コマンドは, MSCP* エントリを変更して,現在の UIC [SYSTEM] を新しい UIC [TEST] にします。また,/WILD_CARD フラグを /NOWILD_CARD に変更します。 System Dump Priority レジストリが次にメモリにロードされた場合, BUGCHECK はプロセス名でアスタリスク (*) をワイルドカードとして扱わず, MSCP* と正確に文字を一致させます。
- 2 番目の DUMP_PRIORITY MODIFY コマンドは,エントリの UIC を [*] に変更するだけです。 /[NO]WILD_CARD 修飾子を省略すると,現在の設定は変更されないままになります。
- 3 番目の DUMP_PRIORITY MODIFY コマンドは, /WILD_CARD 修飾子でフラグをワイルドカード化しているプロセスのみを変更します。
Alpha システムで, System Dump Priority レジストリ・ファイルからレコードを削除します。
DUMP_PRIORITY REMOVE プロセス名 /UIC=uic
process-name
プロセスの正確な名前。プロセス名に大文字と小文字が混在している場合や, OpenVMS の標準以外の文字がある場合, "My Process" のように,二重引用符で囲む必要があります。また,DUMP_PRIORITY REMOVE コマンドを入力するときには,入力したプロセス名をシステムが検索して削除するエントリを見つけるため, DUMP_PRIORITY LIST コマンドを入力したときに表示されたプロセス名を正確に入力してください。
/UIC
削除する対象のレジストリ内のエントリの UIC を指定します。 UIC とプロセス名をともに指定することで,エントリは固有になります。 UIC は,DUMP_PRIORITY LIST コマンドを入力するときに表示されたとおりに指定します。
SYSMAN> DUMP_PRIORITY LIST %SYSMAN-I-OUTPUT, command execution on node VMS73 Process name UIC Wild Card MSCPmount [SYSTEM] N NETACP [SYSTEM] N NET$ACP [1,3] N REMACP [1,3] N LES$ACP [SYSTEM] N SYSMAN> DUMP_PRIORITY REMOVE "MSCPmount"/UIC=[SYSTEM] SYSMAN> DUMP_PRIORITY LIST %SYSMAN-I-OUTPUT, command execution on node VMS73 Process name UIC Wild Card NETACP [SYSTEM] N NET$ACP [1,3] N REMACP [1,3] N LES$ACP [SYSTEM] N |
この例の DUMP_PRIORITY REMOVE コマンドは, System Dump Priority レジストリ・ファイルから [SYSTEM] の UIC のエントリ MSCPmount を削除します (プロセス名 MSCPmount は,大文字と小文字が混在しているので引用符で囲まれています)。
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