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2 ファイルの印刷

2.1 概要

ファイルを印刷するには,次の手順に従ってください。

  1. PRINTコマンドを入力します。

  2. プリント・キュー名を指定します。

  3. 必要なコマンド修飾子を追加します。

  4. 印刷するファイル名を指定します。

たとえば,次のように入力します。

     $ PRINT/QUEUE=MYPRINTER/PARAMETER=DATA_TYPE=POSTSCRIPT  SUMMER.PS

この例では,次のものを指定しています。

以降の各節では,ユーザ独自のドキュメントを印刷するために使用できるいくつかの手法について説明します。

2.2 データ・タイプの選択

プリント・ジョブのデータ・タイプを指定するには, /DATA_TYPE=parameter修飾子を使用します。たとえば,次のように入力します。

     $ PRINT/QUEUE=MYPRINTER/PARAMETER=DATA_TYPE=ASCII

次のデータ・タイプ・パラメータのいずれかを指定することができます。


ASCII
ANSI
DDIF
List
PCL
PostScript
Proprinter
ReGIS
Tek4014

各種のデータ・タイプについての詳細は, 第6章第11章を参照してください。

2.3 両面印刷

いくつかのPostScriptプリンタでは用紙の両面への印刷が可能です。これは, デュープレックス印刷とも呼ばれます。PRINTコマンドにSIDES=2パラメータを指定した場合には, 文書を用紙の両面に印刷することができます。

たとえば,次のように入力します。

     $ PRINT/PARAMETERS=SIDES=2 MYFILE.PS

プリンタが両面印刷をサポートしていない場合には,プリント・ジョブは終了し, 次のメッセージが表示されます。

     DCPS-E-DPLXNOSUP, printer-name does not support duplex printing

両面印刷の例については,図 2-1 を参照してください。

図 2-1 両面印刷

2.4 ランドスケープ(横長)方向およびポートレート(縦長) 方向の指定

ページの方向を指定するには,PAGE_ORIENTATIONパラメータにPORTRAITあるいはLANDSCAPE キーワードのいずれかを指定します。たとえば,次のように入力します。

     $ PRINT/PARAMETERS=PAGE_ORIENTATION=LANDSCAPE MYFILE.TXT

注意
PostScriptファイルおよびDDIF ファイルについてはこのパラメータを使用しないでください。これらのファイル・ タイプはページ方向についての印刷命令を含んでいるからです。 これらのファイルに対してPAGE_ORIENTATIONパラメータを指定した場合, その指定は無視されて,プリント・ジョブはファイルに含まれる命令に従って印刷されます。

図 2-1に,ポートレート(縦長)方向のページ印刷の例を示します。 文書印刷の高度な手法については,第12章を参照してください。

図 2-2に,ランドスケープ(横長)方向のページ印刷の例を示します。

図 2-2 ランドスケープ(横長)方向

2.5 印刷部数の指定

次のコマンドのいずれかを使用して,1つのファイルを2部以上印刷することができます。

2.6 用紙の各面への複数ページの印刷

DCPS-Plusライセンスがインストールされている場合には,用紙の各面に複数のページを印刷することができます。 この機能は用紙を節約するのに役立ち, 特別な形式で文書を印刷することができます。たとえば,図 2-3 に示すように,用紙の各面に4ページずつ印刷することができます。

用紙の各面に印刷するページ数を指定するには,PRINTコマンドにNUMBER_ UPパラメータを指定します。次の例を参照してください。

     $ PRINT/PARAMETERS=NUMBER_UP=4 MYFILE.PS

1枚の用紙に複数のページを印刷するために,DECprint Supervisorソフトウェアは文書内の論理ページのサイズを変更し, 物理的な用紙上の領域に収まるようにします。しかし, この操作を実行しても,アスペクト比(ページの高さと幅の比率)は変更されません。

図 2-3 1枚の用紙に4ページを印刷した例(NUMBER_UP=4)

2.7 特定の範囲のページの印刷

DCPS-Plusがインストールされている場合には,プリント・ジョブの中で特定のページまたは特定のページ範囲を印刷することができます。 この機能は, 大きなプリント・ジョブが印刷の途中で終了した後,そのジョブを途中から継続するときに役立ちます。

プリント・ジョブから特定の範囲のページだけを印刷するには,PRINTコマンドにPAGE_LIMIT パラメータを指定します。ページの範囲を指定するには,1 つまたは2つのページ番号を指定します。たとえば,プリント・ジョブの50 ページ目から100ページ目だけを印刷する場合は,次のコマンドを入力します。

     $ PRINT/PARAMETERS="PAGE_LIMIT=(50,100)" MYFILE.PS

注意
このPAGE_LIMITパラメータの場合のように, パラメータ値の内部でカンマを使用する場合には,パラメータ全体を引用符で囲まなければなりません。

指定するページは文書内のページ番号と対応しません。これらは印刷されるページの数を示すだけです。 次のコマンドを使用すれば,このファイルの途中から最後の部分のみを印刷するよう指定することができます。

     $ PRINT/PARAMETERS="PAGE_LIMIT=(50,)" MYFILE.PS

この例では,プリント・ジョブの50ページ目から印刷を開始し,プリント・ ジョブの最後まで印刷することをDECprint Supervisorソフトウェアに指定しています。

次のコマンドを使用すれば,文書の最初の部分だけを印刷できます。

     $ PRINT/PARAMETERS=PAGE_LIMIT=50 MYFILE.PS

この例では,プリント・ジョブの最初の50ページだけを印刷することをDECprint Supervisor ソフトウェアに指定しています。

PAGE_LIMITパラメータを使用した場合には,upper-limitの値に到達したときに, プリント・ジョブは終了します。したがって,PAGE_LIMIT パラメータを指定し,ファイルの最後まで印刷しない場合には,途中で印刷が打ち切られたファイルのファイル・ トレーラ・ページは印刷されません。 そのファイルの残りのデータと同一プリント・ジョブ内のそれに続くファイルは無視されます。

2.8 エントリの削除あるいはキューの停止時での遅延

DCPSがSTOP/QUEUE/NEXTあるいはDELETE/ENTRY要求の処理中に,そのプリンタとの通信に問題が発生した場合, その要求が完了するまでに時間がかかる可能性があります。 ただし,最終的にDCPSは,現在のジョブがキャンセルされたというプリンタからの応答を待つことを中断します。


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