はじめよう!日本語 OpenVMS


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D.11 すでに読んだメール・メッセージを読む

すでに読んだメール・メッセージを再度読む場合は,READ サブコマンドを使用します。ただし,そのときに新たにメール・メッセージが届いているかどうかによって方法が異なります。

D.12 メール・メッセージを続けて読む

メール・メッセージを続けて読む場合は,単に [Return] キー(または [Enter] キー)を押すだけで,次のメール・メッセージを読むことができます。


    JMAIL>    

D.13 メール・メッセージの一覧を表示する

メール・メッセージの一覧を表示するには,次のようにします。


    JMAIL> DIRECTORY [フォルダ名]    

フォルダ名は,一覧を表示するフォルダの名前です。

フォルダ名は省略できます。省略した場合,現在選択しているフォルダを指定したものとみなされます。フォルダを選択していない場合,NEWMAIL フォルダを指定したものとみなされます。ただし,まだ読んでいないメール・メッセージがない場合は,MAIL フォルダを指定したものとみなされます。

D.14 メール・メッセージを送る -- SEND

メール・メッセージを送るには,SEND サブコマンドを使用します。SEND サブコマンドを使用してメール・メッセージを送る場合,次の方法があります。

方法 操作
その場で簡単に作成して送る JMAIL> SEND
エディタを使用して編集してから送る JMAIL> SEND/EDIT
既存のファイルをそのまま送る JMAIL> SEND ファイル

D.15 メール・メッセージの返事を送る -- REPRY

メール・メッセージに返事を送るには,REPLY サブコマンドを使用します。REPLY サブコマンドを使用してメール・メッセージに返事を送る場合,次のような方法があります。

方法 操作
その場で簡単に作成して送る JMAIL> REPLY
エディタを使用して編集してから送る JMAIL> REPLY/EDIT
受け取ったメール・メッセージを引用して送る JMAIL> REPLY/EXTRACT
既存のファイルをそのまま送る JMAIL> REPLY ファイル

D.16 受け取ったメール・メッセージを他の人に送る -- FORWARD

受け取ったメール・メッセージを他の人に送るには,FORWARD サブコマンドを使用します。FORWARD サブコマンドを使用して,受け取ったメール・メッセージを他の人に送る場合,次のような方法があります。

方法 操作
受け取ったメール・メッセージをそのまま送る JMAIL> FORWARD
受け取ったメール・メッセージを編集して送る JMAIL> FORWARD/EDIT

D.17 メール・メッセージをフォルダに入れる -- MOVE

メール・メッセージをフォルダに入れるには,MOVE サブコマンドを使用します。次のように入力します。


    JMAIL> MOVE フォルダ名    

フォルダ名は,直前に読んだメール・メッセージを入れるフォルダの名前です。フォルダが存在しない場合は,次のような問い合わせメッセージが表示されます。


    JMAIL> MOVE OSAKA_GIJIROKU 
    フォルダ OSAKA_GIJIROKU は存在しません。
               このフォルダを作成しますか (Y/N,省略時は N です)?    

ここで,フォルダを新たに作成するかどうかを答えます。

D.18 フォルダの一覧を表示する -- DIRECTORY/FOLDER

現在存在するフォルダの一覧を表示することができます。フォルダが存在するということは,その中にメール・メッセージが入っていることを意味します。メール・メッセージの入っていない空のフォルダはありません。フォルダの一覧を表示するには,DIRECTORY/FOLDER サブコマンドを使用します。次のように入力します。


    JMAIL> DIRECTORY/FOLDER    

D.19 フォルダを選択する -- SELECT

メール・メッセージの入っているフォルダを選択するには,SELECT サブコマンドを使用します。次のように入力します。


    JMAIL> SELECT フォルダ名    

D.20 メール・メッセージを削除する -- DELETE

メール・メッセージを削除するには,DELETE サブコマンドを使用します。次のように入力します。


    JMAIL> DELETE [メール・メッセージ番号]    

メール・メッセージ番号は,削除したいメール・メッセージの番号です。複数のメール・メッセージ番号を指定することもできます。複数のメール・メッセージ番号を指定する場合,コンマで区切ります。

現在読んでいるメール・メッセージの番号は省略することもできます。

D.21 誤って削除したメール・メッセージの復元 -- SELECT WASTEBASKET

メール・メッセージを誤って削除した場合,JMAIL ユーティリティをまだ終了していなければ,そのメール・メッセージを復元することができます。

削除したメール・メッセージは,JMAIL ユーティリティを終了するまでは,WASTEBASKET フォルダに一時的に保存されます。これらのメール・メッセージは,JMAIL ユーティリティの終了時にまとめて実際に削除されます。メール・メッセージの復元は,WASTEBASKET フォルダからメール・メッセージを取り出すことにより行います。

次の手順で行います。

  1. WASTEBASKET フォルダを選択します。


        JMAIL> SELECT WASTEBASKET    
    

  2. メール・メッセージの一覧を表示します。


        JMAIL> DIRECTORY    
    

  3. 復元したいメール・メッセージを読みます。


        JMAIL> READ    
    

  4. 復元したいメール・メッセージを,他のフォルダに入れます。


        JMAIL> MOVE MEMO    
    

D.22 メール・メッセージをファイルに落とす -- EXTRACT

メール・メッセージをファイルにするには,EXTRACT サブコマンドを使用します。次のように入力します。


    JMAIL> EXTRACT ファイル名    

ファイル名は,メール・メッセージをファイルにするときのファイルの名前です。

バージョン番号は省略できます。バージョン番号を省略したときにファイルが存在しない場合は,バージョンが 1 のファイルを新たに作成します。バージョン番号を省略したときにファイルが存在する場合は,最新のバージョンに 1 を加えたバージョンのファイルを作成します。

D.23 配布リストを利用する

メール・メッセージを送る複数の相手の宛先をまとめて 1 つのファイルにしたものを,配布リストといいます。配布リストは,エディタを使用して作成します。配布リストのファイル名は任意です。ファイル・タイプには,なるべく DIS を指定してください。

配布リストを作成する際は,1 行に 1 ユーザ名のみを入力してください。(感嘆符(!)に続けてコメントを入力できます。)

D.24 配布リストの指定方法

配布リストを指定する場合,アットマーク(@)を付けて指定します。次のように指定します。


   @[ディレクトリ]ファイル名.ファイル・タイプ;バージョン番号    
         (1)         (2)         (3)           (4)

  1. 現在のディレクトリに配布リストが置かれている場合,ディレクトリは省略できます。

  2. ファイル名は任意で付けられます。

  3. ファイル・タイプが DIS の場合,ファイル・タイプは省略できます。

  4. バージョン番号は省略できます。省略した場合,最新のバージョンを指定したものとみなされます。

配布リストは,ユーザ名と同様に,宛先(To:,CC:)に指定できます。たとえば,MEMBER.DIS という名前で配布リストを作成したとします。配布リストは,ユーザ名と同様に使用できるので,次のように入力することができます。


    To:      @MEMBER,OSAKA::TANAKA    
    CC: 
    Subj: 

D.25 JMAIL のヘルプを使用する

JMAIL ユーティリティでは,サブコマンドの使い方と働きを調べるためのオンライン・ヘルプが用意されています。ヘルプの使用方法は DCL コマンドの場合と同様です。JMAIL のヘルプを使用する場合は,次のように入力します。


    JMAIL> HELP    

ヘルプが開始され,次のように表示されます。

  1. "Topic?" の後に,調べたいサブコマンドを入力し,[Return](または [Enter])キーを入力します。

    サブコマンドの説明と "サブコマンド名 Subtopic?" が表示されます。

  2. "サブコマンド名 Subtopic?" の後に,調べたい修飾子などを入力します。

ヘルプの終了方法

ヘルプを終了するには,次のいずれかの方法を使用します。


付録 E
レキシカル関数一覧





レキシカル関数は,DCL コマンド・ラインやコマンド・プロシージャ内で使うことのできる関数です。レキシカル関数は,現在のプロセスに関する情報(たとえば,デフォルトのディレクトリなど),あるいは別の文字列に関する情報(たとえば,文字列の長さや位置)を得ることができます。

ここでは,よく使用されるレキシカル関数をまとめます。

表 E-1 システムとその処理に関する情報入手のためのレキシカル関数
レキシカル関数 使用目的
F$FILE_ATTRIBUTES(ファイル指定,
項目)
特定のファイルに関する情報を得る
F$MESSAGE(コード) 特定のシステムの状態値に対応するメッセージを得る
F$GETDVI(デバイス名,項目) 特定のデバイスの情報を得る
F$GETJPI(プロセス識別コード,項目) 特定のプロセスの会計情報,状態値情報,識別情報を得る
F$GETQUI(ファンクション,
[アイテム],[オブジェクトID],[フラグ])
キューとジョブに関する情報を得る
F$GETSYI(項目[,ノード名]) システムに関する状態値情報と識別情報を得る
F$PARSE(ファイル指定[,デフォルト
指定][,関連指定][,フィールド][,タイプ])
ファイル記述の指定した部分を入手したり,ファイル記述の一部を変更する
F$PID(プロセス・シンボル) システムに存在するプロセスの PID を得る
F$SEARCH(ファイル指定[,文字列識別子]) 完全なファイル指定を得る
F$TIME() 現在の日付と時刻を
dd-mmm-yyyy hh:mm:ss.cc の形式で得る
F$IDENTIFIER(UIC,変換タイプ) UIC を数値から文字列に,またはその逆の変換を行う

表 E-2 利用者プロセスについての情報入手のためのレキシカル関数
レキシカル関数 使用目的
F$DIRECTORY() 現在のデフォルト・ディレクトリ名を得る
F$MODE() 現在のプロセスのモード(会話,バッチ,ネットワーク,その他のいずれか)を得る
F$PRIVILEGE(特権状態) プロセスが指定した特権を持っているかどうかを判断する
F$PROCESS() 現在のプロセスの名前を得る
F$SETPRV(特権状態) プロセスの特権を設定し,もとの設定を得る
F$USER() 現在のプロセスの UIC を得る
F$VERIFY([プロシージャ値][,イメージ値]) VERIFY 機能をオンかオフに設定したり,判断したりする
F$ENVIRONMENT(項目) DCL コマンド実行時の環境を得る
F$TRNLNM(論理名[,テーブル]
[,インデックス][,モード][,ケース]
[,項目])
論理名の翻訳を 1 レベルだけ行う

表 E-3 文字列や整数の操作のためのレキシカル関数
レキシカル関数 使用目的
F$CVSI(ビット位置,幅,文字列) 文字列の一部を取り出し,それを符号の付いた 10 進整数に変換する
F$CVUI(ビット位置,幅,文字列) 文字列の一部を取り出し,それを符号のない整数に変換する
F$CVTIME([入力時刻][,出力時刻]
[,フィールド])
dd-mmm-yyyy hh:mm:ss.cc という形式の ASCII 文字列を指定した形式の文字列に変換する
F$EXTRACT(相対位置,けた数,文字列) 指定した文字列の一部を取り出す
F$FAO(制御文字列[,アーギュメント 1,
アーギュメント 2,…,アーギュメント 15])
文字列を指定形式の出力文字列に合成する
F$INTEGER(式) 数値文字列をそれに対応する整数に変換する
F$LENGTH(文字列) 文字列の長さを得る
F$LOCATE(部分文字列,文字列) 与えられている文字列の中で指定されている部分文字列の位置を見つける
F$STRING(式) 整数演算式を数値列に変換する
F$EDIT(文字列,リスト) 文字列をリストで指定した形式で編集する
F$ELEMENT(番号,区切り文字,文字列) 指定された区切り文字で区切られた要素から文字列を取り出す
F$TYPE(シンボル名) シンボルのデータ・タイプを決定する


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