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次の表に示す各項では,オペレータ・ログ・ファイルに含まれるメッセージの種類を説明します。
メッセージの種類 | 参照箇所 |
---|---|
初期化メッセージ | 第 20.6.2.1 項 |
装置状態を示すメッセージ | 第 20.6.2.2 項 |
ターミナルの使用可能または不能メッセージなったことを示すメッセージ | 第 20.6.2.3 項 |
ユーザ要求とオペレータ応答メッセージ | 第 20.6.2.4 項 |
ボリュームがマウントまたはディスマウントされたことを示すメッセージ | 第 20.6.2.5 項 |
システム・パラメータ・メッセージ | 第 20.6.2.6 項 |
機密保護アラーム・メッセージ | 第 20.6.2.7 項 |
第 20.6.2.8 項 に,オペレータ・ログ・ファイル内にある典型的なメッセージの例を示します。
20.6.2.1 初期化メッセージ
REPLY/LOG コマンドを入力すると,現在のオペレータ・ログ・ファイルがクローズし,代わりに新しいバージョンがオープンします。それ以後生成される OPCOM メッセージは,この新しいログ・ファイルに記録されるようになります。
新しいログ・ファイルを作成すると,その先頭には初期化メッセージが記録されます。初期化メッセージには,ログ・ファイルを初期化したオペレータとそのログ・ファイル指定が次の形式で示されます。
%%%%%%%%%%% %OPCOM, <dd-mmm-yyyy hh:mm:ss.cc> %%%%%%%%%%% Logfile has been initialized by operator <terminal-name> Logfile is <logfile-specification> |
%%%%%%%%%%% OPCOM, 19-APR-2000 12:29:24.52 %%%%%%%%%%% Logfile has been initialized by operator _MARS$VTA2: Logfile is HOMER::SYS$SYSMOND:[SYSMGT]OPERATOR.LOG;43 |
一部の入出力ドライバは,制御する装置の状態変化に関するメッセージを OPCOM に送信します。たとえば,ライン・プリンタがオフラインになった場合,明示的にオンライン状態に戻すまで,オペレータ・ログ・ファイルには OPCOM メッセージが定期的に記録されます。
オペレータ・ログ・ファイルに記録される装置状態メッセージの形式は次のとおりです。
%%%%%%%%%%%% OPCOM <dd-mmm-yyyy hh:mm:ss.cc> %%%%%%%%%%%% Device <装置名> is offline |
このメッセージは,カード・リーダ,ライン・プリンタ,磁気テープの場合に表示されます。
20.6.2.3 ターミナルの使用可能または不能メッセージ
次に,ターミナルをオペレータ・ターミナル (コンソール) として使用可能または使用不能にするコマンドの例を示し,それらのコマンドを実行したときにオペレータ・ログ・ファイルに記録されるメッセージについて説明します。
ターミナルをオペレータ・ターミナルとして指定する場合は,使用したいターミナルで REPLY/ENABLE と入力します。 OPCOM は次の形式のメッセージをオペレータ・ターミナルに表示し,同時にオペレータ・ログ・ファイルに記録して,この要求を確認します。
%%%%%%%%%%%% %OPCOM dd-mmm-yyyy hh:mm:ss.cc %%%%%%%%%%%% Operator <ターミナル名> has been enabled, username <ユーザ名> %%%%%%%%%%%% %OPCOM dd-mmm-yyyy hh:mm:ss.cc %%%%%%%%%%%% Operator status for operator <ターミナル名> <状態レポート> |
このメッセージはオペレータ・ターミナルとして使用可能になったターミナルを示し,そのターミナルが受け付けて応答できる要求をリストします。
また,REPLY/ENABLE=クラス・コマンドを入力すると,ターミナルを特定の機能のためのオペレータ・ターミナルとして指定することもできます。
たとえば,REPLY/ENABLE=TAPES コマンドを入力すると,OPCOM により,次のようなメッセージが表示されます。
%%%%%%%%%%%% %OPCOM 19-APR-2000 10:25:35.74 %%%%%%%%%%%% Operator _ROUND$OPA1: has been enabled, username SYSTEM %%%%%%%%%%%% %OPCOM 19-APR-2000 10:25:38.82 %%%%%%%%%%%% Operator status for operator _ROUND$OPA1: TAPES |
OPCOM は,このターミナルがオペレータ・ターミナルとして使用可能になったことを確認し,またこのターミナルがテープのマウントやディスマウントなど,磁気テープに関するイベントの要求と応答だけを扱うことのできるターミナルであることを示します。
オペレータ・ターミナルとして宣言されたターミナルは,そのオペレータがログアウトすると自動的に非オペレータ・ターミナルの状態になります。ログアウトしないでターミナルを通常の (非オペレータの) 状態に戻すためには,そのターミナルから REPLY/DISABLE コマンドを実行します。
OPCOM は,そのターミナルがオペレータ・ターミナルでなくなったことを確認するメッセージをターミナルに表示し,同時にオペレータ・ログ・ファイルに記録します。このメッセージは,ターミナルが非オペレータ状態に戻ったことと,その状態変化が行われた日時を次の形式で示します。
%%%%%%%%%%% %OPCOM <dd-mmm-yyyy hh:mm:ss.cc> %%%%%%%%%%% Operator <ターミナル名> has been disabled, username <ユーザ名> |
あるターミナルをオペレータ・ターミナルとして宣言したときにその機能の一部が使用できない場合は, OPCOM から状態メッセージが表示されます。状態メッセージは,該当するターミナルが受け取ったり応答したりできる要求を示します。形式は次のとおりです。
%%%%%%%%%%% %OPCOM <dd-mmm-yyyy hh:mm:ss.cc> %%%%%%%%%%% Operator status for operator <ターミナル名> <状態レポート> |
たとえば,ターミナルを,磁気テープおよびディスクに関連するメッセージ,および OPER10 というシステム固有の特殊なオペレータ・クラスのメッセージを受信するオペレータ・ターミナルとして定義し,後になって,テープに関連するメッセージの受信をやめる場合を考えてみます。REPLY/DISABLE=TAPES コマンドを実行すると, OPCOM から次のようなメッセージが返されます。
%%%%%%%%%%% %Opcom 19-APR-2000 09:23:45.32 %%%%%%%%%%% Operator status for operator TTA3 DISKS, OPER10 |
このメッセージは,TTA3 というターミナルが,ディスクに関するメッセージとオペレータ・クラス OPER10 へのメッセージを受信していること,および受信したメッセージに対して応答ができることを示しています。
20.6.2.4 ユーザ要求とオペレータ応答メッセージ
ユーザがオペレータと連絡をとるためには, REQUEST コマンドで /REPLY 修飾子あるいは /TO 修飾子のいずれかを指定します。これらの修飾子には次の働きがあります。
また,メッセージは,ユーザに対してどのように応答するかによっても異なってきます。
REQUEST/REPLY コマンドによってすべてのオペレータ・ターミナルが使用不能になると,OPCOM はそれ以後,ユーザからのすべての要求をログ・ファイルに記録しますが,オペレータの応答が行われないことを示すメッセージをユーザに返すことはありません。
オペレータ・ログ・ファイルに記録されるオペレータ応答は, REPLY/ENABLE,REPLY/DISABLE,REPLY/LOG の各コマンドに関連するものだけです。他のオペレータ応答は記録されません。
20.6.2.5 ボリュームがマウントまたはディスマウントされたことを示すメッセージ
オペレータ・ログ・ファイルに記録されるオペレータ・メッセージの多くは,おそらく次のようなボリュームのマウントとディスマウントに関するものです。
%%%%%%%%%%% OPCOM, 19-APR-2000 22:41:07.54 %%%%%%%%%%% message from user SYSTEM Volume "KLATU " dismounted, on physical device MTA0: 15-APR-2000 22:42:14.81, request 2 completed by operator OPA0 |
ユーザは適切な特権を持っていれば,システム・パラメータの以下の値を変更することができます。
値 | 説明 |
---|---|
現在値 | ディスク上の省略時のパラメータ・ファイルに格納されている値で,システムのブート時に使用される。 |
アクティブ値 | メモリに格納されている値で,システムの稼働時に使用される。 |
システムはブートするとき,現在値をメモリに読み込み,アクティブ値を作成します。アクティブ値と現在値は,どちらかを変更するまでは同じ値となります。
ユーザは,システム・パラメータのアクティブ値と現在値に以下の変更を加えることができます。
システム・パラメータを変更する場合は, 第 15.2 節 で説明したように,SYSGEN ではなく,できるだけ AUTOGEN または SYSMAN を使用してください。 |
OPCOM は,現在のシステム・パラメータに対して行われたすべての変更を, SYSGEN メッセージとしてログ・ファイルに記録します。形式は次のとおりです。
%%%%%%%%%%% %OPCOM <dd-mmm-yyyy hh:mm:ss.cc> %%%%%%%%%%% Message from user <ユーザ名> %SYSGEN-I-WRITExxx, <システム・モード> system parameters modified by process ID <プロセス id> into file <ファイル指定> |
%%%%%%%%%%% %OPCOM 3-JUN-2000 08:11:59.55 %%%%%%%%%%% Message from user D_PLUTO on ANASAT %SYSGEN-I-WRITECUR, CURRENT system parameters modified by process ID 0000020B into file SYS$UPDATE:[SYSTEM]UPDATESYS.PAR;2 |
このメッセージは,システム・パラメータの現在値が変更されていることを示しています。
DCL の SET MESSAGE コマンドを使って,システム・メッセージの形式を変更した場合,そのメッセージはログ・ファイルには示されません。 |
アラーム・メッセージは,選択したイベントが発生したときに機密保護オペレータ・ターミナルに送信されます。機密保護アラーム・メッセージをターミナルで受信できるようにするための方法については, 第 20.7.6 項 を参照してください。
次の例は,JTQUOTA に変更した後の機密保護アラーム OPCOM メッセージを表しています。
%%%%%%%%%%% OPCOM 6-JAN-2000 10:41:21.10 %%%%%%%%%%% Message from user AUDIT$SERVER on BISCO Security alarm (SECURITY) and security audit (SECURITY) on BISCO, system id: 20353 Auditable event: System UAF record modification Event time: 6-JAN-2000 10:41:20.69 PID: 00600123 Process name: SYSTEM Username: SYSTEM Process owner: [SYSTEM] Terminal name: RTA1: Image name: BISCO$DUA0:[SYS0.SYSCOMMON.][SYSEXE]AUTHORIZE.EXE Object class name: FILE Object name: SYS$SYSTEM:SYSUAF.DAT;4 User record: NEWPORT JTQUOTA: New: 2048 Original: 1024 |
例 20-6 に,オペレータ・ログ・ファイルに記録される代表的なメッセージの一部を示します。
例 20-6 オペレータ・ログ・ファイルの例 (SYS$MANAGER:OPERATOR.LOG) |
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%%%%%%%%%%% OPCOM, 19-APR-2000 22:26:07.90 %%%%%%%%%%% Device DMA0: is offline. (1) Mount verification in progress. %%%%%%%%%%% OPCOM, 19-APR-2000 22:26:20.22 %%%%%%%%%%% Mount verification completed for device DMA0: %%%%%%%%%%% OPCOM, 19-APR-2000 22:33:54.07 %%%%%%%%%%% Operator '_ZEUS$VT333:' has been disabled, user JONES (2) %%%%%%%%%%% OPCOM, 19-APR-2000 22:34:15.47 %%%%%%%%%%% Operator '_ZEUS$VT333:' has been enabled, user SMITH %%%%%%%%%%% OPCOM, 19-APR-2000 22:34:15.57 %%%%%%%%%%% operator status for '_ZEUS$VT333:' PRINTER, TAPES, DISKS, DEVICES %%%%%%%%%%% OPCOM, 19-APR-2000 22:38:53.21 %%%%%%%%%%% request 1, from user PUBLIC (3) Please mount volume KLATU in device MTA0: The tape is in cabinet A %%%%%%%%%%% OPCOM, 19-APR-2000 22:39:54.37 %%%%%%%%%%% request 1 was satisfied. %%%%%%%%%%% OPCOM, 19-APR-2000 22:40:23.54 %%%%%%%%%%% message from user SYSTEM (4) Volume "KLATU " mounted, on physical device MTA0: %%%%%%%%%%% OPCOM, 19-APR-2000 22:40:38.02 %%%%%%%%%%% request 2, from user PUBLIC MOUNT new relative volume 2 () on MTA0: %%%%%%%%%%% OPCOM, 19-APR-2000 22:41:07.54 %%%%%%%%%%% message from user SYSTEM Volume "KLATU " dismounted, on physical device MTA0: 15-APR-2000 22:42:14.81, request 2 completed by operator OPA0 %%%%%%%%%%% OPCOM, 19-APR-2000 22:46:47.96 %%%%%%%%%%% request 4, from user PUBLIC _TTB5:, This is a sample user request with reply expected. %%%%%%%%%%% OPCOM, 19-APR-2000 22:47:38.50 %%%%%%%%%%% request 4 was canceled %%%%%%%%%%% OPCOM, 19-APR-2000 22:48:21.15 %%%%%%%%%%% message from user PUBLIC _TTB5:, This is a sample user request without a reply expected. %%%%%%%%%%% OPCOM, 19-APR-2000 22:49:37.64 %%%%%%%%%%% Device DMA0: has been write locked. Mount verification in progress. %%%%%%%%%%% OPCOM, 19-APR-2000 23:33:54.07 %%%%%%%%%%% message from user NETACP DECnet shutting down |
各メッセージの種類は次のとおりです。
通常,オペレータ・ログ・ファイルはシステム・ディスクの [SYSMGR] というディレクトリに格納されます。 しかし,論理名 OPC$LOGFILE_NAME を定義することによって,ログ・ファイルを別の場所に格納することもできます。
OPERATOR.LOG ファイル (または論理 OPC$LOGFILE_NAME が指すファイル) のサイズとアクセスは,そのファイルが置かれているディスク装置のサイズとアクセスの制限を受けます。ディスク装置にログ・ファイルを書き込むだけの余裕がなかったり,他の方法での装置へのアクセスが制限されていたりすると,ログ・ファイルから記録が失われる可能性があります。
このファイルは ASCII 形式のため,プリントすることができます。ログ・ファイルの内容を定期的にプリントし,参考資料としてとっておきましょう。オペレータ・ログ・ファイルをプリントする手順については, 第 20.6.5 項 を参照してください。
システムが再ブートするたびに, OPERATOR.LOG の新しいバージョンが作成されます。ただし,OpenVMS Cluster 環境のワークステーションでは,通常ログ・ファイルをオープンしません。オペレータ・ログ・ファイルは各ノードに 1 つ存在し,しかも共用ファイルではないことに注意してください。
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