Compaq OpenVMS Alpha
V7.3-1 リリース・ノート【翻訳版】


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B.3 AlphaServer 2100

V7.2

ここでは,AlphaServer 2100 シリーズのコンピュータ固有の情報をまとめます。

B.3.1 コンソール表示

AlphaServer 2100 システムと 2100A システムで表示される次のようなコンソール表示は正常であり,システム・エラーを示しているわけではありません。


P00>>>SET CONSOLE SERIAL 
P00>>>INIT 
 
VMS PALcode X5.48-112, OSF PALcode X1.35-81 
 
starting console on CPU 0 
initialized idle PCB 
initializing semaphores 
initializing heap 
initial heap 1c0c0 
memory low limit = 132000 
heap = 1c0c0, 13fc0 
. 
. 
. 
probing hose 0, PCI 
probing PCI-to-EISA bridge, bus 1 
probing PCI-to-PCI bridge, bus 2 
*** unable to assign PCI base address 
*** bus 2, slot 7, function 0, size 00001000(16 bit I/O)
bus 1, slot 1 -- fra -- DEFEA 
bus 1, slot 2 -- vga -- Compaq Qvision 
bus 1, slot 3 -- pua -- KFESA 
bus 2, slot 1 -- pka -- NCR 53C810 
bus 2, slot 6 -- pkb -- NCR 53C810 
bus 2, slot 7 -- pkc -- DEC KZPSA 
bus 0, slot 7 -- ewa -- DECchip 21041-AA 
initializing keyboard 
Memory Testing and Configuration Status 
Module   Size    Base Addr   Intlv Mode  Intlv Unit  Status 
------   -----   ---------   ----------  ----------  ------ 
  0       64MB   00000000      1-Way         0       Passed 
Total Bad Pages 0 
Testing the System 
Testing the Disks(read only)
Testing the Network 
econfig:            20041 99 
econfig:            20042 04 
econfig:            20043 00 
AlphaServer 2100A Console V4.3-130, built on Oct 26 1996 at 19:44:57 
P00>>>P 

この表示では,KZPSA アダプタは正しくインストールされていますが,次のエラー・メッセージが表示されます。


*** unable to assign PCI base address 
*** bus 2, slot 7, function 0, size 00001000(16 bit I/O)

B.3.2 SCSI コントローラの制限事項

1 GB 以上のメモリを装備した AlphaServer 2100 システムでは,Adaptec 1740/1742 SCSI コントローラ(PB2HA--SA)はサポートされていません。コントローラがこのようなシステムに接続されていると,次のメッセージがオペレータのコンソールに表示されます。


%PKJDRVR-E- The direct DMA window does not map all of memory. 
Port is going OFF LINE. 

B.4 AlphaServer 4100---EISA Configuration Utility(ECU)

V7.1

AlphaServer 4100 システムでは,ECU(EISA Configuration Utility)の自動スタートアップ機能はサポートされません。ここで説明する手順に従ってください。

  1. SRM コンソールで arc コマンドを入力します。AlphaBIOS 機能が起動されます。

  2. 次のメッセージが表示された後,F2 キーを押します

  3. 下向き矢印キーを使用して Utilities を選択します。次に右向き矢印キーまたは Enter キーを使用して,サブメニューの最初のエントリ「Run ECU From Floppy...」を強調表示します。表示は次のようになります。

  4. フロッピーを(まだ挿入されていない場合には)フロッピー・ドライブに挿入します。

  5. Enter キーを押して ECU を実行します。

  6. ECU が実行され,制御が AlphaBIOS に戻された後,リセット・ボタンを押してシステムを再起動します。

AlphaServer 4100 システムでオペレーティング・システムを別のものから OpenVMS に切り替える場合には,OpenVMS でテストされていない EISA ボードを取り外し,EISA Configuration Utility(ECU)を実行しなければならないことがあります。

他のプラットフォームで ECU を実行するには,ECU コマンドを使用します。AlphaServer 4100 で ECU を実行するには,ALPHABIOS コマンドを使用します。その後,ALPHABIOS ユーティリティ・メニューから ECU を実行します。

ECU の使用法の詳細については,『AlphaServer 4100 System Drawer User's Guide』を参照してください。

B.5 AlphaServer 8200 と AlphaServer 8400

ここでは,AlphaServer 8200/8400 システムのリリース・ノートをまとめます。

B.5.1 Field Replaceable Unit(FRU)テーブルのエラー

V7.2

エラー・ログ・バッファのサイズはシステム・パラメータ ERLBUFFERPAGES で制御され,最大値は 32 ページレットです。AlphaServer 8200/8400 または 4100 システムで,OpenVMS Alpha オペレーティング・システムのブート時に Field Replaceable Unit(FRU)テーブルがこの上限を超える場合には,エントリはエラー・ログ・ファイルに書き込まれません。

B.5.2 環境情報の制限事項

V7.1-1H1

AlphaServer 8200 システムでは,電源レギュレータに環境状態を検知するセンサーが組み込まれていません。したがって,DSM System サブエージェントの温度および電源 MIB グループにデータを報告することができません。

AlphaServer 8400 システムでは,電源レギュレータに環境センサーが組み込まれていますが,一部の構成では DSM System サブエージェントに環境情報が正しく報告されません。この問題は温度および電源 MIB グループに影響し,ソフトウェアの将来のリリースで解決される予定です。

B.6 AlphaStation 255

AlphaStation 255 で PowerStorm グラフィック・カードを使用する場合のリリース・ノートについては,付録 B.11.2 項 を参照してください。

B.7 DEC 7000---ブート時のCtrl/P の動作の変更

V7.1

OpenVMS Alpha Version 7.1 またはそれ以降,システム・コンソールから Ctrl/P を入力することにより実行されるリモート停止コマンドは,コピーライト・バナーが表示されるまで,ブート時に動作しません。

OpenVMS の以前のバージョンでは,システム・コンソールから Ctrl/P を入力すると,ブートのどの時点でも,システムにはコンソール・プロンプトが再び表示されていました。

B.8 DECwindows X11 ディスプレイ・サーバ

ここでは,OpenVMS Alpha システムに対応した DECwindows X11 ディスプレイ・サーバのリリース・ノートをまとめます。

B.8.1 S3 マルチスレッド・グラフィック

S3 Trio32 または Trio64 グラフィック・カードを装備している Alpha コンピュータでは,シングル・スクリーン・ディスプレイだけがサポートされます。マルチスレッド・グラフィックはサポートされません。

B.8.2 サポートされるグラフィック・ボード

V7.3

OpenVMS Version 7.3 では,OpenVMS オペレーティング・システムに新らたにグラフィック・ボードが統合されています。サポートされる新しいボードは,次のとおりです。

B.9 グラフィック・ボードのサポート

V7.3

Version 7.3 で次のタイプのグラフィック・ボードをサポートするには,Compaq Open3D(Version 4.9A またはそれ以降)for OpenVMS Alpha をインストールする必要があります。

B.10 DIGITAL Modular Computing Components(DMCC)

ここでは,DMCC のリリース・ノートをまとめます。

B.10.1 Alpha 5/366 および 5/433 PICMG SBC の制限事項

V7.2

KZPDA SCSI コントローラおよび PBXGA グラフィック・カードを DIGITAL Modular Computing Components(DMCC)Alpha 5/366 および 5/433 PICMG SBC のブリッジの後ろにあるスロットに挿入することはできません。

B.10.2 SRM コンソールの更新

V7.2

Alpha 4/233(21064a),4/266(21164a),5/366,5/433 DMCC システムで SRM コンソールを更新するには,SRM コンソールまたは AlphaBIOS セットアップを選択しなければなりません。格納できるコンソールは 1 つだけです。

SRM とAlphaBIOS コンソールの両方を誤って更新すると,AlphaBIOS セットアップ・メニューが表示されます。この後,SRM コンソールに戻るオプションは ありません。AlphaBIOS セットアップ・メニューを終了し,SRM コンソールに戻るには,次のインターネット・サイトにある Firmware Update ユーティリティを使用しなければなりません。


ftp://ftp.digital.com/pub/Digital/Alpha/firmware/index.html 

B.11 PowerStorm 300/350 PCI グラフィック・コントローラ

ここでは,PowerStorm 300 および PowerStorm 350 グラフィック・カードのリリース・ノートをまとめます。

B.11.1 PowerStorm 300/350 OpenVMS グラフィック・サポートのリリース・ノート

V7.3

OpenVMS Alpha を実行している Compaq Workstation での Powerstorm 300/350 PCI グラフィック・コントローラのサポートに関するリリース・ノートについては,『PowerStorm 300/350 OpenVMS Graphics Release Notes Version 1.1』を参照してください。このリリース・ノートは,OpenVMS Documentation CD-ROM の次のディレクトリに格納されています。

ディレクトリ ファイル名
[73.DOCUMENTATION.PS_TXT] P300_350_REL_NOTES.PS,TXT

これらのドキュメント,リリース・ノート,およびインストール・ガイドは,グラフィック・カードとともに発送されます。

OpenVMS Version 7.3 またはそれ以降では,PowerStorm 300 および 350 グラフィック・カードに対してパラメータ MAXBOBMEM,MAXBOBS0S1,および MAXBOBS2 を設定できません。

B.11.2 AlphaStation 255 PowerStorm グラフィック・カード

V7.3

PowerStorm 3D30 および 4D20(TGA2)グラフィック・カードを使用している AlphaStation 255 システムで,Style Manager の Backdrop ダイアログ・ボックスの InlayColor または InlayPlain バックドロップを選択しても,OpenVMS Version 7.3 を使用するかぎりシステムはハングしません。

B.12 RFnn DSSI ディスク・デバイスとコントローラ・メモリのエラー

V6.2

RF31T,RF31T+,RF35,RF35+,RF73,RF74 DSSI ディスク・デバイスの以前のバージョンのマイクロコードには問題があります。この問題が原因で,データが失われる可能性があり,これらのデバイスからデータを読み込む時に,デバイスでコントローラ・メモリ・エラー(エラー検出/訂正(EDC)エラーとも呼ばれる)が発生していた場合,問題が発生することがあります。このエラーは仮想サーキットの閉鎖やハードウェアの障害が原因で発生している可能性があります。

これらのデバイスを使用する場合は,マイクロコードのリビジョン・レベルを確認してください。マイクロコードのリビジョン・レベルが 表 B-1 に示されている値より低い場合は,マイクロコードを更新してください。RF31T,RF31T+,RF35+ 以外のすべてのモデルのマイクロコードは,最新のOpenVMS バイナリ・ディストリビューション CD-ROM にあります。

DSSI ディスク・デバイスのマイクロコード・リビジョン・レベルを表示するユーティリティ・プログラムである RF_VERS ユーティリティも同じ CD-ROM に格納されています。このユーティリティ・プログラムの使用法とマイクロコードの更新方法については,ここで説明します。

注意

RF31T,RF31T+,RF35+ ディスク・ドライブを使用し,マイクロコードのバージョンがサポートされないバージョンであり(表 B-1 を参照),サポート契約を結んでいるお客様の場合には,弊社のサポート担当者にお問い合わせください。サポート契約を結んでいないお客様の場合には,公認代理店にお問い合わせください。

DSSI ディスクのマイクロコードのうち, 表 B-1 に示したリビジョン・レベル以上がサポートされます。

表 B-1 サポートされるマイクロコードのレベル
デバイス・タイプ サポートされるマイクロコードの最小リビジョン・レベル
RF31T T387E
RF31T+ T387E
RF35 T392D
RF35+ T392D
RF36 V427P
RF73 T392D
RF74 V427P

DSSI ディスク・デバイスのマイクロコード・リビジョン・レベルを表示するには,次の手順を実行します。

  1. SYSTEM アカウントにログインするか,または CMKRNL 特権,DIAGNOSE 特権,SYSPRV 特権がある他のアカウントにログインします。

  2. 次のコマンドを入力します。


     $ SET PROCESS /PRIVILEGE=(DIAGNOSE,CMKRNL,SYSPRV)
     $ SHOW DEVICE FYA0: 
    


    VAX システムで SHOW DEVICE コマンドを実行してエラーが発生した場合には,次のコマンドを入力します。


    $ RUN SYS$SYSTEM:SYSGEN 
    SYSGEN>  CONN FYA0/NOADAP 
    SYSGEN>  ^Z 
    


    Alpha システムで SHOW DEVICE コマンドを実行してエラーが発生した場合には,次のコマンドを入力します。


    $ RUN SYS$SYSTEM:SYSMAN 
    SYSMAN> IO CONNECT FYA0: /NOADAP 
    SYSGEN>  ^Z 
    

次の例に RF_VERS ユーティリティが出力する内容を示します。


 Program Name:   RF_VERS 
 Revision Level: V1.2s 
 
 NOTICE: This program does not currently support the RF72 or any 
         HSDxx controllers. See next version for support. 
 
 DSSI disks currently on this system as seen by RF_VERS 
 
 Device         Node        Status       Hardware    Firmware  
 Name           Name                     Type        Version   
 
 _$22$DIA7:     R4JL2I      mounted      RF73        T387A     
 _$22$DIA6:     R4I0BG      mounted      RF73        T387A     
 _$22$DIA8:     R4XLWE      mounted      RF73        T387A     
 _$22$DIA2:     R4FCZK      mounted      RF73        T387A     
 _$22$DIA3:     R4CKCG      mounted      RF73        T387A     
 _$22$DIA4:     R4ZKUE      mounted      RF73        T387A     
 _$22$DIA9:     R4GYYI      mounted      RF73        T387A     
 _$22$DIA1:     R4XRYI      mounted      RF73        T387A     
 

デバイスのマイクロコードを更新するには, 表 B-2 でデバイスとプラットフォームに対応するコマンドを確認し,使用します。

重要

マイクロコードを更新する場合は,あらかじめディスクのバックアップを作成してください。

表 B-2 DSSI ディスク・デバイスのマイクロコードを更新するコマンド
デバイス・タイプ プラットフォーム コマンド
RF35 Alpha $RUN SYS$ETC:RF35_T392F_DEC_ALPHA.EXE
RF35 VAX $RUN SYS$ETC:RF35_T392F_DEC.EXE
RF36 Alpha $RUN SYS$ETC:RF36_V427P_DEC_ALPHA.EXE
RF36 VAX $RUN SYS$ETC:RF36_V427P_DEC.EXE
RF73 Alpha $RUN SYS$ETC:RF73_T392F_DEC_ALPHA.EXE
RF73 VAX $RUN SYS$ETC:RF73_T392F_DEC.EXE
RF74 Alpha $RUN SYS$ETC:RF74_V427P_DEC_ALPHA.EXE
RF74 VAX $RUN SYS$ETC:RF74_V427P_DEC.EXE

重要

SCSI_INFO.EXE,RF_VERS.EXE をはじめ,表 B-2 に示されているファイルは絶対に削除しないでください。これらのファイルを削除すると,VAX システムでは VMSKITBLD.COM がファイルを検索することができなくなります。同様に,Alpha システムでは AXPVMS$PCSI_INSTALL と AXPVMS$PCSI_INSTALL_MIN での PRODUCT INSTALL コマンドが失敗します。


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