OpenVMS
DCL ディクショナリ


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この EDOC.COM というプロシージャは,EVE エディタを起動します。編集セッション終了時に,ラベル NEXT でプロシージャはループします。各ループにおいて,編集するファイル名を要求します。省略時のファイル・タイプは .DOC です。INQUIRE コマンドへの応答に空行が入力されると,EXIT コマンドでプロシージャが終了します。

ASSIGN コマンドで,プロシージャ実行中に SYS$INPUT の等価名を変更しています。この変更により,EVE エディタがコマンド・プロシージャ・ファイルではなく,ターミナルから入力データを読むことができます。SYS$INPUT が変更されない場合には,省略時の入力データ・ストリームはコマンド・プロシージャ・ファイルになります。コマンド・プロシージャ終了時に,SYS$INPUT は解除され元の設定に戻ります。

#7

! PEOPLE.DAT
! A set of data with embedded key qualifiers for the SORT command.
!
! Usage: SORT@PEOPLE.DAT
!
/KEY=(POS:10,SIZE:10) sys$input people.out
Fred     Flintstone    555-1234
Barney   Rubble        555-2244
Wilma    Flintstone    555-1234
Betty    Rubble        555-2244
George   Slate         555-8911
Dino     Dinosaur      555-1234
$!
$ purge people.out
$ type people.out

ソートされた名簿を PEOPLE.OUT ファイルに作成し,それを表示します。この例では,DCL コマンドの中間で "@" を使用した場合に, DCL がそのファイル全体をコマンド入力として処理することを示します。


ACCOUNTING

Accounting ユーティリティを起動します。 Accounting ユーティリティは資源の使用に関するレポートを作成します。

Accounting ユーティリティについての詳細は,『OpenVMS システム管理ユーティリティ・リファレンス・マニュアル』あるいはオンライン・ヘルプを参照してください。


形式

ACCOUNTING [ファイル指定[,...]]


ALLOCATE

装置の割り当てを解除するまで,またはそのプロセスを終了するまで,装置へ排他的にアクセスすることができます。オプションで,装置に論理名をつけることができます。

読み込み(R),書き込み(W),または制御アクセス権が必要です。


形式

ALLOCATE 装置名[:][,...] [論理名[:]]


パラメータ

装置名[:][,...]

物理装置名,または物理装置名に変換される論理名を指定します。装置名は汎用名でも構いません。コントローラまたはユニット番号が指定されていない場合,指定した部分を満たすすべての装置が割り当てられます。複数の装置を指定した場合は,最初の使用可能な装置が割り当てられます。

論理名[:]

1 から 255 文字までの文字列を指定します。文字列に空白を含めたい場合は,文字列全体を一重引用符 (' ') で囲みます。最後のコロン (:) は使用されません。ここで指定した論理名は,プロセス論理名になります。論理名を明示的に削除するまで,またはこのプロセスを終了するまで,論理名は有効です。

修飾子

/GENERIC

/NOGENERIC (省略時の設定)

最初のパラメータが,装置 ではなく装置 であることを示します。装置型の例としては RX50, RD52,TK50,RC25,RCF25,RL02 が挙げられます。指定した名前と型を持つ,最初のまだ割り当てられていない装置を占有します。

/[NO]GENERIC 修飾子は,ALLOCATE コマンドの 装置名 パラメータの前に指定します。たとえば DCL プロンプト($) に対して次のコマンドを実行すると,RK07 装置を占有できます。


$ ALLOCATE/GENERIC RK07 DISK

/GENERIC 修飾子で指定できる装置型の一部を,次の表に示します。どの装置が使用できるかは,現在使用している OpenVMS のバージョンに対応した SPD をご覧ください。

装置の種類
ディスク装置
EF51 EF52 EF53 EF54 EF58
ESE20 ESE25 ESE52 ESE56 ESE58
EZ31 EZ31L EZ32 EZ32L EZ33
EZ33L EZ34 EZ35 EZ51 EZ52
EZ53 EZ54 EZ56R EZ58 HSZ10
HSZ15 HSZ20 HSZ40 ML11 RA60
RA70 RA71 RA72 RA73 RA80
RA81 RA82 RA90 RA92 RAH72
RB02 RB80 RC25 RCF25 RD26
RD31 RD32 RD33 RD51 RD52
RD53 RD54 RF30 RF31 RF31F
RF32 RF35 RF36 RF37 RF70
RF71 RF72 RF73 RF74 RF75
RFF31 RFH31 RFH32 RFH35 RFH72
RFH73 RK06 RK07 RL01 RL02
RM03 RM05 RM80 RP04 RP05
RP06 RP07 RP07HT RX01 RX02
RX04 RX18 RX23 RX23S RX26
RX33 RX33S RX35 RX50 RZ01
RZ13 RZ14 RZ15 RZ16 RZ17
RZ18 RZ22 RZ23 RZ23L RZ24
RZ24L RZ25 RZ25L RZ26 RZ26B
RZ26L RZ26M RZ27 RZ27B RZ27L
RZ28 RZ28B RZ28L RZ29 RZ29B
RZ31 RZ34L RZ35 RZ35L RZ36
RZ36L RZ37 RZ38 RZ55 RZ55L
RZ56 RZ56L RZ57 RZ57I RZ57L
RZ58 RZ59 RZ72 RZ73 RZ73B
RZ74 RZ74B RZ75 RZ75B RZF01
コンパクト・ディスク装置
RRD40 RRD40S RRD42 RRD43 RRD44
RRD50 RV20 RV60 RV80 RW504
RW510 RW514 RW516 RWZ01 RWZ21
RWZ31 RWZ51 RWZ52 RWZ53 RWZ54
テープ装置
TA78 TA79 TA81 TA85 TA86
TA87 TA90 TA90E TA91 TAD85
TAPE9 TD34 TD44 TE16 TF30
TF70 TF85 TF86 TK50 TK50S
TK60 TK70 TK70L TKZ09 TKZ60
TL810 TL820 TLZ04 TLZ06 TLZ07
TLZ6 TLZ7 TM32 TS11 TSZ05
TSZ07 TSZ08 TU45 TU56 TU58
TU77 TU78 TU80 TU81 TZ30
TZ30S TZ85 TZ857 TZ86 TZ865
TZ867 TZ87 TZ875 TZ877 TZ88
TZ885 TZ887 TZ89 TZ895 TZ897
TZK10 TZK11 TZX0    

/LOG (省略時の設定)

/NOLOG

装置の名前が割り当てられたことを示すメッセージを表示します。他の装置に割り当てられている論理名を別の装置に割り当てようとすると,論理名が指す装置が変更されることを示すメッセージが表示されます。

#1

$ ALLOCATE  DMB2:
%DCL-I-ALLOC, _DMB2: allocated

この例で ALLOCATE コマンドは,コントローラ B ユニット 2 である, RK06/RK07 ディスク・ドライブの占有を要求しています。システムの応答は,装置の占有が成功したことを示しています。

#2

$ ALLOCATE  MT,MF:   TAPE:
%DCL-I-ALLOC, _MTB2: allocated
.
.
.
$ SHOW LOGICAL TAPE:
TAPE: = _MTB2:    (process)
$ DEALLOCATE TAPE:
$ DEASSIGN TAPE:

この例の ALLOCATE コマンドは,MT または MF で始まる名前のテープ装置の占有と,それに論理名 TAPE を割り当てるよう要求しています。 ALLOCATE コマンドは MT で名前が始まる使用可能なテープ装置を探し,占有した装置名とともに応答します。MT で名前が始まるテープ装置がない場合,ALLOCATE コマンドは MF で名前が始まるテープ装置を探します。これ以降,ユーザのプログラムまたはコマンド文字列中の装置 TAPE への参照は,装置名 MTB2 に変換されます。

このテープ装置が必要なくなったら,DEALLOCATE コマンドを使用して割り当てを解除し,DEASSIGN コマンドを使用して論理名を削除します。 ALLOCATE コマンドではコロンをつけて論理名 TAPE を指定しましたが,論理名テーブルのエントリにはコロンは含まれていません。

#3

$ ALLOCATE/GENERIC RL02 WORK
%DCL-I-ALLOC, _DLA1: allocated
%DCL-I-SUPERSEDE, previous value of WORK has been superseded

この例の ALLOCATE コマンドは,すべての RL02 ディスク装置の占有と,それに論理名 WORK を割り当てるよう要求しています。終了メッセージは,占有した装置を表示し,論理名 WORK の割り当てが変更されたことを示します。

#4

$ ALLOCATE $TAPE1
%DCL-I-ALLOC, _MUA0: allocated

この例の ALLOCATE コマンドは,論理名 $TAPE1 に関連付けられているテープ装置 MUA0 を占有します。

#5

$ ALLOCATE /GENERIC RX50 ACCOUNTS

この例の ALLOCATE コマンドは,最初の使用可能なディスケット・ドライブを占有し,それにプロセス論理名 ACCOUNTS を割り当てます。


ANALYZE/AUDIT

Audit Analysis ユーティリティを起動します。このユーティリティは,機密保護監査ログ・ファイル,または機密保護アーカイブ・ファイルから,情報を選択的に抽出し表示します。

Audit Analysis ユーティリティについての詳細は,『OpenVMS システム管理ユーティリティ・リファレンス・マニュアル』あるいはオンライン・ヘルプを参照してください。


形式

ANALYZE/AUDIT [ファイル指定]


ANALYZE/CRASH_DUMP

システム・ダンプ・アナライザ (SDA)・ユーティリティを起動します。このユーティリティは,システム・ダンプ・ファイルを分析します。 /CRASH_DUMP 修飾子は必須です。

Alpha システムにおけるシステム・ダンプ・アナライザ・ユーティリティについての詳細は,『OpenVMS Alpha System Analysis Tools Manual』あるいはオンライン・ヘルプを参照してください。 VAX システムにおけるシステム・ダンプ・アナライザ・ユーティリティについての詳細は,『OpenVMS VAX System Dump Analyzer Utility Manual』あるいはオンライン・ヘルプを参照してください。


形式

ANALYZE/CRASH_DUMP ファイル指定


説明

システム・ダンプ・アナライザ (SDA)・ユーティリティを起動します。このユーティリティは,システム・ダンプ・ファイルを分析します。 /CRASH_DUMP 修飾子は必須です。

OpenVMS Alpha システム

ANALYZE/CRASH_DUMP コマンドはプロセス・ダンプにも使用できます。ただし,プロセス・ダンプには,ダンプ内のすべての情報にアクセスできる ANALYZE/PROCESS コマンドの方が適しています。


ANALYZE/DISK_STRUCTURE

Analyze/Disk_Structure ユーティリティを起動します。このユーティリティは,次の操作を行います。

/DISK_STRUCTURE 修飾子は必須です。

Analyze/Disk_Structure ユーティリティについての詳細は,『OpenVMS システム管理ユーティリティ・リファレンス・マニュアル』あるいはオンライン・ヘルプを参照してください。


形式

ANALYZE/DISK_STRUCTURE 装置名:[/qualifier]


ANALYZE/ERROR_LOG

エラー・ログ・レポート・フォーマッタを起動し,エラー・ログ・ファイルの内容を選択的に報告します。このユーティリティは,OpenVMS Version 7.2 より前のバージョンを実行しているシステムで作成されたエラー・ログで最も有用です。 OpenVMS Version 7.3 以降で作成されたエラー・ログについては, ANALYZE/ERROR_LOG/ELV (Alpha のみ) コマンドを参照してください。 OpenVMS Version 7.2* で作成されたエラー・ログについては, DIAGNOSE (Alpha のみ) コマンドを参照してください。

エラー・ログ・レポート・フォーマッタについての詳細は,『OpenVMS システム管理ユーティリティ・リファレンス・マニュアル』あるいはオンライン・ヘルプを参照してください。


形式

ANALYZE/ERROR_LOG [/修飾子] [ファイル指定[,...]]


ANALYZE/ERROR_LOG/ELV (Alpha のみ)

1 つあるいは複数のエラー・ログ・ファイルを選択して内容を報告する Error Log Viewer (ELV) を起動します。このユーティリティは OpenVMS Version 7.3 以降が稼動しているシステム上で書き込まれたエラー・ログを扱う場合に最も便利なツールです。 OpenVMS Version 7.2* システムで書き込まれたエラー・ログに関しては, DIAGNOSE (Alpha のみ) コマンドを参照してください。 OpenVMS Version 7.2 よりも前のバージョンについては, ANALYZE/ERROR_LOG コマンドを参照してください。

Error Log Viewer についての詳細は『OpenVMS システム管理ユーティリティ・リファレンス・マニュアル』を参照してください。


形式

ANALYZE/ERROR_LOG/ELV [command]


ANALYZE/IMAGE

Alpha,VAX,および変換された VAX イメージの実行可能イメージ・ファイル,または共用可能イメージ・ファイルの内容を分析します。また,イメージ・ファイル中のエラーをチェックします。 /IMAGE 修飾子は必須です。イメージ・ファイルに関する一般的な情報については,『OpenVMS Linker Utility Manual』のリンカの説明を参照してください。オブジェクト・ファイルの内容を分析する場合は, ANALYZE/OBJECT コマンドを使用します。

注意

OpenVMS VAX V6.1 および 6.2 では,ANALYZE/IMAGE コマンドを使用して OpenVMS Alpha のイメージを分析することはできません。


形式

ANALYZE/IMAGE ファイル指定[,...]


パラメータ

ファイル指定[,...]

分析したいイメージ・ファイル名を 1 つまたは複数指定します。少なくとも 1 つはファイル名を指定しなければなりません。複数のファイル名を指定する場合は,ファイル名をコンマ (,) またはプラス記号 (+) で区切ります。省略時のファイル・タイプは .EXE です。

ファイル指定でアスタリスク (*) およびパーセント記号 (%) ワイルドカード文字を使用することができます。


説明

ANALYZE/IMAGE コマンドは,実行可能イメージ・ファイルまたは共用可能イメージ・ファイルの構成要素の説明を提供します。また,イメージ・ファイルの主な部分の構造が正しいかどうか確認します。ただし,ANALYZE/IMAGE コマンドでエラーが検出されなくても,プログラムの実行時にエラーが発生する可能性はあります。

複数のエラーが検出された場合は,最も重大なレベルの最初のエラーが返されます。たとえば警告 (A) と 2 つのエラー (B および C) が検出された場合は,イメージ終了状態として最初のエラー (B) が返されます。イメージ終了状態は,イメージ終了時に DCL シンボル $STATUS に置かれます。

拡張イメージ・ヘッダ (EIHD) を調べることにより ANALYZE/IMAGE コマンドは,Alpha システムのイメージ・ファイルと VAX システムのイメージ・ファイルを区別することができます。

ANALYZE/IMAGE コマンドを実行すると,次に示す情報が分かります。


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