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新しい Fibre Channel ハードウェアとより大規模な構成の評価は継続的に行われています。新しいハードウェアとより大規模な構成のために, OpenVMS の Fibre Channel サポートの拡張が必要になる場合があります。 OpenVMS のリリース間での Fibre Channel ソフトウェアの拡張と修正は,次の URL の HP のサポート Web サイトから入手可能な修正キットを使って行うことができます。
http://www.support.compaq.com/patches/ |
各キットの最新バージョンは,常に弊社のサポートのウェブ・サイトにあります。定期的にこの Web サイトをチェックすることをお勧めします。
また,次の URL の Fibre Channel の Web サイトもチェックすることをお勧めします。
http://h71000.www7.hp.com/openvms/fibre/ |
この Fibre Channel Web サイトは,重要な情報,新しいスライド・プレゼンテーションを提供するために定期的に改訂されます。
7.2.2 複合バージョンと複合アーキテクチャのクラスタ・サポート
共用 Fibre Channel OpenVMS Cluster ストレージは,複合バージョンと複合アーキテクチャの両 OpenVMS Cluster システムでサポートされています。この場合,以下の構成要件を適用します。
7.3-2
7.3-1
7.3
7.2-2
7.2.3 Fibre Channel および OpenVMS Galaxy の構成
Fibre Channel は,すべての OpenVMS Galaxy 構成でサポートされています。 Galaxy 構成の詳細は,『OpenVMS Alpha パーティショニングおよび Galaxy ガイド』を参照してください。
7.3 構成例
この節では,Fibre Channel の構成例を示します。
これらの構成は, HSG ストレージ・コントローラと HSV ストレージ・コントローラで有効です。ただし, 第 7.3.1 項 と 第 7.3.2 項 については, HSG ストレージ・コントローラにのみ適用されます。 |
構成は,最初に示す最小の構成に,冗長構成要素を加えて,可用性,パフォーマンス,およびスケーラビリティのレベルを上げていく方法で,交互に構築していきます。
7.3.1 デュアル・ポート・ストレージを備えたシングル・ホスト
図 7-4 は,ストレージ・インターコネクトに Fibre Channel を使用したシングル・システムです。
図 7-4 1 つのデュアル・ポート・ストレージ・コントローラを備えたシングル・ホスト
この構成の以下の点に着目してください。
7.3.2 1 つのデュアル・ポート・ストレージ・コントローラを備えた複数のホスト
図 7-5 は,デュアル・ポート・ストレージ・サブシステムに接続されている複数のホストです。
図 7-5 1 つのデュアル・ポート・ストレージ・コントローラを備えた複数のホスト
この構成の以下の点に着目してください。
7.3.3 ストレージ・コントローラ冗長性を備えた複数のホスト
図 7-6 は,2 つのデュアル・ポート・ストレージ・コントローラに接続されている複数のホストです。
図 7-6 ストレージ・コントローラ冗長性を備えた複数のホスト
この構成には,以下の利点があります。
7.3.4 複数の独立したスイッチを備えた複数のホスト
図 7-7 は, 2 つのスイッチに接続されている複数のホストです。このスイッチはそれぞれデュアル・ポート・ストレージ・コントローラのペアに接続されています。
図 7-7 複数の独立したスイッチを備えた複数のホスト
2 つのスイッチ構成には,これまでに説明した構成の利点の他に,以下の利点があります。
7.3.5 デュアル・ファブリックを備えた複数のホスト
図 7-8 は, 2 つのファブリックに接続されている複数のホストです。各ファブリックは 2 つのスイッチで構成されています。
図 7-8 デュアル・ファブリックを備えた複数のホスト
デュアル・ファブリック構成には,これまでに説明した構成の利点の他に,以下の利点があります。
7.3.6 より大規模なファブリックを備えた複数のホスト
ここに示す構成は,よりレベルの高いパフォーマンスと可用性を実現します。
図 7-9 は, 2 つのファブリックに接続されている複数のホストです。各ファブリックには,4 つのスイッチがあります。
図 7-9 より大規模なデュアル・ファブリックを備えた複数のホスト
図 7-10 は, 4 つのファブリックに接続されている複数のホストを示しています。各ファブリックには 4 つのスイッチがあります。
図 7-10 4 つのファブリックを備えた複数のホスト
ディスクおよびテープ・ストレージ用の Fibre Channel デバイスには,出荷時にワールドワイド ID (WWID) が割り当てられます。これらの WWID は,システムによる自動 FC アドレス割り当てに使用します。 FC WWID とアドレスは,システム管理者が FC 構成でデバイスを識別し検索するときにも利用されます。 FC WWID とアドレスは,たとえば Alpha コンソールや HSG コンソールまたは HSV コンソールによって表示されます。そのため,システム管理者はこれらの識別子の意味と OpenVMS デバイス名との関連を理解しておく必要があります。
7.4.1 Fibre Channel アドレスと WWID
一般に,Fibre Channel デバイスは,一時アドレスを持つ構成にします。デバイスのアドレスは,インターコネクトが初期化されるたびに自動的に割り当てられます。デバイスは Fibre Channel が再構成され,再初期化されるたびに新しいアドレスを受け取ります。これは,Fibre Channel デバイスにアドレスジャンパを使用せずに済ませるためです。 図 7-11 に示すように,ポート当たり 1 つずつ Fibre Channel アドレスが割り当てられます。
図 7-11 Fibre Channel ホスト・アドレスとポート・アドレス
永続的な識別子を設定するため,各デバイスの各ポートには WWID が割り当てられます。これは出荷時に設定されます。各 Fibre Channel WWID は一意です。 Fibre Channel にはノード WWID も割り当てられ,マルチポート・デバイスを識別します。 WWID は,自動アドレス変更をシステムが検出し,回復するときに使用します。システム管理者にとっては,物理デバイスの識別と検索に必要なアドレスです。
図 7-12 は,出荷時に割り当てられた WWID とその Fibre Channel アドレスを備えた Fibre Channel 構成要素です。
図 7-12 Fibre Channel ホストとポートの WWID とアドレス
この図の以下の点に着目してください。
Fibre Channel ホスト・バス・アダプタの FC ノード名と FC ポート名は, SHOW DEVICE/FULL コマンドを使用して表示できます。たとえば,次のように表示されます。
$ SHOW DEVICE/FULL FGA0 Device FGA0:, device type KGPSA Fibre Channel, is online, shareable, error logging is enabled. Error count 0 Operations completed 0 Owner process "" Owner UIC [SYSTEM] Owner process ID 00000000 Dev Prot S:RWPL,O:RWPL,G,W Reference count 0 Default buffer size 0 FC Port Name 1000-0000-C923-0E48 FC Node Name 2000-0000-C923-0E48 |
7.4.2 Fibre Channel デバイス用の OpenVMS 名
各 Fibre Channel ストレージ・アダプタと,ストレージ・アダプタからストレージ・サブシステムまでの各パス,およびストレージ・デバイスごとに OpenVMS 名が割り当てられます。ここで説明する内容は,ディスク・デバイスとテープ・デバイスの両方に適用されます。ただし, 第 7.4.2.3 項 では,ディスク・デバイスについてのみ説明します。テープ・デバイス名については, 第 7.5 節 で説明します。
7.4.2.1 Fibre Channel ストレージ・アダプタ名
Fibre Channel ストレージ・アダプタ名の形式は, FGx0です。 OpenVMS によって自動的に割り当てられます。
命名規則による制限は,システム当たり 26 アダプタです。この命名規則は,将来のリリースでより多くのアダプタをサポートできるよう変更される予定です。
Fibre Channel アダプタは,SCSI や LAN など,複数のプロトコルで実行できます。各プロトコルはアダプタに関連付けられた擬似デバイスです。イニシャル実装では,SCSI プロトコルのみサポートしています。 SCSI 擬似デバイス名は, PGx0です。 xは,対応する FGx0アダプタと同じ装置名を表します。
以上の名前を 図 7-13 に示します。
図 7-13 Fibre Channel イニシエータ名とターゲット名
マルチパス SCSI サポートを導入したことにより, 第 6 章 にあるように,ホストからストレージ・サブシステムまでのパスを指定するようになりました。そのため,小数点 (.) で SCSI 擬似デバイス名とアクセス先のストレージ・サブシステム・ポートの WWID を結合しています。たとえば, 図 7-13 に示す Fibre Channel パスの名前は PGB0.4000-1FE1-0000-0D04 となります。
Fibre Channel パス名の表示と使用方法の詳細については,
第 6 章 を参照してください。
7.4.2.3 Fibre Channel ディスク・デバイスの識別
図 7-14 には,各 FC ディスク・デバイスに関連付けられた 4 つの識別子が示されています。
図 7-14 Fibre Channel ディスク・デバイスの命名
論理ユニット番号(LUN) は,ストレージ・サブシステム内の特定のデバイスのアドレスとしてシステムが使用します。この番号は HSG コンソールまたは HSV コンソールでシステム管理者が設定し,表示します。OpenVMS SDA ユーティリティで表示することもできます。
各 Fibre Channel ディスク・デバイスには,デバイスの一意の名前を永続的に表す WWID も与えられます。 HSG デバイスまたは HSV デバイス WWID は 128 ビットです。この識別子の半分は,論理ストレージ・デバイスを作成した HSG または HSV の WWID であり,残り半分は特定の論理デバイスです。デバイス WWID は,SHOW DEVICE/FULL コマンド, HSG コンソールまたは HSV コンソールと AlphaServer コンソールが表示します。
ストレージ・デバイスに関連付けられた第 3 の識別子は,ユーザが割り当てるデバイス識別子です。デバイス識別子の属性は次のとおりです。
図 7-14 では,デバイス識別子の値は 567 となっています。この値は,OpenVMS ではデバイス名として作成されるので,クラスタ内で一意であることが必要です。 (デバイス識別子を論理ユニット番号 (LUN) と同じ値にしておけば便利です。ただし,この場合も,クラスタ内で一意のデバイス識別子とします。)
Fibre Channel ストレージ・ディスク・デバイス名は,オペレーティング・システムにより,定数 $1$DGA とデバイス識別子 (nnnnn) で構成されます。 Fibre Channel ディスク・デバイス名では,割り当てクラス値 1 を使用しますが, Fibre Channel テープ・デバイス名では割り当てクラス値 2 を使用します ( 第 7.5.2.1 項 を参照 )。この名前の唯一の変数部分はデバイス識別子であり, HSG コンソールまたは HSV コンソールで割り当てます。 図 7-14 は,ホストに $1$DGA567 として認識されるストレージ・デバイスです。
デバイス識別子 0 は,HSV でサポートされていません。 |
次の例は,このデバイスの SHOW DEVICE/FULL 出力を表しています。
$ SHOW DEVICE/FULL $1$DGA567: Disk $1$DGA567: (WILD8), device type HSG80, is online, mounted, file-oriented device, shareable, device has multiple I/O paths, served to cluster via MSCP Server, error logging is enabled. Error count 14 Operations completed 6896599 Owner process "" Owner UIC [SYSTEM] Owner process ID 00000000 Dev Prot S:RWPL,O:RWPL,G:R,W Reference count 9 Default buffer size 512 WWID 01000010:6000-1FE1-0000-0D00-0009-8090-0630-0008 Total blocks 17769177 Sectors per track 169 Total cylinders 5258 Tracks per cylinder 20 Host name "WILD8" Host type, avail Compaq AlphaServer GS160 6/731, yes Alternate host name "H2OFRD" Alt. type, avail AlphaServer 1200 5/533 4MB, yes Allocation class 1 Volume label "S5SH_V72_SSS" Relative volume number 0 Cluster size 18 Transaction count 9 Free blocks 12811860 Maximum files allowed 467609 Extend quantity 5 Mount count 6 Mount status System Cache name "_$1$DGA8:XQPCACHE" Extent cache size 64 Maximum blocks in extent cache 1281186 File ID cache size 64 Blocks currently in extent cache1260738 Quota cache size 0 Maximum buffers in FCP cache 1594 Volume owner UIC [1,1] Vol Prot S:RWCD,O:RWCD,G:RWCD,W:RWCD Volume Status: ODS-2, subject to mount verification, file high-water marking, write-back caching enabled. Volume is also mounted on H2OFRD, FIBRE3, NORLMN, BOOLA, FLAM10. I/O paths to device 5 Path PGA0.5000-1FE1-0000-0D02 (WILD8), primary path. Error count 0 Operations completed 14498 Path PGA0.5000-1FE1-0000-0D03 (WILD8), current path. Error count 14 Operations completed 6532610 Path PGA0.5000-1FE1-0000-0D01 (WILD8). Error count 0 Operations completed 14481 Path PGA0.5000-1FE1-0000-0D04 (WILD8). Error count 0 Operations completed 14481 Path MSCP (H2OFRD). Error count 0 Operations completed 320530 |
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