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V7.3-2
DECwindows Motif for OpenVMS Alpha Version 1.3-1 で用意されている言語バリアントは,ヘブライ語と日本語だけです。
DECwindows Motif で別の言語バリアントが必要な場合は,弊社のサポート担当者に連絡して,その言語バリアントが用意されている以前のバージョンを確認するか,ソフトウェアの変換方法について相談してください。
2.12.5 インストールに必要なシステム・パラメータ値
V7.3-1
設定したシステム・パラメータ GBLPAGES,FREE_GBLPAGES,および CLISYMTBL の値が小さすぎると,DECwindows Motif for OpenVMS Version 1.3 以降のインストール・プロシージャが失敗することがあります。
インストールが失敗すると,次のエラー・メッセージが表示されます。
%SYSTEM-W-NOSUCHFILE, no such file \sys$library:decw$xlibshr.exe\ |
インストールが失敗した場合には,これらのパラメータに,次の表に示す値以上を設定し,製品を再インストールします。
GBLPAGES | FREE_GBLPAGES | CLISYMTBL | |
---|---|---|---|
Alpha | 150000 | 92000 | 512 |
VAX | 62000 | 47000 | 265 |
DCE と Process Software Multi Net Version 4.3 (またはそれ以前) を使用するユーザは, Process Software から UCXDRIVER-041_a043 (またはそれ以降) の ECO をインストールする必要があります。 MultiNet Version 4.4 には,この修正が含まれています。
最新のパッチと使用中のバージョンに対応したパッチは,次の Web サイトからダウンロードするか, Process Software の技術サポートに連絡して入手してください。
http://www.multinet.process.com/eco.html |
ここでは,HP Pascal のリリース・ノートをまとめます。
2.14.1 STARLET ライブラリの作成には V5.8A が必要
V7.3-2
OpenVMS Version 7.3-2 の変更により, V5.8A より前のバージョンの Pascal では,インストール中に STARLET ライブラリ・ファイルを作成できません。
STARLET ライブラリ・ファイルを作成してインストールするかという質問に "NO" とこたえると,OpenVMS Version 7.3-2 上に,以前のバージョンの Pascal をインストールできます。また,以前にインストールされた Pascal コンパイラと,以前に作成された STARLET ライブラリ・ファイルは,古い OpenVMS システムを Version 7.3-2 にアップグレードした後も動作します。
OpenVMS Version 7.3-2 で動作しないのは, Pascal のインストールの,STARLET ライブラリ作成の部分だけです。 Pascal V5.8A キットには, STARLET ライブラリ・ファイルを OpenVMS Version 7.3-2 上で正しく構築する拡張インストール・プロシージャが含まれています。
Pascal V5.8A は,最新のコンソリデーテッド・レイヤード・プロダクト CD-ROM で入手できます。
2.14.2 アップグレード後の HP Pascal のインストール
V7.3
この注意事項は,すべてのバージョンの HP Pascal と,すべてのバージョンの OpenVMS オペレーティング・システムにあてはまります。
OpenVMS のアップグレード後,HP Pascal を再インストールして,新しいバージョンの STARLET.PAS ファイルと他の定義ファイルを作成し,アップグレード後のシステムと一致させなければなりません。
OpenVMS のアップグレード後に HP Pascal を再インストールしない場合でも,コンパイラは正しく起動しますが,STARLET.PAS ファイルと他の定義ファイルに, OpenVMS のアップグレードで提供される新しい定義や修正後の定義が含まれません。
この章では, OpenVMS オペレーティング・システムのすべてのユーザのための情報をまとめます。一般に使用するコマンドとユーティリティに関する情報が含まれています。
オペレーティング・システムのこのバージョンで提供される新機能については,『HP OpenVMS Alpha Version 7.3--2 新機能説明書』を参照してください。
3.1 OpenVMS Freeware CD-ROM
V7.3-2
OpenVMS Version 7.3-2 CD-ROM キットには, OpenVMS Freeware Version 6.0 CD-ROM が付属しています。 Freeware CD-ROM には,アプリケーションを作成し, OpenVMS システムを管理するためのフリー・ソフトウェア・ツールとユーティリティが収録されています。
Freeware CD-ROM をマウントするには,CD-ROM を CD-ROM ドライブに挿入し,マウントするフリーウェア・ボリュームに合わせて次のコマンドを入力します。フリーウェアの詳細については,FREEWARE_README.TXT ファイルを参照してください。
Freeware Volume 1:
$ MOUNT ddcu: FREEWARE60_1 $ TYPE DISK$FREEWARE60_1:[FREEWARE]FREEWARE_README.TXT |
Freeware Volume 2:
$ MOUNT ddcu: FREEWARE60_2 $ TYPE DISK$FREEWARE60_2:[FREEWARE]FREEWARE_README.TXT |
これらの MOUNT コマンドでは,ddcu の指定は, OpenVMS システム上の CD-ROM デバイスのデバイス名です。
システムで使用している CD-ROM 装置の名前が分からない場合は,次のコマンドを使用して名前を見つけます。
$ PIPE SHOW DEV DK/FULL | SEARCH SYS$INPUT RRD |
適切な CD-ROM ディスクをマウントしたら, DIRECTORY などの標準の DCL コマンドを使用して,キット・ディレクトリに直接アクセスできます。または,次のコマンドを使用して,ボリュームの Freeware メニューを表示することができます。
$ @ddcu:[FREEWARE]FREEWARE_MENU |
V7.3-2
OpenVMS Version 7.3 では,新しい類似のトピック名と区別するため, 4 つの従来のオンライン・ヘルプのトピック名が変更されました。この後,名前の始めの部分が他のトピック名と同じである独立したトピックをオンライン・ヘルプで区別できるように, OpenVMS ライブラリアンが変更されました。この変更により,この 4 つのトピック名が,元の,短い名前に戻されました。次の表に,名前の変更と,関連ルーチンのヘルプ・トピックの名前を示します。
V7.3 〜 V7.3-1 のトピック名 |
V7.3-2 と,V7.3より 前のトピック名 |
関連ルーチンのトピック名 |
---|---|---|
BACKUP_Command | BACKUP | BACKUP_API |
FDL_Files | FDL | FDL_Routines |
MAIL_Command | MAIL_Routines | |
NCS_Command | NCS | NCS_Routines |
これらの短い名前のヘルプ・トピックについては,関連ルーチンの長いトピック名と区別するために,名前全体を入力しなければなりません。トピック名全体を入力しないと,ヘルプ・ライブラリアンは,コマンドのショートカットと関連ルーチンのショートカットを区別できません。ルーチンのヘルプを指定するには,トピック名の始めから下線までの文字を入力しなければなりません。
3.3 COPY コマンドの性能
V7.3-2
コピー操作の性能を改善するために, COPY コマンドが使用する I/O サイズのデフォルトが, 64 ブロックから 127 ブロックに増やされました。この変更により,コピー操作の実行に必要な I/O と CPU 時間の両方が,大幅に削減されました。
PGFLQUOTA が小さい場合,RMS がバッファを割り当てるときに, RMS$_DME エラーが発生することがあります。この問題を解決するには, PGFLQUOTA のサイズを大きくしてみてください。
3.4 ATI RADEON 7500 グラフィック
本リリースには,ATI RADEON 7500 グラフィックのサポートが含まれています。 OpenVMS Version 7.3-2 でサポートされている機能については,『HP OpenVMS Alpha Version 7.3--2 新機能説明書』を参照してください。また,
第 6.9 節 のリリース・ノートを参照してください。
3.5 HP Secure Web Browser: 必要メモリ量の増加
V7.3-1
OpenVMS ワークステーションで, Mozilla ベースの HP Secure Web Browser (SWB) を使用している場合は, 128 MB 以上のメモリが必要です。ただし,処理を安定させるために,メモリを 256 MB にすることをお勧めします。
この章では,システムの保守と管理,性能の管理,ネットワーキングに関連する情報をまとめます。
このバージョンで提供される新機能の詳細については,『HP OpenVMS Alpha Version 7.3--2 新機能説明書』を参照してください。
4.1 RIGHTSLIST.DAT へのチャネルが複数存在する ACME_SERVER
V7.3-2
ACME_SERVER プロセスは,サーバが無効化または再有効化されるたびに, RIGHTSLIST.DAT への新しいチャネルをオープンします。そしてサーバは,次の要求を少なくとも 1 つ処理します。
$ SET SERVER ACME/DISABLE $ SET SERVER ACME/ENABLE |
この操作が何回か繰り返されると,サーバはその FILLM プロセス・クォータに達し,反応しなくなることがあります。
この問題を解決をするには,次のコマンドのいずれかを使用して,サーバを停止します。
$ STOP/ID $ SET SERVER ACME/ABORT |
その後,次のいずれかのコマンドを使用して,サーバを再起動します。
$ SYS$STARTUP:ACME$STARTUP.COM ! for OpenVMS authentication $ SYS$STARTUP:NTA$STARTUP_NT_ACME.COM ! for NT authentication with ! COM for OpenVMS applications |
4.2 AUTOGEN: NEWPARAMS.DAT ファイルに関する新しい動作
V7.3-2
AUTOGEN は,レイヤード・プロダクト・キットが,製品名を含まない NEWPARAMS.DAT レコードを渡すことを許さなくなりました。これまでこの規則に従っていなかった,最も一般的に使用されている製品は, DECwindows と DECnet-Plus です。 OpenVMS Alpha Version 7.3-2 をインストールする際には,両方の製品の新しいバージョンをインストールしなければなりません ( 第 1.9.5 項 を参照)。
AUTOGEN は,SYS$SYSTEM:NEWPARAMS.DAT;* というファイルを探します。このファイルには,レイヤード・プロダクトが消費するシステム・リソースの量を示す, SYSGEN パラメータの変更が入っています。ソフトウェア・インストール・キットは,インストールされるソフトウェアの要件を満たすために,システム・マネージャに MODPARAMS.DAT を変更させる代わりに, NEWPARAMS.DAT ファイルを用意します。詳細は,『OpenVMS システム管理ユーティリティ・リファレンス・マニュアル』の AUTOGEN の章を参照してください。
4.3 DECdtm サービス
ここでは,DECdtm サービスに関する問題と制限について説明します。
4.3.1 Oracle® 8i および 9i での DECdtm/XA (Alpha のみ)
V7.3-2
DECdtm/XA を使用して Oracle 8i/9i XA 準拠リソース・マネージャ (RM) のトランザクションを調整する場合は, XA switch (xaoswd) の動的登録は使用しないでください。動的登録をサポートしている Version 9.0.1.0.0 の Oracle 共有ライブラリは,動作しません。必ず静的登録 XA switch (xaosw) を使用して, Oracle RM を DECdtm/XA Veneer にバインドしてください。
DECdtm/XA V2.1 Gateway は,クラスタ単位のトランザクション回復をサポートするようになりました。クラスタ単位の DECdtm Gateway Domain Log を使用するアプリケーションのトランザクションは,単一ノード障害から回復できるようになりました。残りのクラスタ・ノードで実行されているゲートウェイ・サーバは,障害の発生したノードの代わりに,トランザクション回復プロセスを起動できます。
4.3.2 IPC-E-BCKTRNSFAIL エラー・メッセージ
V7.3
ここでは,ACMS ユーザ,場合によっては Rdb ユーザ,および DECdtm を呼び出して,次の特徴を持つリモート・システムとの分散トランザクションに参加するユーザ作成アプリケーションを実行しているユーザに関する注意事項を説明します。
DECnet によって返される,次のようなエラーが発生することがあります。
IPC-E-BCKTRNSFAIL, failure on the back translate address request |
このエラーは,リモート・ノード名が DECnet-Plus によって変換されない場合に,論理接続障害によって表示されます。リモート・システムの DECnet-Plus ノード名がローカルな DECnet-Plus データベースに定義されておらず,リモート・ノードの TCP/IP ネーム・サーバで ALIAS としてのみ定義される場合に,このエラーが発生することがあります。たとえば,ノード XXYZZY は,次のように定義することができます。
20.43.136.54 XXYZZY.ABC.DEF.COM, XXYZZY |
この状況を回避するには,ノード名をローカルな DECnet-Plus データベースに定義するか,または論理名 SYS$DECDTM_NODE_NAME を次のいずれかと等しくなるように定義します。
他の必要条件や制限事項については,『OpenVMS システム管理者マニュアル』の DECdtm Services の管理についての説明を参照してください。
4.4 ECP Data Collector と Performance Analyzer V5.4D
V7.3-2
OpenVMS Alpha Version 7.3-2 向けの Enterprise Capacity and Performance (ECP) Data Collector と Enterprise Capacity and Performance (ECP) Analyzer の推奨バージョンは, Version 5.4D です。 ECP Data Collector と ECP Performance Analyzer はどちらも OpenVMS Version 6.2 以降のバージョンと下位互換性があります。
4.5 EDIT/FDL: 推奨バケット・サイズの変更
V7.3
OpenVMS Version 7.3 より前のバージョンでは,EDIT/FDL の実行時に計算されるバケット・サイズ (最大バケット・サイズは 63) が,常に最も近いディスク・クラスタのバウンダリに切り上げられていました。そのため,ディスク・クラスタ・サイズが大きい場合に,ファイルの元々のバケット・サイズは小さいが,バケット・サイズが必要以上に大きく切り上げられるという問題が発生することがありました。バケット・サイズが大きくなるほど,レコードとバケット・ロックの争奪が増加し,性能に大きく影響します。
OpenVMS Version 7.3 以降では,推奨バケット・サイズを計算するためのアルゴリズムが変更され,ディスク・クラスタが大きい場合に,より妥当なサイズが提案されます。
4.6 Error Log Viewer (ELV) ユーティリティ
ここでは,OpenVMS 用 Error Log Viewer (ELV) ユーティリティの注意事項をまとめます。
4.6.1 OpenVMS Version 7.2 〜 7.3-1 からのエラー・ログ・ファイルの変換
V7.3-2
ELV TRANSLATE コマンドを使用して, OpenVMS Version 7.2 〜 7.3-1 を実行しているシステム上で作成されたエラー・ログ・ファイルを調べる際に,ある種のイベントの変換後,次のメッセージが表示されることがあります。
%ELV-E-B2TNOTFND, valid bit-to-text translation data not found -ELV-W-NODNOTFND, bit-to-text node not found |
これらのメッセージは,OpenVMS Version 7.3-1 と 7.3-2 の間のエラー・ログ・ファイルのフォーマットの軽微な変更によるもので,無視して構いません。影響を受けるイベントも,その他の点では正しく変換されます。
4.6.2 TRANSLATE コマンドでの /PAGE 修飾子の使用
V7.3-2
TRANSLATE コマンドで /PAGE 修飾子を使用してレポートを参照している際にメッセージが通知された場合,表示が乱れることがあります。この問題を回避するには,Ctrl/W を使用して,表示をリフレッシュします。
メッセージが通知された直後に Ctrl/Z を押すと,プログラムが突然終了します。この問題を回避するには,通知されたメッセージを越えてスクロールした後に Ctrl/Z を押します。
4.7 拡張ファイル・キャッシュ (XFC) 修復キット
V7.3-2
Version 7.3 で XFC を無効にする原因となった問題は, Version 7.3-1 で解決されました。データの破損とシステムのハングを引き起こす問題は修正され,同時に XFC の性能も向上しました。 XFC を有効にすることをお勧めします。
XFC が割り当てるメモリの最小容量が約 0.25MB から 3.2MB へ拡張されました。 3.2MB は VIOC のデフォルト値と同じです。
OpenVMS Version 7.3 の XFC キットが利用可能です。これには OpenVMS Version 7.3-1 に組み込まれている XFC のすべての修正が含まれています。
OpenVMS Alpha または OpenVMS VAX の以前のバージョンを含む OpenVMS Cluster システムを使用し, OpenVMS Version 7.3 以降で XFC を使用したい場合は, OpenVMS の以前のバージョンを実行しているシステムに,修正キットをインストールする必要があります。必要なキットについては, 第 4.13.1 項 を参照してください。
これらの修正キットでは, XFC の前身である VIOC のキャッシュ・ロック・プロトコルのエラーが修正されるため,古いバージョンのキャッシュを新しい XFC で安全に操作することができます。修正キットの機能を使用しないと,システムまたはプロセスがハングする場合があります。 |
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