日本語Compaq TCP/IP Services for OpenVMS
リリース・ノート


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4.1.8 前のリリース以降に修正された日本語機能の問題点

漢字フィルタを使用する時,FTPクライアントなどのアプリケーションが異常終了する可能性が潜在的にありました。この現象による問題は以前のバージョンでは確認されていませんが,本リリースで修正されました。

4.2 本リリースで修正された報告のあった問題

Compaq では,カスタマから報告された問題の追跡に IPMT (Integrated Problem Management Tool) を使用しています。問題報告が作成されると,その問題には「CFS」で始まる一意の識別番号が与えられます。問題がエンジニアの対象問題としてログに記録されると, PTR (Problem Tracking Report) 番号が与えられます。

この節では,カスタマから報告があり,本リリースの TCP/IP Services で修正された問題について,CFS および PTR 番号を含めて説明します。

表 4-1 に,BIND リゾルバで修正されたカスタマから報告のあった問題について説明します。

表 4-1 本リリースで修正された BIND リゾルバの問題
CFS 番号 PTR 番号 説明
CFS.82606 70-5-1641 以前は,FTP クライアントや TELNET クライアントのようなアプリケーションでは,ホスト名にアンダスコア文字 (_) を含めることはできないという BIND リゾルバの制約事項に遭遇することがありました。アプリケーションは "unexpected nameserver" エラーまたは "nameserver experienced temporary error, retry operation" エラーのいずれかを返していました。この問題は修正されています。 BIND リゾルバはホスト名のアンダスコアを認識します。 BIND サーバは現在でもホスト名で使用できる文字を制限することがあります。

表 4-2 本リリースで修正された LBROKER の問題
CFS 番号 PTR 番号 説明
CFS.80807 70-5-1572 Windows 2000 のDNS サーバに対しロード・ブローカによって送信されている動的更新は, unknown response: ans=0, auth=1, add=1, rcode=3 のようなエラーを表示して失敗します。この問題は修正されています。
CFS.84739 70-5-1729 スタートアップ中にロード・ブローカが失敗していました。この問題は修正されています。ゾーンあたりの NS レコードの最大数が 16 から 32 に増やされました。

表 4-3 本リリースで修正された TELNET の問題
CFS 番号 PTR 番号 説明
CFS.73400
CFS.75491
CFS.75696
70-5-1260
70-5-1357
70-5-1368
アップグレードの後,パスワードを何度も間違って入力したターミナル・サーバからの TELNET ユーザは,OpenVMS Intrusion Detection メカニズムの引き金を引いて,すべての TELNET ユーザがターミナル・サーバからロック・アウトされることがありました。

次のいずれかの方法により,TELNET で不注意に侵入ロックアウトが引き起こされるという問題を解決することができます。

  • クライアントに対して TELNET の代わりに RLOGIN を使用するように要求する。

  • SYSGEN LGI* パラメータを適切に調整することにより,システムでの侵入検出ポリシを緩める。

どちらの解決策も好ましくない場合は,論理名 TCPIP$TELNET_NO_REM_ID を設定することができます。この論理名を定義すると,TELNET が,SYS$REM* 論理名を設定しないという元の動作に戻されます。

この論理名を使用すると,TELNET ログインに対する侵入検出メカニズムを事実上バイパスすることに注意してください。

表 4-4 本リリースで修正された SMTP の問題
CFS 番号 PTR 番号 説明
CFS.87060 70-5-1855 SMTP シンビオントが失敗して,ログ・ファイルに次のエラーが記録されていました。
SYSTEM-F-NOPRIV, error trying to access CF control file

このエラー・メッセージの後に ACCVIO エラーが続いていました。これは,SMTP 負荷が重い状況で起こっていました。

BIND リゾルバで問題の原因が修正されました。 SMTPは BIND リゾルバを頻繁に使用します。

表 4-5 本リリースで修正された管理コマンド・インタフェースの問題
CFS 番号 PTR 番号 説明
CFS.88243 70-5-1904 新しいプロキシを作成しようとすると, TCP/IP Services で次のようなエラー・メッセージが生成されていました。
%SYSTEM-E-INSFMEM, insufficient dynamic memory

問題は TCP/IP Services のスタートアップ・プロシージャが原因で起こっており,このプロシージャでプロキシ・キャッシュ・サイズが設定されていませんでした。この問題は修正されています。

CFS.81412
CFS.80586
70-5-1588
70-5-1560
ある状況では,TCP/IP 管理コマンドの SHOW HOST が,BIND データベースを検索する際に,ACCVIO エラーで失敗していました。

次の 2 つの方法でゾーンが転送されることがあります。つまり,複数の DNS メッセージ (それぞれのメッセージに 1 つのリソース・レコードを含む),または多数のリソース・レコードを含む 1 つの大きな DNS メッセージのいずれかです。大きな DNS メッセージもいくつかのメッセージに渡ることがありますが,各メッセージが複数のリソース・レコードを含んでいるため区別されます。 BIND リゾルバは,SHOW HOST コマンドを実装しており,そのように大量データが 1 度に到着するのに対処できませんでした。この問題は修正されています。

CFS.85063 70-5-1746 SHOW HOST コマンドを 2 度入力すると,管理コマンドのインタフェースがハングしていました。この問題は修正されています。


第 5 章
マニュアルのアップデート

この章では,TCP/IP Services for OpenVMS 製品のマニュアルで提供されている情報に関するアップデートについて説明します。

5.1 『Management Guide』のアップデート

本リリースでは,次の章がアップデートされます。

さらに,『 Compaq TCP/IP Services for OpenVMS Management 』の情報が次のようにアップデートされています。

5.2 『User's Guide』のアップデート

『 Compaq TCP/IP Services for OpenVMS User's Guide 』の情報は次のようにアップデートされます。

5.3 『Management Command Reference』のアップデート

『 Compaq TCP/IP Services for OpenVMS Management Command Reference 』の情報は,次のようにアップデートされます。

TCP/IP 管理インタフェースのオンライン・ヘルプ・ファイルが,この節で説明した変更を反映するようにアップデートされています。オンライン・ヘルプを参照するには,次のコマンドを入力してください。


$ TCPIP 
TCPIP> HELP 


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