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-l(ループ・モード) または
-t(ツリー・モード) フラグを使用した場合には,
-m(最大繰り返し回数) フラグや
-n(非反復) フラグを同時に指定することはできません。後者のフラグは,ループ・モードとツリー・モードのどちらとも互換性を持っていません。
3.24.9 重複するサブエージェント識別子
このバージョンの日本語 TCP/IP Services では,2 つのサブエージェントが同じ識別子パラメータを持つことができます。ただし,これを行うと,ログ・ファイルに報告される問題の原因を判断するのが難しくなることに注意してください。
3.24.10 トラップに対する無効な応答
SNMP マスタ・エージェントは,長いプロトコル・パケット・ペイロードを持つトラップを送信するサブエージェントに対して,無効な応答パケットを送信します。たとえば,長いプロトコル・パケット・ペイロードには,それぞれが 255 文字のオクテット文字列 varbind が 7 つ含まれていることがあります。
無効な応答パケットによりサブエージェントは再起動されます。ただし,マスタ・エージェントはトラップを登録されたトラップ・リスナに送信します。チェス・プログラムの例がこの問題を示しています。
3.25 eSNMPプログラミングとサブエージェントの開発
以下に,eSNMPプログラミングとサブエージェントの開発に関する注意事項を示します。
www.tru64unix.compaq.com |
OpenVMS用のeSNMPソフトウェアはTru64 UNIX製品をベースにしています。
3.26 『 DIGITAL TCP/IP Services for OpenVMS User's Guide 』の問題点と制限事項
『 DIGITAL TCP/IP Services for OpenVMS User's Guide 』は TCP/IP Services のリリースに合わせて更新されていません。『 DIGITAL TCP/IP Services for OpenVMS User's Guide 』には,以下の誤りと変更点があります。
$ RSH TRUNIX /USER_NAME=EVT /ESCAPE_CHARACATER="@" Password: Last successful login for evt: Wed Nov 18 15:50:22 1998 from OVMS Last unsuccessful login for evt: Tue Oct 13 14:16:51 1998 on ttyp3 Digital UNIX V3.2C (Rev. 148); Tue Apr 2 18:32:54 EST 1996 Digital UNIX V3.2D-1 Worksystem Software (Rev. 41) Digital Equipment Corporation Internal Use Only trunix.ucx.lkg.dec.com>@. (character string not echoed) %RSH-S-LCLCLOSED, Local connection closed |
この例のエスケープ文字は,リモート・システムがコネクションをクローズするのではなく,ローカル側からコネクションをクローズさせています。
3.27 日本語機能についての制限事項
3.27.1 日本語ファイル名のサポートについて (Alphaのみ)
本バージョンではFTPでのファイル転送でODS-5ディスクに対する Extended File Specifications (長いファイル名,深いディレクトリ階層,拡張文字セット)がサポートされています。しかし,日本語OpenVMS V7.2で提供される日本語ファイル名の使用はサポートされません。
3.27.2 VIEWコマンドの日本語サポートの終了
FTPクライアントのVIEWコマンドは日本語化されなくなりました。 VIEWコマンドで正しく扱えるのはASCIIテキストのみで,漢字のテキストの表示はサポートされません。
3.27.3 漢字フィルタの互換性について
本バージョンでは既存の漢字フィルタに関して下位互換性を保ちます。以前のバージョン用に作成された漢字フィルタは,ファイル名や,指定する際の論理名を変更することなくそのまま使用することができます。
本章では,ソフトウェアとマニュアルで行われた修正について説明します。本章は次の節で構成されています。
本節では,変更点と,本リリースで修正された問題を取り上げています。
また,本リリースで加えられたその他のソフトウェアの変更点については, 第 1.2 節 を参照してください。
4.1.1 前のリリース以降に修正された UCP の問題
TCP/IP 管理コマンドの SET ROUTE では,/NETWORK 修飾子を必要とせず, /MASK 修飾子を使用して CIDR マスクを指定することができます。結果として作成される経路は使用不能かもしれません。
SET ROUTE コマンドに /MASK 修飾子を指定する場合には,/NETWORK 修飾子も指定する必要があります。
4.1.2 前のリリース以降に修正された TELNET サーバの問題
TELNET サーバが仮想ターミナル (VTA) 用に構成され, TELNET コマンド UNBIND が,指定された TN デバイスに VT デバイスが関連付けられている入力 TELNET 接続を指定している場合,システムは INVEXCEPTN エラーで障害が発生します。
ドライバは TELNET コマンドの BIND および UNBIND の引数を確認するように強化されています。この項で説明する状況では,ステータス SS$_DEVREQERR で正しく障害が起こります。
4.1.3 前のリリース以降に修正された TELNETSYM の問題点
個々の TELNETSYM プロセスが扱えるキュー (ストリーム) の数の上限は 16 個でしたが,新しいキュー・マネージャの上限を反映させて 32 個に変更されました。現在の TELNETSYM は,個々のシンビオント・プロセスで 32 個までのキューをサポートします。
4.1.4 前のリリース以降に修正された IPC の問題点
gethostaddrルーチンが正常に動作していませんでした。
4.1.5 前のリリース以降に修正された DHCP の問題点
4.1.7 前のリリース以降に修正された SMTP の問題点
TCPIP$SMTP_8BITMIME_HACK |
このブール型の論理名は,ローカル・メール・サーバに対し,リモート SMTP クライアントからの ESMTP 8BITMIME 要求を受け付けるように指示します。これにより,メール・クライアントが 8 ビット文字を変換するのは禁止され, OpenVMS メールはメッセージを正しく表示できるようになります。
4.1.8 前のリリース以降に修正された BIND リゾルバの問題点
SMTP は,TCPIP$GET_MX リゾルバ・ルーチンで次の両方の条件が満たされていると, MX 検索を試みる際にアクセス違反を起こして実行に失敗していました。
TCP/IP 管理コマンドには以下の修正が行われています。
$ TCPIP TCPIP> SET CONFIGURATION INTERFACE WE0 - _TCPIP> /CLUSTER=16.20.208.68 /C_NETWORK=255.255.0.0 TCPIP> SHOW CONFIGURATION INTERFACE WE0 /FULL Interface: WE0 IP_Addr: 16.20.208.68 NETWRK: 255.255.0.0 BRDCST: 16.20.255.255 C_Addr: 16.20.208.68 C_NETWRK: 255.255.0.0 C_BRDCST: Flags: Receive buffer: 0 |
$ TCPIP SET INTERFACE WFA10 /HOST=10.10.0.10 |
次は,これを示す SHOW INTERFACE コマンドの出力です。 (この例の WFA1 インタフェースは WFA10 として作成されるべきものでした)。
$ TCPIP SHOW INTERFACE Packets Interface IP_Addr Network mask Receive Send MTU LO0 127.0.0.1 255.0.0.0 18355 18355 4096 WF0 16.20.208.100 255.255.0.0 5104314 5068074 4470 WFA1 10.10.0.10 255.255.0.0 5104314 5068074 4470 |
次の SET INTERFACE コマンドの結果として,同じ名前を持つ 2 つの疑似インタフェースが作成されます。
$ TCPIP SET INTERFACE WFA11 /HOST=10.10.0.11 |
次は,これを示す SHOW INTERFACE コマンドの出力です (この例の第 2 の WFA1 インタフェースは WFA11 として作成されるべきものでした)。
$ TCPIP SHOW INTERFACE Packets Interface IP_Addr Network mask Receive Send MTU LO0 127.0.0.1 255.0.0.0 18367 18367 4096 WF0 16.20.208.100 255.255.0.0 5144574 5077124 4470 WFA1 10.10.0.10 255.255.0.0 5144574 5077124 4470 WFA1 10.10.0.11 255.255.0.0 5144574 5077124 4470 |
注意:
4.1.10 前のリリース以降に修正された PPP/SLIP の問題点
次のコマンド・シーケンスはシステムをクラッシュさせます。
$ TCPIP SET INTERFACE PP0 /SERIAL=TTA1 /NETWORK_MASK=x.x.x.x $ TCPIP SET INTERFACE PP0/SERIAL=TTB0 %TCPIP-E-INVINTER, error defining interface: PP0 -TCPIP-I-ACPQIO, failure on internet ACP QIO -SYSTEM-W-NOMSG, Message number 0000FCE0 |
4.1.11 前のリリース以降に修正された FTP サーバの問題点
これらの論理名は,FTP サーバがホスト名を使用する場合 (つまり,論理名 TCPIP$FTP_SERVER_LOG_CLIENT_BY_ADDRESS が定義されていない場合) にのみ使用されます。
$ FTP host-name/USER=user-name/PASS=password FTP> MPUT A.dat ! Yields A.DAT at destination FTP> PUT A.dat ! Yields a.dat FTP> MPUT A.dat ! Yields a.dat rather than expected/previous A.DAT |
この問題は,PUT を含むいくつかのコマンドで発生します。
この動作は修正され,2 番目の MPUT コマンドは最初のコマンドと同じ大文字または小文字のファイル名を持つようになりました。
この問題は,上に示したコマンド・シーケンスで, TCPIP$FTPINIT.INI ファイルが存在しない場合にのみ発生します。
FTP CASE OFF および CASE ON コマンドを使用すると,MPUT が使用する文字を大文字と小文字の間で切り替えることができます。
4.1.12 前のリリース以降に修正された FTP クライアントの問題点
FTP クライアントには,以下の修正が行われています。
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