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PRINTコマンドは/PARAMETERS修飾子を受け付け,この修飾子には DECprint Supervisor ソフトウェア固有の機能を指定できます。 PRINTコマンドについての詳しい説明は, 付録 B を参照してください。
この付録では,PRINTコマンドのパラメータのうち, DECprint Supervisor ソフトウェアの機能を指定するために使用されるパラメータについて説明します。この付録で説明する項目の一覧については 表 C-1 を参照してください。
C.1 PRINTパラメータ
パラメータはキーワードとその値で構成されます。これらのパラメータをプリント・ジョブに指定するには,PRINT/PARAMETERSコマンドを使用します。 /PARAMETERS修飾子はコマンド修飾子です。つまり,プリント・ジョブ内のすべてのファイルは,/PARAMETERS修飾子に指定したパラメータによって制御されます。
システム管理者は省略時のPRINTパラメータをキューに対応づけることができます。パラメータを特定のプリント・キューに対応づける方法については,『日本語 Compaq DECprint Supervisor for OpenVMS システム・マネージャーズ・ガイド』を参照してください。
DECprint Supervisor に対して使用されるPRINTコマンド・パラメータは 表 C-1 に示すとおりであり,各パラメータについての詳しい説明は表に示した参照項目を参照してください。
パラメータ | 説明 | 参照項目 |
---|---|---|
DATA_TYPE | プリント・ジョブ内のファイルのデータ・タイプを指定します。 | 第 1 章 |
FONTS_USED | SoftFontキットが登録されている1つ以上の装置制御ライブラリ・モジュールを指定します。 | 第 6.4 節 |
INPUT_TRAY | 使用する給紙トレイを指定します。 | 第 4.1 節 |
LAYUP_DEFINITION | プリント・ジョブに適用されるレイアップ・オプションまたはレイアップ定義ファイルを指定します。 | 第 12 章 |
MESSAGES | プリント・メッセージを記録するためのログ・ファイルまたはログ・ページの作成を指定します。 | 付録 A |
NUMBER_UP | 用紙の各面に印刷されるページ数を指定します。 | 第 1.6 節 |
OUTPUT_TRAY | 排紙トレイを指定します。 | 第 4.2 節 |
PAGE_LIMIT | 印刷する最初のページと最後のページを指定します。 | 第 1.7 節 |
PAGE_ORIENTATION | 用紙にデータを印刷するときの方向を指定します。水平方向(ランドスケープ)または垂直方向(ポートレート)。 | 第 1.4 節 |
PAGE_SIZE | 論理ページのサイズを指定します。 | 第 11.7 節 |
SHEET_COUNT | 各用紙を印刷する部数を指定します。 | 第 1.5 節 |
SHEET_SIZE | プリンタ・ストックの用紙サイズを指定します。 | 第 11.4 節 |
SIDES | 用紙の片面にジョブを印刷するのか,両面に印刷するのかを指定します。 | 第 1.3 節 |
[NO]TAB | DECprint Supervisor ソフトウェアまたはテキスト・トランスレータがタブを展開するかどうかを選択します。 | 第 6.3 節 |
表 C-1 に示されていないパラメータを使用すると,コマンド構文エラーが発生します。 付録 A を参照してください。
C.2 PRINTパラメータの構文
PRINTコマンドに/PARAMETERS修飾子を指定する場合には,次の構文規則に従ってください。
$ PRINT/PARAMETERS=DATA_TYPE=REGIS file-spec |
$ PRINT/PARAMETERS=(DATA_TYPE=REGIS,MESSAGES) file-spec |
$ PRINT/PARAMETERS=(DATA_TYPE=REGIS,PAGE_LIMIT="(1,4)",MESSAGES) file-spec |
$ PRINT/PARAMETERS=(DATA_TYPE=REGIS,"PAGE_LIMIT=(1,4)",MESSAGES) file-spec |
$ PRINT/PARAMETERS="DATA_TYPE=REGIS,PAGE_LIMIT=(1,4),MESSAGES" file-spec |
DECprint Supervisor ソフトウェアはファイルを印刷するときに構文と値の範囲を確認します。しかし,PRINTコマンドを最初に入力するときに,このチェックが実行されるわけではありません。プリント・ジョブのパラメータにエラーがある場合には,そのジョブは強制終了されます。PRINTコマンドに/NOTIFY修飾子を指定した場合には,エラー・メッセージがターミナルに表示されます。
C.3 パラメータに対して省略時の設定が使用される順序
パラメータはPRINTコマンドに指定でき,また,プリンタ・スタートアップ・ファイルで省略時のキュー・パラメータとして指定できます。パラメータを指定しなかった場合には,標準的なプリンタの省略時の値が使用されます。PRINTコマンドに指定したパラメータの値は省略時のキュー・パラメータの値より優先します。
ジェネリック・キューの省略時のキュー・パラメータは実行キューに対して定義した省略時のキュー・パラメータより優先します。しかし,ジェネリック・キュー定義に構文エラーがある場合には,実行キューの省略時のキュー・パラメータが使用されます。省略時のキュー・パラメータの設定についての説明は,『日本語 Compaq DECprint Supervisor for OpenVMS システム・マネージャーズ・ガイド』を参照してください。
表 D-1 はLN03およびDEClaserプリンタでANSIファイルを印刷するためのフォント・カートリッジを示しています。これらのANSIファイルは, 表 D-1 で説明するように, DECprint Supervisor ソフトウェアと適切なSoftFontキットを使用して PostScriptプリンタで印刷できます。ANSIファイルの印刷についての詳しい説明は, 第 6.2 節 を参照してください。/PARAMETERS=FONTS_USED修飾子に対して次のモジュール名を指定してください。 SoftFont キットおよびそれらに含まれているモジュールのリストについては, 表 D-2 を参照してください。
カートリッジ注文番号 | カートリッジ名 | SoftFont モジュール名 |
---|---|---|
LN03 フォント・カートリッジ | ||
LN03X-CB | CG Times | CGTIMES8-10-12_MCS |
LN03X-CW | CG Times Presentation | CGTIMES14-18_MCS |
LN03X-CX | CG Times Large | CGTIMES24_MCS |
LN03X-CY | CG Triumvirate | CGTRIUM8-10-12_MCS |
LN03X-CJ | CG Triumvirate Presentation | CGTRIUM14-18_MCS |
LN03X-CZ | CG Triumvirate Large | CGTRIUM24_MCS |
LN03X-CL | ITC Souvenir | ITCSOUV_MCS |
LN03X-CP | English 116 Embassy | SCRIPT |
LN03X-DH | Monospaced Swiss Presentation | SWISS_MCS 1 |
LN03X-DJ | Monospaced Swiss Large | SWISS_MCS 1 |
LN03X-CS | Letter Gothic | LETGOTH |
LN03X-CM | OCR A/OCR B | OCR |
LN03X-DE | Barcode 3 of 9 | BARCODE |
LN03X-CT | US Legal | MONO_MCS |
DEClaser 2100/2200 フォント・カートリッジ | ||
LNXX-CA | CG Times | CGTIMES8-10-12_MCS 1 |
CGTIMES14-18_MCS 1 | ||
CGTIMES24_MCS 1 | ||
LNXX-CB | CG Triumvirate | CGTRIUM8-10-12_MCS 1 |
CGTRIUM14-18_MCS 1 | ||
CGTRIUM24_MCS 1 | ||
LNXX-CC | ITC Souvenir/Script | ITCSOUV_MCS 1 |
SCRIPT | ||
LNXX-CD | Monospaced | BARCODE |
LETGOTH | ||
MONO_MCS 1 | ||
OCR | ||
SWISS_MCS 1 |
SoftFont 注文番号 | フォント | モジュール |
---|---|---|
LNSFT-AX | CG Times 8, 10, 12 | CGTIMES8-10-12 |
CG Times 14, 18 | CGTIMES14-18 | |
CG Times 24 | CGTIMES24 | |
LNSFT-BX | CG Triumvirate 8, 10, 12 | CGTRIUM8-10-12 |
CG Triumvirate 14, 18 | CGTRIUM14-18 | |
CG Triumvirate 24 | CGTRIUM24 | |
LNSFT-CX | English Embassy 14, 18 | SCRIPT |
ITC Souvenir 8, 10, 12 | ITCSOUV | |
LNSFT-DX | Barcode 3 of 9, 18, 36 | BARCODE |
Letter Gothic 10, 14 | LETGOTH | |
Mono Swiss 14, 18 | SWISS | |
Mono Swiss, 24 | SWISS | |
OCR-A, OCR-B 10 | OCR | |
US Legal | MONO_MCS |
SoftFont キットはサポートされておらず,もう販売されていません。上記の情報は参照用にのみ掲載しています。 |
この章では,次のことについて説明します。
PostScriptでは,Adobe Standard Encodingベクタを使用してエンコーディング (コード付け) された文字セットが提供されます。PostScriptプログラムがフォントを呼び出す場合には, findfont オペレータはこのベクタを使用して文字と文字コードを対応づけます。
PostScriptではまた,ISOLatin1Encodingという名前の ISO Latin-1エンコーディング・ベクタも提供されます。これは ISO Latin Alphabet Number 1 Standard (ISO 8859/1)で使用されるエンコーディング方式です。大部分のPostScriptテキスト・フォントでは, ISO Latin-1エンコーディングで使用されるすべての文字が提供されます。 ISO Latin Alphabet Number 1 Standardに含まれている文字の一覧については,『 Digital PostScript Printers Programmer's Supplement 』を参照してください。
Adobe StandardおよびISO Latin-1エンコーディングの他に, DECprint Supervisor ソフトウェアでは DECMCS (DECマルチナショナル文字セット)エンコーディングも提供されます。 DECマルチナショナル文字セットに含まれる文字の一覧については,『 Digital PostScript Printers Programmer's Supplement 』を参照してください。
ISO Latin-1およびDECMCSエンコーディングに含まれる文字は,独立したフォント・メトリックス・ファイル(.AFMファイル)を持ちません(.AFMファイルについての詳しい説明は『 Digital PostScript Printers Programmer's Supplement 』を参照してください)。フォント・メトリックス・ファイルに登録されている文字情報を検索しなければならない場合には,エンコーディングによってではなく,名前で文字を検索してください。
E.2 エンコーディング・ベクタの例
例 E-1 では,DECMCSエンコーディング・ベクタの定義方法を示しています。これらのエンコーディング・ベクタの定義方法についての詳しい説明は,『 Digital PostScript Printers Programmer's Supplement 』を参照してください。
エンコーディング・ベクタDECMCSEncodingは,ISOLatin1Encodingというベクタを変更することにより定義されます。
例 E-1 DECMCSエンコーディング・ベクタの定義 |
---|
%! DECMCSEncoding.PS % % Create DEC Multinational Character Set (MCS) encoding vector. /DECMCSEncoding ISOLatin1Encoding 256 array copy def mark 8#177 8#240 8#244 8#246 8#254 8#255 8#256 8#257 8#264 8#270 8#276 8#320 8#336 8#360 8#376 8#377 counttomark {DECMCSEncoding exch /questionmirror put} repeat % stack now contains mark 8#250 /currency 8#327 /OE 8#335 /Ydieresis 8#367 /oe 8#375 /ydieresis counttomark 2 idiv {DECMCSEncoding 3 1 roll put} repeat % stack now contains mark cleartomark |
Adobe Standard Encoding以外の文字エンコーディングを使用するには,次の操作を実行します。
/encodefont { findfont dup % Get the old font dict maxlength dict begin % Make a new one just as big { 1 index /FID ne % Copy everything but FID { def } { pop pop } ifelse } forall /Encoding exch def % Install the new encoding dup /FontName exch def % new font dict is still current. currentdict definefont % Create the new font. end } bind def |
encodefont
プロシージャは新しい名前とエンコーディングを使用して新しいフォントを作成し,新しいフォントを戻します。新しいフォントに対しては任意の名前を選択できます。古いフォントの名前とエンコーディング・ベクタを含む名前を選択すると適切です。
新しいフォントを作成し,ただちにそのフォントを使用できます。また,新しいフォントを作成した後,プログラムでそのフォントを使用することも可能です。たとえば,ISO Latin-1を使用してエンコーディングされるTimes-Romanフォントを作成し,使用するには,次のコードを使用します。
/Times-Roman-ISOLatin1 ISOLatin1Encoding /Times-Roman encodefont 12 scalefont setfont |
フォントを作成した後,プログラムでそのフォントを使用するには,次のコードを使用します。
/Times-Roman-ISOLatin1 ISOLatin1Encoding /Times-Roman encodefont pop . . . /Times-Roman-ISOLatin1 findfont 12 scalefont setfont |
DECMCSエンコーディングを使用するには,このエンコーディング・ベクタを定義する装置制御ライブラリ・モジュール(LPS$DECMCSENCODING)も指定しなければなりません。 LPS$DECMCSENCODINGモジュールはエンコーディング・ベクタだけを提供します。バージョン40以前のPostScriptで未定義だった文字は定義されません。
例 E-1 では,DECMCSエンコーディング・ベクタの定義方法が示されています。
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